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探索重視のRPG『Everspace 2』をレビュー。宇宙をカッ飛びながらドッグファイトや人助けに明け暮れて時間が溶ける!【電撃インディー#482】

柏又
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、ROCKFISH GamesよりPS5/Xbox Series X|S版が8月15日に発売されたアクションシューティング『Everspace 2』のレビューをお届けします。本レビューはPS5版をプレイしています。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

『Everspace 2』は探索型になったことでゆったり遊べる!

 2017年に発売された前作『Everspace』は、科学者アダム・ロスリンのクローンとして宇宙を旅するローグライク要素の強いアクションシューティングでした。主人公はあくまでクローンなので、途中で倒されてしまってもオリジナルのアダムはスタート地点で健在、ということで繰り返しプレイして自機などを強化していく内容が好評を博しました。

 PCでは今年4月に正式配信された『Everspace 2』はその続編となっています。戦いを生き残った主人公は、オリジナルの行いと自身のこれまでの戦いが原因でお尋ねものとなるなかで自分の居場所を見つけるべく新たな冒険を始めるのです。

 宇宙船を操縦して敵機と戦い、資源や装備を集めて強化していくシューティングゲームとしての基本はこれまでと同様。ですが、ひたすら前に進むゲームだった前作とは異なり星系マップを自由に移動できる探索要素の強いゲームになったことが最大の特徴と言えます。

 ゲーム内容が一変したともいえる本作ですが、探索がメインとなったおかげでちょっと難しめのローグライクゲームだった前作よりも間口が広くなってより多くの人が楽しめるようになったということで筆者的にはわりと気に入っています。

デバイスやULTスキルなど戦闘のバリエーションも幅広い!

 本作の宇宙船は、レーザーをはじめとする弾数無限の主武装とミサイルなど威力はあるが弾数制限のある副武装を装備。宇宙船のタイプごとに搭載できる種類がことなりますが、複数の武装を切り替えて使用できます。

 宇宙船の防御は船体そのもののヒットポイントのほかに、アーマーとシールドの2層が存在。ダメージはまずシールドが受けて、シールドが破壊されるとアーマー、アーマーが破壊されると船体にダメージがおよびます。本作の武器は、対シールドと対アーマーの2つの攻撃力が設定されているので、相手のダメージ状態に応じて使い分けるのは前作と同様ですね。

 本作の宇宙船は、これに加えて□ボタンを押しながら方向キーで起動するデバイス、ゲージがフルになると使えるULTと呼ばれる特殊機能を搭載していて戦闘のバリエーションが大幅にアップしているところが特徴です。

 デバイスやULTは宇宙船ごとに種類や搭載できる数が異なるため、宇宙船ごとの特色もより強くなっています。ただし、一番使いやすいのは初期機体のセンティネル型ですね。

 また、本作では一部のオブジェクトを“つかむ”ことも可能。宇宙空間に設置された機雷や敵の砲塔が投てきする爆弾などもつかんで無力化できます。これらの危険物をつかんで“投げる”ことで爆発物を安全に処理したり、敵に投げ返して大ダメージを与えられるあたりも結構面白いです。

 なお、筆者は難易度中級でプレイしていますが、戦闘のバランスは、ときどきかなり強い敵が複数存在する星系に飛び込むことがある以外はそこまで厳しくない印象。危なくなったら、細かく移動方向を変えて敵弾を避けながら、△ボタン長押しでジャンプドライブを起動できれば逃走も可能です。

長距離移動中にランダムで出現する寄り道要素が楽しい!

 本作は、複数のマップからなる広大な宇宙を旅するのですが、マップ間の移動はジャンプドライブと呼ばれる機能で高速移動します。ジャンプドライブ中は、距離によって数十秒~数分かかることがあるのですが、その間はランダム発生するイベントに遭遇するチャンスなのです。

 ジャンプドライブ起動中は、自機の周囲に“謎のシグナル”や“救援信号”と表示される座標が現れることがあり、移動先をその座標に切り替えるとイベントが発生します。

 イベントには、アウトローと呼ばれるギャングに襲われている貨物船を守ったり、敵の要塞を破壊するなどバリエーションがそこそこあります。成功した際の報酬もしっかりあって自機を強化していくのに不可欠の要素といえるでしょう。

 移動中にあちこちで発生するイベントに介入するプレイは筆者的には結構楽しく、時間とゲームの目的を忘れてついつい寄り道して遊んでしまう魅力を感じています。本作を戦利品を求めてあちこち駆け回るルーターシューターとして面白くなっている要素だと思います。

宇宙船の強化以外にやり込み要素も豊富!

 宇宙船をはじめとする強化要素も前作から大幅にパワーアップしています。装備や消耗品のクラフトはどこでも可能になっています。ただし、装備すると武器のエネルギーがゼロからチャージし直しになるなどのペナルティが発生するので、戦闘中に付け替えるのはやめたほうがいいでしょう。

 クラフトに必要な設計図は、敵からのドロップ品を回収するほか、装備を分解して素材に返還することでも入手できます。今作は主人公や装備品にレベルの概念があり、レベルに応じて強さが変わるので、経験値を積んでキャラクターレベルが上がったら、随時装備品の更新をしていきたいところ。

 また、前作は孤独な戦いをしてきた主人公ですが今回は仲間がいます。かれらは非武装地帯の廃棄された基地に本拠地をおいていて、パークと呼ばれる能力を強化することで主人公の力となってくれるのです。パークの強化にも各種資源が必要となるので、物資や装備漁りに精が出るのはいうまでもありません。

 このほか、この地で活動する企業などの勢力からの依頼をこなすと、評判がよくなって報酬アイテムやボーナス効果が得られるなどやり込み要素はかなりのものがあります。

まったり宇宙を旅して自機を強化したい人におススメ!

 ここまで紹介してきた『Everspace 2』。前作のような難易度高めのローグライクゲームではなくなったものの、宇宙船を駆って敵とドッグファイトを繰り広げる気持ちよさはそのまま継承しています。アクションシューティングとしての前作が好きだった人は、ローグライクゲームではないことを念頭に購入するのもアリでしょう。

 全体的なプレイ内容は、宇宙空間をジャンプドライブであちこちめぐりながら、あちこちで発生するイベントに介入して報酬を獲得、自機を強化していくまったりしたゲームに仕上がっていて、コントローラーを握っていると時間を忘れて遊んでしまう魅力があると筆者は感じました。

 PC版は無料のデモ版も用意されているのでチェックしてはいかがでしょうか。

PS5パッケージ版

ダウンロード版


The Everspace and ROCKFISH Games logo are registered trademarks of ROCKFISH Games GmbH © 2015 – 2023. EVERSPACE™ 2 uses the Unreal® Engine. Unreal® is a trademark or registered trademark of Epic Games, Inc. in the United States of America and elsewhere.

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