レビュー:ネットマーブル新作『グランドクロス:エイジ・オブ・タイタンズ』は漫画感覚でさくさく遊べる本格ゲーム。食わず嫌いはもったいない!【GRAND CROSS: AGE OF TITANS】
- 文
- 紅葉つかさ
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ネットマーブルから8月配信予定のiOS/Android/PC用新作MMOリアルタイムストラテジー『GRAND CROSS: AGE OF TITANS(グランドクロス:エイジ・オブ・タイタンズ)』のレビューをお届けします。
3種類の見せ方で楽しめるストーリー
本作は、MMOリアルタイムストラテジーということで、自分の領地を広げて鍛えた兵隊を使用してほかのプレイヤーとの攻防が楽しめます。
領地を自由に発展させて自分好みにしていくのも楽しいですし、ほかのプレイヤーと連盟を組んで協力してプレイするのも楽しいですが、かなり力が入っているストーリーもポイントになっています。
ストーリーの舞台となるのはスカイナという世界が舞台。魔物の襲撃により、大きな被害を受けていて滅亡寸前となっていました。
そんな状況を打開するために王女のデスティナが取ったのが、ほかの世界からの勇者を呼ぶことでした。
そこで召喚されたのがリヒトとミオの2人。基本はリヒトの視点で、状況によってはミオの視点が中心でストーリーが展開されます。
実は2人が召喚されたスカイナは、RPG『スカイナ・ザ・ブレイブ』というゲームに登場する大陸。
リヒトは、その『スカイナ・ザ・ブレイブ』をやりこんでおり、攻略方法はばっちり。ということで、主人公でありながら、その知識をもとにゲームの進め方など解説する解説役としての立ち位置を持っています。
反対にミオは、『スカイナ・ザ・ブレイブ』を含めたゲームの知識はほとんどないキャラクターになっています。
なので、スカイナに呼ばれて右も左もわからない姿は、本作をプレイするユーザーの立場に近くなっています。
また、ストーリーは立ち絵、マンガのコマ割り風、アニメーションムービーと3種類が用意されているのも本作の魅力。
どれもフルボイスになっているので、違った楽しみ方ができるのも特徴ですね。
基本はミオの立場でストーリーを楽しみながら、ときにはリヒトがどんなことをいうのかを予想してみるのもいいのではないでしょうか。
まったく異なる立場の主人公が2人いるからこそできることですよね。
豊富な資源で序盤からサクサク領地を発展
プレイしてすぐは施設の建て方やレベルの上げ方などの基本的なことを丁寧に説明するチュートリアルが用意されています。
基本的に難しい操作はないので、一度やり方を見れば、その後は直感的に操作できるようになっています。
建てる施設や場所、レベルを上げる順番などを自由に決められるので、ここで個性を出していくのが面白いところです。
序盤は領地が狭く、無制限に施設を建てるというわけにはいきませんが、だからこそ個性が出るというもの。
施設を左右対称に建てて見栄えを重視してもいいですし、同じ建物を近くにまとめて配置するような効率重視でもいいわけです。
施設には、建築やショップなどで使用できる資源が自動でたまる“農場”や“製材所”といったものがあります。時間が経てばアイコンが出て回収できるのですが、1カ所を回収すれば、同じアイコンをすべて一括で回収してくれます。
施設ごとに回収するとなれば、どうしても効率重視で配置せざるを得なくなりがち。こういったシステムがあることで見栄え重視にしてもいいわけです。
最初のうちは領地が狭いので、別々に回収するとしても負担はそこまで大きくありませんが、領地が広がって施設が増えれば増えるほどありがたみが増していきます。
また、資源の回収以外で大事なものが、兵士の数を増やせる訓練所です。本作の戦闘にはほかのプレイヤーとの攻防やモンスターとの戦いなどがありますが、共通して英雄1人に兵士をセットにした部隊単位で戦うことになります。
ざっくり言えば、兵士のティア(ランク)が高いほど、そして人数が多いほどその部隊が強いということです。同じ強さの兵士の部隊が戦うときに1000人対2000人だと、2000人が勝つのは目に見えてますよね。数こそ力というわけです。
兵士には歩兵、騎馬兵、弓兵という兵種があり、歩兵は騎馬兵、騎馬兵は弓兵、弓兵は歩兵に有利で追加でダメージを与えられます。さらにティアによって強さが変わるので、実際はもう少し複雑ですが、多いほど有利になるのは間違いありません。
なので、兵士の数を増やせる訓練所は有用な施設なのです。レベルが上がれば一度に多くの兵士の数を増やせるようになるので、最優先で建築したいですね。
そんな兵士を指揮する指揮官的な存在が英雄。英雄はスキルで攻撃や回復をしたり、アビリティの効果で部隊のステータスを強化したりすることができます。
部隊の兵士の数に関係するのが、英雄のレベルと施設“城”のレベルで、2つの合計に応じて兵士を編成できる人数が変わってきます。
いくら兵士の数が多くても編成できなければ宝の持ち腐れ。編成できる人数を考えながら英雄の強化や兵士の数を増やしていきたいですね。
ただ、兵士も人間なので戦えば傷ついてしまうこともあります。そんなときには“病院”で治療しなければなりません。
治療しないといけない兵士の数が“病院”の収容人数を超えてしまうと兵士が死亡していなくなってしまうので、“病院”の建築やレベル上げも重要です。
ほかにも“研究所”では、資源の入手効率を高めたり、“訓練所”でティアの高い兵士を増やせるようになったりといった有利な効果を得ることができる研究ができます。
何かをするためには施設が必要で、その施設をうまく活用するためには別の施設が必要で……。
といった感じで必要な施設の数が多くなると、施設の建築に必要な素材が足りなくなるといった心配ごとが起きそうですが、本作ではミッションなどの報酬の量が非常に多く、序盤に施設の建築で資源が足りないなんてことはめったにありません。序盤から資源を気にすることなくサクサク進められるのはうれしいですね。
ただ、施設の建築には一定時間待つ必要があり、レベルが高いほど待つ時間が長くなってしまいます。この時間は、ほかのプレイヤーに支援してもらったり、アイテムを使うことで短縮できます。
領地を発展させたら外まで遠征
領地を発展させるだけが本作のすべてではなく、英雄や兵士の数を増やして準備ができたら、戦闘する場面も増えてきます。
戦闘では、戦闘ごとに決められた場所に英雄と兵士からなる部隊を配置して、敵の全滅を目指します。
戦闘が始まると、任意の場所に部隊を移動させて敵を攻撃しに向かいます。騎馬兵なら移動が早かったり、弓兵なら遠くから攻撃したりといった特徴があります。
敵が攻撃できる範囲に入ったら自動で攻撃するようになっているので、位置取りが重要になります。
ただ、敵を倒した後に移動すると近くに敵がいるのに攻撃しなくなってしまうことがありました。そんなときは、少し移動させるだけでも攻撃するようになるので、気を付けておく必要がありそうです。
また、英雄のスキルは自動で発動するのですが、任意で発動できる領主スキルが用意されています。領主スキルは、英雄を強化することで使用できるようになり、範囲内にいる部隊を回復したり、特定兵種の強化などが行えます。
英雄のスキルとは違い任意での使用ができるので、状況に応じて使用できるのが強み。最初は1種類しか登録できませんが、“城”レベルを上げることで最大で3種類まで登録できるようになります。
また、一部の戦闘では“タイタン”という巨大な戦闘兵器を使用できます。見た目でわかるように英雄や兵士に比べて大きいです。もちろん、見た目だけが大きい見掛け倒しなんてことはなく、かなり強力に攻撃を行ってサポートしてくれます。
すべての戦闘がこのような感じではなく、領地の外での戦闘は少し簡略されたものになっており、領地の外にいる敵と出会ったら、その場での戦闘になります。
ほかにも、領地の外では自由に移動できますが、外に行ける部隊の数には制限があるので、戦闘が得意な英雄がいる部隊なら敵との戦闘、資源の獲得にボーナスがかかるような英雄がいる部隊なら資源集めなどある程度の役割を決めてから行動すれば無駄が生まれにくいです。
また、ほかのプレイヤーと協力して複数の部隊でモンスターの要塞に攻撃したり、与えたダメージに応じて順位を競う“連盟レイド”など、ゲームを進めていけばほかのプレイヤーと交流する機会も増えていきます。
序盤からサクサク進められ、いきなりほかのプレイヤーから攻撃されるといったことはありません。ほとんどシングルプレイ用のゲームになっており、進めていくことでマルチの要素が増えていくという感じです。
なので、ゲームの雰囲気や仕様を掴めるようになるまでは安心してプレイできます。ストーリーの演出にも力が入っているので、ストラテジー系は難しそうだから遊びたくないという方もいるかもしれませんが、食わず嫌いはもったいない!
ストレスフリーでさくさく遊んでいるうちにゲーム内容を理解していけるので、この機会にぜひ!
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