レビュー:『Dungeon Drafters(ダンジョン・ドラフターズ)』はローグライト&カードゲームの時間泥棒確定の沼ゲー【電撃インディー#456】

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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、2Dドット絵で展開するローグライトとカードゲームを融合させたダンジョン探索ゲーム『Dungeon Drafters(ダンジョン・ドラフターズ)』を紹介します。

 『Dungeon Drafters』は、Steam版が2023年4月27日発売。これに続けて2023年後半にNintendo Switch、PS4、Xbox One版がリリースされる予定です。今回は、Steam版を用いてのレビューとなります。

 電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

2つの楽しさをミックスしたハイブリッドゲーム!

 本作は、ローグライトとカードゲームの要素を持つ新作ダンジョンクローラーゲームです。入るたびに構造が変わるタイル状のダンジョンを舞台に、さまざまなカードでデッキを組んで、世界を救うために冒険していくことになります。

 基本的には入るたびに変化するダンジョンを探索していくローグライトゲームですが、通常攻撃のほか、カードを集めてデッキを組み、それを状況に合わせて使用していくことが可能。これが、ゲームに深みを出してくれているのです。

 ダンジョンを探索していくダンジョンクローラーの面白さと、カードを集めて最強デッキを組んでいくカードゲームの面白さがしっかりミックスされており、どちらのゲームのファンにも楽しめる内容となっています。

カードをうまく使いつつダンジョンを探れ!

 基本的なゲームシステムは、タイル状になったダンジョンを探索していくというもので、『トルネコの大冒険』や『風来のシレン』とは異なり、ターンごとに複数の行動を行えるシステムになっています。

 自分のターンでは、APと呼ばれるポイントを消費して、移動、攻撃、カードの使用などを行い、敵のターンではマップ中の敵がそれぞれ行動を行います。

 通常の攻撃だけでなく、カードを使った行動がメインとなるので、同じようなローグライトのダンジョンゲームに比べて、かなり考えることとやることが多いです。

 序盤は持っているカードの種類も少ないので、移動と攻撃がメインになりますが、ある程度進めると、どうしてもカードをうまく使わないと切り抜けられないことが多くなります。

 ゲームを進めていくなかで、徐々にカードの重要性を学んでいけるようになっているので、このあたりのバランス加減はとてもうまいと感じました。

カード収拾とデッキ構成はかなり本格派!

 カードゲーム部分では事前にデッキを構築し、ダンジョン内では自分のターンで手札のカードの使用していくことが可能です。

 カードの使用には移動や行動と同じAPを消費するので、移動に回すか、カードを使うかという選択が迫られます。どんなバランスで使っていくかはプレイヤー次第。デッキの内容によっては、カードだけで敵を一掃できる場合もあるかもしれません。

 デッキ構成は、持もっているカードなら何でも入れられるのではなく、当然ある程度の制約はあります。デッキには“ルーンスロット”とよばれるスロットがあり、ここに入れたルーンの種類によって、デッキに入れることができるカードの属性が決まってきます。

 ルーンにもたくさんの種類があり、ルーンスロットをどう構成するかで、大まかなデッキの方向性が決まってきます。

 また、使えるカードは増えませんが、能力値を上げてくれるルーンも存在するので、スロットをどう使うかは頭を悩ませてくれます。

 カードやルーンの種類が少ない序盤はあまり考えなくても良さそうですが、ルーンが増えたらかなり重要になってきそうです。

 デッキ構成の画面から、この先の広がりを予感できるのはやはりワクワクできます。

 また、カードの数も相当な数が用意されているうえ、デッキの構築以外にも、キュリオという装備品で自分を強化することもできるなど、かなり深く楽しめます。

主人公は6人から選択できる!

 本作は、最初にメイジ、ブローラー、モンク、バード、忍び、探索者の6人から主人公を選択可能です。

 それぞれで最初のデッキのルーンスロットやカード構成が異なるので、キャラクターごとに千差万別なプレイスタイルを楽しめます。

 もちろんこれは初期の戦い方の違いであり、その後どう構築していくかはプレイヤーの自由となっています。

 よって、基本的には好みで選んで構わないと思います。主人公のキャラクターは2Dドット絵で表現され、移動でぴょこぴょこ跳ねたりかわいい動きを見せてくれます。いっそこの見た目だけで決めるのも悪くないかも。

 どのキャラクターが合っているかは、それこそプレイヤーによって違うので、最初は一通り試してみるのがおすすめ。きっと自分に合うキャラクターがいるはずです!

探索するダンジョンも6種類から選択!

 ダンジョンは6種類用意されており、それぞれで特色が異なります。各ダンジョンに合わせたデッキ作りも重要そうですね。

 また、どのダンジョンに行くかを最初から選択可能。自分のデッキに合ったダンジョンから攻略していくのも良さそうです。これも、最初に一通りプレイしてみることをおすすめします。

拠点となる街は結構広くてできることも多い!

 ダンジョン探索の拠点となる街には、さまざまな人がいて、多くの情報がもらえます。また、各ルーンのマスターもいて、彼らからクエストを受けることもできます。クエストの報酬でカードの入手もできるので、積極的に受けていきたいですね。

 また、特定の場所に遠征させてアイテムを取ってきてもらったり、釣りなどのミニゲームを楽しめたりと、できることも多いです。ダンジョン探索以外でも、かなり楽しめるようになっていました。住民たちにもいろいろと背景があるようで、話を聞いて回るだけでも楽しめます!

腰を据えてじっくり遊びたい!

 ローグライトの要素があるので、冒険中に入手したものは、やられると失います。ときには安全に行動して、持ち帰ることも重要です。

 カードを入手できるブースターパックを手に入れることもできるので、お宝をゲットしたときは“失いたくない”という緊張感を味わえます!

 ローグライトとしても、カードゲームとしても、とても奥深い内容になっているので、どちらか好きなら確実に楽しめます。

 なお、難易度としてはかなり複雑で難しい部類に入ると思います。ボリュームもたっぷりなので、時間をかけて、じっくり腰を据えて遊びたいゲームといえるでしょう。個人的には、このゴールデンウイークを使って、ガッツリ取り組んでみたいです!


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