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『るろうに剣心』12話感想。いきなり出てきた“飛天御剣流・龍咬閃”ってなに!? 武田観柳の「ガトガトガト!」もあり、なにもかも見逃せない神回!

カワチ
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 アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の第12話“御頭・四乃森蒼紫”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』第12話の物語に関する記述や、この先の原作にまつわる記載が多々あります。そのため本編や原作をご覧になってから読むことをオススメします。

原作にはなかった設定やセリフが盛りだくさん

 『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の再アニメ化で、原作のエピソードを最初からじっくり描いてくれている本アニメ。第12話では御庭番衆の頭・四乃森蒼紫と対峙することに。

 弥彦は蒼紫の短い剣を見て脇差しだと言いますが、剣心は脇差しよりも長いが刀よりも短い小太刀だと訂正。剣心は刀より短いぶん攻撃力に劣るものの軽量で小回りが利くため防御力が非常に高い武器であると説明します。

 攻めに回るのは不利だと考える剣心ですが、「ならばこちらから攻めてやろう」と蒼紫から間合いに入ってきます。そこで、蒼紫が般若と同じ拳法家であることが明かされます。小太刀で防御をして拳法で攻撃をするというスタイルは、言葉で説明されるとすごく分かりやすいものの、どういうアクションになっているのかはマンガでも完璧には伝わらない部分。今回、アニメになったことでどのように小太刀で防御をして拳で反撃をしているのか、とても分かりやすくなっていましたね。ふたりの間合いも分かりやすく、なるほどなと感心させられました。

 その後は蒼紫が戦う理由も明らかに。徳川慶喜が大政奉還をしたため、戦うことすらできずに負けた彼は、幕末維新における真の最強が御庭番衆だったという証が欲しかったことを語ります。実在の歴史と繋がったストーリーが描かれるのが『るろうに剣心』の面白いところ。アニメでは蒼紫の口から詳しくエピソードが語られているので、ぜひチェックを。

 もしも戦っていれば自分たちが勝っていたという蒼紫。江戸で大火を起こし、混乱に乗じて官軍の中枢を担う志士を御庭番衆が始末していたと語りますが、罪もない町の人々を平然と犠牲にしようとする考えに剣心は激怒。龍槌閃から着地をせずにそのまま抜刀術で二撃目を放つ連撃を放ちますが、これも蒼紫の小太刀で防がれます。

 このシーンに限らず、今回の12話は原作の華麗なアクションを余すこと無く完璧にアニメで再現しており、とても見応えがありましたね。

 その後に剣心は逆刃刀の刀の鍔元を握って間合いを切り替える戦法で蒼紫に反撃。もともと原作でも剣心の手が痛そうでしたが、アニメだと赤い血が流れているので、より痛みが伝わってきましたね。

 文字通りの肉を切らせて骨を断つ攻撃に蒼紫は御庭番衆御頭の神髄である剣舞を披露。緩急自在の流水の動きで相手に行動を予測させない技ですが、これもアニメになって分かりやすくなりましたね。

 必殺の回転剣舞で倒れる剣心。「緋村抜刀斎は死んだ」という蒼紫に弥彦は「次は俺が相手だ!」と勇ましく吠えます。演じている小市眞琴さんの芝居もあり、彼の気迫が原作よりも伝わってきて、いいシーンになっていました。

 立ち上がった剣心は回転剣舞を見切り、攻撃に転ずる一瞬の隙をついて攻撃を受け止めます。ここは原作ファンがいちばん驚いたポイントだと思いますが、剣心の白刃取りに“飛天御剣流・龍咬閃”という技名が付きました。

 原作と同じ流れではあるものの、飛天御剣流のなかでも唯一の徒手空拳技“龍咬閃”という設定が付いたため、より迫力のある展開になりましたね。

 決着がついたあとは、蒼紫が力量を生かす場を変えなかったこと、士官の話を断った理由が明らかに。仲間想いの蒼紫が好きになるので、ぜひ実際にアニメで観てみてください!

 終盤には武田観柳がガトリングガンを持って乱入。原作でも衝撃的な展開でしたが、今回の観柳は宝塚版のキャラクターも逆輸入されて、よりトリッキーなキャラクターになっていましたね。「ガトガトガト!」と叫びながらガトリングガンを撃ち込む観柳はコミカルですが、やっていることは原作に忠実。そのため、ギャグと狂気が入り交じる迫力のシーンになっていました。真殿光昭さんの芝居が素晴らしく、ギャグだけではない緊張感のあるシーンになっているので、ぜひアニメでチェックを。

 なお、原作では剣心と式尉がすれ違うときにセリフがあったのですが、今回はカットされていたようですね。一瞬のすれ違いですし、一刻を争うシーンなので、会話があるのは不自然と判断してからのカットだったのかも? 気になる人はぜひ原作も読んでみてください。さらに作品やキャラクターのことが好きになると思いますよ!


カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。


©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会

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