『ゴールドラッシュバトラー』レビュー座談会:ボードゲームとデジタルカードゲームは、スマホアプリでコンシューマ顔負けの新たな形に進化!
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MIXIよりサービス開始が予定されているiOS/Android用アプリ、カードバトル型ボードゲーム『ゴールドラッシュバトラー(ゴルバト)』を先行プレイしたメンバーによる座談会をお届け。
既存のカードゲームやボードゲームを踏まえて、その斬新さを探ります。
■座談会メンバー
染谷広人:編集部内で最も長時間『ゴルバト』をプレイしている。
ophion:ボードゲームやカードゲームの知識が豊富。
AK:デジタルTCGを含めたスマホゲームを幅広くプレイ。
ボードゲーム特有の待ち時間を軽減したシステム
染谷:さて、いろいろとデッキを組んで対戦もしてみたけどまずは『ゴルバト』の率直な感想を聞こうか。
AK:自分の占領マスは増やしたいけれども、ほか3人の動向にも目を配らないといけない。ターン制ではありつつも結構忙しいゲームという印象です。
ophion:主に1990年代後半にコンシューマハードでリリースされたいろいろなボードゲームを遊んだ身としては、ある種の懐かしさを感じましたね。コンシューマでは『ゴルバト』のように同じ場所を周回するタイプのボードゲームが一時期数多くリリースされていました。
染谷:ボードゲームのなかでも同じ場所を周回して、ゴール到達以外になにかしらの目標が用意されているものと言えば『モノポリー』が代表的な作品で、そこからリアルかデジタルかを問わず、いろいろなゲームがリリースされたよね。
AK:そういったボードゲームって。基本的にプレイヤーごとに順番が来るターン制ですよね。『ゴルバト』はなんでプレイヤー全員のターンを一度に処理するシステムなんでしょう。
染谷:個々のプレイヤーの待ち時間を減らすのが一つの目的じゃないかな。ターン制のゲームはなんだかんだ待ち時間が多くなりがち。コンシューマで知り合いと遊ぶなら、誰かの家で実際に集まったりボイスチャットを使って話したりしてワイワイとやれるんだけど、スマホゲームは知らない人と遊ぶ機会が多いから、そういった待ち時間を減らしたんじゃないかな。
ophion:『ゴルバト』に限った話じゃないですが、デジタルだから全員のターンを一括で処理できるというのもありますよね。例えば本当にシンプルなすごろくを全員が同時にサイコロを振って遊んだら、誰が振ったサイコロかわかりにくくなったり、誰かが進むマスをごまかしても気づかなかったりしそうです。
そういった間違いやズルに通じる部分をゲーム側が補ってくれるのは、デジタルなゲームの魅力ですよね。ただ、全員のターンが一括で処理されるからこその難しさも『ゴルバト』にはあります。
『ゴルバト』はスマホゲームにじっくり向き合うプレイヤー向きのタイトルになりそう
染谷:難しいというと、やっぱりマスの情報を確認する時間が短いことかな。
ophion:そうですね。制限時間のなかでほかのプレイヤーのマスの情報と自分の手札を確認して、必要なら手札を使用する……とやっていると制限時間ギリギリになったり、ときどき制限時間オーバーをしたりしてしまうんですよ。
AK:確かに、デジタルなボードゲームやカードゲームは、自分以外のターン中にほかのプレイヤーの情報を確認することが多いですよね。常に自分のターンになっているために、ほかのプレイヤーの情報を確認する時間がないというのはわかります。ただ、製品版がリリースされてカードの情報が公式サイトなどで公開されれば変わってくるのかなと。
染谷:この座談会時点では、編集部の数人でプレイしているだけなので、自分なりにカードの情報を把握する必要があるからね。しかも、プレイヤーが同じメンツだと、デッキを変えてもどうしても「このカードが強い」、「このコンボは使いたい」といったデッキのキーパーツは偏りがちになる。
正式リリースされれば、さまざまなプレイヤーとマッチしていろいろなカードを目にすることが増えるだろうし、自然とカードの知識も増えていく。そこにプレイを重ねたことの練度が加われば、同じ時間でも得られる情報の量は変わってくると思うよ。
AK:マスに配置されたモンスターのビジュアルを見て「このカードのアビリティは〇〇と〇〇で、速度は“遅”」みたいに判断できるくらいまで慣れると、制限時間の生かし方も変わってきそうですね。
あとAI相手なら15~20分で1試合終わりますけど、対人戦の場合は1試合30分ぐらいかかりましたね。個人的にはスマホゲームでプレイ時間が1試合30分ぐらいになると、少し重い印象があります。
ophion:確かにスマホゲームとしては1試合30分以上かかるというのは長いですね。けれども、本来ボードゲームって時間のかかるものなんですよ。それこそ、1プレイが1時間以上かかるのは当たり前。
プレイヤーごとのステータスがあったり、マスで起きるイベントの成否をダイスロールで判定するものになると、1プレイ2時間を超えるものも多いです。だからボードゲームとしては1試合30分のプレイ時間は短めという印象ですね
染谷:『ゴルバト』がもしもプレイヤーごとのターン制だったら、プレイ時間が4倍の120分に増える可能性もあるって考えると、ophionの言っていることは大げさじゃないね。
あと、近年はスマホゲームを腰を据えてプレイする人も増えている気がする。バトルロワイアルもののTPSなら1プレイ20分以上かかることもよくある話だし、1対1のデジタルTCGでもデッキの組み方しだいで長時間の試合が展開されることもある。もっと言うと、もともと時間のかかる実際のTCGをスマホで遊べるようにしたタイトルもあるしね。
ophion:そういった腰を据えてスマホゲームをプレイする層が増えているので、けして『ゴルバト』もプレイ時間の長すぎるゲームにはならないのかもしれません。
AK:言われてみると、コンシューマのボードゲーム感覚で遊ぶとかなりプレイ時間が短いです。しっかりと作り込まれたボードゲームをじっくり遊ぶには、ある程度のプレイ時間がないと逆に物足りないですからね。
対人戦は激しいマスの奪い合いで序盤から戦況が大きく動く
AK:対人戦だと、序盤からマスの取り合いが激しいですよね。わりとガンガン攻めていくスタイルが強いように感じました。
ophion:戦闘でもコインが獲得できますからね。戦闘前に結果がわかるので、気軽に戦闘を仕掛けられるというのも、よりプレイヤーを攻めやすくしてるんだと思います。ただ、中盤以降に占領マスがないと、できることが限られてしまうので、少し逆転が難しかったですね。
AK:なんとかマスを占領できても、周囲にほかのプレイヤーの占領マスがあると、すぐに攻撃されてやられることも多いんですよね……。
染谷:逆転を狙う際は、ワイルドカードとオラゴニックアタックをどう使うかが重要。ただ、属性ワイルドカードは対応した属性の占領マスが必要で、オラゴニックアタックも占領マスがないと使えないからね。
AK:うまくオラゴニックアタックを使えたときは気持ちいい! 相手のモンスターを倒せるだけでなく、がっつりコインも稼げますから。
ophion:オラゴニックアタックは1試合2回しか使えませんが、それに見合った効果ですよね。ただ、先ほど言ったように自身の占領マスがないと使えないので、チャンスがあったら序盤からどんどん使ってもいいと思いました。
染谷:あとは、無属性のワイルドカードで未占領マスを占領できる“占領チャンス”や、自身のマイデッキマスを占領できる“マスの権利書”とかをデッキに入れておくと、逆転チャンスを作りやすいかもしれないね。
AK:無属性のワイルドカードは、属性マスがなくても使用できるので、どんなデッキにも入れやすいですね。1つでも占領マスを確保できれば、そこからオラゴニックアタックでチャンスが広がりますし。
ophion:カードの数だけ可能性があるのがTCG的な部分ですよね。サービスが開始されれば、ユーザーさんの中で各種カードの利用法が研究され、いろいろな逆転方法が発見されるでしょう。自分も早く全国のユーザーさんに自分のデッキで挑んでみたいです。
※画面は開発中のものです
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