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アニメ『葬送のフリーレン』9話“断頭台のアウラ”感想。1人で戦うのかと思いきや…無理をしないシュタルクが好き

ハチ
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 アニメ『葬送のフリーレン』9話“断頭台のアウラ”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは『葬送のフリーレン』9話“断頭台のアウラ”の物語に関する記述が多々あります。

フリーレンの人間への想いがわかる魔法解除がエモい

 前回、無事にグラナト伯爵を救出したシュタルクとフェルン。シュタルクが決意を滲ませた表情を浮かべたとき、「やめてお願い無理しないで、1人で戦おうだなんて……」と思ったら「フリーレンを連れ戻してくる」だったので、安心しました(笑)。この無理をしないところ、冷静ですごく好きですね! 「……え?」とちょっと引き気味のフェルンも面白かったな。良いコンビです。

 シュタルクを見ていても思いますが、なんとかなる精神の、無茶してばかりのキャラクターがいないのがいいなぁと。もちろん、そのようなキャラクターも大好きなんですが、実際はなんとかならないときの方が多いに決まっているので「どうするのが1番いいか」を考えた末の行動の方が現実味があるな~と思ってしまいます。

 一方、断頭台のアウラと80年ぶりに会ったフリーレン。フリーレンは80年前、魔族だけでなく操られた者たちも魔法で吹き飛ばしていたようですが、今回は「あとでヒンメルに怒られたんだよ」と解除魔法を使用していましたね。フリーレンの人間への考え方が過去と現在では変わっていることが、行動でもわかるようなシーンで個人的にすごくグッときました。

 前回、魔族を葬る“葬送のフリーレン”だったということが明らかになりましたが、やはり現在は、亡くなってゆく人々の想いを受け取る“葬送のフリーレン”なんじゃないかな……と感じます。

シュタルクとフェルンの成長っぷりがすごい

 フェルンとシュタルクが魔族と戦うことになってしまったとき、2人はこれまで魔族との戦闘経験があまりないですし、絶対にかなうわけがないと思っていました。ですが、フェルンもシュタルクも冷静に状況を見極めていましたよね。その姿を見てなんだか、絶体絶命のはずなのに「きっとこの子たちなら大丈夫」と感じた自分がいます。

 フェルンはリュグナーとの戦の中で、フリーレンの言葉を思い出し“速さ”を活かしていましたね。自分の長所である手数と速さを存分に発揮して、リドナーを追い詰めていく場面は鳥肌が立ちました。小さい頃から見ていたフェルンはいつの間にか立派な魔法使いになっていたんですね。

 リュグナーへのトドメの一撃を放ったとき、背景に月を背負っていて少し前のフリーレンと重なりました。リュグナー目線で、以前フリーレンに感じた恐怖をフェルンが思い出させたように感じ……ゾクッとして最高でしたね。

 シュタルクはアイゼンと同じ技を使ってくるリーニエに押され気味ですが、師匠の言葉を思い出しボロボロになっても立ち上がるシュタルク。師匠と弟子との絆を感じましたね。以前、リーニエがアイゼンと戦ったことがあるというのもエモすぎる! フリーレンだけでなくアイゼンも魔族の記憶に刻まれるほど強い戦士だったようなので、ヒンメル一行って本当にすごかったんだなぁ。

 9話はこれまでで1番バトルシーンが多かったので、ゆったりと思い出を振り返る雰囲気とはまた違った、緊張感のあるストーリーを楽しむことができました。次回はフリーレンとアウラの一騎打ちが待っていると思うのでとても楽しみですね。アウラ相手にどう戦うのかも気になります。

 さて、今回のEDカード風イラストではリュグナーとリーニエが描かれていました。なんだかこの2人って仲が良さそうでしたよね。実際、リュグナーはリーニエが倒されたのを見て隙を作ってしまいましたし……。基本的に魔族は個人主義なので“人間に魔族が倒されたこと”をただ驚いただけなのかもしれませんが、リーニエを大切に想う気持ちがあったから隙ができてしまうほどショックを隠せなかったのかなとも思いました。なんだか、あるはずのない人間味が垣間見えた最後だったように感じます。


ハチ: 原作を読んでいないため、毎回ドキドキしながら鑑賞中! フリーレンにどんどん人間味が出てきて、なんだか子供の成長を見守る親のような気持ちになっている今日この頃。得意な魔法?は“旅行へいくと必ず雨”と“野菜を漬物に変える”。


【STAFF】

原作:山田鐘人・アベツカサ「葬送のフリーレン」(小学館「週刊少年サンデー」連載中)
監督:斎藤圭一郎
シリーズ構成:鈴木智尋
キャラクターデザイン・総作画監督:長澤礼子
音楽:Evan Call
コンセプトアート:吉岡誠子
魔物デザイン:原科大樹
アクションディレクター:岩澤 亨
デザインワークス:簑島綾香、山﨑絵美、とだま。、長坂慶太、亀澤蘭、松村佳子、高瀬丸
美術監督:高木佐和子
美術設定:杉山晋史
色彩設計:大野春恵
3DCGディレクター:廣住茂徳
撮影監督:伏原あかね
編集:木村佳史子
音響監督:はたしょう二
アニメーション制作:マッドハウス

CAST
フリーレン:種﨑敦美
フェルン:市ノ瀬加那
シュタルク:小林千晃
ヒンメル:岡本信彦
ハイター:東地宏樹
アイゼン:上田燿司
クヴァール:安元洋貴
フランメ:田中敦子

© 山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

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