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『ディアブロ 4』に備えてストーリーを復習! シリーズを通して描かれる、人間と悪魔の因縁を知り、最新作をもっと楽しもう!

hororo
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※『ディアブロ 4』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。

 Blizzard Entertainmentより2023年6月6日に発売予定の『ディアブロ 4』。ハック&スラッシュの金字塔として、日本はもちろん世界中でも発売を待ち望まれているシリーズの最新作だ。

 1996年に発売された初代『ディアブロ』から続くストーリーはまさに壮大のひとことだが、過去作は日本語版が発売されていても特定の機種のみだったため、『ディアブロ』の世界観をイマイチ把握しきれていない方も多いのではないだろうか。

 ということで、『ディアブロ』シリーズの世界観や、これまで描かれてきたストーリーを振り返り、『ディアブロ 4』をより楽しもうというのが、本記事の趣旨である。

『ディアブロ』シリーズとはどんなゲームなのか

 『ディアブロ』シリーズは、ハック&スラッシュの人気タイトルとして長きに渡って愛されてきた。そもそもハック&スラッシュとは、次々に襲い来る敵を倒し、手に入れた装備品を吟味し、キャラクターを強化していくという一連の流れを楽しむジャンル。同作品は、本ジャンルにおいて代表作として挙げられることが多く、まさにジャンルの顔ともいえるタイトルと言っても過言ではない。

 死がまん延するダークファンタジーであることや、多彩なクラスと、装備品やスキルの選択による戦術の幅広さ、戦闘の爽快感など、さまざまな魅力を持っている。最新作の『ディアブロ 4』では、発売時点でバーバリアン、ローグ、ソーサラー、ネクロマンサー、ドルイドのクラスが選択可能。同じクラスであっても、どのスキルを選択するかによって、千差万別の戦い方をできる。

 加えて、一定期間のプレイの度合いによって報酬がもらえるシーズン制をいち早く導入しており、前述のプレイの幅広さと併せて、高いリプレイ性を兼ね備えているのも人気の秘訣だ。


ゲームでは描かれていないものの、なかなか重要な“人間の誕生秘話”

 過去作の物語に触れる前に、まずは『ディアブロ』の世界について話しておこう。『ディアブロ』の世界には、天使と悪魔、そして人間という、大きく分けて3つの種族が存在する。天使たちが住む天界と悪魔たちが住む地獄は、はるか昔から争っているが、その頃はまだ人間は存在していない。

 やがて、永劫に続く戦いに嫌気がさした天使と悪魔が出現する。【イナリウス】という名の天使と、【リリス】という名の悪魔は争いのない世界を欲し、【サンクチュアリ】という世界を創りだした。これがのちに人間たちの住む世界、ひいては『ディアブロ』というゲームにおいて、物語の舞台となる世界だ。そしてこの2人こそ、『ディアブロ 4』でフォーカスされる天使と悪魔となっている。

 サンクチュアリ創造の際、イナリウスは【ワールドストーン】と呼ばれる秘宝を天界から盗み出し、その力を使ってサンクチュアリを天使と悪魔の目から隠した。これにより平穏を得たサンクチュアリでは、イナリウスとリリスをはじめ、多くの天使や悪魔が恋に落ちていく。

 こうして生まれた、天使と悪魔の血を引く存在“ネファレム”こそが、人間の祖となる者たちだ。ちなみに、イナリウスとリリスの子はラズマと名付けられるが、彼の名は現在にも伝わっており、主にネクロマンサーたちが崇める祖先としてその名を聞くことができる。

 やがてネファレムには天使や悪魔をしのぐほどの潜在能力が眠っていることが明らかになる。その力を危険視したイナリウスはネファレムの根絶を主張し、リリスはその力を自分たちを守るための軍隊として利用しようと意見が対立。2人の対立は、サンクチュアリの天使と悪魔を全滅させたリリスに激怒したイナリウスが、彼女をサンクチュアリから追放することで決着が付いた。

 しかし閑散としたサンクチュアリの姿を見て、イナリウスは人類の根絶という考えを改めることになった。彼はワールドストーンの力を使ってネファレムの力を徐々に弱めることで、生存を許すことにしたのだ。こうしてネファレムは、世代を重ねるごとにその力を弱めていき、現在の人間へと変化していくことになる。

 だがこの事件がきっかけとなり、サンクチュアリの存在が天使と悪魔に感知されてしまう。ネファレムを危険視した天使たちと、利用しようとする悪魔たちが押し寄せ、あわや終わりのない闘争がサンクチュアリで始まるところだったが、ウルディシアンという名のネファレムの活躍と犠牲により、天使と悪魔はそれぞれの世界へと押し戻されていった。


 サンクチュアリは破滅を免れたものの、天界ではネファレムの処遇について天使評議会が開かれることとなる。評議会のメンバー(※)の評決によって人間は存続を許されたが、代わりに一部のネファレムを除くすべての人間の記憶を消すことが条件として課された。このため、現代にはネファレムや天使と悪魔の大戦争のことなどは、古代の神話として扱われるようになっていく。

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※天使評議会のメンバーと主張
▼人間根絶派
勇気の大天使インペリウス
▼人間存続派
正義の大天使【ティラエル
希望の大天使アウリエル
運命の大天使イスエラエル
▼棄権
知恵の大天使マルサエル
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※動画は英語版になります

 このとき、天使と悪魔とのあいだには、双方ともにサンクチュアリには手を出さないという休戦協定が結ばれた。しかしその後、地獄を統べる三兄弟――俗に【三大悪】と呼ばれる3体の悪の帝王が、ひそかに人間の魂を活用しようと画策していた。

 しかし三兄弟は、人間の支配に意識を割きすぎた結果、三兄弟に次ぐ力を持つ【四小悪】の悪魔たちにクーデターを起こされ、魂の状態でサンクチュアリへと追放されてしまう。なお、三大悪と四小悪の悪魔たちを合わせて【七大悪】(※)と呼称することもあり、この呼び名は作中でも頻繁に登場する。

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※七大悪と称される悪魔たち
▼三大悪
憎悪の帝王メフィスト
破壊の帝王バール
恐怖の帝王ディアブロ
▼四小悪
罪悪の帝王アズモダン
欺瞞の帝王ベリアル
苦悶の女王アンダリエル
苦痛の帝王ドゥリエル
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 実態こそ失ったものの、三大悪はサンクチュアリを飛び回り、数々の地で恐怖を引き起こした。これに対し、正義の大天使ティラエルは、人間の魔術師たちによる秘密結社【ホラドリム】を組織し、三大悪への対処に当たらせる。ホラドリムは、ワールドストーンから作られた秘宝【ソウルストーン】をティラエルから授かり、ソウルストーンに三大悪を封じ込めたのだった。

 三大悪を封じたソウルストーンは世界各地に隠されることとなり、ディアブロのソウルストーンを隠した洞穴の上にはホラドリムの修道院が建設され、付近にはトリストラムの町が興った。時代を追うごとにホラドリムの数は減り、やがて組織としてのホラドリムは消滅していくことになる。

 そしてここから、初代『ディアブロ』の物語へとつながっていく。

『ディアブロ』:ディアブロ討伐と、黒衣の放浪者の誕生

 三大悪の封印から長い年月が経った頃、トリストラムにレオリックと呼ばれる王が到来。レオリック王は廃墟と化していたホラドリムの修道院を、彼らが信仰しているザカラム教の聖堂へと改装した。このとき、地下で眠るディアブロは長い年月をかけてソウルストーンの封印の力を弱めており、これを好機とばかりにザカラム教の大司教ラザルスを誘惑し、ソウルストーンから解放させることに成功する。

 魂を解き放たれたディアブロは、レオリック王を器として乗っ取ろうとするが、レオリック王は頑強な精神力でディアブロの支配を跳ねのけた。ディアブロの支配こそまぬがれたものの、精神を摩耗させたレオリック王は、狂気に侵されていく。

 一方、レオリック王の支配に失敗したディアブロは、ラザルスに命じてレオリックの次男であるアルブレヒト王子を誘拐。彼を器として復活を果たしていた。

 息子の失踪をきっかけに疑心暗鬼に駆られるようになったレオリック王は、国民や愛する妃を手にかけるほどの狂気にさいなまれ、ついには自国の騎士団長によって討たれることになる。なお、レオリック王はシリーズの各作品にスケルトンキングとして登場している定番のボスとなった。

 やがて、レオリックの長男であるエイデンがトリストラムへ帰還を果たす。この人物こそ、初代『ディアブロ』の主人公だ。エイデンは、トリストラムの少ない生き残りのひとりだった賢者【デッカード・ケイン】や、魔女のエイドリアの力を借りて、ダンジョンと化した修道院の奥へと潜っていく。

 父の成れの果てであるスケルトンキングや、ディアブロのしもべとなった大司教ラザルスなどの敵を倒し、やがては弟の肉体を支配したディアブロとの決戦に臨むエイデン。なんとかディアブロを倒し、その額からソウルストーンを抜き取ると、ディアブロの体はアルブレヒトへと戻っていく。

 そして次の瞬間、エイデンは自らの額にソウルストーンを突き刺した。ディアブロを倒した勇者は黒衣をまとい、人知れずトリストラムを去っていった。

『ディアブロ 2』:三大悪との決戦、そしてワールドストーンの破壊

 エイデンを乗っ取り黒衣の放浪者となったディアブロは、道中に出会ったマリウスという名の人間を引き連れ、東へと旅していた。目的は、兄弟であるバールとメフィストの復活である。

 その頃トリストラムでは、『ディアブロ 2』の主人公が到着。囚われていたデッカード・ケインを救い出し、ディアブロが呼び出した苦悶の女王アンダリエルを倒して、トリストラムを救った。

 一方、黒衣の放浪者とマリウスはバールが封印されているタル・ラシャの墓所へとたどり着く。かつてティラエルとホラドリムはバールの封印に一度失敗しており、強力な魔術師タル・ラシャが自らにソウルストーンを打ち込んで器になることで、バールを封じ込めるという手段を取っていた。こうして生きたバールの檻となった彼は、何百年もバールの魂と戦い続けていたのだ。

 なお、タル・ラシャに関するストーリーはモバイル版の『ディアブロ イモータル』でプレイする事ができる。そちらもプレイしてみるといいだろう。

 黒衣の放浪者とマリウスが墓所へと侵入し、バールの封印を解こうとしたところ、大天使ティラエルが介入し戦闘になる。黒衣の放浪者とティラエルがもみ合う中、バールの救いを求める声にそそのかされ、マリウスがバールを復活させてしまう。事態を重く見たティラエルは、マリウスを東の都クラストの光の寺院へと逃がしたうえで、地獄の門をくぐりソウルストーンの破壊を命じる。

 遅れて墓所を訪れた主人公は、召喚された苦痛の帝王ドゥリエルを倒し、ティラエルからことのあらましを聞く。そしてディアブロたちを追い、さらに東へと旅立つことになる。

 ティラエルの指示にしたがいザカラムの寺院にたどり着いたマリウスは、黒衣の放浪者(ディアブロ)とタル・ラシャ(バール)、そして解き放たれたメフィストが集まり、地獄の門を開くのを目撃する。そしてディアブロは本来の姿を取り戻し、地獄に三大悪の復活を告げるべく門をくぐっていった。

 主人公が寺院を訪れると、そこにはメフィストが待ち受けていた。メフィストを打ち倒し、そのソウルストーンを拾い上げると、ディアブロを追って地獄へと足を踏み入れていく。群がる悪魔たちを倒しながら、ついにディアブロの討伐に成功。地獄の炉でメフィストとディアブロのソウルストーンを破壊することに成功した。


 残る一つのソウルストーンはマリウスが持っていた。彼は地獄の門が開いたとき、恐れをなして逃げ出していたことが明らかになる。そこに、フードで顔を隠した男が訪れ、マリウスに語りかけた。フードの男に天使の幻影を見たマリウスは、ソウルストーンを破壊できなかった自分を咎めに来たティラエルだと思い、ソウルストーンを手渡す。しかし、天使だと思い込んでいた相手は、ティラエルの幻影を見せたバールだった。

 自身のソウルストーンを手に入れ、完全復活をはたしたバールは悪魔の軍勢を従えてバーバリアン達が守る地、アリート山へと侵攻。山頂にあるワールドストーンを汚染し、その力をもって人間界を支配し天界を滅ぼすことを目論む。

 ティラエルによりワールドストーンの危険を伝えられた主人公はアリート山へ急行し、バールを打ち倒すことに成功する。しかし、すでにワールドストーンはバールによって汚染されていた。ワールドストーンをこのままにしておくことは危険と判断したティラエルは、やむを得ずワールドストーンの破壊に踏み切る。ワールドストーンの爆発は周囲を巻き込み、アリート山に大穴を穿つことになった。

 アリート山の爆発により、バールの軍も壊滅。三大悪が倒されたことにより、一時の平和が訪れたのだった。

『ディアブロ 3』:究極の悪と化したディアブロが天界へと進撃

 ワールドストーンが砕かれてから約20年。ニュートリストラムの町の近く、かつてのホラドリム修道院に、ひとつの流星が落下する。この流星の影響で、周辺では死者が蘇るという現象が起こり、町は混乱に包まれていた。この事件を聞きつけてやってきた冒険者が、『ディアブロ 3』の主人公となる。

※動画は英語版になります

 主人公は現地で合流したデッカード・ケイン、そして彼を慕う少女リアとともに、流星の正体を突き止める。それは記憶を亡くした大男だった。

 デッカード・ケインの調査により、この地に起こっている現象は、大男とともに降ってきた剣の欠片の力によるものであることを突き止める。主人公が剣の欠片を集めるも、その隙を付いた邪教の指導者マグダによって仲間たちが襲撃されていた。

 リアの秘めた力が発現したことで襲撃は退けられたものの、デッカード・ケインは致命傷を受け、さらに大男は捕まってしまう。死のまぎわにデッカード・ケインは剣を修復し、主人公に託す。この修復された剣――“エル=ドルイン”は、天使の武器だったことが明らかになる。

 デッカード・ケインの遺した日記に従い大男の救助をした2人は、彼の手に剣を握らせることで記憶を取り戻すことに成功する。男の正体は、正義の大天使ティラエルだった。

 ティラエルは古の契約に縛られサンクチュアリに干渉できないことに不満を覚え、サンクチュアリを救うために自らの意志で天使であることをやめていた。そして天界から追放され、流星としてサンクチュアリに墜ちてきたのだ。いまや定命の者となったティラエルは、残る七大悪のベリアルとアズモダンが、サンクチュアリに侵攻を始めたことを伝える。

 主人公とティラエル、そしてデッカード・ケインの遺志を継いだリアは、すでにベリアルの手に落ちたという東方の都市カルディウムへ向かい、そこでリアの母親である魔女エイドリアと出会った。エイドリアは、黒のソウルストーンがあれば、複数の悪魔の魂を封じ込めたうえで破壊し、まとめて悪魔たちを葬ることができると主張する。

 探索の末に手に入れた黒のソウルストーンには、残る七大悪の2体を除く、5体の魂が封じられていた。いったいなぜ5体もの悪魔の魂がすでに封じられているのか疑問を抱きつつも、眼前の問題を片づける必要があった主人公たちは、カルディウムの皇帝に化けていたベリアルの封印を優先し、これを成し遂げる。

 ベリアルの敗北に怒ったアズモダンは、アリート山に穿たれた大穴より地獄の軍勢を吐き出し、本格的な侵攻を開始。防波堤となっているバスティオン砦での大規模な攻防戦が始まった。砦の防衛部隊を助け、敵陣に乗り込んだ主人公は、見事アズモダンを討ち果たし、七大悪すべての魂を黒のソウルストーンに封じ込めることに成功する。

 なお、この頃になると主人公は明らかに一介の冒険者の枠に収まらないほどの力を発揮してきており、ネファレムとして覚醒を果たしていた。現に作中では、ティラエルやアズモダンなどからはネファレムと呼ばれるようになっていく。

 すべての帝王の魂を封印した黒のソウルストーンを砕くべく、主人公たちは破壊方法を知るエイドリアにソウルストーンを託す。しかし、ここで彼女の秘めた本性が明らかとなった。

 エイドリアははるか昔(『ディアブロ』の頃から)ディアブロのしもべだったのだ。この20年間で黒のソウルストーンに七大悪の魂をひそかに集めていたのも彼女だった。そして当時の勇者……すなわち初代の主人公であり、のちにディアブロの器となったエイダンとのあいだに設けた子こそ、リアであることが明かされる。リアは、今このときのために生み出されたディアブロの新たな器であり、彼女の潜在能力はディアブロの子であったことが原因だったのだ。


 こうしてディアブロからの指令を全うしたエイドリアによって、リアの体を依り代にディアブロが復活。加えてこのディアブロは、黒のソウルストーンに込められた七大悪すべての魂を取り込み、究極の悪として誕生していた。ディアブロは天界へとつながるゲートを開き、侵攻を開始する。天界へ足を踏み入れたディアブロを、天使たちの長であるインペリウスが迎え撃つも、究極の悪となったディアブロの力の前に、押しとどめることすらもできなかった。


 主人公はディアブロを追って天界へと降り立つと、協力的な天使たちの手を借りて悪魔の群れを突破。天界の要であるクリスタル・アーチを破壊しようとしていたディアブロへ戦いを挑み、これを打ち倒すことに成功する。

 ディアブロの実態こそ消滅させたものの、その魂はいまだ黒のソウルストーンに残っていた。そのため、ティラエルは新生ホラドリムを結成して黒のソウルストーンを天界から運び出し、誰も知らない地への移送を試みる。だが、黒のソウルストーンを地下深くに安置しようとしたそのとき、堕天使マルサエルが現れ、黒のソウルストーンを奪い去ってしまう。

 ちなみに、このマルサエルの襲撃から逃れたホラドラムのなかに『ディアブロ 4』で主要人物の1人となるロラスもいた。

※動画は英語版になります

 マルサエルは、ニュートリストラムの西にある都市、ウェストマーチに侵攻し、住民を虐殺。七大悪がいなくなった今こそ、天使と悪魔の永劫の戦いを終わらせる好機ととらえ、人間の魂を力に変えるべく、命を刈り取っていく。

 新生ホラドリムのロラスから天使の襲撃の報せを聞いた主人公は、ウェストマーチへと急行。悪魔と化した魔女エイドリアとの戦いを経て、マルサエルが天界と地獄の境界にある砦、伏魔殿にいることを突き止める。

 主人公との戦いのなか、マルサエルは黒のソウルストーンを砕き、その欠片を自らの中に取り込んで強力な力を得る。激闘のすえ討ち果たされたマルサエルは、その体から無数の魂を吐き出し、消滅していった。これにより世界の危機は救われたものの、同時に黒のソウルストーンとともに取り込んだディアブロたちの魂も解き放たれてしまうこととなる。

 ティラエルは、人類を救った英雄を称えつつも、天使と悪魔すら凌駕する力を持つネファレムといえど、いずれは堕落する人間の心を持っていることに不安を抱いていた。

『ディアブロ 4』:リリスの帰還、イナリウスとの戦いの行方は……?

 そして物語は『ディアブロ 4』へ。『ディアブロ 3』から数十年後が舞台となり、人間の祖である悪魔リリスがサンクチュアリに帰還する。同時に大天使イナリウスも、サンクチュアリに姿を現す。かつては協力してこのサンクチュアリを作った2人だが、今や相容れることはない。


※動画は英語版になります

 『ディアブロ 4』では、この2人を軸とした闘争が描かれる。それは人間はもちろん、天使と悪魔をも巻き込んだ、壮大な戦いとなるはずだ。『ディアブロ 3』のエンディングで、強力な力を持っていながらも堕落をまぬがれないとされた人間が、どのように物語に影響するのか、その顛末を見届けるのが今から楽しみだ。

 なお、先日開発陣によるストーリー解説動画が公開された。イナリウスとリリスを中心に紡がれる物語は、『ディアブロ』シリーズ史上もっともダークなものになっているという。

 こちらの解説も合わせて見ておくと、よりストーリーを深く知ることができるだろう。

【番外編】『ディアブロ イモータル』:破滅の王スカーンの暗躍

 モバイル、PC向けにサービスを展開中の『ディアブロ イモータル』では、『ディアブロ 2』と『ディアブロ 3』のあいだの出来事が描かれている。とはいえ、外伝的な位置づけとなっているため、見知ったキャラクターこそ登場するものの、現状では本筋との絡みはあまり多くはない。

 物語は、破壊されたワールドストーンの欠片が世界に散らばってしまったことで、さまざまな影響を引き起こしているというもの。対峙する敵は破滅の王スカーンという悪魔だが、地獄の七大悪には数えられていない新しい悪魔だ。加えて現在サービス中のため物語は続いており、今後物語的にも重要な話がでてくる可能性も十分に考えられる。

 基本プレイ無料ということもあり、前述の通り、タル・ラシャに関するストーリーもプレイできるなど『ディアブロ』の世界観をつかむにはもってこいなので、『ディアブロ 4』発売までに遊んでみるのもいいだろう。

©2023 Blizzard Entertainment, Inc.

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