マジェプリこと『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』は今年で10周年! ザンネンな主人公たちが大好きになる2010年代の傑作ロボアニメ【サブスクアニメ道】

タダツグ
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 こんにちは。ゲームライターでありながら、アニメやマンガもめっぽう好きなイチオタクのタダツグです。

 令和も5年目へと突入した現在、さまざまなサブスクリプション動画サービスにより、最新のアニメから往年のアニメまで多くの作品が定額制で見放題になっているのは、電撃オンラインの読者の皆さんであればすでにご存知のことかと思います。

 しかし、なかにはあまりに数が多すぎて「どれを見たらいいのかわからんッ!」とお嘆きの方もおられるのではないかと。そんな方に“サブスクで視聴できるオススメアニメ”をレコメンドするというのが、今回からはじまるこの“サブスクアニメ道”の企画コンセプトとなります。

 電撃オンライン編集部には僕以外にもたくさんのアニメ好きがいますし、ゆくゆくはみんなで好きなアニメについて存分に語っていける企画に成長してくれればいいなあという野望もあったりなかったりしつつ。

 まずは数ある動画系サブスクサービスのなかでも、最もスタンダードなサービスのひとつであろう“Amazon Prime Video”で視聴可能な作品に絞ってお届けしていこうと思います。

 ということで、記念すべきコラム企画第1回目にチョイスしたのは『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』です。パチンコなどでご存知の方も多いかもしれませんね。10年前の作品ではありますが、コラム内で作品のネタバレに類する部分がありますので、ご注意を。

銀河機攻隊マジェスティックプリンス:バトルシーンは数あるロボット作品のなかでも屈指の出来栄え!

 ファンの間では『マジェプリ』の愛称で親しまれている本作は、今年でTV版の放送から10周年を迎えました。……えっ、もう放送から10年も経ったのか? と、自分で文章にしておきながらちょっと驚いたりもしているのですが(笑)。せっかくのアニバーサリーイヤー、何かひと盛り上がりしてくれるんじゃないのかな……という想いも込めて、コラムの第1回目のテーマにチョイスさせていただいたしだいです。

 こちらは『君の名は。』や『SPY×FAMIRY』、『PSYCHO-PASS』など数々の名作を世に送り出したTOHO animationが、レーベル立ち上げの第1弾作品として世に送り出したSFロボットもの。TV版は全24話で制作されて好評を博し、のちに『劇場版マジェスティックプリンス-覚醒の遺伝子-(2016年)』も上映されています。Amazon Prime Videoなら、この劇場版についても見放題サービスの対象となっているのがうれしいですね。

10周年を記念した企画展が6月9日から開催決定!

 ちなみに本作の公式Twitterによると、東京・有楽町のマルイで10周年企画展も実施されるとか。こちらは6月9日(金)~7月2日(日)までの開催となる模様。イチファンとして色々気になるところです。

 こちらの企画展の詳細は続報に期待ということで。ひとまず『マジェプリ』のストーリーラインを簡単に説明していきたいと思います。

STORY:宇宙から飛来した驚異の異星人・ウルガルに、遺伝子操作を受けた少年少女たちが立ち向かう

 物語の舞台は地球暦2110年(新宇宙暦88年)。宇宙への進出を果たした地球人類は、謎の勢力“ウルガル”からの攻撃を受け、種として滅亡の危機に直面します。

 地球防衛軍(GDF)は、強力な力を秘めたウルガルに対抗するため、遺伝子操作で戦闘に特化した人間を作り出す“MJP計画”を始動。物語は、このMJP計画によって遺伝子を操作された5人の少年少女たちが“チームラビッツ”として結束し、それぞれの専用戦闘メカニック“アッシュ”を操縦して戦う……というストーリーラインとなっています。

 主人公のヒタチ・イズルをはじめ、チームラビッツの面々はいずれも個性派ぞろい……なのですが、むしろその個性が尖り過ぎているがゆえにチームとしてのまとまりに欠けていて、“ザンネン5”という不名誉な呼ばれ方をする問題児ばかりだったりします。“遺伝子操作による戦闘エリートが、じつはとってもザンネン”というキャラ設定が、当時かなり斬新でした。

 実際、序盤は戦場で個性がかみ合わず、ラビッツの面々が期待通りの戦果を挙げられるようになるには結構な時間を要します。必然、物語の序盤は苦戦する描写が目立つこともあり、人によってはそれがストレスに感じる可能性もあります。作品としてはスロースターターというか……。

 ただ、そんな彼らが少しずつ自分を、そしてチームメンバーの個性を理解し、戦場で互いをフォローしながら戦うことで、人類のヒーローとして覚醒していく……そんな若者たちの成長する姿に、自分はグッと来てしまいました。

  • ▲銀河機攻隊マジェスティックプリンス 公式Twitterで公開された10周年イラスト。

戦闘アニメがクッソかっこよ!!!! 異次元のクオリティに驚愕

 当時の最先端技術で描かれた戦闘シーンは非常に高評価で、10年という時間を経た今見直しても現代の作品にまったく引けを取らない出来栄えだと感じました。正直なところ、当時あまりにクオリティが高すぎてビックリしたんですよね。この作り込みっぷりはどうかしている。異次元というか、もはや変態的です。

 ロボットアニメの演出におけるシンギュラリティポイントはいくつかあると思いますが、この作品も後世に語られるべき出来栄えだと僕は思っていて。ロボットアニメファンならこの戦闘シーンを観るだけでも価値がありますよ。

 ちなみに自分が印象に残っている戦闘シーンというと、やはりラストバトルになるでしょうか。イズルの愛機であるレッド5の最終バトルは、おしっこチビりそうになるほどカッコよかった。本当に実力伯仲の戦いのなか、最後は……実にオツな決着の付け方だと感じました。『マジェプリ』スタッフ、やはりわかっておられる!(上から目線でごめんなさい)

筆者は“オペレーション・イーグルランデッド”のエピソードが好き

 物語的に最もオススメのエピソードは、第19話“ディープリーコン”。こちらはイズルたちの先輩であるチームドーベルマンの3人が、敵勢力の重要拠点の偵察作戦“オペレーション・イーグルランデッド”に命がけで挑む姿が描かれます。ラビッツの面々も個性的で好きですが、このドーベルマンの3人も憎めない連中で大好きなんですよね。

 ネタバレをする気はまったくありませんが、この19話終盤の「タリホー!」から特殊エンディング『Respect Me』が流れるまでの一連の展開は本当に素晴らしいです。個人的にはこの『マジェプリ』のみならず、数あるロボットアニメ作品のなかでも上位に位置するほどのお気に入りシーンだったり。未見の方はぜひ見て……そして泣いてほしい……うあああああ(今、この原稿を書きながらアマプラで視聴している 涙)。

  • ▲銀河機攻隊マジェスティックプリンス Blu-ray BOXより。

MUSIC:OP、EDとも神曲だらけ……あのレジェンドクリエイターが作曲したものも!

 サウンド面にもすごく力が入っていたのも『マジェプリ』の大きな特徴。オープニングソングを担当するのは昆夏美さん。ディズニーの実写映画『美女と野獣』の日本語吹替版でヒロイン・ベル役の声優を務め、その美声で観客を虜にした彼女ですが、歌手デビューはこの『マジェプリ』の前期OPソング『私は想像する』だったりするんですよね。

 そんな昆さんが引き続きボーカルを担当する後期OP『PROMPT』は、映像も含めて大好きな一曲。こちらは作曲を古代祐三さんが手掛けており、いちゲームファンとして感銘を受けました。古代さんといえば『イース』や『世界樹の迷宮』、そしてなんといっても『アクトレイザー』など、自分が大好きなRPG作品のサウンドを手掛けた神のような存在だったので……。もちろん、この『PROMPT』も超名曲なので必聴。MVがYouTubeにアップされていますので、どなたでもお聞きいただけます。

昆夏美 2nd SINGLE「PROMPT(プロンプト)」ミュージックビデオ/フルバージョン

 ちなみに自分が一番お気に入りの曲は……なかなか選べませんが、後期EDである『心はひとつじゃない』になるのかな。これは劇場版での使われ方がカッコよすぎたこともあって、めちゃくちゃお気に入りの曲だったりします。
 
 じつはこの『マジェプリ』、パチンコ機(CR銀河機攻隊 マジェスティックプリンス)もリリースされておりまして。そのなかで『心はひとつじゃない』はすこぶる大事な局面でかかる曲であり、それも含めてのお気に入りだったりします。……ってこれは完全に別のお話なので、これ以上は自重しますけど(ストックタイム最高だった~。わかる人にだけ伝わればいいやの精神で)。

 もちろん、上で紹介した『Respect Me』も本当に最高ということはあらためて力説しておきます。曲も、歌詞も最高です。あ、ちなみにこちらの曲は石川智晶さんが歌っておられます。もう一度書いておきますね……最高ですッ!

 そんな『マジェプリ』ですが、現在はサブスク配信のみならず、Blu-ray BOXも発売されています。今Amazonを確認したところ、わずかながらまだ在庫もあるようでしたので一応リンクも貼っておきますね。

 まあ、個人的にはこの10周年というアニバーサリーイヤーに、劇場版までパッケージングされた新たなBlu-ray BOXなんかが発売されたらうれしいなあ~なんて思っていたりもします(笑)。上記の10周年企画展で何か発表されたらいいのですが……期待したいところ。

 何はともあれ、ロボットアニメ好きには全力でオススメしたい本作。気になった方はぜひ視聴してみてください。それでは、今回はこのへんで!

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