『鉄拳8』CNTの感想。格ゲー初心者にとってスペシャルスタイルは補助輪になりえるか?

あんまさ
公開日時
最終更新

 7月21日より実施中の『鉄拳8』のクローズドネットワークテスト(CNT)。アクションゲームは好きですが格闘ゲームはほぼ触ってこなかったライターが体感した初心者でも楽しめる魅力をお届けします。

チュートリアルが懇切丁寧

 CNTではゲーム開始時に、本作の基本操作が学べるチュートリアルを選択できました。チュートリアルでは、ボタンに対応した攻撃方法、ガード、ヒートシステムなどなど、『鉄拳8』で必須となる操作やシステムを解説。

 実際の対戦で起こりえるシチュエーションも用意されており、デモプレイを交えながらカテゴリ毎に進行していくので初心者の自分でも、基本操作自体はすんなり習得できました。

打撃の壮快感と操作性

 キャラクター操作して最初に思った感想としては、火花散るような豪快なエフェクトと打撃音が相まって、非常に壮快! 敵を攻撃しているという感覚が、視覚と聴覚から直で伝達されるのはゲームに引き込まれますね。特定の攻撃に成功すると、カメラアングルも変わって「技が決まった!」という感覚がより一層大きくなります。

 また、格闘ゲームというと複雑なコマンド入力が必要というイメージが強く、実際自分もコマンド入力が苦手で格闘ゲームを避けていました。ただ、『鉄拳8』の場合はほとんどの技はを方向キー+ボタン(同時押しを含む)で繰り出せるので、初心者でもキャラクターを動かしていくうちに慣れていくのかなという印象です。

  • ▲特定の2つ以上のボタンを同時押しするコマンドもあります。なかには〇+□ボタンのようなDualSenseでは同時に押しにくいコマンドもありますが、ボタン設定でこういった同時押しをL1やL2に振り分けることができました。

 ただ、初心者からのステップアップのネックになりそうなのはコンボ。サンプルコンボ一覧を確認したのですが、代表的なのが敵を打ち上げてから空中コンボをするといったもの。追撃不能になるまでにどれだけ攻撃を入れられるかが重要ということはわかってはいても初心者が一朝一夕でできるものではありません。さらに、ヒート発動ができる状態だと、できるコンボが増えるという部分で少しお手上げ状態に。

 打ち上げ後のコマンド入力が遅かったり、ボタンを無駄に連打して追撃に失敗したりと悪戦苦闘。練習ではできたコンボでも、実戦で出せるようになるには練習が相当必要なのかなとは感じました。

 ただ、こういったコンボを練習する機会がないというわけではなく、CNTでもランクマッチで待機中にオプションボタンを押すとメニューが表示され、そこにある“コンボチャレンジ”でコンボ練習ができます。

 コンボチャレンジは、そのキャラクターの実戦で役立つコンボを動画で紹介しつつ、動かない敵を相手に同様の操作ができるように練習するもの。「コマンドがわかっても、どういう動きが正解なのかがわからない!」ということは起こらず、困ったらデモプレイを再生することもできるのは非常にありがたかったですね。

 どのキャラクターも、序盤のチャレンジは簡単にできるものなのですが、後半に行くにつれて操作が難解になっています。自分のような初心者は“コンボチャレンジ”の前半のコンボをいくつか覚えておくと、遊びやすそうです。

スペシャルスタイルで簡単コンボ

 今回、プレイ前に情報を集めて、個人的にも注目していたのが2種類の操作スタイルの1つで、『鉄拳8』から導入された“スペシャルスタイル”。従来操作のアーケードスタイルとは違い、こちらは単純な操作でキャラクターごとの爽快なコンボが簡単に繰り出せるといったものです。プレイ中にL1ボタンを押すだけで、スタイルを気軽に変更することができます。

 得意技、打ち上げ攻撃、パワークラッシュ、下段攻撃、ヒートスマッシュといった各攻撃が1ボタンで発動可能。レバー入力の必要がないので、操作ミスがあまり起こらないように設計されているのもよかったです。△ボタンで打ち上げ攻撃が決まったら、△ボタンや□ボタンを連打するだけで、爽快なコンボを繰り出す体験ができます。

 以前に公開された動画で、池田(ナカツ)ディレクターがスペシャルスタイルを“イメージ的には自転車の補助輪”と解説していたのですが、まさにその通りの感覚。基本的にキャラクターを動かすといったことを覚えることに集中ができ、攻撃の始動やコンボは簡単操作で慣れていくように設計されているのだと体感できました。

  • ▲各キャラクターの空中コンボを体験でき、気に入ったコンボを探すのにもGOOD! キャラクター選びにも拍車がかかります。
  • ▲ヒートシステムは1ラウンドに1回だけ発動可能。発動すると特定の技がキャラクターの個性や特徴に応じて強化され、攻めの起点が作れます。ヒート発動タイミングがわからない初心者の方は、とりあえず攻めれそうなときに使ってみてキャラや自分に合うタイミングを探ってみましょう。
  • ▲自身の残り体力ゲージが少なくなったときに使える大技“レイジアーツ”。こちらもいつ使っていいのか、そもそもいつ使えるのかが試合に集中していると見逃すことが多いのですが、スペシャルスタイルではレイジ状態になると、割り当てられるボタンが状態に応じたアクションへと変化し、対戦をアシストしてくれます。

実戦におけるスペシャルスタイルの使用感はどうか?

 色々なキャラクターをスペシャルスタイルで操作してみて、キングが1番しっくりきたのでランクマッチでいざ実戦。キングの場合△ボタンで敵を打ち上げたあと、再び△ボタンを押すと自動的に投げ技を繰り出してくれます。
 

 その後、追い打ちが可能なので、R1ボタンのヒートバーストで追撃。さらにR1で、残りのヒート時間を全て消費して大ダメージを与える「ヒートスマッシュ」も繰り出すことができるので、豪快な連続攻撃で敵の体力を大きく減らすことができます。これを実戦で決められるだけでも気持ちいい!

 そういった投げ技を組み込んだコンボを簡単に繰り出せるのもスペシャルスタイルのキングの魅力ですが、×ボタンのパワークラッシュもまた壮快!

 キングのパワークラッシュはダメージが高めなので、読み合いで出して勝てると「してやったり!」と思えるのが面白い! ただ、多用すると読まれて反撃を受けやすいので、そのあたりは注意して使わないといけないと実戦で学びました。

 ちなみに実戦での勝率は……比較的残念な結果。これはCNTということもあって猛者や少なくとも『鉄拳』シリーズに触れたことがある人が参加しているからでしょうか。「相手が知らない長い空中コンボ決めてくる!」とか、「なにをしても反撃されている気がする!」とか思うことが多々ありました。

 ただ、慣れていくうちに、攻撃を空振らないようにする、ガードして反撃を狙う敵には下段攻撃などでダメージを与えるといった『鉄拳』シリーズのセオリーがなんとなく少しずつ身に付いて4回に1〜2回ペースで勝てるように。スペシャルスタイルは操作がシンプルなので、その分敵の行動を見たり使う攻撃を選んだりすることに集中できるのが嬉しいですね。

 また、スペシャルスタイル自体はそれのみで戦ってもよいのですが、L1ボタンでバトル中にいつでも操作スタイルを切り替えられるので、上達するまでの補助的役割も担えそうということも感じ取れました。「格ゲーはコマンド入力が難しくてなー」と考えている人も、単純操作で豪快なコンボを叩き込めるのは、純粋な面白さに直結しています。

 今後もテストプレイの機会があれば、格ゲー初心者もぜひ参加してみて、スペシャルスタイルを実際に体感してみてほしいですね。

TEKKEN™8 & ©Bandai Namco Entertainment Inc.

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

関連する記事一覧はこちら