主人公クレアの正体は⁉ 物語が完結しサービス終了した今こそ、ネタバレありで『ブレイブリーデフォルト ブリリアントライツ』のストーリーをまとめてみた

スズタク
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 スクウェア・エニックスが配信しているiOS/Android用アプリ『BRAVELY DEFAULT BRILLIANT LIGHTS(BDBL)』オフライン版。そのストーリーレビューを掲載します。

 本作は、2023年2月28日にサービス終了となった『BDBL』のオフライン版。ゲームとして遊ぶことはできませんが、登場したキャラクターやストーリーなどを振り返ることができる無料アプリとなっています。

  • ▲4人のオリジナルキャラクターが歩んだ、さまざまな旅の記録が閲覧できます。

 この記事では、本作のストーリー終盤(第9章~終章)のレビューをネタバレありでお届け。『ブレイブリー』シリーズファンにも注目してほしい、さまざまな見どころを掘り下げていきます!

【第9章】忠義の将・テロールの漢気にあっぱれ

 主人公たちがこれまでの旅で集めたクリスタルの息吹がついに全部そろい、妖精ルミナによって“クリスタルの御子”が誕生。同時に、ルミナの口から世界に迫る危機や、古の大錬金術師たちがとった打開策が語られ、ストーリー大詰めに向けた情報整理が行われました。

 そして、敵陣営側でも陰で集めていたクリスタルの命脈がすべて手中に! これによって、眠りについていた大王ザレル2世が繭から目覚めます。

 ザレル側の動きは一旦ここまでで、第9章はブラスの街へ進軍する謎の機甲軍団との戦いがメインとなります。これまで暗躍していた仮面の人物ことMr.ローズの正体が、第41代クランブルス国王・ブルースと判明。ブルース元国王は自らの野望のために軍を率いてブラスに攻め入り、クレアたちと激突することに……。

 この章の見どころは、まずはやはりザレル2世の姿でしょう。はたして敵側のボスはどんな厳つい見た目なのかと凝視していると、登場したのはなんと民族衣装を身に着けた少年のような人物でした。

 ひと言で表すなら優男風イケメンですが、飄々としていてどこか不気味さもあります。心の奥底が見えないミステリアスなキャラクターであり、ザレル2世の登場でいよいよ役者がそろったという印象です。

 また、ブルース元国王との戦いにクレアたちが勝利したと思いきや、ブルースのもとにテロール将軍が駆けつける場面も見逃せません。これまでどちらかといえば主人公たちに手を貸し、良識ある人間として描かれていたテロール将軍が、まさかの敵サイドになってしまう驚きの流れでした。

 しかし、これはテロール将軍が寝返ったわけではなく、立場的に王側につかなければいけないゆえの行動。言うなれば彼なりの“けじめ”であり、忠義を尽くす者の信念が感じられてかえってテロール将軍の株が上がりましたね。

  • ▲自らが仕える陛下であっても、道義から外れた行為にはちゃんと怒るテロール将軍。カッコいい。

【第10章】胸アツ展開盛りだくさんのクライマックスバトル!

 ブルース元国王との因縁に終止符が打たれ、第10章はいよいよザレルとの決戦へ。ザレルから宣戦布告をされたクレアたちは、先んじて挑んできた大神官ヅクエフを打ち破り、来たるザレル軍との戦いに備えます。

  • ▲敗れたヅクエフが、弟であるデバコフ教授と最後に過ごすひとときは注目ポイント。

 圧倒的兵力差がありながらも、敵陣の懐に潜入する作戦をとった主人公たち。一見順調に見えた作戦でしたが、ザレル四将に発見されて逃げ場もなく追い詰められてしまいます。

 その危機を来訪者たちの加勢で打開した一行は、ついにザレル2世と対峙。戦いを演じたザレル2世とのぶつかり合いをへて、クランブルスとザレルの和平が実現しようとしますが、その矢先にザレル2世は英雄ザラールの妄執に飲み込まれます。

 激闘の末に英雄の妄執を消し去るものの、闇のクリスタルが暴走。クレアが“騒乱の種”と“賢者の意思”を使ってクリスタルを抑え込みますが、代償としてクレアの命は失われることに……。

 悲劇で終わるかと思われた運命は、執行者として目覚めたルミナが変えました。8つのクリスタルの息吹から生み出した“クリスタルの御子”をクレアに同化させることにより、彼女の命を救います。こうしてすべての戦いに決着がつき、ヴェルメリオ大陸に一時の平穏が訪れます。

 第10章は、なんといってもクレアたちのピンチを来訪者が救う場面が熱いですね。シリーズキャラクターがピンチに駆けつける展開は、わかっていてもやっぱり興奮します。『ブレイブリー』シリーズの超名曲“彼の者の名は”が満を持して流れたこともあり、ファンにはこの上なくたまらない瞬間でした!

  • ▲決戦前には来訪者から協力を断られており、圧倒的兵力差もあって絶望感がハンパなかったです。
  • ▲レスター卿やオブリビオンまでいるのが頼もしすぎる!!

 また、クレアが犠牲になるシーンでは、クレアがじつはヴェルメリオ大陸の人間ではないという驚きの事実が明かされます。古の大錬金術師いわく、クレアの母親はお腹にいた我が子を光の球でヴェルメリオの地に飛ばしたようで、つまりクレアも来訪者の1人だったようです。

 クレアの母親は、とある滅びゆく星に残った女性とのことですが、これはもしかして過去作と何か関係があるのかも……? 考察がはかどりそうな材料が、最後の最後に飛び出てくれました。

【終章】月日をへて残った問題を解決

 終章は、戦いから3年後の世界でクレアたちが残った問題を解決していくチャプターとなります。実験と研究の末に再び時空を渡れるようになった一行は、ルーファスの姉に対する悩みに決着をつけるため、そして8つのクリスタルの命脈を返還するために旅立ちます。

 すべての命脈を元に戻した錬金ゼミ生はブラスの街に帰還。まだまだ世界の問題は山積みなものの、光の戦士たちはひとときの休息へ……といったところで物語は幕を閉じます。

 ルーファスの姉の話題は序盤から出ており、いつ触れられるのか気になっていたところでもあったので、最終的にきちんと解消されて安心しました。

 また、クリスタルの命脈についても「命脈を奪われた世界はどうなっちゃうの!?」と常に心の片隅に引っかかっていたので、ちゃんと元の世界に返しに行く描写があってよかったです。

 『BDBL』は約1年1カ月でのサービス終了となったため、ストーリーに駆け足感があったことは否めませんが、緻密に設定が練られたファンタジー世界の物語はやはり魅力的です。歴代のキャラクターが登場する展開も胸アツで、シリーズファンは一見の価値ありかと。

 『ブレイブリーデフォルトII』のグラフィックをベースに作られた過去作のキャラクターも見どころで、懐かしくも新しい外見は注目してもらいたい部分です。

 オフライン版アプリはOSのアップデートでいずれプレイできなくなる可能性があるので、興味がある人は今のうちにぜひダウンロードして触ってみてください!



スズタク:RPGとアクションをこよなく愛するライター。近年、シミュレーションRPGのおもしろさに気づき始める。


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