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【感想】『シンデュアリティ ノワール』10話はトキオのピンチにガチで声が出た…。9話のフリがきっちりきいていたってことですね

てけおん
公開日時

 9月11日(月)深夜より放送されたアニメ『SYNDUALITY Noir(シンデュアリティ ノワール)』の第10話“Drifters' pride”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『SYNDUALITY Noir』10話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

トキオとカナタのすれ違い。そのわだかまりを解く糸口となったのは……

 今回は、カナタとトキオのすれ違い回。人とAIの“すれ違い”をテーマにしているのがSYNDUALITYプロジェクトの根底にありつつも、人もまたすれ違うのは世の常……ということなんでしょうか。

 “成長した主人公が年長者の言うことに逆らって痛い目を見る”というのは、成長譚における鉄板ネタのひとつ。ですが本作ならではのひねりを加えたエピソードになっていたなと思います。

 カナタがトキオに逆らう理由も、認めてもらえないもどかしさというだけでなく、カナタらしい“優しさ”――幼いころから接してきた人たちの安否をどうしても確かめたい、というのが起点になっていました。

 並行してトキオ側の考えも出してくれていたのもおもしろかったですね。どちらかというとやりたい放題でカナタがフォローに回ることが多かったのですが、トキオはトキオで探り探りしながら兄貴分をやっていたとわかります。

 いろいろとわだかまりが生まれてしまったわけですが、それを解決する糸口となったのは、彼らのもっとも近くにいる存在――ムートンとノワールでした。

 トキオとムートンは会話――というよりはトキオが語り、ムートンはそれを促した程度でしたが、それでもトキオが素直に心中を吐き出して感情を整理できたのは、隣にいた相手がムートンだったからではないでしょうか? 筆者にはそう思えました。

 またカナタとノワールの場合、ノワールが「カナタは、トキオのそばにいるのが嫌になったのですか?」と切り出したのがきっかけでした。まだまだ相手の心中を推測することまではできないノワールですが、これまでのエピソードにもあったように“カナタのことをしっかりと見て”います。彼女の問いかけがあったからこそ、カナタも自分にとってトキオがどういう存在なのか再認識できたのだと思います。

思わず「うおっ……」と声が出てしまったトキオのピンチ。前振りがしっかり効いていました

 寄生型エンダーズとの戦闘では、カナタをかばったトキオが……というところで、筆者は割と本気で「これってトキオ死んじゃうのでは……?」と思って「うおっ……」と声が出てしまいました。

 その理由は9話の戦闘シーンにあります。今回のトキオのようにエンダーズの攻撃を受けたコフィンが寄生されてしまい……という描写があったからです。その前振りがあったからこそ、あの攻撃が致命的なものだと思ってしまいました。いや~、クラウディアさんに感謝ですね! 彼女は彼女で偶然いたというのはあまりにもできすぎているので、何らかの理由があってボーンヤード近辺に来ていたのだと思いますが……?

ノワールは何を思うのか? そして次回は……?

 今回印象的だったことのひとつが、時折カナタの言葉を聞いて考え込むノワールでした。彼女はカナタにとってどういう存在になるんでしょう? また、どういう存在になりたいんでしょう?

 負傷したトキオを見送り、ボーンヤードに残ったカナタ。次回11話“Storm of A.I.”では、超災害級エンダーズ“シルヴァーストーム”との戦いだけでなく、ノワールを狙う組織の暗躍も描かれることに……次回もとても気になります!!

その他気になったこと

●今回は“役割や環境が人を作る”というのが随所ににじみ出ていたように思います。1人は言うまでもなくトキオですが、マイケルもそんなところがあるなあと。マイケルは直観で物事を判断していく天才肌的なタイプですが、育ってきた環境も影響していると思うんですよね。

 外伝小説『SYNDUALITY Kaleido』の第2回を読むと、マイケルは作中で語られている“アヴァンチュールのリーダー”という以外にも“生鮮食品生産拠点をいくつも抱えるオーナーの跡取り息子”といった一面も持っています。そういった立場上、いろいろな人に接して“人を判断する機会”も多いのではないかと推測したわけです。

 今までのエピソードですと、ギャグ的な側面であったり、トキオの引き立て役的な立ち回りをする印象のあったマイケルですが、ことシリアスな局面になるとカッコよさが際立って見えますね。ここまででは見せていませんが、きっと必要ならシビアな判断もできるタイプなんじゃないでしょうか。

●今回黒仮面が登場しました。その際に部下たちと思しき黒づくめのキャラたちの胸にあった紋章……これ、皆さんも見覚えありますよね? そう、5話でゼロ型メイガス狩りをしていた連中のマークと一緒! ということは……。

●念のため、第2話冒頭でカナタたちが訪れていた場所と同じかどうか確認しましたが、クレイドルコフィンの残骸やその背後にある展示物はほぼ一緒でした。

●ボーンヤードを襲った超災害級エンダーズ“シルヴァーストーム”。たった20年前の出来事なのに、作中ではその脅威を知るのはマムをはじめとした年配のキャラクターのみ。とっくに20歳は超えているであろうドリフターたちも“シルヴァーストーム”の脅威にピンと来ていませんでした。これって裏返せば、“シルヴァーストーム”の脅威を知っている人たちやメイガスもほぼほぼ死んでしまっていて、どれだけ恐ろしいものなのか伝わっていないとも見ることができますよね。

●10話ではトキオの過去と思われる描写が挿入されました。過去のトキオが必死に手を伸ばしていた人物は? そしてその人物はトキオに厳しい視線を送っていましたが、その理由は……?

●トキオたちでさえ知らない寄生型エンダーズとの戦い方や、寄生されるピンチに陥ったトキオを救う方法さえ知っていたクラウディア。おそらく過去に寄生型と戦った経験もあるのでしょう。フラムとクラウディアのこれまでも気になるところですね。特にフラムについては、4話で過去のことを気にかけていた描写もありますし。

TVアニメ「SYNDUALITY Noir」(シンデュアリティ ノワール)作品情報

放送・配信情報
テレビ東京系6局ネット、BS日テレほかにて
2023年7月10日(月)より放送開始!

ディズニープラスで7月10日(月)より
毎週月曜24時30分から独占配信!

【放送局】
テレビ東京系列:7月10日(月)より毎週月曜24:00~
BS日テレ:7月10日(月)より毎週月曜24:30~
SBS静岡:7月11日(火)より毎週火曜25:25~25:55
広島テレビ:7月11日(火)より毎週火曜25:59~
NST新潟総合テレビ:7月13日(木)より毎週木曜26:20~
東日本放送:7月18日(火)より毎週火曜25:31~
テレビ長崎:8月6日(日)より毎週日曜25:00~

※放送日時は変更になる場合があります。

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©SYNDUALITY Noir Committee

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