アニメ『ゾン100』1話感想。世界が終われば仕事に行かなくていい! 超前向きゾンビアポカリプスがおもしろい
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TVアニメ『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』第1話“アキラ オブ ザ デッド”の感想をお届けします。
【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』第1話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。
ついに放送が始まったアニメ『ゾン100』。筆者は原作は未読だったものの、カラフルでインパクト抜群のキービジュアルを見てから気になっていた作品でした。
さらに、筆者はB級、C級ホラー映画が大好物なので、ゾンビだけでなくサメ、カタナなどの“あるある”なエッセンスが盛り込まれているのも気になるポイントです。
ブラック企業勤めよりゾンビから逃げて生きるほうがまし……?
第1話冒頭は、まさに大好物のゾンビパニックシーン(劇中劇)からスタート。さっそくテンションを上げてきますが、本作の主人公・天道輝はそんな映画の1シーンを虚ろな目で見つめるサラリーマン。
画面の向こうの地獄絵図を見つつ呟いた「まぁでも、会社に比べりゃ天国だよな」という一言が重い……!
続くシーンで描かれるのは、輝の労働環境がいかにブラックかということ。入社直後は素敵に見えた先輩も、いざ仕事に取り掛かると……。
確かにゾンビから逃げ回っているほうがましかも? と思えてしまうような真っ黒さです。
しかしながら、ここまで真っ黒な労働環境に身を置いていなくても、仕事や日常生活で疲れを感じた時にふと「ゾンビが現れて世界中がパニックになったらちょっと楽しそうだな」とか考えたりしますよね。
……しますよね?
それで、嚙まれないようにゾンビを倒す方法や、籠城、物資確保の方法を考えてみたり。どう考えてもめちゃくちゃ大変で、冷静に考えれば考えるほど生き残れる気はしないんですけど、やっぱりどこか魅力的です。
安全を手放す代わりに手に入れる圧倒的な自由! すべてを投げ出して冒険したいって気持ちは文字に起こすとアレですが、結構根源的な欲望のような気がします。
このシーンで輝はそこまでゾンビウェルカムなわけではなく、どっちかというと“仕事が嫌”という気持ちが強そうでしたが、勝手に感情移入してしまいました。
とはいえ、その後は割とそんなテンションで進むので、受け取り方を大きく間違えてはいなかったのかもしれません。
ゾンビがもたらす自由! 地獄だけどある意味天国?
そしてついに、疲れ切った輝の前にゾンビが登場!
日々のストレスからモノトーンに見えていた世界が、ゾンビが現れたことをきっかけに色を取り戻していくシーンは印象的でした。
大量のゾンビから全力で逃げる輝が超笑顔なんですよね。ゾンビによってもたらされた自由をめっちゃ喜んでるんですよ。
地獄のような状況ですが、輝にとってはある意味で天国なのかもしれません。
みるみる精気を取り戻していく輝の姿を見ていると、見ているこちらもワクワクするとともに、「こんなに前向きなゾンビ・アポカリプスがあるのか!」と驚かされます。
ラグビー部すげぇ! 輝の体育会系パワーが超頼もしい
精神的に超前向きな輝ですが、元ラグビー部という経歴から身体能力も抜群で、走ればパルクールの要領で縦横無尽。自転車に乗ればゾンビの追跡を許さない爆速移動を披露してくれます。
メンタルも身体能力もいい意味で体育会系な感じです。ラグビー部ってすごい!
その結果、ゾンビと相対する恐ろしさはありつつも、映像的にも爽快感や楽しさが前面に出る作りになっていました。
社長にタックルをかますシーンなんかは、「スポーツ? ギャグ?」と、今見ているアニメのジャンルを見失いかけましたが、直後のシーンで現実(ゾンビ・アポカリプス)にグイっと引き戻してくれました。そのシーンもちょっと甘酸っぱい青春風味でしたが。
今後このあたりのバランスがどうなっていくのかも気になりますね。怖さマシマシのエピソードもあったりするんでしょうか。
冒頭に書いた通り原作未読の身としては、ゾンビ・アポカリプスとの向き合い方がラストまでとにかく前向きなのが面白かったですね。タイトルにもなっている“ゾンビになるまでにしたい100のこと”ノートにどんなことが書き込まれていくのかも楽しみです!
ちなみに本作のゾンビは走るタイプでした。やっぱり走るタイプは画に迫力があっていいですね。自分で相手にするなら絶対に走らないタイプがいいですが。
©麻生羽呂・高田康太郎・小学館/「ゾン100」製作委員会
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