80年代のレトロさを秘めた横スクロールアクション『Bloodstained: Curse of the Moon』とはどんな作品?

sexy隊長
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 インティ・クリエイツから『Bloodstained: Curse of the Moon』シリーズの2作を1パッケージ化した作品『Bloodstained: Curse of the Moon Chronicles(ブラッドステインド カース・オブ・ザ・ムーンクロニクルズ)』が、2023年7月13日に発売されることが発表されました。

 今までダウンロード専売だったのが、待望のパッケージ化+2作セットに……布教しやすいので(ファンとして)嬉しいですね。気になっていた方にも、本シリーズを知らない方にもぜひ遊んでもらいたい!

 そこで本記事では、『Bloodstained: Curse of the Moon(ブラッドステインド:カース・オブ・ザ・ムーン)』とはどういう作品なのかを、インティ・クリエイツ大好きライター・sexy隊長が解説していきたいと思います!

『Bloodstained: Curse of the Moon』の特徴

 『悪魔城ドラキュラ』シリーズのプロデューサーを担当していたゲームクリエイター・五十嵐孝司氏とインティ・クリエイツが贈る、剣と鞭で戦う2D横スクロールアクションゲームである『Bloodstained: Curse of the Moon(以下、『Curse of the Moon』)』。

  • ▲こちらは続編の『Curse of the Moon 2』。進化した部分については、来月ご紹介できればと思います。

 独特な世界観が見事に8bitで表現されているのは、さすがのインティ・クリエイツさん、という印象です。懐かしさと新しさが入り交じった雰囲気が素敵ですね。80年代を想起させるレトロさに、惹き込まれるプレイヤーも多かったと思います。

●懐かしの横スクロール2Dアクション
 本シリーズは『悪魔城ドラキュラ』シリーズの初期作を彷彿させる、横スクロール型の2Dステージをウェポンやサブウェポンを使用して敵を倒しながら進み、最後に待ち受けるボスを撃破して次のステージへ……といった、馴染みのあるゲーマーにとっては非常に取っつきやすい形となっています。

 『Curse of the Moon』シリーズを遊んだことがない、或いは2Dアクションに触れた経験がない、という方でも入りやすいシステムがあるので、そちらも紹介していきます。

●個性豊かな仲間たちが登場!
 プレイヤーが操作できるのは最初は斬月(後述で紹介します)のみですが、ステージを進めると共に闘ってくれる仲間が増え、戦力を増強できます。増えた仲間とはいつでも交代が可能なので、仲間が増えれば増えるほど様々な戦い方ができるように。

 仲間たちは固有の攻撃アクションを持っていたり、メインウェポン以外に各々違ったサブウェポンを使いこせたりと、かなり性能が異なっています。

 仲間が持つ固有のアクションは攻撃だけではなく、移動に発揮されることも。主人公では進むことができないルートを開拓して、ステージを大幅にショートカットできる場合もあります。そういったルートを探す楽しさも魅力の1つですね。

 ただ、仲間が戦闘不能になってしまうと遠回りをせざるを得なくなり、ステージの難易度がグッと上がってしまうこともあるので、彼らをいかに生存させられるか? というのが非常に大事です。

 そこで、敢えて誰も仲間にせずに1人で突き進む……アクション玄人の方は、そんな“縛りプレイ”を楽しんでみてもよいかもしれません。

●周回プレイが楽しくなる! マルチエンドシステム
 本作はマルチエンド形式となっています。また、複数のエピソードが搭載されており、ゲームを進めることで遊べる物語が増えていきます。また全てのエピソードはバラバラとしたストーリーではなく繋がっており、最終的に一つの大きな物語に収束します。そのエピソードも必見です!

 ぜひとも攻略サイトなどを見ず、TRUE ENDを目指してみてください。

 仲間との向き合い方でストーリー展開が変わっていくのですが、どう向き合えばいいのか? どうすれば変わっていくのか? という部分を考えながらプレイするのも楽しいです。ストーリーや会話の中にヒントが散りばめられているので、細かい会話まで注目してみてください!

●インティ・クリエイツお馴染み。プレイスタイルの変更
 “VETERAN(ベテラン)”と“CASUAL(カジュアル)”といった、スタイル(難易度)が用意されています。

 “VETERAN(ベテラン)”は、レトロタイプのシビアなスタイルと説明されていて、昔ながらの8bitゲームの難しさをそのまま再現した難易度に。一方“CASUAL(カジュアル)”は、残機無制限&被ダメージ時の吹き飛ばしがなかったり、残機が無制限になっていたりと気楽に遊べるスタイルになっています。2Dアクション初心者の方は後者がオススメです!

 ゲームを始めてしまっていても途中で変更できるので、ちょっとここ難しいな……と思ったらカジュアルに変更、といったこともできます。アクションが苦手な方でも楽しめるシステムになっているのが良ポイント。

 本作の難易度は基本的にはライトユーザーでも楽しめる難易度調整がされており、難しすぎず簡単すぎずという印象です。分岐ルートがいくつもあるため、どのルートが簡単なのか? ショートカットになるのか? というのを探しながら進めてみてください。

●ゴシックホラーが美しい、8bit風デザインとBGMに注目!

 シリーズ通して、ステージデザイン、ボスデザイン、BGMに注目してもらいたいです。特にボスデザインはかなりカッコよく、人型サイズから巨大な竜まで様々なデザインが登場。それに伴うボスステージギミックなども相まって、思わず見入ってしまうことが多々あります。

  • ▲こちらは『Curse of the Moon 2』より。個人的に好きなデザインなので引用しました。

 ゲームには欠かせないBGMも名曲揃いなので、プレイする時はイヤホンやヘッドホンをお忘れなく。今まで本作のサントラは入手が非常に困難でしたが、パッケージ限定版に同梱されるのも嬉しいです。(物理的に)手に入るのはありがたい……!

実はスピンオフ作品!『Bloodstained: Ritual of the Night(ブラッドステインド:リチュアル・オブ・ザ・ナイト)』も少しご紹介

 『Curse of the Moon』は、『Bloodstained: Ritual of the Night(以下、『Ritual of the Night』)』のスピンオフ作品でもあります。

 本作の発売日が2018年5月24日に対して、『Ritual of the Night』の発売日は2019年6月18日。ある意味本編と言える『Ritual of the Night』が世に出る、約1年前にこちらは発売されています。

  • ▲こちらは『Curse of the Moon』のもの。

 『Ritual of the Night』は、2015年にkickstarterにてクラウドファンディングが行われ、1日で目標金額に達成しています。当時Kickstarterにおいて最も資金を集めた、ゲームとしてかなり期待の高い作品であったことが伝わりますね(「クラウドファンディングかー!」と後で気づいて、サイトを見に行ったら既に達成されていたのを今でも覚えています)。

 そこに8bitアクションゲームを開発する、というものがあり『Curse of the Moon』が動き出しました。

 『Curse of the Moon』が8bit風グラフィックの2D横スクロールアクションゲームというジャンルであるのに対して、『Ritual of the Night』は探索型横スクロール型2DアクションRPGとなっており、成長要素やクラフト要素などがあります。『Curse of the Moon』とはまた異なる遊び心地でした。


 ちなみに『Ritual of the Night』の主人公は本作にも登場する“ミリアム”ですが、アップデートにより本編クリア後に“斬月”がプレイアブルキャラクターとしてプレイできるようになりました!

 ので、『Curse of the Moon』をプレイしたあとに『Ritual of the Night』をプレイすると、キャラクターへの思い入れが増えてより楽しめると思います! Steamでも遊べますし、iOSやAndroid端末でプレイすることもできます。

登場人物紹介

斬月

 斬月は悪魔と錬金術師を憎む退魔士であり、剣術を使いこなします。リーチは短めですが、刀によるクセのない攻撃を得意としており、高いHPとDPSを誇る主人公らしい万能型キャラクターです。

 ちなみに斬月が戦闘不能になってしまうと少々攻撃力不足になり、難易度が上がってしまう印象です。上手いプレイヤーなら、斬月1人でもクリアできるかもしれませんね。

ミリアム

 錬金術師によりシャードを体に埋め込まれた少女で、前述した『Ritual of the Night』の主人公でもあります。

 リーチが長い武器“ムチ”を使えるだけではなく、4種ものサブウェポンも器用に使い分けます。他のキャラクターよりも身軽でジャンプ力が高かったり、スライディングで狭い道を進めたりと機動力に優れているので、道中の移動や探索に必須と言っても過言ではありません。

アルフレッド

 ロガエスの書を探し続ける錬金術師。ボスを瞬殺できるぐらいの強力なサブウェポンを使用できますが、HPが極端に少なく、打たれ弱いのが弱点とも言えます。

 強力なキャラクターではありますが、初心者には少々操作が難しく、中級者から上級者向けのキャラクターという印象です(配信当時、彼だけが残ると攻略が難しいため、わざとやられるという“投身自殺”をしたプレイヤーも結構いたのでは?)。

ジーベル

 人間と錬金術師を憎む、ミリアムと同様の結晶を埋め込まれた青年です。

 サブウェポンの代わりに、コウモリに変身して自由自在に空中を移動できるのが特徴。攻撃が上方向に広がる性質を持つため、対空性能の攻撃力は高いが地上の小さい敵に対して攻撃が当たらないので本作屈指のピーキーキャラです。

『Bloodstained: Curse of the Moon Chronicles』は待望のパッケージ版……!

 『Curse of the Moon』は国内でのパッケージ版での販売はありませんでしたが、発売から5年の月日を経て、待望のパッケージ版が『Bloodstained: Curse of the Moon Chronicles』として発売されます。

 しかも、オフィシャルイラストレーターの夏目裕司氏が描いたデザインの草案~設定稿までを収載したフルカラー設定資料集・ゲーム中の全BGMが入った未発売の2枚組サウンドトラックCD・斬月たちの茄子カン付きアクリルキーホルダーが同梱された、限定版まで登場するという豪華っぷり。シリーズファンにはたまらない一品間違いナシ、早めの予約がオススメです!

 シリーズをプレイしたことある方は、必携のコレクションアイテムとして。まだプレイしたことない方には、斬月たちの物語を楽しんでもらいたい作品です!

画像は制作中のイメージです。同梱物のデザイン・仕様は予告なく変更されることがあります。
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