Netflixシリーズ『PLUTO』浦沢直樹×イラストレーター米山舞のお絵描き対談がYouTubeで公開
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Netflixアニメ『PLUTO』について、作者の浦沢直樹さんとイラストレーター・米山舞さんの特別対談動画がYouTubeで公開されました。
以下、リリース原文を掲載します。
「描き下ろしイラスト満載! 2人の異才が語る絵描きの未来とは!? スペシャルなお絵描き対談動画解禁!!
・特別対談動画
この度解禁となったのは、自身の著書が累計発行部数1億4000万部を超え、常に世相とリンクする物語をベースにエンターテインメントに昇華させることに挑戦し続けている漫画「PLUTO」の作者・浦沢直樹と、「新世紀エヴァンゲリオン」を生んだガイナックスにてアニメーターとしてのキャリアをスタートした後、TVアニメ「ソードアート・オンライン」の作画監督、昨年の「サイバーパンク エッジランナーズ」の世界的ヒットが記憶に新しいTRIGGERにて「キルラキル -KILL la KILL-」の作画監督、「キズナイーバー」のキャラクターデザインを務め、今年自身二度目の個展となる「EYE」でイラスト自体を平面表現だけではなく立体表現としても魅せることにも成功し、イラストレーターとして新たなエンターテインメントの境地を切り開いた米山舞の特別対談動画。
漫画に魅せられて漫画家となった浦沢直樹、アニメに魅せられてアニメーター、そしてイラストレーターとなった米山舞。出自の違う二人の共通点は“絵が好き”ということ。
自らが描いたキャラクターが芝居を始める瞬間に誰よりも先に立ち会い、物語と世界観を生みだしていく。作り手としての創作意欲を高密度でぶつけることのできる漫画とイラスト、2人の異才が視る絵描きの未来と創作意欲を解き明かすべく、スペシャル対談が実現。
対談の中では、浦沢によって米山のアニメーターを目指す原点となったアニメ作品が「AKIRA」、「攻殻機動隊」、「老人Z」などであることが明かされ、当時の米山の「描きたい」という衝動を浦沢が即興のイラストによって具現化していく。
さらに、これまでの米山のイラストの特徴の一部を浦沢が「目の涙袋が上がってる感じが良い」と賞しながら「この角度が描きたいというのは、絵が好きなんだよ」と、これまた浦沢タッチでイラスト化しながら絵描きとしてのツボを共有する場面も。
対して米山からは「眉毛を凄く大事にしていますよね?」と、浦沢漫画のファンであり、イラストレーターならではの鋭い質問が飛び出し、自身が浦沢のキャラクターの表情芝居から影響を受けていたことを明かした。これに浦沢は「眉毛による表情の演技によって台詞の代わりにもなる」と、顔のパーツ一つでもキャラクター芝居に大きな影響を及ぼすと語った。
対談では、昨今の生成AIに関する言及も。「色々と考えてみると、AIがしている作業は僕らがやりたいこと、描きたいことだから、楽しみを渡してしまうような気がする」と浦沢は自身とAIとの距離感に触れ、米山も「影を付ける作業なんかは渡したくない」と共感した。
同時に米山は「あくまで表現のツールであって、大変なところを一部お願いするような、持ちつ持たれつの関係なのかな」と、浦沢は「AIを使わないと表現できないような壮大なアイ デアを頭の中で考えることが重要かもしれないし、その頭の中のイメージを出す時に協力してもらう」とAIとの共生を模索する一面も覗かせた。
最後に、「PLUTO」におけるお気に入りのキャラクターについて、浦沢は「座長はゲジヒトで引っ張ってくれた」と語り、対して米山は「エプシロンが好き。「愛」感じるキャラクター」と述べ、対談中に米山の想像する幻のシ ーンを具現化したワンカットとしてエプシロンを描いていたことを明かした。それを受け浦沢は「ブロンドの逆光ってこうやるんだねなるほどね。頂きました」と米山の表現から新たな発見を見出した。
お互いの“絵”についてのタッチや描き方、そして何より絵の楽しさ、描くことの面白さを浦沢は計10枚を超えるモノクロイラストで、米山は1枚のカラーイラストでそれらを形づくる描線を通して語り合った。
今回のここでしか見ることのできないスペシャルなお絵描き対談動画は、紙とペンさえあれば、絵の世界は誰にでも開かれていることを教えてくれるものになっているとも言える。
本対談で漫画家・イラストレーターの現在地と絵の持つ力について語った浦沢直樹がクリエイティブアドバイザーとしても参加した、Netflixシリーズ「PLUTO」も併せて是非お楽しみください。
米山舞氏 プロフィール
ガイナックスにてアニメーターとしてキャリアをスタートした後、「ソードアート・オンライン」の作画監督など経験し、TRIGGERにて「キルラキル -KILL la KILL-」、「キズナイーバー」の作画監督・キャラクターデザインを務めた。
その後イラストレーターとしての活動を始め、2019年には初の個展「SHE」を開催。2021年にはコンテンポラリーアート分野で最も有名なギャラリーの一つであるサーチギャラリー(ロンドン)にて開催された「START ART FAIR 2021」に日本人アーティストとして選出された。
そして、2023年5月には自身2回目の個展「EYE」をPARCO MUSEUM TOKYO(渋谷パルコ)にて開催し盛況に。
映像作家としては、累計1300万回以上の再生を達成したシンガソングライター・Eveの「YOKU」のミュージックビデオや「クランチロール・アニメアワード 2023」にて「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」などを押さえアニ メ・オブ・ザ・イヤー(大賞)を受賞した、「サイバーパンク エッジランナーズ」のエンディングアニメーションを手掛ける。
Netflixシリーズ『PLUTO』とは
エンターテイメントに特化した世界最大級の動画配信サービスを提供するNetflixは、この度漫画『PLUTO』をアニメーションシリーズ化し10月26日(木)より独占配信中。
1964年、マンガの父・手塚治虫の代表作『鉄腕アトム』の一遍として絶大な人気を博した『地上最大のロボット』は、2003年、『20世紀少年』、『YAWARA!』、『MONSTER』などメガヒットを続ける漫画家・浦沢直樹と、長崎尚 志のプロデュースによって『PLUTO』(小学館ビッグコミックス刊)として蘇った。
人間と高性能ロボットが共生する近未来で起こる上質なサスペンスドラマは、手塚治虫文化賞マンガ大賞をはじめ、“漫画界のカンヌ”と称されるアングレーム国際漫画フェスティバルのインタージェネレーション賞を獲得するなど国内外で高い評価を獲得、単行本の全世界累計発行部数は1,000万部を超える大ヒットとなった。
さらに2015年には舞台化、2018年には再演も行われ、日本はもちろんイギリス、オランダ、ベルギーと欧州ツアーも敢行された。そして、日本初のTVアニメ「鉄腕アトム」の放送から60年となる2023年、「鉄腕アトム」の制作スタッフにも名を連ね、気鋭のスタジオ・MAPPAの創設者でもある丸山正雄の手によって遂に『PLUTO』がアニメーションとなって動き出す。
全世界に贈る愛と憎しみの記憶の物語。混迷の時代に「PLUTO」を通して見える世界とは―――。
そして、声の出演では、主人公ゲジヒト役にスパイ映画の金字塔『007』シリーズや映画『ナイブズ・アウト』シリーズで好演を博したダニエル・クレイグの吹き替えを担当している藤真秀、アトム役には「SHAMAN KING」(2021)の主人公・麻倉葉や「けいおん」の秋山澪など幅広い演技経験を持つ日笠陽子、そしてウラン役は「マクロスΔ」にてヒロ インのフレイア・ヴィオンを演じ、今年歌手活動5周年を迎えた鈴木みのりら人気・実力ともに兼ね備えたキャストが名を連ねる。
さらに、ゲジヒトやアトムと同じ世界最高水準の7人のロボットたちであるモンブラン役を安元洋貴、ノース2号役を山寺宏一、ブランド役を木内秀信、ヘラクレス役を小山力也、エプシロン役を宮野真守、物語の鍵を握るロボット・プルートゥ役に関俊彦と、浦沢直樹が描いたサスペンスドラマを実力派声優が彩ることが決定し、話題となっている。
※手塚治虫/手塚プロダクションの「塚」は旧字体となります。
©浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション
©浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション/「PLUTO」製作委員会
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