アニメ『takt op.(タクトオーパス)Destiny』はアプリ『takt op. 運命は真紅き旋律の街を』にどう続く? タクトと2人の“運命”の物語を振り返る【電撃夏アニメ×ゲーム】

ハチ
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 DeNAとバンダイナムコフィルムワークスが贈るアプリ『takt op. 運命は真紅き旋律の街を』。その前日譚となる『takt op.Destiny』が、現在『takt op. 』公式YouTubeチャンネルで一挙公開されています。このアニメを観れば、ゲームが100倍楽しくなること間違いなしです!

●動画:『takt op.Destiny』Chapter1


※配信は7月18日の午前10時までです!

 また、アプリではコラボイベント“巨人の凱旋”を開催中。キャラクター紹介PVでは「巨人(タイタン)は今も笑ってるよ!」という言葉も……あの約束を巨人は今でも守っているんですね。感動で涙が……なにを隠そう、私もレニーが大好きなんです(何故なのかは後述します)。

 ということで、本記事ではアニメ『takt op.Destiny』を振り返っていきます。

  • ▲イベントでは運命と運命のイラストが素敵なSSR音源楽装“託人-Hope-”を手に入れることができます。アニメ最終話と同じサブタイトルなのもいいですよね。

 なお、電撃オンラインでは2023年夏おすすめしたいアニメに関連するゲームを特集する“夏だ! アニメだ! ゲームも遊ぼう(電撃夏アニメ×ゲーム)”を展開中。この記事もその企画の一環として、Twitterでのプレゼントキャンペーンを実施中ですので、ぜひご参加ください。

アプリへ続く、タクトと“運命”の物語

 アプリとしてリリースされたばかりの『takt op. 運命は真紅き旋律の街を』は、タクトが長い眠りから目覚め、運命と出会うところから始まります。この2人、これが初対面ではなく、ずっとずっと前から知っている大切な存在なのです。アニメ『takt op.Destiny』では、かつてタクトに何があったのか、そして彼がなぜ眠りについたのかを知ることができます。

 舞台となるのは、D2と呼ばれる異形の怪物が攻めてきたことにより、存続の危機に晒されている世界。音楽の力を宿し、対D2兵器とされている少女たち“ムジカート”は、コンダクターと共に戦いの日々を送っていました。音楽を題材にしているだけあって、コンダクター(指揮者)やタクト(拍子や指揮棒)など、さまざまな音楽用語が使われているのも面白いですよね。

 街にD2が出現したとき、人々を助けにきたのは運命とタクトでした。このときの“運命”はアプリで見られる彼女と比べると少し幼い印象があり、感情表現もやや控えめです。しかし、それにはある理由が……それについては、この記事の最後で触れています。

 そして、タクトには片腕がありません。戦いが終わるとタクトに片腕が戻り、運命は普通の少女に戻ります。これは運命がムジカートの中でも特殊な個体だからこそ起こる現象で、片腕の代償としてムジカートに変身し、生命力を食べることで力を発揮できるとのことです。

 タクトは、その10年前“ボストンの惨劇”と呼ばれる事件で、名指揮者だったタクトの父・朝雛ケンジを亡くしています。失意の中、ピアノに没頭するようになり家に籠るようになったタクトの世話をしていたコゼットという少女がいるのですが、その子の見た目が運命そっくりなんです。

 コゼットはタクトを外に連れ出しますが、そこで悲劇が起こります。突然D2に襲われ、コゼットは重傷を負ってしまいました。街が破壊される中、死の淵をさまようコゼットは、L.V.ベートーヴェン『交響曲第5番ハ短調Op.67』――『運命』をその身に宿したムジカートとして目覚めます。

 ムジカートはもともと人間ですが、これまでの記憶や人格はなくなってしまいます。一応一命をとりとめたことにはなりますが、“運命”として目覚めたコゼットは“コゼット”と呼んでよい存在なのか……見ていると心が痛みます。ムジカートになる=人として死ぬ、ということはこういうことなのでしょう。

 はじめてのD2との闘いで消耗したタクトと運命は、レニーと巨人(タイタン)に助けられます。この巨人は現在開催中のコラボイベントに登場していますよね。アニメを観ると絶対に巨人のことを好きになると断言できます! 

 筋肉ムキムキでお料理が上手で、優しくて言葉選びが素敵なレニー。そこに、いつも笑顔で無邪気でかわいくて強い巨人、というコンビ。本当に最高なんです! レニーの「眠れる王子様がやっとお目覚めってわけね♪」や「年上の男を振り回すなんて、ずいぶん女っぷりが上がったわね」などのセリフは、言葉選びが詩的でとってもいいですね。今のところアプリにレニーは登場しませんが、巨人とまた一緒にいるところが見てみたいです。

 レニーと巨人は、ムジカートやコンダクターとは何なのか、どのように戦えばいいかを教えてくれます。タクトにとっては師匠ですね! シンフォニカという場所にいけば、ムジカートである運命とタクトの状態をなんとかしてもらえるのではないかということで、タクトと運命、コゼットの姉アンナはニューヨークを目指します。レニーと巨人も途中まで同行することになりました。

 レニーたちと別れたタクトたちは、シンフォニカのムジカートやコンダクターたちと出会います。アプリで登場するワルキューレもそのうちの1人。

 ワルキューレにはコンダクターはいないので、力の消耗が激しく長く戦えないそうです。アプリではツンツンした様子でしたが、アニメではツンデレと言った感じ。「ワルキューレ…ワーグナーか、嫌いじゃない」とタクトが言うと顔を真っ赤にしたりとかわいいんですよね(笑)。

 ここで出会うコンダクターは「タクトと運命は危険な存在」や「下々の者ども」などと発言するナルシストなので、なんだか信用できないんですよね。一緒にいるムジカート地獄もD2を倒すことに快感を覚えているような……。本当にシンフォニカに行って大丈夫なのか? という疑問が渦を巻きます。

 ニューヨークへ向かう途中、音楽が生きている町もありました。そこにあるバーのマスターは「音楽は人の心を照らす光。音楽は人生そのものだ。朝雛ケンジはそれを命がけで伝えてくれた最高のマエストロだ」と話します。そして、タクトは久しぶりにピアノを弾きます。その表情は、今までに見たどのタクトより幸せそうでした。

 それからタクトの様子がおかしい……。顔にはクマが出来ていて上の空、なにをしているのかと思ったら、タクトは作曲を始めたとのこと。町で人々の音楽への想いに触れ、タクトの中でなにか変化があったようですね。「大切なのは誰に聞いてほしいか」という父の言葉を思い出しながら、タクトは作曲を続けます。

 変化しはじめたのは、運命も同じ。たくさんの人と会話し触れ合う中で、表情は豊かになり、人の手伝いをする姿も。

 アンナは成長が嬉しいと同時に「(運命は)コゼットなのかな」と不安を漏らします。運命もそのことは感づいていて、アンナが自分のことをコゼットと呼ばなくなったことや、コゼットがどんな人物だったのかをタクトに尋ねますが、タクトが答えることはありませんでした。想いの行き違いが切ない……。

 すると、突然滞在していた町にD2が現れたのですが、何かがおかしい様子。ものすごい数のD2が集まっている気配を感じて運命とタクトが向かうと、前に出会ったシンフォニカのコンダクターとムジカートの“地獄”がいました。じつは、地獄の力でD2を覚醒させ引き寄せることで、各地で人々を襲っていたようです。低俗なものを消し、選ばれたものだけの国を作るなどと語っています。

 タクトと運命は戦いますが、力の差は歴然。タクトは傷を負い、運命はタクトを抱え逃げたのですが、なんと運命は1人、戦場に戻ります。もちろんボロボロにやられてしまうのですが、ここでレニーと巨人が助けに来てくれました。さすが師匠!

 そして、タクトも再び戦場へ駆けつけ、地獄を追い詰めて……と思ったそのとき、ムジカート“天国”が現れました。そしてコンダクターに「命令違反でコンダクターを解任」と伝えます。「もともとあなたはコンダクターではない」とも。一体、なにが起こっているのでしょうか。

 ニューヨークへ到着すると、アンナの姉シャルロッテ(以下ロッテ)と家族が出迎えてくれました。さっそく運命を診てもらう(調律の)ためにシンフォニカに行くと、タクトと運命の状態がすでに手遅れであることがわかります。特にタクトは謎の痣に身体が侵食されており、一刻の猶予もない……。運命とはお互いに支え合っているとも、食らい合っているとも言える関係で、このまま戦いを続ければいつか共倒れになってしまうとのこと。

 その事実を聞いた後、タクトたちはニューヨークの街を見て回ります。おいしいものを食べたり、ショッピングをしたり、水族館へ行ったり……そして運命は「マエストロはどうしたいですか? このまま静かに生きていくという選択肢もあるそうです」とタクトに言います。戦いを降りる道もあるわけです。しかし、タクトは「またオーケストラが聴きたい。音楽を取り戻したら、この場所で一緒に聴こう」と応えました。2人は戦い続けることを誓ったんですね。

 帰り道、D2を呼ぶ音がすることに運命が気付きます。そして、レニーから「タクト、すぐにニューヨークを離れなさい。あなたたちにこれ以上、大切な人を失ってほしくないの」という、今生の別れのような電話が……。レニーはなんとかタクトを逃がそうとしていましたが、タクトの「僕は観客のままいる気はない。」という覚悟を聞き、彼はシンフォニカや“ボストンの惨劇”真実を話すことを約束しました。

 レニーと巨人と再会して話をしようとすると、ザーガンというシンフォニカの最高責任者が現れました。彼はムジカートの天国と地獄を連れており、すべての元凶だったことが分かります。地獄はもともとザーガンのムジカートだったようで、あのコンダクターは前座だったというわけです。ザーガンはレニーに「君はまだ罪滅ぼしを続けていたんだね」と話し、レニーの過去が明らかになります。

 レニーは朝雛ケンジの弟子で、彼も“ボストンの惨劇”の現場におり、大怪我を負いました。そこへザーガンが現れ、コンダクターの素質があることを伝えると、レニーはD2と戦うことを選びます。巨人と出会ったのはそのあとです。

 そのころのレニーは笑顔をなくしていましたが、それを見た巨人は「じゃあ、巨人がマエストロの分まで笑うよ! そしたら、マエストロも悲しい気持ちにならないでしょ?」と言います。なんて明るい優しさなのか……。そんな巨人にレニーも「もし巨人が悲しい思いをしたときは代わりに笑ってあげる。あなたが悲しい気持ちにならないように」と、お互いのために笑顔でいることを約束しました。尊い。そして、そんなレニーは今や、朝雛ケンジの息子であるタクトの師匠になり、共に脅威と戦っています。

 見事に地獄と天国と渡り合っているかと思われましたが、突然運命の武装が解け、タクトが倒れてしまいました。どうやら、生命力を使いすぎてしまったようです。

 天国に銃口を向けられ、絶体絶命のタクト。バァァンという音が鳴り響き……レニーが撃たれてしまいます。どうして、こんなことに……。大量に出血する中、「よく聞いておきなさい。私の音楽を!」とレニーは地獄と天国に立ちはだかります。もう見ていられない……。巨人もすごくつらそうですが、リボンをほどき、すべての力でレニーに応えます。そう、これがレニーの最後のショータイムだからです。

 あまりの強さを見せつける巨人。レニーは最後の力を振り絞り、大技でザーガンたちを追い払います。巨人は倒れこんだレニーに駆け寄り、涙を流しながら笑います。それが、2人の約束だから。もう……このシーンは何度見ても感情がぐちゃぐちゃにされ、涙が溢れます。

 シンフォニカでは、ザーガンが黒夜隕鉄に触れ、D2が大量に出現する事態に。その頃、アンナはロッテに会うためにシンフォニカに来ていたため、閉じ込められていました。

 アンナとロッテを助けるため、タクトと運命、巨人もシンフォニカへ向かいます。危機一髪でしたが、ワルキューレがアンナとロッテを守ってくれていたんです。なんていい子……!

 そのまま、タクトと運命は師匠レニーと父の仇であるザーガンの元へ向かいます。道中、地獄と天国が現れるのですが、なんとまさかの融合。いままで以上に強力なムジカート“地獄のオルフェ”となり、2人の前に立ちはだかります。

 地獄のオルフェとの戦いの中で、ザーガンもザーガンなりに世界の平和を願っていたことが分かります。ザーガンは人々を救うため、1ヶ所にD2を集め、その大陸を犠牲にすることで封じ込めようとしていたということも。彼はずっとずっとD2と戦い続けその中で絶望してしまい、このような考え方になってしまったようですね。

 地獄のオルフェも「私たちは世界を救わねばならんのだ! 皆が目を背け逃れようとした痛みを奴は正面から受け止め引き受けた。ならば私もムジカートとしてその志を叶えるまで」と語り、ザーガンとの強い絆を感じました。

 けれど、運命は「あなたが救いたいのは、世界ではないですよね」と、地獄のオルフェに問いかけます。そう、天国も地獄もコンダクターであるザーガンを絶望から救いたかったんですね。どのムジカートもコンダクターを大切に想っているんだなぁと、なんだか目頭が熱くなりました。

 互いに譲れないものがある激戦を経て、運命は地獄のオルフェを倒し、タクトはザーガンにとどめを刺します。

 

 戦いが終わると「少し寝る」――そう言って、タクトは眠りにつきました。このときには、髪の半分は白くなり、謎の痣は顔の3分の2を覆うまでに。運命はそんなタクトにそっとキスをします。顔を上げると、それは間違いなくコゼットと筆者の目には写りました……そしてバラの花びらとなって消えてしまいます。儚い。儚すぎるけど、それゆえの美しさがあります。

 そして、タクトは夢を見ていました。その夢では、コゼット(あるいは運命なのだろうか…)がタクトに何かを語り、手にペンダントトップのようなものを渡します。タクトはとても危険な状態だったため、そのまま眠りにつくことに。

 そして、残されたアンナはシンフォニカへ入り「行きましょう。コゼット、運命」と言って“運命”の姿になり、タクトが目覚める未来へと歩みだします。ここ……鳥肌が立ちましたね。アプリ版の“運命”は、コゼットではなく、アンナだったんです。しかし、その彼女も“アンナ”としての記憶と人格は……。

 これを知っているか知っていないかで、物語の楽しさが全然違うと思います! 記憶がいつか戻ったらいいな、と思わずにはいられませんよね。なお、タクトが握りしめていたペンダント(f字孔)を、アプリの運命はしっかり身に着けています。

 アニメ『takt op.Destiny』の物語を振り返りましたが、いかがでしたでしょうか? 残り期間は僅かですが、無料で見られるのでぜひ視聴してみてください。

 アプリをプレイしている方は、ぜひアニメを視聴してみてください。面白いのであっという間に見終わってしまいますよ。そして、アニメを観た方はぜひアプリをダウンロードして遊んでみてくださいね!

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