レビュー：『ソニックフロンティア』大型アプデ第3弾は、こんなに盛りだくさんなのに無料でいいの？ エミー、テイルス、ナックルズがプレイアブル化し、新エンディングも追加
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セガが発売中のPS5/PS4/Nintendo Switch/Xbox Series X｜S/Xbox One/PC用ソフト『ソニックフロンティア』の無料大型アップデート第3弾“超・完全決戦”が、9月29日に配信されました。
本作は、昨年発売され大きな話題となったオープンゾーンで遊べる新世代の“ソニック”。発売後も何度も大型アップデートが行われ、そのたびに新しい遊びを提供し続けてくれています。
そしてついに無料大型アップデート第3弾“超・完全決戦”か追加。今回はウラノス島を舞台とした新たなストーリーが追加され、そのストーリーの中で“エミー”、“テイルス”、“ナックルズ”がプレイアブルキャラクターとして登場します。
さらにはすべてのギミックやミッションを攻略していけば、本編とは異なるエンディングを見ることもできるという、大盤振る舞いのアップデートとなっています。
本記事では、実際に無料大型アップデート第3弾“超・完全決戦”が適用されたバージョンを遊んだ感想を交えて、内容を紹介していきます。
なお、本アップデートの追加シナリオはストーリー終盤のものであり、本記事にはストーリー本編のネタバレが含まれている部分もあります。ご了承ください。
もちろん追加された新たなエンディングには触れていませんので、ご安心を。というかたどり着けなかったりしたのですが……。
※本記事はセガの提供でお送りします。
巨人を倒したソニックを待ち受ける試練
本アップデートは、ストーリーの終盤で訪れることになる“ウラノス島”での一幕の話が追加されたところから始まり、新たなエンディングまで進むこととなります。
追加ストーリーは、テイルス、エミー、ナックルズが協力してソニックのサイバー浸食を食い止めた時からの話になります。
ソニックは、テイルスたちが自分のために犠牲になったことを知り、別の解決方法をセージと探ります。「時間との勝負」というセージの挑戦的な発言に対して、ソニックの「俺はタイムアタックが生きがいなんだ」というセリフがイカしていました。
テイルスたちを再び取り戻し、スターフォール諸島に襲い掛かる脅威に備えるソニックは、セージの協力のもと、サイバー浸食を逆に力にする方法を試すことに。サイバー浸食を力にする手段は、かつてスターフォール諸島に在住していた古代人の力を借りなければいけないようです。
古代人は力を貸すに値する人物かどうかを見定めるために、ソニックにさまざまな試練を与えることになります。
試練の内容は基本的に敵を倒すものですが、どれもひとクセもふたクセもありました。例えば「使用できるアクションがサイループのみ」や、「レベルが初期の状態」など、やっかいな条件がステージ内に課せられいます。
この追加ストーリーでは、クリア後に遊ぶことを前提としているためか、難易度は本編より高めに感じられましたね。
特に、筆者が最後に挑んだ試練はジャストパリィをほぼ毎回成功させて、素早くボスを倒さなければいけない、というここまでで高難易度のもの。
ここに来るまでに、かなりのボリュームをプレイしていたことや、試練がいわゆるボスラッシュだったこともあり、ここがエンディング前の最後の試練と思い何度も挑戦したのですが、プレイ時間もなくなり、あまりの難易度にギブアップしてしまいました……。
ストーリーだけ取ってみても、本当にスゴいボリュームでしたね。これでホントに無料でいいの？ と思わずにはいられませんでした。
ちなみに、ストーリーを進めるためには、本アップデート後に登場する特別なココ“監視ココ”を集める必要があります。道中、見かけた際は、見逃さずに話しかけておくといいでしょう。
古代人たちは、どんな思いで巨人に乗り込んでいたのか。それを破ったソニックに対し、どんな思いを抱いているのか。そして、試練を超えた先に待ち受けるものとは……？
通常のストーリーとは異なるエンディングとなっているので、すでにクリアした人も、ぜひプレイして『ソニックフロンティア』の異なる物語の結末をお楽しみください。
と、偉そうに語っていますが、前述の通り筆者も事前のプレイでは新たなエンディングは見れずじまい。製品版でのアップデートが始まったらすぐに再挑戦して、新しいエンディングを見たいと思っています！
カード、滑空、空を飛ぶ。個性的なアクションが楽しい
新たなゾーンとなる“ウラノス島”では、ソニックに加え、テイルス、エミー、ナックルズを使用して物語を進めていきます。いずれも個性的なアクションとなっており、本作をソニックで遊びつくした人でももちろん、新鮮な気持ちで楽しめます。
テイルスたちはソニック同様、スキルツリーが存在し、最初はいくつかのスキルを使用できる状態ではありますが、すべてのアクションを使用するためにはスキルを解放する必要があります。
スキルツリーを解放していくためのポイントは、さまざまな入手方法があるソニックと違い、主にマップに点在している“スキルピースココ”から得ることができました。
ココからは5レベルずつもらえるので、最初にアクションを解放するのか、ストーリーを進めるのかはプレイヤー次第になります。ちなみに、地面にサイループを使うことでも、稀に入手することができました。
個人的には使用できるアクションを多くしていくことで、ストーリーの進行も楽になっていくので、やはり、アクションの解放を優先することをおすすめしたいですね。
先ほども書かせてもらいましたが、なかなか歯ごたえのある作りになっているので、アクション解放なしの縛りプレイは、エンディングを楽しんでからでもいいかなと思います。
以下では、新たなプレイアブルキャラクターで遊べるアクションをいくつか紹介していきます。
エミー
エミーは、“フォーチュンカード”と呼ばれるカードを使い、さまざまなアクションを使います。
大きな特徴は、ジャンプ力が高いこと。アスレチックが多い本作では、ジャンプ力を活かして別の足場に移るなど、かなり自由度が高い移動が可能です。
ジャンプ→空中ジャンプ→フォーチュンカードの流れでジャンプすると、他のキャラクターでは届かない場所までジャンプで移動することができます。
「あとちょっと届かない……！」、「ここの高低差がちょっと面倒くさい！」といった、高低差で困ったときに強いキャラクターになっている感じですね。
他にも、カードを使って徐々に高度が落ちていくものの、ある程度の時間滞空をすることもできます。速度は出ませんが、安定した移動でアスレチックを駆け抜けられるのがうれしいですね。
しかし、エミーは速さを得意としていません。そのため、壁のぼりであったり、ライトダッシュだったり、高速移動が苦手なのです。速さより安定感。そんなプレイが好きなプレイヤーにおすすめですね。
ただ、攻撃面では他のキャラクターに比べて快適なので、敵と戦うのが苦手な人も、エミーを使えば意外と楽に倒せちゃうかも……？
ナックルズ
ナックルズは、壁を使った行動や滑空が特徴のキャラクターです。地面や壁を掘って宝箱を取ったり、滑空して遠い場所の壁に張り付いたりと、トレジャーハントに適したアクションでウラノス島を探索できます。
滑空は、ゆっくり落ちていくエミーのものとは違い、素早く移動しながら空中を移動できるアクションです。高度はエミー同様徐々に落ちていきますが、移動速度が早い分、エミーより遠い位置で空中を移動できます。
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▲気持ちいい～。
さらに、スキルツリーを解放していけば、高度が落ちない滑空も可能に。より快適な探索を楽しめるようになります。
注意点は、滑空の開始モーションの癖が強く、操作に慣れが必要ということですかね。空中で一時停止してから、ナックルズの向いている方向に急加速するため、始めのうちは「あ、違う！ そっちに行きたいわけじゃない！」とミスしてしまうこともしばしば。
一方で、癖に慣れてくると、ジャンプでナックルズの向いている方向を調整しながら滑空する、一時停止をうまく使って方向転換するなど、他のキャラクターではできない移動方法を楽しめるようになります。
滑空自体がとても気持ちがいいアクションとなっているので、空中での速さを体感したい人におすすめです。
主に滑空を使い、ナックルズでしか入手できない宝箱も存在するので、探索が好きな人はぜひナックルズを使いこなして、ウラノス島のトレジャーをハントしていきましょう。
テイルス
2本のしっぽが特徴のおなじみ頭脳派キツネ。テイルスは、ジャンプ中にもう一度ジャンプすることで、しっぽを使って“飛行”が可能です。一瞬の溜め時間ののち、一気に浮上して長時間高い位置をキープしながら自由に移動できるアクションとなっています。
エミーがジャンプ力、ナックルズが滑空を楽しめるのに対して、テイルスは“飛行”を楽しめます。速さ・距離はナックルズ、高さ・自由さはテイルス、安定感はエミーといったような違いがあり、誰を使っても違う楽しさを味わえるのが、本アップデートのいいところだと感じました。
個人的に笑ってしまったのが、まさかの“サイクロン号”が使用可能になる点。スキルツリーを解放していった先にある“サイクロンブースト”は、リングMAX状態のみ、ジャンプ中に“移動＋エアブースト”をすると、サイクロン号に乗って移動できます。
みんなこの身1つで移動しているのに、テイルスだけ「そんなのあり？」と驚き、思わず笑ってしまいました。
サイクロン号は、正直、本作でもっとも自由度が高いアクションと言っても過言ではなく、空中を縦横無尽に駆けめぐることができます。
また、速度もしっかり出るので、爽快感は抜群。個人的には本アップデートを遊ぶのであれば、一番に体験して欲しいアクションでしたね。
その他にも、テイルスは通常攻撃が近接攻撃ではなく、スパナを投げる遠距離攻撃なのも特徴の1つです。ただし、飛行特化であることからか、ホーミングアタックができない点はご愛敬でしょうか。
さまざまなキャラクターで遊びつつ、新たなストーリーを楽しめる、無料とは思えないほどのボリュームでお届けとなる本アップデート。『ソニックフロンティア』をプレイ済みの方も、未プレイの方も、ぜひ遊んでほしい内容となっています。
繰り返しになってしまいますが、難易度はクリア後想定で、特に終盤のボス戦の難易度はかなりのものとなっています。しかし、それを乗り越えて、新たなエンディングにたどり着くことができれば、『ソニックフロンティア』を語りつくすことができるでしょう。
もちろん、探索だけでもやりがいはありますし、「難しいことはちょっと……」という人でも、難易度を“エンジョイ”にすれば進めやすくもなるので挑戦してみてください。
少なくとも“サイクロン号”は、間違いなく一見の価値がありますので、まずはそれを目的に遊んでみて欲しいところです（笑）。
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