新たなFFタクティカルバトルの系譜『FFBE幻影戦争』の魅力を『FFタクティクス』ガチ勢が語る!

信濃川あずき
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 スクウェア・エニックスより好評配信中のiOS/Android用アプリ『WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争(以下、FFBE幻影戦争)』。今回は『FFBE幻影戦争』の魅力を、FFシリーズの中でも特に『ファイナルファンタジータクティクス(以下、FFタクティクス)』のファンである筆者が語らせていただきます!

 ちなみに筆者は、タクティカルバトルがイベント戦闘で登場した1994年の『ファイナルファンタジー6』(SFC)にどっぷりとハマり、1997年に発売された『FFタクティクス』(PS)は、好きすぎてゲームの終わりを見るのが悲しくなり、いつもエンディング手前で電源を切っていたほどの中毒者です。

 先に言ってしまうと本作『FFBE幻影戦争』は、バトルのみならず育成、物語、あらゆる要素が充実しています! それでは一緒に、『FFBE幻影戦争』の世界を楽しみましょう。

双子の王子と鉄の美姫の物語

 『FFBE』というと、4周年を迎えたばかりのスマートフォン用アプリ『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス(以下、FFBE)』が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。本作『FFBE幻影戦争』は、『FFBE』と同じラピスという世界が舞台です。キーとなる“ビジョン”というワードも共通していますし、どちらのタイトルでも“クリスタル”が存在します。

  • ▲本作の舞台はラピスの中でも“アードラ大陸”という場所。『FFBE』の舞台と直接のかぶりはありません。

 アードラ大陸にはいくつかの国があり、主人公のモントは小国リオニスの第一王子。過去の英雄を呼び出す“ビジョン”という力が使える指輪を、父王エルデから受け継いでいます。

 リオニスが小国ながら周辺各国に一目置かれる理由は、この力にあります。モントはまだ未熟ではありますが、双子の弟で第二王子のシュテルとともに、国のために強くなろうとしています。少し気が弱そうですが、本作の物語を通じて成長しそうな伸びしろも感じます。応援したくなるキャラクターです。

  • ▲双子の王子は、お互いを尊敬するいい関係のように見えます。
  • ▲ただし性格は正反対。血気盛んなシュテルに対し、自分に自信がないモント。
  • ▲兄弟仲よく話が進んでいくかと思いきや、オープニングムービーに気になる場面があります。双子が敵対するかも……?

 リオニスは、複数の国と国境を接しています。ある日、国境付近で旅団と賊が戦闘をしているという知らせが双子王子や父王エルデのもとに届きます。エルデは出陣したがるシュテルには城に残るように命じ、モントを出陣させました。

  • ▲シュテルの不満がたまっているかもしれません……。

 襲われていたのは、隣国ホルン王の娘・マシュリー一行です。マシュリーは、フェネスという国のムラガ王のもとへ嫁ぐことが決まっており、襲われたのはまさにムラガのもとへ向かっている最中でした。

  • ▲気品あふれるマシュリー。大勢の護衛はいますが、自身も十分戦えるだけの強さを持っています。
  • ▲マシュリーを守る。この約束が、モントとマシュリーの運命を動かしていきます。

 出会いの時点では正直、モントよりもマシュリー姫のほうがしっかりしていて頼りがいがあります。それでもマシュリーを守ろうとするモントが、これからどう成長していくのかが楽しみで仕方ありません。

 そして、マシュリーを“守る”の意味が、隣国からの客人の安全を確保するという意味から、少しずつ変化していくようです。シュテルを含めた3人の関係の変化にも注目していきたいですね。

『FFタクティクス』ファンも納得の本格タクティカルバトル

 前述の通り、本作の戦闘はタクティカルバトルです。フィールドは四角く区切られた盤面になっており、ストーリーの状況などに応じて敵と味方が配置されます。

  • ▲味方の初期配置は、開始前に多少の調整が可能です。

 ターンがまわってきたユニットを行動させ、そのクエストの“勝利条件”の達成を目指します。序盤はほとんどが、敵を殲滅させることが勝利条件になっています。ですが後々、これ以外の勝利条件も出てくるはずです。

 『FFタクティクス』では、特定の敵を倒すことやキャラクターの救出などが勝利条件になることがありました。ただ突き進んで敵を倒すだけではないのが、タクティカルバトルの奥深さなんです!

 そしてタクティカルバトルは、急ぐ必要はありません。ボードゲームのようにじっくりと、次の一手と、敵がどう動くのかを予想しながら楽しんでいただきたいです!

  • ▲クエストの詳細画面で、勝利条件が確認できます。

 ユニットができるのは移動、通常攻撃、アビリティ、アイテム使用のいずれか。移動先に敵がいれば攻撃できますし、敵がそばにいるときは攻撃してから移動してその場を離れることもできます。状況に応じてユニットを動かしていきましょう。

  • ▲行動順はユニットの素早さ(CT)によって決定。画面左側に行動順が表示されています。

 ユニットの行動の1つであるアビリティは、敵攻撃時に得られる“AP”を消費して行う行動です。範囲攻撃や通常攻撃よりも強力な一撃、FFらしい魔法など種類豊富。ノックバックや状態異常の付与など、使い方によっては状況を一転させるものが多いので、上手に使っていきたいですね。

 もちろん、敵もアビリティを使ってきます。特に、状態異常を付与する敵が多く出現するクエストにはご注意を。勝てるだけの戦力を有しているはずなのに、毒で崩壊……なんてよくあることです。逆に、敵を直接攻撃以外の方法で崩してやると、めちゃくちゃ気持ちいいですよ!

  • ▲アビリティを発動する際、ユニットが詠唱をします。かっちょいいセリフ盛りだくさんで、個人的にはぜひ注目していただきたい要素の1つです。

 バトル時に気をつけていただきたいのが、攻撃時の対象。本作は攻撃の対象が敵だけになっておらず、味方にも攻撃ができてしまいます。攻撃の範囲に味方が含まれている場合、その味方もダメージを受けてしまうわけです。

 例えば魔法を使って攻撃する場合、魔法の発動まで時間を要します。発動までのあいだに対象としている敵が味方のそばまで移動すると、攻撃範囲に味方も入ってしまい、ダメージを受けてしまいます。何か特殊な行動を行う際は、味方も巻き込まれてしまわないか注意しましょう。

  • ▲槍は2マス攻撃できて便利なのですが、手前に味方がいた場合、敵もろとも攻撃してしまうんです。
  • ▲魔法はユニットとパネルの2種類から対象を選択可能。単体であればユニットで問題ありませんが、範囲攻撃のものは次に敵がどのような行動をするのか考えて対象を選択しましょう。

 次は、筆者の大好きな要素“高低差”についてお話しします。この要素ももちろん『FFタクティクス』でもお馴染みです。バトルの舞台となるフィールドには高低差があり、近接攻撃の場合、例え攻撃したい相手が隣にいてもあまりに高低差がありすぎると攻撃は届きません。そんなときは相手の高さまで移動するか、弓や魔法といった遠距離攻撃で攻撃する必要があります。

  • ▲右上の“h”の数字が高さを表しています。弓持ちは、高いところへ行くほど攻撃範囲が広がります!

 高低差の激しいフィールドで大活躍するのが、弓! 弓のユニットが一番高い場所を陣取ることができたら、その攻撃範囲は超広大! まさにフィールドの支配者です。

 これが味わいたいから、筆者は当時から弓を扱うユニットがお気に入りです。バトルでは敵の配置はもちろん、どのような地形になっていてどのように戦うのか、高低差を意識しながら戦術を練ると有利に戦えますよ。

 『FFタクティクス』で高低差のあるバトルの楽しさを知ってしまった筆者は、『FFBE幻影戦争』でもちゃんと高低差があるか心配していました。あってよかった高低差! ありがとう高低差! 本作をより味わい深くする、とても大事な要素です。

  • ▲アビリティには攻撃の届く高さが設定されています。

 本作にはオートバトルが実装されていますが、バトルのおもしろさを実感するためにはやはり手動でプレイしていただきたい! じっくり考えて行動し、勝利をつかんだときの喜びはひとしおですよ。そう、それがタクティカルバトル。

いつまでも高みを目指せる多彩な育成

 本作のバトルをより盛り上げてくれるのは、個性豊かなユニットです。ユニットには近距離攻撃に長けた戦士や魔法攻撃を得意とする黒魔道士など、それぞれ職業が設定されており、気に入ったユニットを5体まで選んで編成できます。

  • ▲6体目に他のプレイヤーの育てた1体を同行者として連れていけます。お礼のギルが必要ですが、フレンドであれば無料でレンタルできます。

 育成要素が多いのも本作の特徴の1つ。ユニットはレベルを上げるだけでなく、武器や防具、“ビジョンカード”と呼ばれるアイテムを装備させてパラメータを上げたり、“覚醒”や“限界突破”を行いレベル上限を上げたりして強化できます。

  • ▲こちらがビジョンカード。装着したユニットの強化だけでなく、編成したユニット全員にも発揮する効果を有します。

 また、アビリティボードと呼ばれるものを解放させていけば、新しいアビリティの習得・強化ができるのです。アビリティボードの解放にはクエストクリア時に得られる“ジョブポイント(JP)”が必要となります。たくさん稼いでどんどんアビリティボードを解放していくのも本作の楽しみの1つです。

  • ▲こちらがアビリティボードの画面。必要なJPを支払うと、そのアビリティを解放できます。
  • ▲習得したアビリティのうちサポートとリアクションは、セットすることでバトルで効果を発揮します。

 『FFタクティクス』で筆者がとても気に入っていたのは、ユニットごとにさまざまなジョブになることができ、いろいろなジョブのアクションを組み合わせられるところでした。そのため、本作でもプレイ前から気になっていたのはジョブに関しての部分です。

 アプリですから、さすがに1ユニット1ジョブだよな……と思いながらプレイしていたのですが、何と本作ではユニットを育成していくと1ユニットにつきサブジョブを2つまで解放できるではありませんか!

  • ▲サブジョブの解放には、ユニットを一定回数覚醒させる必要があります。

 アビリティボードには、サブジョブに関連したアビリティも含まれており、それらを解放するとアビリティにセットできるようになります。つまり、サブジョブに白魔道士があれば、メインジョブが黒魔道士のユニットも回復魔法のケアルを使用可能となるのです。

 サポートやリアクションについてもサブジョブのものをセットできるようになるため、まさに筆者が好んでいた『FFタクティクス』のシステムに近い遊び方ができるようになっているのです。同じユニットでも育成していけばアビリティの組み合わせによっていろいろなタイプにすることができ、育成部分はかなり充実しています。

  • ▲1ユニットだけでも非常に多くのアビリティを習得できます。このアビリティを覚えさせたいな、こういう組み合わせにしようと考えるのも楽しいです。

 戦術性の高いバトルとやり応えのある育成、そして読み応えのある物語と、シミュレーションRPGが好きな人のハートをガッチリキャッチしてくれる本作。先日の生放送で『FFタクティクス』とのコラボも発表され、もう今から楽しみで仕方ありません!

 『FFタクティクス』世代の方はもちろん、じっくり頭を使う満足度の高いスマホアプリをお探しの方は、ぜひ本作に触れてみてください。一度体験すれば、きっとあなたも虜になるハズです!

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LOGO ILLUSTRATION: © 2018 YOSHITAKA AMANO

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WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: iOS
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2019年11月14日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Android
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2019年11月14日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

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