『最高の教師』8話感想と考察。「本気で謝りたいときにいないのは、おかしいだろ」相楽は鵜久森の遺骨を前に涙の謝罪。犯人は単独犯?

電撃オンライン
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 日本テレビ系列2023年7月期より土曜10時より放送中の、松岡茉優さん主演『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』第8話の感想を掲載します。

目の前にいるのは「1年後、私を“殺す”30人の容疑者」

 鳳来高校3年D組の担任教師として、ただただ適切な距離と適切な判断を選ぶだけの1年を過ごした九条里奈は、卒業式の日に“担任生徒の誰か”に屋上から突き落とされ、■されます。

 その瞬間、1年間時間を遡った彼女は、自分の『死』の未来を変えるため、生徒との向き合い方を改めていく……。

 謎めいた物語が展開し、さまざまな考察が飛び交う話題のドラマについて、感想と同時に、ドラマ好きライターによるちょっとした考察も紹介していきます。

第8話 感想

教師の出番は、今回は少な目

 前回、鵜久森が亡くなったことについて、学校での対応が描かれました。これまでほとんど関わってこなかった九条以外の教師陣にもスポットが当たり、ここにきて突然存在感を示してくれました。とくに我修院教頭(荒川良々)はカッコよかったですね。

 今回も序盤のうちに職員室での場面があって、何かしらの覚悟は見せてくれましたが、出番はここまで。今回はクラスの問題児、相楽のお話だから仕方ないかなとは思いますが、いまだに顔を見せない校長も含め、もっと教師陣を描いて欲しいなと思います。

相楽が疑われるのは致し方なし

 そんな職員室で、例によって何か楽しそうに笑う星崎が入ってきて、事件当日に浜岡が来ていたことを告げます。

 正直一番怪しいと思われているので、このときの笑顔もなんとなく胡散臭い(笑)。先に東風谷に見せたのも何か意味があったのかしら。

 それはともかく、浜岡のことはクラス全員に知れ渡ることになり、その友人でである相楽が鵜久森の事件に関わっているのではと疑われます。さらに浜岡の元カノである江波が浜岡と連絡をとり、文化祭での襲撃も彼らが犯人だったとわかります。

 相楽は相変わらず憎まれ口を叩きますが、ここで追い詰められて、鵜久森は自分のせいで死んだと告白します。

 予告で話題になっていた言葉、早くもでました。ただ言い回しからすると、自分が直接手を下したようには思えません。

 そして、教室を飛び出した相楽を追いかけた九条は、一緒に教室を出た相楽の連れである迫田から、事情を聞き、相楽を救ってくれと頼まれるのでした。

同級生たちに贖罪を果たし、次に向かうのは

 その迫田の頼みをどうやら断ったらしい九条は、相楽の自宅へ乗り込みます。ここできました、今週の説法タイム。本作の肝の場面なので詳細は省きますが、今回は結構厳しい内容でしたね。

 そして相楽に、本当の自分をさらけ出す最後のチャンスとして、明日学校に来るよう伝えるのでした。

 翌日、少し遅刻して教室に入った相楽。遅刻したのは、ビビッていたからと伝えます。そして、クラス全員の前で、文化祭を襲撃したのは自分だと告げ、ついにこれまでひた隠してきた本当の自分をさらけ出すのでした。しかし、鵜久森のことについては、自分ではないと明かします。

 ただ、過去に鵜久森をいじめていたことは事実で、鵜久森が教室の空気を変えようと行動した結果死んだのなら、その空気を作り出した自分が殺したようなものだと答えます。それが、自分のせいで死んだという、先日の言葉の真意だったのですね。

 こうしてクラス全体に謝罪した相楽に、迫田たちも追随。東風谷たちも勝手に想像して疑ってしまったと謝罪し、相楽の疑いは晴れます。

 最後に九条は、相楽に「もう1人謝るべき人がいる」といい、一緒に鵜久森家に向かうのでした。

今回も演者について

 今回フィーチャーされた相楽を演じるのは、加藤清史郎さん。言わずと知れた子ども店長(初代)です。今でもすごい面影ありますね。

 最近ですが、『ドラゴン桜』第2シーズンでの活躍が記憶に新しいです。この時点で久しぶりに見たなと思っていたのですが、wikiによればかなりの数のドラマにゲスト出演していたので、おそらく意識せずに見かけていたのだと思います。道理で芦田愛菜先輩に負けないベテラン感があるわけだ。

 もう1人、今回急に“いい人”イメージに転じたのが迫田竜輝。この役を演じたのが橘優輝さん。こちら初見でしたので調べてみたところ、大阪出身の21歳、ホリプロ所属の俳優さんとしかわかりませんでした。本作がドラマ出演2作目のようです。

 つまり、今後の活躍にも期待できる、これからのフレッシュアクターということですね。今回いい感じの存在感を示していましたし、学園不良バトル系のドラマに合いそうです。

第8話 考察

 クラスの問題児である相楽をフィーチャーしたエピソードで、謎解き的なことはありませんでしたので、考察というほどではないですが、相楽について少しわかりました。

 相楽というより、クラスにあるスクールカースト問題を一気に片付けた感じでしたね。女子の幹部的存在だった西野についてとくに言及がなかったのは残念。だけど、これにてこの教室のスクールカーストは崩壊かな。

 相楽の犯人説もなくなりましたが、全員に問い詰められて教室を出た頃には、視聴者的には誰も相楽が犯人だとは思ってなかったでしょう。

 ずっと謎だった相楽がカーストトップにいる理由ですが、なんとなくはわかりました。親は大金持ちであまり家におらず、お手伝いさんがいる豪邸に住んでいるので、基本的には財力でカーストトップに昇りつめた感じでしょうか。まぁ、詳細は不明ですが親もきっと実力者なのでしょう。

 一応、鵜久森の言葉で、カリスマ性みたいなものはあったようですが、所詮祭り上げられた裸の王様で、それを自分で気づいていながら向き合ってこれなかったといったところか。でも自分で手を出すのは怖いから、お金で何でもする浜岡を使って今の地位を築き上げてきたのでしょう。

 そしてラストは迫田が浜岡のところへ乗り込みますが、突然の学園不良バトルのような展開に少し戸惑い。いや、このまま普通に浜岡が犯人で、迫田らにボコボコにされて終わりというのも、わかりやすくて自分は好きです(笑)。

※写真は公式X(Twitter)より
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