『機動戦士ガンダム 水星の魔女』20話感想&考察。5号が本当にカッコよかったし、これまでで一番泣ける回だった…
- 文
- てけおん
- 公開日時
- 最終更新
6月4日に放送&配信されたアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第20話(Season2 第8話)“望みの果て”の感想や考察をお届けします。
【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』20話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。
非常に“ガンダムらしい”とも思える1話でした
20話では、ノレアと強化人士5号との間に絆が生まれた直後、ノレアがドミニコス隊によって……という、モニターの前で「ああ……」と言ってしまうくらい衝撃的なシーンがありました。
こうした悲劇的なシーンもまたガンダムらしさ……と言えるかもしれません。どうしてもカイとミハル、カミーユとフォウ、ライル(ロックオン)とアニューなどなどのことが脳裏をよぎってしまいました。
とてもドライで自分が死なないためならなんでもしそうに見えた強化人士5号でしたが、「僕と来い!」といった時の5号はメチャクチャカッコよかったですね。同じ恐怖におびえる者への共感からかもしれませんし、不器用な生き方をしていることへの哀れみからかもしれません。
さまざまな要素が絡みながらも必死に言葉を届け、それが通じた直後の無情な一撃と、ノレアの死を見た5号の嘆きの叫びが、声優陣の演技と相まって見ているこちらまで本当につらくなってくるものでした。遺された言葉が「あとで教えて、貴方の本当の名前」って……。
20話の終了後、このエンドカードを見た時思わず「これは……」と、言葉に詰まってしまいました。そういう人、本当に多いんじゃないでしょうか。ろるあさんが描かれたこちらのイラスト、ノレアと5号の笑顔が本当にいいんですよね。
◆◆第20話「望みの果て」◆◆
— 機動戦士ガンダム 水星の魔女 (@G_Witch_M) June 4, 2023
ご視聴ありがとうございました。
今週のエンドカードは、
ろるあ(@Rolua_N )さん
描き下ろしです。
▼エンドカード一覧https://t.co/pgVRXwgYpE#G_Witch pic.twitter.com/p5iFTERWH3
ボタンがひとつ掛け違っていれば、こうして柔らかい笑顔をお互いにむける5号とノレアが存在していたのかもしれません。生き方を選べなかったノレアですが、生きてさえいれば逃亡もしくは贖罪のはてに……。まだ20話の放送から時間があまり経っていないため、この笑顔を見るとどうしてもいろいろな感情が浮かんできてしまいますね。
ノレアは自分の意志の元で行ったであろう20話での凶行ですが、これもシャディクの狙い通りであるというのがまた一層悲しさを引き立てているように思えました。いや、20話は本当に見ていていろいろな意味で感情を揺さぶられる回でした。
そんなノレアや5号と同じ部屋から出たニカは地球寮の仲間の元に駆け付け、マルタンは彼女に「僕はもう一度、君と話がしたいんだ」と言いました。地球寮の仲間のためというきちんとした理由がありつつも、ニカをの行為を密告したことを悔いていたマルタンと、“地球と宇宙の架け橋になる”という夢を持ちつつも、現実はシャディクの駒として動かざるを得なかったニカ。2人が……いや、地球寮のメンバーがどんな話をするのかが気になるところです。
グエルVSシャディクは、グエルの成長ぶりとシャディクの感情の大きさが垣間見えた、見ごたえのあるMS戦に
今回はグエルとシャディクのモビルスーツ戦も大きな見どころのひとつでした。アニメーションとしてのクオリティの高さも、その中で交わす会話も、どれもが見ごたえのあるものでした。
なんと言うか……シャディクはやはりどこかでミオリネの隣に自分が立つことはないだろうと思っていたんでしょうね。だからこそミオリネの隣に立てる可能性があるグエルに対して、羨望というか思い入れがあって、それらが鬱屈し暗い怒りとして爆発したように思えました。
しかししかし、グエルは本当に成長したなと思いました。20話冒頭、直情的に単機で出撃したグエルに対して「これはマズイ……グエル熱くなりすぎて負けるんじゃ?」と思ったのですが、精神を揺さぶるようなシャディクの言葉の数々にも、精神が折れることなく「知っているさ、俺もお前も自分の罪は自分のものだ」と、そして「奪うだけじゃ手に入らない!」と。何度も何度も書いた気がしますが、本当に1話の時のお尻ぺんぺんされるグエルを見た時、こんなキャラになるなんて思いませんでしたよ! すごいよ『水星の魔女』!!
その他気になったこと
●ノレアが撃墜された直後、5号がガンヴォルヴァを動かせたのはウルに乗っていたから……ということでしょうが、ドミニコス隊を圧倒するような戦闘機動を見せたのに驚きました。パーメットスコアを介することで、特に訓練がなくてもあれくらいできるものなのか、それとも5号が似たようなシステムの訓練を行っていたのでしょうか? そのあたりが少し気になりました。
●これまでもゴタゴタが起きていたアスティカシア学園ですが、今回は死者も多数出るような形での大事件が起きてしまいました。より地球寮の面々への風あたりが強くなりそうな気がしますが、はたして。
●ペトラが「死んでも死にきれないし!」とやりたいことを列挙していくシーン……見ているこっちは「いやいやめっちゃ死亡フラグが……ああっ!」みたいな感じで見ていました。血まみれでがれきに挟まれたペトラを見て言葉を失うスレッタ、そしてカミラからの電話に茫然自失とするラウダ。
考えてみればラウダは、その直前にグエルとシャディクのやり取りで兄・グエルが父を手にかけてしまったことを知ってしまったわけですよね。ラウダが直面する現実が厳しすぎて、かわいそうと言わざるを得ないです。せめてペトラには生きていてほしいところですが、はたして……。
●おそらく父・ヴィムがしていたことや、死に至った経緯を知ったら(これまたラウダの立場からしたら辛い現実のひとつですね……)、ひょっとするとそこまで大きな兄弟不和には至らないんじゃなかろうかとも思えます。見方が甘すぎかなとも思いますがどうですかね?
●ここにきて1話ごとにセセリアの評価がグングンと上っていきます。SNSなどを見てもセセリアの人気はスゴイ高いですね。今後も活躍してくれそうな気がしますが、次回も登場してくれるのでしょうか? 楽しみなところです。
●宇宙空間を漂うウル。あの中に5号はすでにいないんじゃないかと思われます。今後5号は、どういった形で物語に絡んでくるのでしょうか? ドミニコス隊を仇と見定めて動くのか、ノレアが見たかった景色に向かうのか、1期終盤のグエルのように別の生き方を模索するのか? それとも……。
●ついに『水星の魔女』も残すところ数話となりましたが、ペイル・テクノロジーズがいまだに動きを見せないのが気になっています。で、19話の感想で「武力衝突のニュースを見た時のニューゲンの表情が硬いことが気になる」と書きました。
これは、記事掲載後に考えた妄想にも近いものですが、ひょっとしたらペイル社(またはニューゲン個人)がオックス・アースおよび宇宙議会連合の一部とつながっていて、それが露見することを恐れたのかも……? なんて思ってしまいました。案外、物語の大ボス的な立場にいるのって、この辺の連中だったりするんでしょうかね? そもそも大ボスがいるかどうかもわからないところではありますが。
いよいよSeason2も大詰めになってきましたが、第21話ではどんな物語が展開するのでしょうか? 楽しみにしつつ1週間を過ごしたいと思います。
━━━━━━━━━━━━━━
— 機動戦士ガンダム 水星の魔女 (@G_Witch_M) June 4, 2023
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』
第21話「今、できることを」
6月11日 日曜午後5時
MBS/TBS系全国28局ネットにて放送
━━━━━━━━━━━━━━
次回の放送もお楽しみに。#水星の魔女 #G_Witch pic.twitter.com/HrAoZAjDSW
最後の最後に余談
●これはもう本当にわかる人には……のお話になってしまいますので、通常の感想枠から切り離しました。『ガンダムビルドファイターズ』という作品の第23話では、歴代の『ガンダム』シリーズで、無情にも散っていったキャラクターたちが……というシーンがあったんですよね。見る人によって感想は様々でしょうが、筆者はああいうの、嫌いじゃありません。ノレアやソフィが5号とともにいい顔で笑っている風景があってもいいよな~って思いました。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』Season2
【スタッフ】※敬称略
企画・制作:サンライズ
監督:小林寛
シリーズ構成・脚本:大河内一楼
原作:矢立肇/富野由悠季
キャラクターデザイン原案:モグモ
メインキャラクターデザイン:田頭真理恵
キャラクターデザイン:戸井田珠里/高谷浩利
メカニカルデザイン:JNTHED/海老川兼武/稲田航/形部一平/寺岡賢司/柳瀬敬之
チーフメカアニメーター:久壽米木信弥/鈴木勘太/前田清明
副監督:安藤良/綿田慎也
テクニカルディレクター:宮原洋平
設定考証:白土晴一
SF考証:高島雄哉
メカニカルコーディネーター:関西リョウジ
設定協力:HISADAKE
プロップデザイン:絵を描くPETER/えすてぃお
美術デザイン:岡田有章/森岡賢一/金平和茂/玉盛順一朗/上津康義
コンセプトアート:林絢雯
美術監督:佐藤歩
色彩設計:菊地和子
音響監督:明田川仁
撮影監督:小寺翔太
3DCGディレクター:宮風慎一
モニターグラフィックス:関香織
編集:重村建吾
音楽:大間々昂
製作:バンダイナムコフィルムワークス/創通/MBS
【出演声優】※敬称略
スレッタ・マーキュリー:市ノ瀬加那
ミオリネ・レンブラン:Lynn
グエル・ジェターク:阿座上洋平
エラン・ケレス:花江夏樹
シャディク・ゼネリ:古川 慎
ニカ・ナナウラ:宮本侑芽
チュアチュリー・パンランチ:富田美憂
デリング・レンブラン:内田直哉
見放題配信
毎週日曜18時更新
バンダイチャンネル
ガンダムファンクラブ
Hulu
ABEMA
U-NEXT
dアニメストア
Disney+
毎週木曜18時更新
TELASA
J:COMオンデマンドメガパック
milplus
WOWOWオンデマンド
Prime Video
ひかりTV
アニメ放題
ふらっと動画
都度課金配信
毎週日曜18時更新
毎週木曜18時更新
TELASA
J:COMオンデマンドメガパック
milplus
Prime Video
ひかりTV
dTV
FOD
Google Play
ビデオマーケット
GYAO!ストア
music.jp
RakutenTV
HAPPY!動画
ムービーフルPlus
ニコニコチャンネル
広告付き無料配信
毎週木曜18時更新
毎週木曜23時更新
■機動戦士ガンダム 水星の魔女 Blu-rayを購入する
- Amazonで購入する
(Blu-ray/1期1巻) - 楽天市場で購入する
(Blu-ray/1期1巻) - Amazonで購入する
(Blu-ray/1期2巻) - 楽天市場で購入する
(Blu-ray/1期2巻) - Amazonで購入する
(Blu-ray/1期3巻) - 楽天市場で購入する
(Blu-ray/1期3巻) - Amazonで購入する
(Blu-ray/1期4巻) - 楽天市場で購入する
(Blu-ray/1期4巻) - Amazonで購入する
(Blu-ray/2期1巻) - 楽天市場で購入する
(Blu-ray/2期1巻) - Amazonで購入する
(Blu-ray/2期2巻) - 楽天市場で購入する
(Blu-ray/2期2巻) - Amazonで購入する
(Blu-ray/2期3巻) - 楽天市場で購入する
(Blu-ray/2期3巻) - Amazonで購入する
(Blu-ray/2期4巻) - 楽天市場で購入する
(Blu-ray/2期4巻)
©創通・サンライズ・MBS
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります