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『るろうに剣心』9話感想。火男の“火炎吐息”を剣心が見切るシーンで…展開を知っているファンにこそ観てほしい! Cパートも絶対に見逃さないで

カワチ
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 アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の第9話“御庭番強襲”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』第9話の物語に関する記述や、この先の原作にまつわる記載が多々あります。そのため本編や原作をご覧になってから読むことをオススメします。

アニオリ展開が光る回!

 『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の再アニメ化で、原作のエピソードを最初からじっくり描いてくれている本アニメ。第9話は御庭番衆の火男(ひょっとこ)が神谷道場に襲来するところからはじまり、比較的ゆるやかな空気が流れた前回から一転して、バトルが多めの激しい回になりましたね。

 火男は胃に仕込んだ油袋と火打ち石の歯を使って口から炎を吐く火術使い。火炎のアクションはアニメだと、より派手で見応えがありましたね。めちゃくちゃ気が早いけど、志々雄の技も見たい(笑)。

 個人的には火男といえばプレイステーションのゲーム『るろうに剣心 維新激闘編』のプレイアブルキャラだったのが懐かしいです。平成版のアニメがまだ京都編がはじまる前に発売されたゲームなので、火男のようなマイナーなキャラクターも使えたんですよね。パッケージにも火男は映っていたし、結構このゲームではメインを張っていた印象です。

 そんな火男は平成アニメ版では飯塚昭三さん、前述のゲームでは小村哲生さんが演じていて、とても迫力がありましたが、今回のアニメでは落合福嗣さんに。あまりアニメを観ない人には落合博満さんの長男のフクシくんというイメージかもしれませんが、現在は声優の専門学校を卒業し、青二プロダクションに所属。着実に技術を上げて、さまざまな作品でバイプレイヤーとして活躍されています。『グラゼニ』の凡田夏之介や『火ノ丸相撲』の小関信也など、作品に溶け込んだすごくいい芝居をする印象があります。

 今回も直情的であり自信家でもある火男を見事に演じていましたね。火男戦といえば、彼の必殺技“火炎吐息”を「大道芸」と言い切り、完全に見切る剣心が見どころですが、なんとその見切り方が変わっていましたね。

 原作は逆刃刀を回転させて炎を散らせる剣心ですが、原作のおまけページで「どちらも大道芸だ」とツッコまれたことが明かされています。そのためか、今回のアニメはより自然な形で彼の技をかわすことにしたのではないかと思います。ここは、わりと大きな変更点だったので、驚きましたね。アクションとしては抑えめになりましたが、その分シリアスになって、剣心の凄みが伝わってきたのでいいアレンジだったのではないでしょうか。

 剣心に引いてもらい、改めて火男と決着をつける左之助や、隙をついて恵を狙う癋見の攻撃から彼女を守る弥彦など仲間たちの活躍シーンも多く、見どころは満載でした。また、上位隠密の般若も登場。は野島昭生さんが演じていたキャラクターですが、今回は置鮎龍太郎さんに。只者ではない雰囲気が一瞬で分かるような芝居で良かったですね。今回は顔見せ程度だったので、早く本格的なバトルシーンが見たい!

 後半のBパートはおもに恵の過去が明らかになる内容。ネタバレになるので語りませんが、剣心を中心とした仲間たちの温かさがジーンと来るのでぜひじっくり鑑賞してください。

 そして、注目なのはCパート! なんと、原作には無かった武田観柳のオリジナルエピソードが追加されています。宝塚版や北海道編など、最近の『るろうに剣心』の展開を追っていた人ならニヤニヤできること間違いなしです。武田観柳といえばやっぱり……ですよね~! ぜひエンディング曲がはじまっても、そこで鑑賞を止めずに最後まで観てみてくださいね!


カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。


©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会

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