『どうする家康』15話感想。信長の“ツンデレ”に翻弄…優秀な家臣の助言のおかげで家康の暴走を阻止!?

キジカク
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 毎週日曜20時からNHKで放送の大河ドラマ『どうする家康』。第15回“姉川でどうする!”のレビューをお届けします。

大激怒かと思いきや、ツンデレだった信長にホッとする…

 浅井と朝倉軍との戦に発展し、なんとか命からがら金ヶ崎の激戦を生き延びた家康。信長に逆らったこともあり、信長と顔を合わせる際にどうなるかと思いきや、再び浅井と朝倉討伐に向けての出陣を命じられます。

 家康が命令に対して尻込みすると、信長は「くるかこぬかは、おぬしが決めろ」「ただ、よーく考えてな」「乱世を終わらせるのは誰じゃ」と発言。そして信長は手のひらほどのガラス容器を家康に差し出し、その場を後にします。

 家康が中を見てみると、そこには室町幕府15代将軍の足利義昭に食べられてしまった金平糖が。信長からキツイお仕置きが待っているかと思いきや、まさかのご褒美で筆者としても驚きの展開。もしかすると信長はただ“ツンデレ”をするタイプなのか… そうであれば意外と悪くない人かもしれません。

 しかしその後、家康に下された信長の命令を聞けば、やはり非道な性格であることを再認識します。

優秀な家臣のおかげで暴走せずにすんだ家康……まさに“理想の職場”で脱帽!

 家康は約束通り、岡崎城に戻って家康の長女・亀姫、嫡男・信康、その妻である五徳に金平糖をプレゼント。家康の面目は保たれてアットホームな雰囲気になったのも束の間、すぐに浅井と朝倉討伐の戦に。反乱軍を討つために姉川の前で待ち構えていると、信長は“家康が引間城に入って治めろ”と命令します。

 さらに岡崎はまだ幼い息子の信康に任せるように伝えるも、家康は「まだできませぬ」と反対。それでも信長は「無理でもやらせろ」と食い下がり、唐突な“ムチャ振り”に家康は再び信長に怒りを燃やします。

 信長に情がないことに苛立ちを隠せない家康。そんな時に長政から「信長に義はない」「ともに信長を討ち取ろう」という密書が届き、家康は長政側につくことを決意します。

 家臣からも同調の声が上がるなかで酒井忠次だけが「落ち着け」と周りをなだめ、「義? 義とはなんでござる?」と家康に向けて問い質した。家康も「わかっておる」と不安な面持ちで返すも、忠次はすぐに「わかってなさそうでござる」と一蹴しました。

 しかし家康は“長政が好きだから”という理由だけで浅井側につきたいと要求。何とも幼稚な理由で判断に迷っていると、信長の軍は“軍を進めろ”という煽る意味を込めて発砲してきました。

 さらに家康の怒りのボルテージが上がり、ますます浅井側につくという気持ちが高まるなか、石川数正が口を開きます。信長を裏切った場合、“信長を倒した後”や“三河の行く末”などの乱世の未来について言及して家康を説得。

 さらに忠次が「(信長を討てば)あの桶狭間の後のぐっちゃぐっちゃに逆戻りじゃのう」と言葉をもらし、続いて数正も“ぐっちゃぐっちゃになった後でも生き延びられるなら従う”という旨を伝えました。

 結局、有能な家臣のおかげで、信長を裏切る真似をすることなく浅井・朝倉軍と戦うことに。この家康と家臣たちのやり取りを見て、徳川軍は“理想の職場”と感じた筆者。

 やはり信長のような強く引っ張るタイプのリーダーは理想に感じますが、トップに対しても物怖じせずに意見できる環境も悪くないですよね。家康の弱々しさが家臣たちの結束力につながっていると思うと、人をまとめる方法はそれぞれなのだと実感しました。

後回しにしていた信玄問題! 休む暇もない家康が過労で倒れないか不安…

 最終的に家康と信長の勝利に終わった戦でしたが、長政は逃げることに成功。戦が一段落したところで、家康は信長の命令通りに拠点を引間城に移します。

 しかし状況は悪く、田鶴を殺した家康に対して不満を募らせている民たちから怒りの目を向けられる状況に。そんな中、引間の娘たちから家康に「祝いの舞を披露したい」という知らせが届きます。

 そして家康は娘たちを招いては踊りを楽しく眺めていると、踊り子の中の女性が突如として家康のもとに。手元には短刀が握られており、躊躇せずに家康を殺そうとします。

 ここで15話は終了しましたが、裏では武田信玄が暗躍している気配が。後回しにしていた信玄との問題が、次回以降に再燃しそうです。果たして、家康はかなりの強敵である信玄との勝負に終止符を打つことはできるのでしょうか? 次週の展開も見逃せないですね。

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