『インペリアル サガ エクリプス』サガファンの心をくすぐる物語の見どころを紹介!

まさん
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 スクウェア・エニックスから配信中の、『サガ』シリーズ最新作となるPC/スマートフォン向け新作RPG『インペリアル サガ エクリプス』。その魅力に迫っていく特別企画を、『サガ』シリーズ好きのライター・まさんがお届けします。

 なおこの記事では、メインストーリー(ディミルヘイム編)第2章までの微量なネタバレを含みます。また、記事の内容については私の感想であり公式の解釈や見解ではありませんのでご注意ください。

 『インペリアル サガ エクリプス(以下、インサガEC)』は、2015年に配信されたブラウザゲーム『インペリアル サガ(以下、インサガ)』の流れを受け継ぐ続編です。続編ではありますがゲームシステムとストーリーが一新されており、本作から遊ぶ人でも問題なく楽しめます。

 また、オリジナルキャラクターだけではなく、歴代シリーズのキャラクターも『インサガ』から引き続き参戦。作品の枠を超えた掛け合いや、原作では見られなかった新たな一面が見られます。

 シナリオは『サガ フロンティア 解体新書』などの書籍で短編を掲載し、前作の闇ルート以降のシナリオで好評を博したベニー松山さんが担当。優れたストーリーテリングで人気が高いベニー松山さんによる新たな物語が、本作の大きな見どころとなっています。

 というわけで、みなさんこんにちは。ライターのまさんです! 『インサガEC』遊んでますか? いや~、まだメインストーリーは第2章までしか実装されていないのに、先が気になって仕方ないですよ。

 キャラクターのセリフもちゃんと原作を踏まえた感じですし、さりげなくネタを入れ込んでくる辺りが流石ベニー松山さん。自分は『隣り合わせの灰と青春』(『ウィザードリィ』の小説。ガチでおもしろい。続編の『風よ。龍に届いているか』も超オススメ)のころからファンなのですが、キャラクターの使い方と伏線の回収能力の高さに定評のある方なので安心して物語を読めます。

  • ▲キャラクターが生き生きとした掛け合いをしていて、何気ない部分にもしっかりと伏線を張っていく。そして、伏線をちゃんと回収してなおかつおもしろい。それがベニ松テキストです。

 ただ、どうしても前作の続き物というイメージが強いのと、オリジナルの世界観や用語で尻込みしている人もいるかもしれないな……という危惧がちょっとあるんですよね。

 しかし、それは本当にもったいない! こんなに読み応えのあるシナリオなのに!! いけないぞ。これはもっと『インサガEC』を布教しなければ……。そんな思いから、今回は本作の魅力であるシナリオとキャラクターについて話していきたいと思います。

前作を知らなくても楽しめるオリジナルストーリー

 版権ものや原作があるソシャゲ(ブラウザゲー)の場合、作品の枠を超えて多彩なキャラクターが登場するのが魅力でもありますが、ただ出てくるだけでキャラクター同士の絡みが変だったり、原作と性格が違っていたりしてツライ……なんて空気になることもあったりします。

 本作はそういう心配はゼロ! なんたって、シナリオがベニー松山さんですよ。原作の読み込みとキャラの構築において右に出る者はいませんよ。もちろん、本作でも冒頭からキャラクターたちの掛け合いが絶妙。世界にスッと入り込めます。

 そうそう、一応続き物ではあるのですが、前作『インサガ』を予習しておく必要はありません。遊んでおいたほうが楽しめる部分はありますが、ぶっちゃけ『インサガ』を遊んでいても知らない設定がモリモリ出てきます。

 本作は、あくまで新世界“ディミルヘイム”が舞台の新規ストーリーなんです。前作のストーリーに関しては、前の世界“ディスノミア”でいろいろあって、そこに呼ばれていた『サガ』シリーズのキャラクターが新世界に移住してきた。くらいの把握でOKです。

 一応、“クロニクル編”を遊ぶと前作のストーリーもわかるといえばわかるのですが、前作の裏側で主人公リベルが何をしていたのかという再解釈された話になっていて、前作そのままじゃないんですよね。だから、ある程度メインストーリーを進めて世界観を理解してから読んでも問題なしです。

  • ▲今のところはチュートリアル終了後にクロニクル編のプロローグを見て、神様(バラル)に作られたリベル(主人公)が前作の世界を救ったのか……程度の内容を把握しておけば十分です。

 きっと“キューブ編”とか“闇ルート”とか、いきなり言われてもわからないと思いますし、メインストーリー優先で進めて大丈夫。前作は、いろいろなパラレルワールド(ルート)があって、本作のキャラはそれを全部経験した設定になっていること。前作の世界から、主人公のリベルが『サガ』シリーズのキャラクターを連れてきたこと。これが、わかっていればよしです。

 世界の成り立ちや設定は、メインストーリーを遊んでいくうちにキャラクターたちがおもしろおかしく話してくれるので、物語を読んでいればだいたいわかります。続編ではありますが、ある意味で直接的なつながりはないので気にせず遊びましょう!

『サガフロ2』のキャラクターと冒険する愉快な珍道中

 前作は最初からシリアスで真面目な部分があったのですが、本作は打って変わってとても明るい! 軽いノリで楽しく遊べます。

 ギャグやコメディというわけではなく、ストーリー自体はシリアスなのですが、冒頭から同行するキャラクターが『サガ フロンティア2』のヴァージニア(ジニー)・ナイツたちということもあって、いい意味で重苦しくありません。

 ジニーとミーティア。それにロベルトが主要な仲間として同行する『サガ フロンティア 2』後半のノリのような感覚で、とにかく軽快! ベニーさんはミーティアを気に入っているのか、彼女の活躍(ボケ)が多いのも注目です。

 確かに、ミーティアってちょっと天然が入ってそうなキャラクターだけど、今回はめっちゃボケ倒してる気がする!

 そして、『インサガ』では物語分岐があったのですが、本作のメインストーリーは分岐はありません。1章では『ロマサガ3』のロアーヌを襲撃した謎の軍団を追って話が展開し、そこから物語は意外な方向へ……。さまざまな作品の登場人物が絡む王道な物語は、直球でおもしろいです。

 『サガ』シリーズのキャラクターがただお祭りのように登場するのではなく、新世界の住人として立場にあった役割を果たしているのもいいところ。

 メインストーリーに登場するキャラクターはまだ少な目ですが、本作オリジナルの話としてきっちり筋が通っています。全体的にテキスト自体がうまく、物語も素直に飲み込めます。

 第1章で中心となるのは『ロマサガ3』のロアーヌですが、そこで出てくる『ロマサガ3』のキャラクターはミカエル、ウォード、モニカ、カタリナくらい。かなりキャラが絞られています。

 キャラクターをたくさん出すよりも話としての完成度が優先されているので、すごくまとまっているんですよね。各キャラの性格や立ち位置も自然と会話の中に入れ込まれているので、『ロマサガ3』を知らない人でも理解しやすいと思います。

 こういったさりげない部分が本当にうまい! 原作ネタや設定を知っていればニヤリとする程度に入れ込んでいくのも巧みで、本当に安心感のあるシナリオだな~と感じました。

  • ▲決めるべきところはキメて、合間にギャグも挟んでくるので読んでて楽しいのです。シナリオが楽しいとバトルもやりがいが出ますよね。

 前作の『インサガ』でもそうだったのですが、主人公格ではない味方のサブキャラクターや敵も魅力的に描いてくれています。だから、原作で印象に残っていないキャラクターも好きになれるんです。

 例えば、第1章で主人公たちを歓待するヤンギュス様ことギュスターヴ14世の言動は、『サガフロ2』を知っている人は驚くはず。原作では異母兄の主人公・ギュスターヴと敵対して処刑され、死ぬ前に「出来損ないめー!」と叫ぶくらいのキャラですからね。

 『インサガEC』では、そんなギュスターヴ14世がいい味を出していて印象に残りまくり! 原作の悲劇を回避して兄弟たちと和解したことで、よき城主としてリベルに力を貸してくれます。

 「運命が変わったことで主人公に感謝している人がいる」という例として、これほど的確なキャラはいないのでは、とすら思っちゃいました。和解の流れや詳細は前作で語られたことなのですが、前作を知らなくてもたぶん違和感はありません。

 『サガフロ2』で悲劇的に死んだことを知っている人ならば、彼が死の運命から救われたことを感謝しているのにも納得がいくでしょう。

  • ▲『サガフロ2』だったら絶対にありえないジニーとギュスターヴ14世の掛け合いも、なんとなく原作であったんじゃないかと思っちゃう自然さ。

 しっかりと、かつ押し付けがましくない程度に盛り込まれた原作ネタから愛情を感じるのはもちろん、原作の描写が少ないのでオリジナルに近い解釈になるキャラクターもよくできているんですよ。

 キャラクター崩壊ではなく「この立場や環境だったら、このキャラクターはこう生きる(こうしゃべる)だろう」という個性の付け方。原作が好きな人にこそ、新たな一面を見せてくれるのがベニー松山さんのシナリオのよさだと思います。

知らない敵、知らないボス、惹きつけるオリジナル要素

 本作の魅力的な部分は原作キャラクターだけではありません。オリジナルの設定や物語自体が丁寧に描かれているのもポイント。自分は、第1章を終えた段階ですでに主人公もオリジナルの敵もお気に入り。本作のオリジナルボスである“亡星獣テラ”との戦いも燃えるんですよ!

 そもそも新世界に人々を移住させるという豪快な設定なのですが、その仕組みもちゃんと説明されるので納得するしかありません。世界がどういう状況なのか。今、どんな事件が起きているのか。キャラクター同士の会話劇に情報を盛り込み、自然に魅せてくれます。

 頭のいい君主が君主らしくかたい言葉でしゃべるのも、ミーティアが天然な行動をするのも、豊富な語彙力で書き分けられており、設定をも過不足なく説明してくれます。

  • ▲敵となる真影帝国については、まだ不明な点が多数。でも、前作を知っているとバルガス将軍の発言からいろいろ推理したくなります。何気ない発言でも、あとで読み返すと伏線だったりしそう……!

 ゲームを始めたばかりのころは、目覚めたばかりの主人公が褒められすぎるような疑問が沸いたのですが、読み進めていくと原作のキャラクターたちに慕われるだけの功績を丁寧に説明してくれます。そりゃ、主人公のこと慕うわ……ってうなずいちゃうはず。

  • ▲兵士から原作のサブキャラクターまで、みんなリベル様が大好き。主人公が好感の持てるキャラなので、慕われても嫌な感じはしません。

 ただ「原作キャラクターが大活躍! ゲスト無双!」というクロスオーバーお祭りゲームを期待していると、現状のストーリーで出てくるキャラクターの数が少なくて驚くかもしれません。知ってるキャラクターも出てくる新しい『サガ』として楽しむのが正解でしょう。

 まだ物語で影も形もないようなキャラクターも、パーティメンバーには入れられますし、たぶんイベントやこの先のシナリオで美味しい役割をもらえると思います。『インサガ』の後半で見せてくれた手腕を信じているので。

 とはいえ、まだまだゲーム自体も物語も始まったばかり。正直、自分でもどんな方向に話が進むのかまったく読めません。ですが、歴代作品のキャラが1つの世界に集合して、まったく新しい歴史が紡がれていくのは単純にワクワクできます。

 今ならまだまだサービスが始まったばかりで、追いつくのも簡単です! システムもわかりやすくなっているので、物語を見るのに集中しやすいですよ。あ、ただ育成と戦闘は『サガ』シリーズらしく沼なので、そこだけはご注意を……!

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インペリアル サガ エクリプス

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • プラットフォーム: Yahoo!ゲーム ゲームプラス/DMM GAMES
  • 対応端末: Windows/Mac/スマートフォン
  • ジャンル: RPG
  • サービス開始日: 2019年10月31日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金