『ガールズクリエイション』レビュー(システム編):藝術家の育成から美術館の運営まで、やること満載のタクティカルバトルRPG
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『ガールズクリエイション』は、DMM GAMESと、『ミストトレインガールズ』などを送り出した“クリエイティブチームくまさん”の共同開発による、芸術家と芸術作品を題材にした美少女育成タクティカルS-RPGです。
かつて藝術の神々によって生み出されたといわれる街アテネスを舞台に、美しい藝術家たちと、“死の芸術”と呼ばれる存在との戦いを描いた物語が展開していきます。
本作のバトルは、藝術家とイマージュのペアをユニットにして、マス目で区切られたフィールドでボスの撃破や敵の全滅などの勝利条件を満たしていく、ステージクリア型のタクティカルバトルとなっています。
また、豊富なキャラクターの育成に加え、美術館を運営していく要素も搭載されるなど、アートを題材にした遊びも用意されています。
世界観とキャラクターを紹介した前回に続き、今回はそんなシステムについてレビューしていきます。
全体的なゲームシステムは馴染みのスタイル
基本的なゲームの流れは、ストーリーを進めながら、藝術家とイマージュを育て、イベントなどのさまざまなコンテンツをこなしていく、とてもわかりやすい今時のバトルゲームとなっています。
クエストは“メインクエスト”のほか、曜日ごとに異なる素材を集めることができる“曜日クエスト”や、高難易度のバトルを楽しめる“チャレンジクエスト”などがあり、これらを繰り返して素材を集め、育成していくことになります。
定期的にイベントが開催され、さまざまな報酬が得られるなど、基本の遊び方は慣れ親しんだベーシックなスタイルなので、とくに迷うことはないはず。この手のゲームに慣れていれば、正直チュートリアルもいらないくらいです。
本作の特徴的なポイントは、すれ違うだけで攻撃したり味方にバフを付与できる独自のタクティカルバトルと、美術館の運営要素が挙げられます。今回は、その辺を重点的にレビューしていこうかと思います。
ちょっとクセのあるタクティカルバトル
バトルは、マス目で区切られたフィールド上で、ユニットに移動や技の仕様などの指示を出し、ボスの撃破などの勝利条件を目指していくという王道スタイルのターン制SLG。
ユニットの行動順は決まっており、行動可能になったユニットを指示していくのですが、本作のバトルの大きな特徴は、敵とすれ違うだけで通常攻撃になることです。
移動のルートをしっかり取れば、複数の敵を攻撃することも可能ですし、もちろん移動先で個別の“技法”や“絶技”を使って攻撃することもできます。
さらに、味方とすれ違うことで、その味方にさまざまなバフ効果を付与することができるのです(どんな効果かは装着イマージュで変わってきます)。
これが、カジュアルに遊べながらも、深い戦略性を生んでくれると感じました。いちいち通常攻撃をコマンド選択しなくていいのは楽だし、うまく移動ルートをとれば、味方のバフと敵への攻撃を同時に行うこともできます。
移動先でどう技を使うかより、移動ルートをどう決めるかが本作のポイントになりそうです。それに、移動するだけでサクサクと攻撃できるのも実に気持ちいい!
崩れるフィールドに追い立てられる!
そしてもう1つ、舞台となるフィールドは、ターンごとに画面下部の1ライン分が崩れ、画面上部に1ライン分が追加されます。
結果として、どんどん上側に進んでいく感じになります。新たに追加されたフィールドに敵がいる場合もあり、ある程度進むと、ボスが出現する形になっています。
これにより、いわゆる“待ち”戦法が使いにくく、とにかくどんどん前に進んでいく必要に迫られます。これがどこか時間に追われている感覚を生み、ちょうどいい感じの緊張感を生み出してくれるのです。
フィールド上には壊せる障害物などもあり、障害物を超えて移動はできないので、適時破壊しながら進まないといけないのも、バトルのアクセントになっているといえますね。
一度クリアすればあとは楽
考えることも多いバトルとなっていますが、一度★3条件を取得してクリアすれば、以降はスキップが可能なので、素材集めなどで何度も戦う必要はありません。
もちろんオート機能もあり、オート中の行動設定や、絶技(必殺技のようなもの)を自動で使うかどうかの設定もできます。
今風のカジュアルな遊び方もできるので、タクティカルバトルが苦手でも大丈夫ですよ!
また、編成に関しても、藝術家を選んで、スタイルを選んで、イマージュを選んで、技法を選んで、アクセサリーを装備して……と、することは一杯あるのですが、“おまかせ編成”で簡単一発です。これすごく便利! とくにゲームを始めたばかりで何もわからないときは、編成の参考にもなるので、活用していきたいです。
ちなみに個人的には、最初のザコはオートで戦い、絶技の使用はオフにしてゲージをためておき、ボスが出現したら手動に切り替える、という戦い方が楽でした。
メインクエストの進め方について
メインクエストは、ストーリとバトルが分離されており、バトルをこなし、探索報酬でストーリーキーを入手し、これを使ってストーリーをエピソードごとに解放していく形になっています。
ストーリーキーは1日ごとの入手数に制限があり、一気にストーリーだけを進めることが難しくなっています。
おかげで、物語の先が気になるのに進めないという状態もありました。ストーリーにはちょっとしたミニエピソードもあり、複数のエピソードからどれを解放するか選べる状況もあります。
序盤はストーリーキーも少ないので、どれを見るか迷うこともあります。時間がない日も、その日の分のストーリーキーだけは入手しておくのがいいかも。
ミュージアムの運営と工房
これは、美術品を蒐集して、自分が館長を務める美術館を盛り上げていく要素です。
簡単に説明すると、来客が残していく“感情資源(エネルギーのようなもの)”を集め、これを使って美術品を創作したり、アイテムを生産したりすることができるのです。この感情資源は4タイプあり、使用用途も複数あるので、どう使っていくかも重要になってきそう。
また、工房では、藝術家2名に共作させることで、さまざまな芸術作品を創作できます。美術品は展示ルームに展示され、これにより新たな展示ルームが解放されることもあるようです。
ほかにも、藝術家を配置して感情資源を増やすなど、さまざまな要素がありますが、長期的なペースで楽しむ要素なので、今回はあまりプレイできなかったのが残念。
すぐにどうこうできるわけではないので、じっくりプレイしていく要素になりそうです。ただ、長期的な要素とはいっても、結構イベントなども起こっていたので、ちょくちょく覗いた方が良さそうです。
キャラクターの育成も抜かりなし!
藝術家、イマージュともに、レベルアップだけでなく、ステータスを上げる“ベースアップ”や“限界突破”と、今時のゲームの育成に引けをとらない内容となっています。
さらにアクセサリーや技のレベルアップなど、さまざまな方面から強化できるので、育成のボリュームもバッチリ。このあたりは、さすがに抜かりなしといったところ。
ちなみに、藝術家はそれぞれの“スタイル”をガチャで集めるのですが、被ると育成素材に変換されます。しかしイマージュは複数所持が可能で、被ったイマージュは合成したり売却したりが可能と、育て方にちょっと違いがあります。
さらに、戦闘的な育成だけでなく、キャラクターと交流して信愛度を上げる要素もしっかり搭載。これにより、そのキャラクターごとのエピソードも解放されていきます。
そのエピソードも、スタイルごとに用意されているので、こちらのボリュームもバッチリ! 新しいスタイルを迎え入れる楽しみも増えるというものです。
遊びやすさはピカイチです!
主にバトルとミュージアム中心にシステムをレビューしてきましたが、このほかイベントなどの閲覧や図鑑機能、ショップにミッションと、昨今のゲームでできることはすべて揃っていますし、各種スキップやオプションによる音声カットなど、よりカジュアルに楽しむための施策もしっかりしており、とても遊びやすいゲームとなっています。
アートに興味がある人だけでなく、サクっと遊べる育成ゲームを求めているなら、ぜひ試してみて下さい!
※画面は開発中のものです。
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