『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』大ヒット御礼舞台挨拶に小室哲哉が登壇。楽曲制作の裏話を語る

電撃オンライン
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 公開中の映画『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』より、10月7日(土)に行われた“大ヒット御礼舞台挨拶”のオフィシャルレポートが公開されました。

 以下、リリース原文を掲載します。

本作の大ヒットを祝うため、小室哲哉降臨!!【10月7日(土)実施】『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』小室哲哉スペシャル登壇! 大ヒット御礼舞台挨拶実施のご報告

 1985年に北条司が『週刊少年ジャンプ』にて連載を開始した『シティーハンター』。単行本の累計発行部数は5,000万部を超え、TVアニメシリーズから約20年ぶりの復活となった2019年公開の『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』は観客動員100万人を超える大ヒットを記録した。

 そして、待望の劇場版アニメ最新作、『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』が大ヒット上映中!

 初週週末ランキングでは、動員・興行収入ともに1位の大ヒットスタートを切り、公開2週間で動員50万人を突破!10月5日(木)までで動員619,626人 興行収入920,298,162円を記録している。

 おなじみのエンディングテーマ「Get Wild」と、今作のために書き下ろしたオープニングテーマ「Whatever Comes」を手掛けるTM NETWORKから、なんと小室哲哉が大ヒット御礼スペシャル舞台挨拶イベントに登場!こだま兼嗣総監督、長崎行男音響監督、若林豪プロデューサーも登壇し、シティーハンターを語りつくしました!

『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』小室哲哉スペシャル登壇! 大ヒット御礼舞台挨拶概要

■日時:10月7日(土)14:55~15:35(上映前イベント)
■会場:TOHOシネマズ新宿 スクリーン9(新宿区歌舞伎町1丁目19-1 新宿東宝ビル3階)
■登壇者(敬称略/予定):小室哲哉、こだま兼嗣(総監督)、長崎行男(音響監督)、若林豪(プロデューサー)

 満員のお客さんの大きな拍手に迎えられ、「『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』小室哲哉スペシャル登壇!大ヒット御礼舞台挨拶」に登壇したのは、小室哲哉のほか、こだま兼嗣総監督、長崎行男音響監督、若林豪プロデューサー。

 まずはエンディングテーマ「Get Wild」と、本作ではオープニングテーマ「Whatever Comes」をはじめ挿入歌の楽曲を担当したTM NETWORKの小室哲哉が、全国ツアーで忙しいなか駆けつけ、「今回の『天使の涙(エンジェルダスト)』の話をいただいたのは、2022年の12月のことでした。まずはオープニングテーマの話を伺って、その日の帰り道にほぼ出来てしまって、楽曲の発表が6月だったので本当に長い道のりだったなと思います。もう今年も終わってしまうので、このまま1年ぐるっとループできるといいなと思います」と挨拶。

 こだま兼嗣(こだまけんじ)総監督は「この歳になっても、もっこり総監督を務めております」と会場の笑いを誘い、続けて「(小室と一緒の登壇に)先ほどから緊張しっぱなしです。今日は小室さんに作って頂いた楽曲の話をたくさんしたいと思います」、音響監督・長崎行男(ながさきゆきお)は「本日は短い間ですけど、よろしくお願いします」と自己紹介すると「音楽も素晴らしかったですよね」というMCから観客への振りに大きな拍手が起こると恐縮しつつ、頭を下げていた。

 そして本作の制作プロデューサーである若林豪(わかばやしごう)は「先ほど1回目の舞台挨拶を行ったのですが、そこでも色々と小室さんから楽曲に関する裏話を聞きまして、今回もとてもわくわくしています」と明かした。

 またここでMCから本作のオープニングテーマ「Whatever Comes」のCDがオリコンシングルチャートの10位にランクインしたと発表されると会場からは大きな拍手が起こり、さらにこれでTM NETWORKは80年代から2020年代までなんと5つの年代に渡りTOP10ヒットを生むという偉業が達成されたことを知らされると、さらに会場からは割れんばかりの拍手が起こった。

 小室はこの偉業に関して「長くやっているということもあると思うんですが、最初にオリコンのランキングに入ったのもたしか『Get Wild』で、最新も『Whatever Comes』で『シティーハンター』のおかげで今のところ頭と終わりを締めてくれています。スタートはエンディングテーマで、一番新しいのはオープニングテーマで、ありがとうございます」と喜びを語った。

 またこだま総監督は最初に「Get Wild」を聞いた当時のことを聞かれ「初めて聞いたときに、この作品にふさわしいかっこいい楽曲だったので、これはハードボイルドに映像を作らなきゃいけないなと思いました。ラストカットにイントロが流れ始める作りなのですが、このイントロの時に止めて引くという映像を最初に作った時に思った以上にかっこよくて、絵が全部完全に止まっているのにも関わらず、イントロがかかっているとなんかキャラクターが生きているような感じがして、それ以来、このやり方でやっていこうと決めました」といまのエンディングになった秘話を明かした。

 またこのエンディングシーンについて若林プロデューサーも「本作でももちろん止めて引く、最後フリーズフレームになってカメラがゆっくりと引いていきながらイントロに入っていくというのはやりました。長崎さんとこだま総監督と僕でダビングという音付けの最後の作業をしていたのですが、今回もこだま総監督のこだわりが炸裂して、どれくらいのスピードで映像を引くとかセリフの位置もずらしたりしました」とこだま総監督のこだわりぶりを明かした。

 すると小室が「イントロが流れている静かな時に、一緒に映画を見ている方、友人、お子さん、ご夫婦でも是非会話をしてみてほしいです。イントロの中で何気ない会話をすると急にドラマチックになるんです。このイントロは本当に不思議なマジックのような曲で、感情がボリュームアップして、エモくなるんです」と「Get Wild」のイントロが流れるエンディング時の意外な楽曲の楽しみ方の提案に会場から笑いが起こった。

 続けて小室は「『シティーハンター』はすべてにおいて陰と陽というか、暗い部分と明るい部分がある対比するように同軸上に動いている珍しいドラマなので、こだま総監督からの意向もあったのですが、オープニングは明るい音で始まりたい、後半ドラマチックなことも起こっていくという流れもあったので、程よい『Get Wild』との対比を考えなきゃいけないなと思っていました。明るすぎてもいけないし暗いのは絶対ダメだったので、明るすぎない明るさの楽曲を作ろうと考えました。でも、もうすぐあれがいいなと思い、頭の中ですぐ浮かびました」と驚きのエピソードを披露した。

 さらにMCから楽曲を聞いた観客からは「歌詞に勇気づけられる」や「オープニングが始まった瞬間から大興奮する」という反応が出ているといわれると小室は「音は劇伴っていうくらいなので、映像に合わせていくものなのですが、今回の『天使の涙(エンジェルダスト)』に関しては特になんですけど、音に映像もはまっていると思っていて。(映像からでも、音楽からでも)どちらの面から見ても、すごいフィットしている感じがするので、スタッフの方たちの音楽愛にあふれているんだろうなと思いました」とした。

 若林プロデューサーは音楽と映像の相性について聞かれ「僕の側からするとむしろ『Whatever Comes』は小室さんと作詞の小室みつ子さんの作品への寄り添いをすごく感じさせてくれる曲だなと思いました。最初に小室さんからデモ曲をいただいて、そのあとに小室みつ子さんから歌詞を頂いたんですけど、歌詞の中にエアプレーンという歌詞が入っていて。本編みたらわかるんですが、最初ゾルティック社への侵入劇があってその次、日が変わって空港に行くという流れになっている展開で、歌の中でもシーンを繋いでくださっているようなかたちになっていたので、それを受けてオープニングアニメーションでも1カット、飛行機が飛んでいくシーンが入っているんです。そういった部分でもシナリオを読んで考えてくださったんだろうなと感じました」と歌詞により本編に少し演出が加わったことを明かした。

 それを受けて小室は「アニメの場合はシナリオが本当に大事で読み込むんですけど、小室みつ子さんから、電話で説明してほしいと言われて」と意外な交流を明かしつつ続けて「今日は遅いから明日ちゃんと説明すると伝えて、楽曲はオープニングテーマではあるんですけど、次の日最後のエンディングまできちんと説明して、ぜんぶ伏線で繋がってくるのですべて説明したうえで、なるほどよくわかったと理解してくれました。それで歌詞ができたんですけど、それを受けて僕がまた音楽を付けてと、OKが出るまでのプロセスがいくつもあって、結構時間がかかるんです」と苦労を明かした。

 その音楽についてこだま総監督は「後半がかなりシリアスになるので、前半は明るくテンポのいいものをお願いしました。ノリがよくて非常に気持ちよく画面に入れる曲でしたね」と話し、続けて「僕の場合はアニメ映像は音楽と合わせてやっと完成するという考え方なので、音楽はアニメ映像のパ-トナー。だから音楽がないと完成しないと思っています。今回クライマックスに流れる曲があまりにもすばらしかったので、映像に音を付けてみたところ感動で思わず拍手してしまいました」とした。

 その楽曲「Angie」について小室は「ある程度の映像を見せてもらえていたので、この楽曲は映像流しながら作ったんですけど、これも降ってきて、15分くらいでほぼできました。極限のバトルシーンだと、たぶん争いをしている両者は無音になってくるというか、真剣に戦っている二人はだんだん静寂に包まれるのではないかと思っていて、僕は真っ白な世界に流れてくる、そこにいる人にしかわからない音をイメージしました」と話すと、少し興奮気味のこだま総監督は「僕としてはあのシーンには暗くて重いハードな曲がくると思っていたんですが、届いたのはキャラクターの心情に寄り添った曲だったので、とてつもなく驚きました」と当時の様子を語った。

 また『シティーハンター』の音響について長崎は「『シティーハンター』はすごく映像に音を合わせることをやっておりまして、そのやり方が3つあり、今作は全部やっています。まず『Whatever Comes』は小室さんから音楽を頂いてそれを基にタイムを計って絵コンテを切ってという音楽に合わせて絵を作っています。真ん中の劇中歌『DEVOTION』などは僕のほうで絵にはまるように音楽を編集しています。最後の『Angie』に関しては、フィルムスコアリングというんですけど、小室さんに映像を見てもらい曲をはめて作ってもらっています。なので静寂の活かし方というか息づかいの活かし方とか効果音と音楽がバッティングしないようにうまく入っていて、それ故すごく一体感が出ているという作り方になっていますね。音楽の作り方としては素晴らしいものを頂いたと思っています」とした。

 さらにこだま総監督は「50年くらいこの仕事しているんですけど、楽曲を聞いて感動して声をあげてしまうなんて、こんな経験は初めてです」と話し、どうしても感謝を伝えたかったため、23年6月のイベント時に小室と舞台裏で握手を交わしたと明かした。そのエピソードに対し小室は「たぶん今年で音楽家としては一番の嬉しさでしたね」と恐縮していた。

 そして挿入歌『DEVOTION』について小室は「オープニングとエンディングの間に挟まれている楽曲なので、『DEVOTION』という言葉をずっと探していて、冴羽リョウは簡単に愛とか恋とかを口に出さない、あまりにもシャイなので、ラブストーリーの要素もあるけれど、そういうところを超えた、愛情みたいなものをさらに超えた献身(DEVOTION)という言葉を見つけて。無償に助ける、守るというキャラクターのイメージがぴったりだなと思って、その言葉をつかって楽曲を作りたいなと思いました。この年齢でラブを超える言葉が見つかったのは、収穫でした」と明かした。

 そして最後にこれから映画を観る観客に対し小室が「スペシャルなトリセツという感じで、マニュアルを聞いてから観るのはみなさんだけなので貴重だと思います。音に耳を傾けつつ、映画をたっぷりと楽しんでください。素晴らしいスタッフの方々が1年2年かけて作ってくれました。またもう1回みようかなと絶対思うと思います」と締めくくった。

『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』は大ヒット公開中!

イントロダクション

 逃れられない因縁が冴羽獠(シティーハンター)に突きつけられた時、最終章の幕が上がる!

 1985年、『週刊少年ジャンプ』にて北条司が連載を開始した『シティーハンター』。単行本の累計発行部数は5,000万部を超え、TVアニメシリーズから約20年ぶりの復活となった2019年公開の『劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ>』は観客動員100万人を超えるヒットを記録した。

 そして、待望の劇場版アニメ最新作が2023年9月8日に公開決定!

 制作はアニメシリーズを歴任してきたサンライズに加え、映画『すずめの戸締まり』の制作にも携わったアンサー・スタジオを迎えた強力タッグ。前作に引き続き、TVシリーズ初代監督・こだま兼嗣が総監督としてスタッフ陣を牽引していく。脚本は初参加のむとうやすゆき(『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』脚本、『東京リベンジャーズ』シリーズ構成)が務める。

 声優陣は冴羽獠役の神谷明、槇村香役の伊倉一恵を筆頭にオリジナルキャストが再集結!

 さらに、依頼人・アンジー役はフランス版実写映画『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』で香の吹き替えを担当した沢城みゆき。獠を狙う組織の傭兵・ピラルクー役に関智一、その相棒・エスパーダ役に木村昴。獠の過去を知る男・海原神役は堀内賢雄が演じる。

 そして、エンディングテーマに欠かせない『Get Wild』に加え、TM NETWORKが本作のために書き下ろした新曲『Whatever Comes』がオープニングテーマに決定!

 『シティーハンター』の最終章をより鮮やかに彩っていく。

-冴羽獠の宿命の対決が始まる!-

ストーリー

 冴羽獠は裏社会ナンバーワンの実力を持つ始末屋(スイーパー)“シティーハンター”。

 新宿を拠点にパートナーの槇村香と様々な依頼を受けている。

 新たな依頼人は動画制作者・アンジー。その依頼は…何と逃げた猫探し!獠はアンジーの美貌に、香は高額の報酬に胸を躍らせる。

 警視庁の野上冴子は海坊主と美樹の協力を得てバイオ企業ゾルティック社の発明について捜査する。それは謎の組織の依頼で作られた戦場の兵士を超人化する闇のテクノロジーで、かつて獠を蝕み、パートナー槇村秀幸を死に追いやった「エンジェルダスト」の最新型だった。

 猫探しに奔走する中、アンジーの命が狙われる。依頼の真意を語ろうとしないアンジーは動画に映る獠を見つめ、ひとり呟く。

「これがあなたの『最高傑作』なのですか?」

 「エンジェルダスト」を求めて現れる暗殺者たち。壮絶な戦いに巻き込まれていく獠たちを遠く見つめる男。

 それは獠の育ての親・海原神――海原がその銃口を定める時、宿命の対決が始まる!

キャスト

冴羽獠:神谷明
槇村香:伊倉一恵
槇村秀幸:田中秀幸
野上冴子:一龍斎春水
海坊主:玄田哲章
美樹:小山茉美
来生瞳:戸田恵子
来生泪:深見梨加
来生愛:坂本千夏
ピラルクー:関智一
エスパーダ:木村昴
アンジー:沢城みゆき
海原神:堀内賢雄

スタッフ

原作:北条司
総監督:こだま兼嗣
監督:竹内一義
脚本:むとうやすゆき
キャラクターデザイン:高橋久美子、北澤精吾
美術:谷口淳一
色彩設計:久力志保
CG監督:五島卓二
撮影監督:齋藤真次
編集:今井大介
音楽:岩﨑琢
音響監督:長崎行男
音響制作:AUDIO PLANNING U
主題歌アーティスト:TM NETWORK
オープニングテーマ「Whatever Comes」/エンディングテーマ「Get Wild」
制作:サンライズ、アンサー・スタジオ
配給:アニプレックス

©北条司/コアミックス・「2023 劇場版シティーハンター」製作委員会

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