『最高の教師』1話感想&考察。自分の死を知ってなお教師を続ける理由は? 本当にタイムリープしたのか疑ってみる

電撃オンライン
公開日時

 日本テレビ系列2023年7月期より土曜10時より放送中の、松岡茉優さん主演『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』第1話の感想を掲載します。

目の前にいるのは「1年後、私を“殺す”30人の容疑者」

 鳳来高校3年D組の担任教師として、ただただ適切な距離と適切な判断を選ぶだけの1年を過ごした九条里奈は、卒業式の日に“担任生徒の誰か”に屋上から突き落とされ、■されます。

 その瞬間、1年間時間を遡った彼女は、自分の『死』の未来を変えるため、生徒との向き合い方を改めていく……。

 謎めいた物語が展開し、さまざまな考察が飛び交う話題のドラマについて、感想と同時に、ドラマ好きライターによるちょっとした考察も紹介していきます。

第1話 感想

開始2分で主人公が■される

 ドラマは、主人公の九条里奈(松岡茉優)のモノローグから始まります。適切な距離を守り、無難に1年を過ごしてきた教師の九条里奈ですが、ドラマ開始2分で屋上から突き落とされてしまいます。

 なかなか素早い展開にびっくりですが、その次の瞬間には、1年前に戻っていました。時間の遡ったのか、始業式に戻った彼女は、この1年をやり直し、自分が突き落とされる未来を回避しようとします。

 あらためて生徒に向き合おうと“何でもする”と声を上げるのですが、早速生徒の瓜生陽介(山時総真)から、50万借りたいと頼まれます。

 過去に経験した1年から、彼が親の借金で転校することを知っていた彼女は、無理してお金を貸すのですが、これが実はすべて嘘。彼は貰ったお金で遊び歩いていたのでした。

 この時点で、なかなか一筋縄ではいかない予感をさせてくれますね。また、悪い生徒では相楽琉偉(加藤清史郎)がリーダー的な役割であることもわかります。

生徒30人、注目されるのは?

 ここでちょっと閑話休題。今回のドラマでの生徒役は30人いますが、自分が注目している役者さんについて。

 まずは、茅島みずきさん。ポカリスエットのCMで注目され、映画『青くて痛くて脆い』にも出演した若手です。ちょいキツめの美人で、今回の役どころにピッタリです。

 続いて當間あみさん。まだ16歳の新進気鋭ですよ。『オールドルーキー』でのフェンシング選手が印象的でした。

 それとHKT48の田中美久さん。HKT48での初選抜の頃から見ているだけに、あの“なこみく”がもう21歳かぁと感慨深い。当時まだ小学生だった気がするのだが。演技のイメージはないけど、立派に育ってなによりです。

 そしてやはり、芦田愛菜さんと加藤清史郎さん。売れた子役は大人になって落ちぶれるという子役ジンクスを跳ね除け、大活躍中の2人。演技も流石に群を抜いてましたね。

鵜久森叶の問題とは

 瓜生の件を経て、未来を変えるためにはやり方を変えないといけないと決意した九条は、生徒の鵜久森叶(芦田愛菜)を呼び出し、彼女の身の回りに起こっている問題を解決しようとします。

 それは、鵜久森がクラス全員からいじめにあっているということ。過去の経験から、彼女が5月には不登校になることはわかっています。

 そして、葬儀のシーンのみで直接的な表現ではなく、本人の葬儀かもわからないので明言はできないのですが、どうやら自殺した模様。

 それを食い止めようとするのですが、鵜久森は干渉されることを拒絶します。そして九条と鵜久森が話しているのを、クラスの西野美月(茅島みずき)に目撃されてしまいます。

胸糞悪い学級裁判

 今回一番胸糞悪い場面となる学級裁判。鵜久森がいじめを九条にチクったと誤解され、クラス全員で“裁判”を行うのですが、完全に一方的なもので、理不尽極まりないもの。

 自分以外の半数がいじめに加担し、残りの半数に見て見ぬ振りをされているという地獄の状況は、なかなか見ていてツラい。

 このあと、九条による生徒への糾弾シーンとなり、いくばくかはスカっとさせてくれるのですが、教師の寄り添い方が鵜久森に偏り過ぎていて、ちょっと逆に心配になります。

 監視カメラと盗聴で、裁判の証拠を押さえた九条側が圧倒的有利になった気がするのですが、この先、生徒がどう動くのかが気になります。

 また、九条の離婚問題もどうなるのか。ただ鵜久森の問題に気を取られ、忘れていたというのだから、実はあまり大きな問題ではないのかも知れませんね。

第1話からわかることを考察

 考察というか、個人的に考えたのが、まずタイトルについて。“~■された”とボカしているのは、“殺された”以外の言葉が入るのではというもの。

 “愛された”“生かされた”など、いろいろ考察されていますが、その辺だとありきたりですよね。

 実際に劇中で“殺された”とハッキリ言っているので、“殺された”でいいのでは。YouTubeでは“殺”という言葉はアウトなので、単純にYouTube対策かなと思います(笑)。

 それと細かいですが、タイムリープものなのに、タイムリープとかタイムスリップという言葉を一切使っていないこと。これはちょっと違和感を感じました。本当はタイムリープではないのかも。

 1年も時間が戻ったにしては主人公が落ち着き過ぎだし、死ぬとわかっているなら教師を辞めればいいだけで、未来がわかるのだから競馬や株で大儲けだってできます。

 突き落とされて激突する瞬間はなかったので、まさに死ぬ間際の瞬間、走馬灯のように1年間を振り返っているだけ……という可能性も捨てきれません。

 犯人に関しては、今のところ鵜久森叶(芦田愛菜)説が多いようですね。正直1話だけでは何ともいえないですが、“なぜ”という部分で納得させることができれば、この説も悪くないかも。

※写真は公式Twitterより
© Nippon Television Network Corporation

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

関連する記事一覧はこちら