『どうする家康』32話感想。これぞ徳川四天王! 家臣たちの活躍が熱すぎる小牧・長久手の戦いがついに決着
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- びえ
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毎週日曜20時からNHKで放送の大河ドラマ『どうする家康』。第32回“小牧長久手の激闘”のレビューをお届けします。
【 🔜 今夜は "小牧・長久手の戦い" !! 】
— 大河ドラマ「どうする家康」 (@nhk_ieyasu) August 20, 2023
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今こそ、我らの手で
天下をつかむときぞ !!!!!
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▼ 略年譜で家康の生涯を振り返るhttps://t.co/LaBzkuEhVi
敵は豊臣秀吉、10万の大軍。
第32回「小牧長久手の激闘」は
NHK総合 にて 今夜 8:00 放送です。#どうする家康#徳川家康 #松本潤 pic.twitter.com/tXbZCEl0lH
急ピッチで進む堀づくり。これを利用した作戦とは?
前回は、いよいよ本性を現した羽柴秀吉との対決を決意し、その決戦の場として小牧山城を選んだところで終わりました。
今回は、秀吉の軍と激突する前の準備をするところから始まります。小牧山城は織田信長が築いた城ですが、そのままでは防御力に少し不安があるため、榊原康政の主導のもと急ピッチで堀の増設が行われました。
当然のことですが、この時代には重機なんてものはありませんから、すべて人の手で工事を進めていきます。非常に大変な作業ですが、これも自分たちの戦いを有利に運ぶため。みんなが一丸となって作業を行っていきます。
その間にも、両軍の間でにらみ合いが続き、だんだんと焦れてくる家臣たち。ちょっと話はズレてしまいますが、井伊直政が身につけている赤い甲冑が印象的でしたね。
“赤備え”なんて呼ばれたりしますが、この赤い装備は武田軍から井伊軍に受け継がれ、その活躍もあってだんだんと名が知られるようになっていきます。まだまだ若い直政ですが、今後の活躍にも注目したいところ。
さて、こうした膠着状態に陥ってしまったときに、打開策を提案してくれるのは、やはり本多正信です。彼は、秀吉の悪口をそこら中に広める作戦を提案します。秀吉を怒らせ、焦らせ、ミスを誘う策のようです。
ここでも当然ですが、印刷技術などはまだありませんので、悪口はすべて手書きです。一枚一枚、丁寧に書かれた秀吉の悪口の数々……ちょっと面白く感じてしまいますね。
家臣たちがさまざまな罵詈雑言のアイディアを出してくれますが、語彙力に差があるのもクスっとくるところ。筆者は本多忠勝の素朴さが嫌いじゃありません。
それらの悪口が実際に秀吉のもとへと届けられると、秀吉はこれまでもっと酷いことを言われてきたと一笑に付します。このドラマでは敵として描かれていますが、秀吉本人もかなりの苦労人ですから、ちょっと同情してしまいますね。
さらに、こんなことを書いているほうが品性が下劣だと切り捨てます。まあ、これは秀吉のほうが正しい。ちょっと耳が痛いですね。
秀吉が次にどう出るかを考えた結果、家康たちは今まさに建造中の堀に手を加えることを決めます。これがどんな効果を生み出すのか、ワクワクしながら続きを見ていきましょう。
秀吉側の“中入り”作戦に対抗し、家康たちの秘策が発動! その結果は!?
秀吉の側では、加藤清正や福島正則といった、後に大きな活躍をする武将たちが次々と登場。待ってました! とつい喜んでしまいます。
そんな中、池田恒興は新たな策を提案します。家康たちを引っ張り出すため、岡崎城を攻撃するというのです。“中入り”という戦法ですが、これは部隊を分けて行う作戦のため、肝心の本軍の数を減らしてしまうというデメリットがあります。
秀吉自身がそれを指摘しますが、これが吉と出るか凶と出るか……。秀吉たちの軍も一枚岩ではないようですね。
もし秀吉がその“中入り”を実行するなら、秘密裏にやるはずのものでしたが、恒興は周囲に言いふらしてしまっている様子。戦の上手さにも差が出ているのが、分かりやすいです。
場面は変わって、堀を作っている最中の井伊直政と本多正信の会話です。性格は正反対と言ってもいいほどですが、彼らは家康の命を狙ったことがあるという共通点があります。
なぜそんな自分たちを信じて、許してくれるのか? という疑問に対して、憎んだり恨んだりするのが苦手なのだろうと答える正信。なんだかんだで、家康のことをよく見ているんだなという印象を受けました。
憎んだり恨んだりするほうがよっぽど簡単で、許すことは難しい。けれどそんな難しいことをやってのけてしまう家康だからこそ、みんなが信頼して付いてきてくれるのでしょうね。
さて、秀吉側の“中入り”作戦は家康たちも予想していました。相手に気づかれずに対処することを決めますが、そのためには堀に一工夫が必要です。それで後から手を加えたというわけですね。
堀の図面を書き上げたのは康政です。忠勝はそんな彼の実力を認め、互いに励まし合うような姿に思わず胸が熱くなりました。
手はず通り堀に抜け道を作ったおかげで、秀吉に気づかれることなく徳川軍が岡崎城へと出発。見事に敵の意表をついて“中入り”作戦を崩すことに成功しました。ばっちり決まると見ていて気持ちがいいですね。
この戦いで一番槍を務めたのは、榊原康政。後に“徳川四天王”と呼ばれる、家康の腹心の部下の一人です。そして、井伊直政の活躍も目覚ましいものが。この戦いは“井伊の赤備え”が有名となるきっかけでもあり、敵からは非常に恐れられました。
さらに、本多忠勝の強さは抜きん出ていますね。こうした家臣たちのおかげで、家康は勝利を収めることができました。
一方、敗北を喫した秀吉は、この苦しい状況を逆手に取ります。この負けは秀吉の指示を無視した池田のせいであり、言うことを聞かないとこうなる、という見せしめにしてしまいました。どこまでも頭が回るというか、本当に油断できない相手ですね。
これからどうなってしまうのか……? 次回も楽しみに待ちましょう。
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