『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』9話感想。決着は一瞬! 時透くんの静かな怒りを感じる演出が熱い

Ak
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 『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』の第九話“霞柱 時透無一郎”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』第九話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

開幕レスバはどっちの勝利?

 第九話開幕後、すぐに時透くんと玉壺によるレスバトルが開始!

 争いは同じレベルでしか発生しない的な展開かとも思いましたが、冷静さを保っていた時点でレスバ判定としては時透くんの圧勝ですね。反論しようのない事実を叩きつけているのも高評価です。

 相手の一番クリティカルな激昂ポイントを的確に突けるのも、時透くんのレスバトラーとしての将来性を感じました。アニメでは「下っ手くそだなあ」の前に少し溜めが入ったことで、より無関心に煽る感じが増していてよかったです。

 しかし煽り合いで忘れていましたが、この二人作中では実力最高クラスなんですよね……。実際、玉壺の繰り出す血鬼術は作中でも屈指のやっかいさです。攻撃を受けたら終わりなので、回避能力の高い時透くんではなく、攻撃を受けても我慢して戦うタイプの炭治郎であったら負けていたかもしれません。

玉壺のキモさと時透くんの鮮やかさが好対照!

 そして玉壺がついに完全体へ。より魚類感が増した姿は、画面から生臭さが伝わってくるようです。

 完全体変身後の沈黙はコメディシーンでしたが、玉壺の攻撃開始後は緊迫した戦闘シーンに! このメリハリの付け方が見事ですね。しかし本人の言う通り、玉壺完全体の身体は上半身逆三角形で、そこだけ見れば見事な造形。まあ、それ以外の部分が魚類すぎますが!

 「どんな攻撃も当たらなければ意味ないでしょ」の台詞と表情にも、時透くんのナチュラルな煽り力の高さを感じますね。もはやレスバ柱では?

あまね様の治療シーンの掘り下げが素晴らしい!

 またも時透兄弟の悲しい過去回想。あまね様たちが兄弟を治療するシーンは、厳密にはアニメオリジナルではなく、原作のひとコマを広げたものですね。第八話の両親のシーンもそうでしたが、アニメはこういった描写の掘り下げが本当にうまい!

 とくに時透くんが兄の手を固く握っていたのを見て、あまね様が二人の手を離すのを諦めるシーンは本当にいいシーンです。兄弟の絆だけでなく、あまね様の人間性まで掘り下げられています。

玉壺戦決着! 一瞬の斬撃で時透くんの成長を実感できる

 時透くんの技が決まり、玉壺戦は決着!

 一瞬で首を斬り落としたのはある意味あっけなかったですが、そのぶん時透くんの強さが際立ちます。連載当時、この時点では「こんなに簡単に上弦を倒せるものなのか…?」と疑問に思っていましたが、後々の展開で痣が出ることの意味が判明することで、納得感が増した覚えがあります。

 首を斬られた玉壺のキモさがすごい。アニメだと原作以上に手みたいなのがウジャウジャと生えてきて本当に気持ち悪かったです……。

 最後の玉壺の人間を見下すようなセリフに過去に鬼から放たれた台詞を重ね、時透くんが柄を握りしめて静かに怒るシーンはカッコよかったですね。クールに見えながらも内心は誰よりも熱い、時透くんの内面がハッキリと分かります。

玉壺の過去話が気になる人はファンブックをチェック!

 過去回想もなくあえなく散っていった玉壺。悲しい玉壺ロスを抱えるファンたちには、ファンブック“鬼殺隊見聞録・弐”がオススメです。

 玉壺の悲しくもない過去話が大正コソコソ噂話(158ページ)で露わになっているので、まだ読んでいない人はぜひチェックしてみてください。ただし原作ラストまでのネタバレがガッツリあるので、アニメ初見の人は要注意です。

ついに恋柱が本格参戦! トリッキーな戦い方にはアニメならではの描写も

 場面が切り替わり、炭治郎と憎珀天(半天狗)の戦いへ。

 時透くんの戦闘シーンが印象的すぎて、そういえば炭治郎がやばい状況だったのを忘れてました! ついでみたいに鼓膜が破れ、左足が砕けるあたり、本当に炭治郎はハードな戦いを強いられています。

 そんな炭治郎の元についに恋柱・甘露寺さんが到着! 絶望的な状況下からの三日月を背負っての登場シーンは、某セーラー的なカッコよさを感じました(笑)。

 原作ではエフェクト中心に描写されていた斬撃がアニメでは詳細に描写されたことで、甘露寺さんのトリッキーな戦い方がより伝わるようになっていますね。とくに刀で木の竜の頭を縛り上げるシーンは、剣士の枠には収まらない戦い方で個性的!

 今話だけでも、超アニメ映えすることが分かった恋柱の戦い。それだけに、次回の本格的な戦闘に期待が高まりますね!


©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

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