ゲーム『SAND LAND(サンドランド)』レビュー。鳥山明テイストのメカを動かすだけで純粋な心を持ったあの頃に戻っていく気がします

セスタス原川
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 バンダイナムコエンターテインメントから、鳥山明先生の名作『SAND LAND(サンドランド)』がPS5/PS4/Xbox series X|S用アクションRPGとして発売されます。『SAND LAND』はマルチメディアプロジェクトとして動いており、ゲームだけでなく8月18日には映画も公開されます。

 そんな本作の試遊版を先行してプレイしてきましたので、その感想をお届けしていきます!

 本作はアクションRPGであり、主人公・ベルゼブブ(以下、ベルゼ)を操作して広い砂漠を移動したり戦ったりしながら冒険していきます。本作では徒歩だけでなく戦車などのメカ――このメカがどれもこれも鳥山明テイストがあふれてていいんですわ! ――に乗ることができることも可能となっています。

 舞台は原作通り気候変動と天変地異で砂漠化が進んだ世界。ベルゼは人間の保安官・ラオたちとともに、水源を探すための冒険に出るわけです。

 彼らの冒険は山あり谷あり。砂漠に生息するラプトルから攻撃されたり、盗賊団に襲撃を受けたり、大波乱が待っています。

 ゲームの物語はコミックを再現しているのでシナリオは同じものになると思われますが、動いているベルゼたちを見ると新鮮味がありますね。

 コミックを読んでいない人は初めての物語を楽しめますし、もちろん読破済みのファンも改めて彼らの冒険を違った形で楽しめます。どの層も楽しめるゲームになっているというわけです。

広大さを思わせる砂漠の世界。フィールドはめっちゃ広そうです

 冒険の舞台となるフィールドは、結構広めに作られているような印象を受けました。本作のジャンルはアクションRPGとされていてオープンワールドではないのですが、そう思ってしまうくらい広大さを感じさせてくれます。

 フィールドを探索すると宝箱が隠されていたり、風景を見てベルゼたちが会話を展開したり、さまざまな発見があります。ここまでフィールドがしっかり作られているとなると、ただストーリーを進めるだけでなく寄り道して探索もしたくなりますね。

 各所には住人がいるのですが、その住人たちも魅力あるデザインがされていて、世界観の構築に余念がありません。しかも、モブキャラがセリフを一方的に言うのではなく、しっかりベルゼとの会話が展開するのです。こうなってくると、出会う人たちみんなに話しかけたくなりますね。

メカを使った戦闘は「うおお、俺は今! 鳥山先生のメカを動かしてる!!」感がすんごい

 バトルアクションを紹介していきましょう。まずはベルゼのバトルアクション。ベルゼは接近戦に加えて闇の力を使った大技を繰り出せます。

 アクションシステムは、順番にボタンを押していくことで簡単にコンボが繋げられる仕様。敵に攻撃を当てるのも難しくなく、大技を出せるタイミングも直感的にわかるので、この機能であればすんなりと操作に慣れることができそうです。

 ラッシュだったり敵を空中に蹴り上げたりと、アクションのそこかしこにきちんと鳥山先生らしさがにじんでいるんですよね~。


 そして、もう1つのバトルアクションがメカに乗っての戦い。筆者は正直、ここでテンション爆上がってしまいました!! 俺は今、鳥山先生がデザインしたあのメカを動かしているッ!! って。

 今回の試遊版で登場したのは、移動用のジープ、二足歩行のジャンプメカ、巨大な主砲のある戦車の3つでした。いずれも筆者が、いや日本人の多くが、いやいや、世界中の多くの人々が慣れ親しんできたであろう“鳥山明作品に登場するメカ”そのものなんですよ!

 独特の丸みがあって、決してリアルじゃないのに異様なまでの説得力のあるメカの数々……。動かすだけで楽しいし、大砲を撃ったらもっと楽しい。敵の攻撃を食らってコロコロ転がっていくさまなんて愛おしくすらある……。

 戦車をはじめメカの描き方はかなりこだわりが感じられました。ダメージに応じて火が出て損傷が見た目に現れたりも。

 試遊版をプレイした感覚では、戦車は強力な反面小回りが利きづらいので、ケースバイケースな戦い方が必要になりそうです。戦車で移動しながら主砲の狙いを定めるのも慣れが必要な印象でした。

 全体的なテイストで言えば、キャラクターやメカの描き方はリアル寄りなものではなく手書き感のある漫画チックなモノ。印象としては、漫画が映像化されたより“漫画が動きを得た”と言う方がしっくりきますね。

 メカは素材を集めて強化することが可能とのこと。メカだけでなくベルゼの装備も素材から生成できるみたいです。こうしたカスタマイズ要素があるので、ゲームのやり込みがいも十分にあると言えそうです。

 他にも、追いかけてくる巨大な敵から車で逃げるシーンや、敵から隠れながら進む場面など、アクションの幅はかなり広く用意されています。製品版では「こんなこともできるの!?」と驚かされる場面もありそうですね。

 発売日は現時点では未定とのことですが、試遊版の時点でもしっかりと作られているなという印象です。今回プレイできた主な部分はメカやベルゼのアクションでしたが、その点についてはしっかりと堪能できました。

 描き方についても、コミックのキャラクターやメカのイメージを崩さない、リスペクトを感じるものに仕上がっていました。鳥山明作品を好きな人にはもちろんですが、『SAND LAND』を知らない方にも触ってみてもらいたいですね。

 ゲームについてはまだまだ発表していない情報も多数あるようです。続報にも期待したいところですね。

タイトル名:SAND LAND
対応機種:PlayStation5/PlayStation4/Xbox series X|S
ジャンル:アクションRPG
プレイ人数:1人
CERO:審査予定

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