『スクスト2』インタビュー：開発に2年以上！！上下コーデの裏話や今後について赤塩プロデューサーに聞く

文: 電撃オンライン

公開日時: 2023年09月09日(土) 17:00

　スクウェア・エニックスより配信中のiOS/Android用アプリ『スクールガールストライカーズ2（スクスト2）』で、9月8日の五稜館学園創立記念キャンペーン開始に合わせて、新機軸のコスチューム《上下コーデ》が登場しました。

　今までになかった要素がアップデートで加わるということで、気になっている隊長さんも多いのではないでしょうか？　そこで、電撃オンラインではプロデューサーの赤塩裕之さんにインタビューを実施。上下コーデの裏話や今後についてのお話をうかがいました。

いつかはやりたいことだったけれど……。実装までの長い道のり

――上下コーデの開発に至った経緯をお聞かせください。

赤塩：今回のインタビューにあたって、上下コーデをいつから考え始めたのか、開発ヒストリーを確認してみたんですよ。そうしたら、2021年の秋ごろに開発ラインに乗せたことが確認できました。

　ただ、それよりも前から隊長さんからコスチュームの上下の組み合わせについての要望はいただいていましたし、開発メンバー内でも「あるに越したことはない機能だよね」という話はしていました。

　なので、その期間も考えると2019年ぐらいには考え始めていた……と思うのですが、誰の提案だったか、いつぐらいから話し合っていたか、などの正確な時期はちょっと分かりませんでした（笑）。何年も構想していた企画なのは間違いないです。

――かなり前から構想されていたのですね。上下コーデはこれまでのコスチュームとは違った形になると思うのですが、何をきっかけに実装に向けて動かれたのでしょうか。

赤塩：いつかはやりたいけれども、『スクスト2』の仕様を考えると技術的に難しい、というところがありました。ちょっとずつ研究を進めてようやく形になったのが、2021年の秋ごろです。そのタイミングで本格的に開発ラインに乗せました。

――9周年のインタビューのときに、数年のあいだ考えてきた企画がやっと発表できる、というお話を伺っていたので、上下コーデにかなり力を入れていることがわかりました。これまでになかった組み合わせられるコーデということですが、開発で苦労した点をお聞かせください。

赤塩：上下コーデはこれまでになかった機能です。なので、最初は「仕様として『スクスト2』で可能なのか？」ということから始まりました。分からないことだらけなので最初は手探りの状態でしたが、検討を重ねてかなりの時間を研究に費やしています。

　当初は「すべてのコスチュームを上下に分けたい」と開発メンバーで話していたのですが、さまざまな制限の中では難しいということになり、新しいシリーズとして上下コーデを実装することになりました。『スクスト2』は世界記録に認定していただいているほど、コスチュームの数が多いので……。その分、長い時間をかけて研究してきています。

――上下コーデは、素人の考えだとこれまでのコスチュームと仕様が近いのかと思っていました。

赤塩：まず考えたのが、コスチュームの境目についてですね。複雑なものだと、上下に分けると考えたときに、どこを境界にして分けるのがいいのかが難しいんです。

　多くの隊長さんは「既存のコスチュームを上下に分けないの？」と感じたと思います。我々も本当はそうしたいのですが、先ほどもお話ししたように、コスチュームの数や技術などを検討した結果、難しいという結論になって実装を見送りました。

――確かに上下で分けることを考えたときに、境界が分かりやすいものもあれば、難しいものもあると思います。

赤塩：上下コーデは、“コスチュームを組み合わせる楽しさ”を隊長さんに提供したいと思ったところから始まっています。フィッティングしている感じを出すためには、これまでのものとは違った専用の着せ替え演出が必要になるのは最初から分かっていました。

　綿密に調整を行ってたどり着いたのが、実装した着せ替え演出になります。完璧な形かどうかはわかりませんが、実際に触れてみた隊長さんにご意見をいただければと思います。

――これまでのコスチュームと似ているようで、実際はシステムなどが違うので、すべてに対応するのは難しいということですね。そんな上下コーデが9月8日に4セット登場しましたが、デザインコンセプトや注目点について教えてください。

赤塩：上下コーデのコンセプトとしては、“合わせやすさ”を一番重視しています。

　これまでのコスチュームには主張が強いものもありましたが、そうしてしまうと見栄えはよくても合わせにくくなってしまう。なので、「こういった組み合わせにしたら合いそう」と、隊長さんに思ってもらえるようなデザインにしました。

　ただ、シンプルにしすぎてしまうと、合わせやすいけど面白味がなくなってしまうので、違和感をチェックしながらバランスにこだわっています。

――実装されたコスチュームにはデニムやスカート、色合いが違うものがあるので、そのバランス調整は大変そうですね。コスチュームのここに注目してほしい、というポイントがありましたらお聞かせください。

赤塩：組み合わせに正解を用意しているものではないので、隊長さんが自由に好みの組み合わせを探しながら楽しんでもらいたいです。今後のシリーズと組み合わせたらより可愛くなった、など、組み合わせながら隊長さん自身の注目ポイントを見つけてみてください。

　現時点で実装されているのは4セットだけなので、組み合わせの幅があまり広くはないかもしれません。なので、最初は上下コーデを100％楽しめないかもしれませんが、どんどん新しいシリーズが登場すれば、より組み合わせる楽しさが増していくと思います。

――同じコスチュームでも色が違うだけで印象は変わると思うので、新しいセットやカラーの登場が楽しみです。

赤塩：「この子にはこの色や組み合わせが似合う」といった組み合わせを隊長さんに楽しんでもらえれば、我々も嬉しいです。

　これまでのアクセサリーもつけられるので、コスチュームだけではなくアクセサリーも組み合わせて楽しんでください。

――過去のインタビューで、水着など一部のコスチュームはトレンドを参考にしているとお聞きしましたが、上下コーデもトレンドを参考にしているのでしょうか？

赤塩：上下コーデも、街中にいてもおかしくないようなデザインになるようにしています。ここから先のシリーズがすべてそうなるかはわかりませんけどね。どこかのタイミングで攻めたものを出すかもしれませんし（笑）。今回のような街中にいてもおかしくないコスチュームというのは、上下コーデのコンセプトである“合わせやすさ”にも密接に関わっていると思います。

　ちなみに、開発時は「分割コス」という名前で呼んでいましたが、この前ようやく正式名称が決まりまして、上下コーデと書いて“うえしたコーデ”が正式名称になりました。