10倍の敵に勝て! 『信長の野望・新生PK』の魅力を深掘り第2回は、防衛計画を練るのがどちゃくそ楽しい攻城戦+小谷リプレイ
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- うどん
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実際に『『信長の野望・新生with パワーアップキット(以下、新生PK)』を遊ばせてもらって、とくに面白かった要素を深掘りしていく本企画第2回は、新システム・攻城戦の魅力!
ちなみにこの『新生PK』は、7月20日に発売される日本の戦国時代を舞台とした歴史シミュレーションゲーム。
鳥取、高天神、岩屋、大坂と戦国史には名だたる籠城戦は数多いが、その当事者となるのは御免こうむりたい。しかしゲームならば大歓迎だ! 『革新』で鉄砲櫓ロードを築いた貴方、『創造・戦国立志伝』で前線の山城に鉄城門を作ったアナタ、そう、我々『信長の野望』ユーザーは圧倒的な敵軍に対しての籠城戦が大好きなのである。ガッチガチに築いた防衛拠点に雲霞のごとく攻め寄せてきて欲しい。燃える。物理的に城も燃える!
『新生PK』の攻城戦とは?
『新生PK』で追加された攻城戦は、「防衛拠点」として設定された城と本拠でのみ発生するもので、通常の全国マップ上で行われる攻城とは違い、専用の攻城マップに移ってのリアルタイム戦闘となる。防衛拠点は攻城戦無しでは陥落させることはできず、戦闘後は威風が必ず発生。AI大名同士も攻城戦は発生し、各地の前線では熾烈な攻防が繰り広げられることになる。
勝利条件はざっくり言って、攻め側は本丸を落とすか敵部隊を全滅させるか。守城側は、攻城側の総士気が尽きるまで耐えるか敵部隊を全滅させること。※ほか、双方大名の戦死は即敗北、攻め側は一定条件で城主の降伏を狙うチャンスあり。
注目は城マップがすべて固有であること。200以上の専用マップ。マジで!? もともと本作の合戦システムは地の利をいかに生かすかが戦術のポイントで、どこを守って、どこで挟撃して、どの陣地を落として……とステージごとの戦い方を考えるのが魅力となっていた。それ故に野戦マップの少なさに不満があったわけだが、『新生PK』の攻城戦はすべて個別! しかも野戦マップと違い防衛用の設備は自由な設置が可能!
陣城を置いて時間を稼いでるうちに石落とし櫓のゲージを貯める。陣太鼓と陣幕のエリアを重ねてバフ勝負を挑む。鉄砲蔵をあちこち配置して銃撃ゲリラ戦に賭ける……などなど、守城準備のワクワク感がすごい。
攻め側は当然辛い。圧倒的な地の利の差はすさまじい損耗率の消耗戦を強いられ、常に減少し続ける総士気はプレイヤーの精神を蝕む。3倍の兵力を擁しても勝利は容易ではなく、迂闊な総攻撃は大きな被害とさらなる士気の低下を招きかねない。
しかし攻め側は、いつ、どこから、どれだけの数で城を攻めるかの戦略的イニシアチブという大きな優位もまた有している。なかでも大きいのが街道封鎖だ。各城には最大4本の街道が繋がっており、複数の街道に布陣すれば攻城マップの複数方向に部隊を展開できる。質量優勢な軍勢を揃え、複数方向から攻めればどんな堅城も攻略は不可能ではない。
注目は山城と平城の街道の繋がりの差で、平城は別方向の街道と街道が遠回りながらルート接続されており、山城はそのルート接続がない。攻め側は設備を破壊して総士気を稼ぐことが重要になるので、行けないルートがある=その分の士気を稼げないということであり、防衛側が守備兵力を集中できてしまうということでもある。
1572背水の浅井家、
小谷死守リプレイ!
というわけで『新生PK』での死力を尽くした籠城戦が楽しめるシナリオを実際遊んでみるぞ! リプレイは、1572年三方ヶ原シナリオの浅井長政。配下武将は海赤雨三将を筆頭に、藤堂高虎、浅井亮親、宮部継潤、お市と粒ぞろい(遠藤はすでに亡く、磯野は寝返り済み)。信長包囲網の真っ最中ながら反織田側の劣勢は明らかで、浅井家も小谷一城しか有していない状況でのスタート。5万近い兵力有する織田軍が、わずか3千足らずの小谷城にすぐさま乗り込んで来るのは明らかだが果たして……。
まずは真っ先に「制度改新・弐」を発令した浅井家。これは『新生PK』で追加された新政策で、レベル1で防衛拠点のコマンドが解放され守城戦が可能になるというもの(レベル2は奉行枠の増設、レベル3は補給拠点の解放)。
本拠の守城戦を可能にしたら、さっそく「軍事→城役割→防衛拠点」で小谷城の担当区画を調整し始める。このとき、味方の城が他にあれば支援拠点に設定することで防衛拠点に兵を回すことができるのだが、残念ながら浅井家に支援城を作る余裕は無し。
幸い小谷の北ルートは友軍の朝倉足利の領地なので、負傷兵を回復できる救護所を配置。東、南ルートには継続ダメージを与える井楼(せいろう)、体力と兵力にダメージを与える石落とし櫓などを用意した。とくに唯一挟撃を受ける設置場所には、挟撃無効効果のある陣城を配したのは我ながらナイスな采配のはず……!
さあ織田軍来るがいい! と、郡開発をしながら待つこと数カ月、さっそく織田軍が動き出す……小谷ではなく足利に! 織田軍の猛攻の前に、あっさりと二条御所と坂本城は陥落。小谷の北ルートも織田領に隣接する形となり、これで小谷は完全包囲におかれてしまう。それに伴い、北ルートの救護所は急きょ陣城に変更。変わりに東ルートの陣城跡には井楼を配置するとする……。
そして始まった第一次小谷守城戦。丹羽長秀率いる3万5千に、浅井勢は4千。その差は8倍以上だが、武将の質は負けてはいない。予定通り北ルートは藤堂高虎が築いた陣城で粘り、東ルートは混乱持ちである浅井亮親が時間を稼ぎながら井楼でさんざんに射すくめる。とくに東ルートは山道であったため敵部隊が少なく、あっさりと優勢に立つことができた。
しかし問題となったのが大部隊が展開する南ルート。蒲生氏郷が一番槍を取って固有特性で全部隊の攻撃力を高めると、明智光秀、滝川一益らが戦法を発動しながらずっこんずっこんと突っ込んでくる……!
とくに困ったのが織田軍の鉄砲隊。織田軍は光秀の家宰効果によって全部隊が最低でもLV5の鉄砲兵科を有しており、兵科攻撃ダメージ300前後が総兵力4千の浅井軍にはあまりにも致命的すぎた。
南ルートは強力な石落とし櫓や忍び陣所を配したつもりだったのだが、これらは自動発動ではなくゲージを貯めるタイプ。ゲージが貯まる前に設備は次々陥落し、南ルートが完全に崩壊。そして本丸に乗り込んだ織田軍の軍旗が小谷城に掲げられた……。
成長型設備を使って迎撃だ
小谷籠城TAKE2!
というわけで前回の反省を踏まえて第2戦。織田軍の進行ルートのうち、濃尾から繋がる東ルートは山道ということもあって展開部隊が少なかった。なので、東ルートは設備よりも武将の質を優先して、お市&浅井亮親の混乱コンビでなるはや迎撃→他のルートの支援に回す。北ルートは引き続き藤堂高虎の陣城を配し、問題となる南ルートは手動型ではなく常時発動タイプを設置することにする。こういう厳しいシチュエーションのトライ&エラーは正直楽しい……!
ちなみに2度目の挑戦では上杉の進軍が活発化。なんと上杉が越前に雪崩れ込み、そのまま織田軍と交戦。浅井家は戦乱から逃れてぬくぬくしてるうちになんと4年が経過してしまう。『新生PK』では国勢の変化もプレイ毎に差が出るのはうれしいところ。※最終的な天下人勢力が織田/豊臣になることは避けられないが!
そうして始まった第2戦。敵部隊の少ない東ルートは混乱持ちが挟撃して設備を守り、北ルートは堅城でじりじり粘る!
そして本命の南ルートは切り札となる成長型継続ダメージの井楼×2でぴゅっぴゅぴゅっぴゅと射撃迎撃! 1つ目の井楼はあえなく陥落したが、織田軍が2つ目の井楼に到着するころにはLV3まで火力が育っており、毎回80~100もの範囲ダメージを与えるという往年の鉄砲櫓ロードを彷彿とさせる迎撃陣が完成していたのだ……!
結果、崩壊ぎみの北ルートは城門まで迫られたものの、東ルートの設備をすべて守りきり、南ルートの織田軍が壊滅したことで総士気差で大勝利。かくして難攻不落の小谷城で浅井軍兵の勝利の歓声が上がったのであった。
ということで小谷防衛に成功した浅井軍。今回は上杉の進軍というイレギュラー(?)で兵を蓄える余裕があったという幸運にも恵まれたが、成長型常時タイプの設備がうまく機能したという手応えは得た!
ちなみに調略系統の二つ名を得れば設備のゲージ回復速度を最大75%上げることができるので、じっくり調略修行すれば砲台や石落とし櫓といった強力な設備の高速発動による迎撃も可能かもしれない。
いろいろ試してみたくなる守城戦は本当に楽しく、『新生PK』の大きな魅力のひとつ。1570~72年の浅井家以外にも、本願寺、鈴木、真田といった籠城熱い勢力でのプレイは是非挑戦してみてほしい!
ちなみに電撃オンラインで先日放送した先行配信では今回と同じシチュエーションの小谷城守城戦もお見せしてるのでそちらもどうぞ! ※4:03:10~くらい
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