ゲーム『ワンパンマン』はフブキ組に入れる!? ONE先生の助言や海外ファンの反応など、開発秘話を公開
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- カワチ
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バンダイナムコエンターテインメントがPS4/Xbox One(Xbox One版はダウンロード専売)で2020年2月27日発売予定の対戦バトルアクション『ONE PUNCH MAN A HERO NOBODY KNOWS(ワンパンマン ヒーローノーバディノウズ)』。
本作は『ワンパンマン』初の家庭用ゲームタイトルで、サイタマやジェノスを始めとしたキャラクターたちが、3vs3の熱い闘いを繰り広げるという内容です。筆者はクローズドβテストを遊びましたが……その原作再現度の高さには驚かされました!(サイタマ、最強すぎでしょ。笑)
●第2弾PV
この記事では、本作のプロデューサーを務める八幡泰広氏へのインタビューの模様をお届けします。
●第5弾PV
ヒーローは遅れてやってくる! プレイヤーキャラクターが助けに入ることも!?
――本作の企画がスタートした経緯をお聞かせください。
八幡:『ワンパンマン』がアニメ化され、海外でも盛り上がっているという世間の流れもあったのですが、この『ワンパンマン』の世界をゲーム化したらおもしろいのではないかと考えたのが発端ですね。多数の原作ファンのスタッフで作っています。
最初から対戦アクションという形に落とし込もうとは考えていたのですが、サイタマの扱いに関しては悩みました。
ただ、彼の比類なき強さはこの作品のいちばんの魅力の部分でもあるので、そこはぶれないようにしようと。1対1で戦うとサイタマが負ける展開も生まれてしまうと思い、自然に現在のような複数人のバトル形式になりました。
――ヒーローが遅れてやってくるシステムも独特でおもしろいですね。
八幡:そこは苦労したポイントですね。サイタマはキャラクターとして出したいけど、使ったら勝ちという形にはしたくなかったんです。
ちなみに開発初期にはコスト制でキャラクターを選ぶというアイデアもありました。
――サイタマが到着するまで強敵の猛攻をしのぐというのも、原作っぽさを感じました。
八幡:ちょっと誤解されているところもあるのですが、遅れてやってくるのはサイタマだけでなく、サイタマ以外のキャラクターを待つこともあります。
本作ではプレイヤーの分身となるアバターを使ってプレイすることもできるのですが、新人の間は無免ライダーなどの先輩ヒーローが助けに来てくれる場合がありつつ、逆に苦戦している他のヒーローの応援にかけつけるようなシチュエーションもあります。
――なんと熱いシチュエーション! ちなみにワンパンでは終わらない“夢の中のサイタマ”というキャラクターも公開されていますが、こちらはどういう理由で実装されたのでしょうか?
八幡:企画の後半に差し掛かってから出てきたアイデアです。やはりみなさんも普通にサイタマで戦いたいだろうと思いましたし、開発としてもサイタマのアクションや必殺技はすごくこだわって作ったので見てもらいたかったんです。
――ほかに『ワンパンマン』らしさを追求した部分はありますか?
八幡:本作ではeスポーツの種目になるような調整のこまかい格闘ゲームではなく、どちらかというと原作での強さや個性が体感できるような格闘ゲームを目指しました。
また、私はONE先生が個人サイトで漫画連載をしていた時代からの『ワンパンマン』ファンですが、その根幹にあるのは“ギャグ”だと思っています。
そのため、原作のケレン味や抜けた部分はしっかり再現するようにしました。
『ワンパンマン』の世界で成り上がりを体験!?
――プレイヤーがオリジナルヒーローを作れるようにした理由というのは?
八幡:ほかのアクションゲームでもストーリーを要望される声が多いというのもありますし、『ワンパンマン』の世界には個性的なヒーローがたくさん登場するので、彼らとともに生活できたらおもしろいのではないかと思いました。
――1人用のモードは、具体的にどのように進んでいくのでしょうか?
八幡:シングルプレイのストーリーモードは、キャラクターが原作準拠の強さで登場する形で、プレイヤーはミッションをこなすことでヒーローランクが上がる仕組みになっています。
そのため、超強敵である深海王に挑む無免ライダーの構図などは原作に近くなっていますね。
――原作でおなじみのキャラクターと仲良くなったりできるのでしょうか?
八幡:そうですね。キャラクターごとに交流度が設定されているので、ミッションを進めるといろいろなメリットがあります。
また、戦闘後のリザルト評価でも出会ったキャラクターのセリフを聞けるので、その部分にも注目してもらいたいです。
メタルナイトなんかは、他のヒーローには興味がないようなスタンスですが、ヒーローとして成長すると、ちょっとこちらを認めてくれるような言葉をかけてくれることもあり、地味にうれしく感じる方もいると思います(笑)。
――交流度……。ということは、がんばればフブキ組に入れてもらえる!?
八幡:ネタバレになるので明言はしませんが、そういった「もし『ワンパンマン』の世界のヒーローになったら?」という妄想部分にはこたえられるように、いろいろと仕込んでいます。ぜひ、ご期待ください!
――オリジナルヒーローのカスタマイズはどの程度できるのでしょうか?
八幡:クローズドβテストではパワータイプとスタンダードタイプの2種類が選べましたが、製品版にはさらに複数のタイプが存在します。
それぞれ異なる必殺技やスキルを付けることができるので、プレイヤーごとに個性が出せるようになっています。
また、体型や肌の色は自由に設定することができ、多彩なアバターパーツもゲームを進めることで入手できます。アバターパーツはキャラクターの強さと関係ないので、ぜひ見た目にこだわってもらいたいですね。
本作はオンライン対戦にも対応しているので、ヒーロー名や外見などで、大喜利的にも楽しんでもらえるとうれしいです。
――クローズドβテストをプレイしたユーザーからの反応はいかがでしたか?
八幡:サイタマの扱いがおもしろいとか、ジェノスや音速のソニックが格好いいという意見が多かったです。
“特定のキャラクターの特定の技が強すぎる”といったゲームバランスへの指摘もいただいたので、対戦で同じキャラクターばかりになってしまわないように、発売後も含めて調整は続けたいですね。
最強のキングさんも意外な形で再現!
――バトル中に予想外の出来事が起きる“ハプニング”もおもしろいシステムだと思いました。どのような経緯で実装されたのでしょうか。
八幡:『ワンパンマン』は理不尽とも思えるようなことが起きるところがおもしろいと思っていて、その理不尽をゲーム内に落とし込めないかなと思ったんです。
システムとしてはランダムにハプニングが発生するというものですが、ミッションによってはステージギミックに近い感じで、“隕石が降ってきやすい”とか“雷が落ちてきやすい”といったように条件も変わってきます。
また、やっかいなハプニングだけでなくドローンがバフ効果のあるアイテムを運んできたりヒーローが対戦相手を攻撃してくれたりと豊富な種類を用意しています。
――キングはハプニングで登場するんですね。
八幡:そうですね。キングの扱いに関してはサイタマ同様に悩みました。
多くのヒーローから認められてるS級ヒーローでありながら、じつは戦う能力がなくて、それを知っているのは自身とサイタマだけですからね。
ただ、最終的には“サイタマ以外に影響を及ぼす”という彼の設定を上手にゲームに生かすことができたかなと思っています。
――キング以外にもハプニングのみで登場するキャラクターはいるのでしょうか?
八幡:はい。ただ、私たちとしてはキャラクターを登場させるからには出来るだけプレイアブルで登場させたいと思っているので、そんなに数は多くないですね。
――ハプニングはマルチの対戦モードでも発生するものなのでしょうか?
八幡:プレイヤー同士の対戦ではハプニングが発生するかしないか選べるようにしています。そのため、ハプニングなしでガチの対戦を楽しむことも可能です。
また、“原作の強さを再現する・しない”も選べるので、“原作の強さを再現しない”ルールで遊べば、より純粋な対戦アクションとして楽しんでいただけると思います。クローズドβテストでは”原作の強さを再現しない”ルールでした。
海外で大評判だった、意外なキャラクターとは?
――参戦キャラクターについてお聞かせください。かなりの数が参戦しますが、どのように選定されたのでしょうか?
八幡:TVアニメ第1期に登場したキャラクターから選んでいます。
ユーザーさんからの人気はもちろん、ゲームのキャラクターとして使用したらおもしろそうなキャラクターを選びました。
――原作ではすぐにやられてしまうワクチンマンがプレイアブルで参戦するのには驚きました。
八幡:ワクチンマンのインパクトは『ワンパンマン』の世界を象徴していると思うので、ぜひ入れたいと思いました。原作ではあまり活躍できていなかったので、ゲームで使えたらおもしろいかなと思いましたし。
――技を考えるのも大変だったのではないでしょうか?
八幡:原作ではすぐにやられてしまいましたが、アニメ版だとアクションシーンも描かれたので、そちらから技などの発想を得ています。
――今回のゲームでは原作サイドはどのように関わっているのでしょうか?
八幡:かなりこまかい部分まで監修していただいており、セリフや行動の動機に関して打ち合わせを重ねてブラッシュアップしていきました。
また、村田先生自身もキャラクターのモデルを監修してくださいましたが、とくにサイタマのフォルムに関しては村田先生のこだわりもあって高い完成度に仕上がったと思っています。
――原作のONE先生はいかがですか?
八幡:キャラクターのコンセプトなどを丁寧に解説していただきました。
また、主人公にいろいろなことを教えてくれるパイセンマンというキャラクターがいたのですが、「彼はレクチャーマンという名前のほうがいいかも」と提案していただきました(笑)。なので、ONE先生命名のレクチャーマンになりました。
――とくに原作再現にこだわったキャラクターや見てもらいたいキャラクターは誰ですか?
八幡:やはり主役のサイタマですね。彼は通常モードと本気モードの2種類が存在するのでぜひ見てもらいたいです。
普通に遊ぶとワンパンで終わってしまいますが、モードチェンジ後の本気モード専用の技も用意しているので、ぜひそれらのアクションも楽しんでほしいです。
あとは無免ライダーのアクションもこだわっていて、ダッシュのシーンは自転車に乗ってもらうように開発にお願いしました。
また、ボタンを入力していないときは自転車を降りるときに丁寧にスタンドを立ててちゃんと駐輪するので、その部分にも注目してみてもらいたいですね。
――キャラクターのなかでは“地獄のフブキ”が登場するのがうれしかったです。
八幡:第1期テレビアニメには少ししか登場シーンがないのですが、参戦させました。
――女性キャラクターでいうと、本作にはモスキート娘も登場していますね。
八幡:彼女は自分もセクシーで好きなキャラクターですが、参戦を発表したときの海外からの反響がとても大きくて、登場させてよかったなと思いました。
――アクションゲームが得意ではないプレイヤーにオススメのキャラクターはいますか?
八幡:ジェノスや無免ライダーはトリッキーな動きが少なく、オールラウンドに戦えるキャラクターなので扱いやすいと思います。
あとはスティンガーも扱いやすいですね。槍のリーチが長く、動きも素早いので、かなり戦いやすいです。
――発売後のDLCなどは予定されていますか?
八幡:はい。まだ詳細は明かせませんが、追加キャラクターなどを予定しているので、発表をお楽しみに。ゲームが発売されたあとも、末永く楽しんでいただけると思います。
――最後に、発売を楽しみにしているファンにひとことお願いします。
八幡:みなさん、本作に期待してくださって、ありがとうございます。
発売は来年の2月27日となりますが、まだまだお見せしていない要素があります。今後も新情報をドンドン発表していくので、発売を楽しみに待っていただければと思います。
(C)ONE・村田雄介/集英社・ヒーロー協会本部
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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ONE PUNCH MAN A HERO NOBODY KNOWS
- メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
- 対応機種: PS4
- ジャンル: アクション/対戦
- 発売日: 2020年2月27日
- 希望小売価格: 7,600円+税
ONE PUNCH MAN A HERO NOBODY KNOWS(ダウンロード版)
- メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
- 対応機種: Xbox One
- ジャンル: アクション/対戦
- 配信日: 2020年2月27日
- 価格: 7,600円+税
ONE PUNCH MAN A HERO NOBODY KNOWS(ダウンロード版)
- メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
- 対応機種: PS4
- ジャンル: アクション/対戦
- 配信日: 2020年2月27日
- 価格: 7,600円+税
ONE PUNCH MAN A HERO NOBODY KNOWS デラックスエディション
- メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
- 対応機種: PS4
- ジャンル: アクション/対戦
- 配信日: 2020年2月27日
- 希望小売価格: 10,670円(税込)
ONE PUNCH MAN A HERO NOBODY KNOWS デラックスエディション
- メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
- 対応機種: Xbox One
- ジャンル: アクション/対戦
- 配信日: 2020年2月27日
- 価格: 10,670円(税込)