【軌跡シリーズ名言集:リゼット】“本物”であることは間違いありませんから
- 文
- Zenon
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日本ファルコムの名作ストーリーRPG『軌跡』シリーズの名言集をお届けします。
本記事で紹介するのは、『黎の軌跡』メインキャラクターの1人、リゼット・トワイニングのセリフ。影に日向にヴァンを支えている彼女の名言を紹介していきましょう。
※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。
“本物”であることは間違いありませんから(リゼット)
●終章_いつか還る貴方のために(英雄伝説 黎の軌跡)
リゼットは《マルドゥック総合警備保障》という、10年前ほどに設立された会社に所属するサービスコンシェルジュ(SC)の女性。清楚な外見と人当たりのいい物腰で、誰からも好感を抱かれるタイプの性格です。
《裏解決屋》のヴァンとは社外テスターとしての付き合いで、撃剣(スタンキャリバー)や《Xipha(ザイファ)》の専用アプリを提供するなど、ビジネスライクな関係を築いています。
サルバッドでの依頼遂行中、ピンチに陥ったヴァンたちのもとへ、リゼットがカッコよく初登場。そのまま彼女は長期出向という形で《アークライド解決事務所》の仲間に加わります。実際、彼女の事務処理能力は非常に高く、アルバイトも増えた事務所の運営には大きな役割を果たしていました。
やがて訪れたバーゼル理科大学における事件にて、彼女がじつは生身の肉体ではなく機械の身体であったことが判明。『創の軌跡』の《クロスベル事変》で見られた《模倣擬体(シミュラクラ)》のように、外見上は完全に普通の人間にしか見えません。
彼女の背景にはまだ謎が多いのですが、カトルを助けたのは“大切に想い合う人”がいるのが眩しいと思えたから、とのこと。その際、「絆や思い出、身体すら失くした私にとって」と発言していて、彼女も最初から機械として生まれたわけではないことがうかがえます。
あるコネクトイベントでは、仮想シミュレータのテストをヴァンが手伝うことになり、彼女が参加する前にメンバーが訪れたクレイユ村や煌都ラングポートを“再現”することもありました。これはのちに『黎の軌跡II』の《お伽の庭城》のもととなったであろう技術だと思われます。
そして今回の名言が出てくるコネクトイベント“擬体のアップデート”へ続きます。ここでは文字通りアップデート版の義手を取り付け、その反応をテストしていくというお話が描かれました。
キーボードをたたく、料理をする、運転する、戦闘するといったテストを終え、最後に人体への接触テストも行ないます。「ヴァン様の手の温かさも感じられます」と微笑み、ドギマギさせる場面も。
生身の人体と比較すると、得られる“感触”の再現度は70%程度とのこと。作り物の身体による再現ゆえ、どうしても本物への憧れは捨てられない。そう話す彼女に、ヴァンは持論を展開します。
たとえ機械の身体による再現でも、本人が感じたものこそが“本物”であると語るヴァン。それはリゼットにとって、目から鱗のような考え方であり、とても感心していました。
それに対し、リゼットがヴァンに対して返したセリフが今回の名言となります。
「ヴァン様が手放し難い“本物”であることは間違いありませんから」
いろいろと深読みのできてしまうセリフです。この段階ではシンプルに人を遠ざけがちなヴァンの性格を指して、「皆ヴァンを大切に想っていますよ」と言っているようにも取れます。
あるいは、物語を進めるとわかるヴァンの《正体》に薄々感づいていた、という線もあるかもしれません。そこまで深く考えていなくとも、目の前にいる貴方こそが私たちにとっての“本物”ですよ、と。
基本的に冷静沈着で的確、または茶目っ気のあるセリフが多いリゼットですが、この“本物”に関するお話をするときはとくに彼女自身の感情がにじみ出ているので、印象深いエピソードだと思います。
いずれにせよ“本物”に憧れを抱く彼女は『黎の軌跡II』でも、同様の悩みを持ったまま。果たして真の意味で“本物”の彼女はどこに在るのか。続きはまたの機会に。
シリアスなものからコメディ的なものまで、軌跡シリーズにはほかにも数々の名言が存在します。今後もそれらを不定期にピックアップしてお届けしていく予定なので、お楽しみに!
※画面はPS4『英雄伝説 黎の軌跡』のものです。
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