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レビュー:週イチで世界滅ぶけどどうする? 愉快でおバカなRPG『終焉のパラダイス』は1人でもマルチプレイでも盛り上がる!!

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 Lemonade Flashbangが開発、Astrolabe Gamesが販売を手掛ける、PC(Steam)用タイトル『終焉のパラダイス』のレビューをお届けします。

※本記事はAstrolabe Gamesの提供でお送りします。

世界の終わりまでは一週間。豪快なキャラクターとイベントを短時間で楽しめるパーティゲームのようなRPGって想像つきますか?

 本作は、自由気ままで無茶苦茶なキャラクターと豪快なイベント、サクッと短時間で遊べてリプレイ性の高いゲームサイクルが織り成すパーティゲームのようなプレイ感のRPG……と言っても何がなんだかわからないでしょう。とにかく、ひと言では説明しきれないくらい変わったノリが魅力の作品です。

 もう、いい意味で豪快かつメチャクチャ。まず、舞台となる海辺の楽園・サンセットタウンの設定からして変わっています。この世界では、終焉の危機が当たり前。なんと、世界を崩壊させようとする存在が週に一度のペースで来襲するのです。訪問販売並の気軽さですよ。

 ゲーム自体も、世界の崩壊までをどのように過ごすかという内容。1周のプレイが5日から7日(オプションで設定可能)しかなく、最大7ターンで終わります。RPGなのに、1周自体が滅茶苦茶短い。

  • ▲あっという間に終焉を迎えそうになる世界。1ターン=1日なので5ターンで終わる超最速RPGです。レべルも毎ターンサクサク上がります。

 プレイヤーの目的は、一応世界の危機に立ち向かうこと。“一応”と書いたのは、別に世界を救わなくてもいいから。友だちや恋人と一緒に世界の危機に立ち向かってもいいし、誰かに押し付けて逃げちゃってもいい。5日間をどう生きてもいいのです。本当にハチャメチャ過ぎる……!

 5日間をどのように過ごしたかで異なるエンディングが待っており、その数は全部で120種類。イベントも400個以上と、狙って見るのは難しいくらい大量に用意されています。そして、ひとつひとつのイベントがユーモア満載。どれもこれも、ギャグばかりです!

  • ▲ぶっ飛んだ仲間たちとの会話や、クスっと来るイベントが次々に発生。人の命も倫理観も軽いけど、みんな能天気で明るい。嫌な気持ちにならないゲームです。

 最初に書いたようにゲームサイクルが短く、サクッと終わるので気楽に遊べるのも好きですね。ゲームサイクルを5日間の“短い”にすれば、30分かからずに1周が終わります。「えっ、そんなに短くて大丈夫なの?」と思うじゃないですか。これが逆にいい。サクッと終わるので、つい何度も遊んじゃいます。誰でも遊べるわかりやすいルールと操作性ですし、すぐにコツも理解できますからね。オススメしやすいカジュアルさです。

 ゲーム中にすることもシンプル。1ターン=1日の始まりに午前と午後の行動を決めてイベントを発生させ、その後に好きな施設へ移動して、友だちや恋人とのイベントを見てステータスを上げることだけでOK。

 迷路のように難しいダンジョンの探索や、バトルで使うデッキの構築やシナジーに頭を悩ませる……なんて複雑さはまったくありません。とにかく、適当に遊んでいるだけでもゲームのコツが掴めます。難易度をバカンスまで下げれば、さらにカジュアル。1周自体が短いですし、まずは気軽にプレイしちゃいましょう。

  • ▲終焉まで恋人との恋愛を楽しみたい人は、右下にある“ロマンスクエスト”の条件を最優先で埋めること。一緒にパーティに入って戦ってくれるかも。

 自由過ぎても困ってしまう。行動の指針が欲しいという人は、メニュー画面から行ける“クエストボード”を埋めていきましょう。これは、ゲームごとにランダムで用意されている特別なクエストで、条件を満たすことで報酬をもらえます。報酬は条件を達成したらクエストボードから取得できるので、貰い忘れないように毎ターン確認するべし。

 また、本作はRPGですから戦闘も発生します。戦闘では、自分が持っている武器カードを選んで悪魔とバトル。クルーになった仲間がいると、自分の行動後に追撃してくれます。当然ながら、仲間が多いほど有利なバトルですね。デッキの構築を考えるほど複雑ではなく、手に入った武器から強いものを選んでいけばいいので単純明快。

 ゲームの長さで“普通(6日)”か“長い(7日)”を選んだ場合は、ミニボス戦も発生しますが、基本的にバトルが発生する数自体が少なめ。もしもミニボスに負けたとしても死んだりはしないので、安心して戦いましょう。大丈夫。この世界の住人は、みんなタフ。翌日にはケガもケロっと治っています。

 そんな感じで5日間を過ごすと、ついにラスボス(初期はダークナイトですが、ゲームを進めていくと違うラスボスも出現します)が襲来! 世界の終焉を防ぐために、最後の戦いに向かったり向かわなかったりしましょう。誰か別のヒーローを送り込んで、代わりに戦ってもらうのもアリ。

 たとえ、代理のヒーローが負けて世界が滅んでも自分のせいじゃありません。終焉が訪れても知ったこっちゃないんですよ。それはそれで、1つのエンディング。どうせ撃退しても、また一週間後にはラスボスがやってくるのですから、何をしても誰にもとがめられないのです。なんて、いい加減なRPGなんだ!

  • ▲代理を頼んだらやってきた、なんだか気持ち悪いヒーロー。あまり強くないので負けちゃいそうですね……。まあ、別に負けてもいいか!

 エンディングは、プレイヤーがそれまで取った行動と終焉での勝敗によって変わります。ラスボスを撃退して賞賛を得る人生を送るのも1つの結末。恋人と一緒に滅んだ世界で無法を働くのも別の可能性。

 周回するごとに新しい要素がアンロックされますし、エンディングの数も豊富なので遊ぶたびに新たな発見があります。難易度選択で“バカンス”を選べば敵も弱くて簡単ですし、本当に気楽に遊べます。手ごたえが欲しい人は、高難易度で遊べば良し。短くて、明るくて、楽しく遊べる変わったRPGなのですが、だからこそオススメです。

ハチャメチャすぎる世界観に気のいいやつら、ヘンテコイベント。周回しても飽きが来ないしマルチプレイもできる!

 ここまでは1人用のRPGとしての魅力を語ってきましたが、本作は最大4人のプレイヤーでマルチプレイもできます。

 マルチプレイでは、ほかのプレイヤーが起こしたイベントも共有されるので、ショップに悪魔が居座って倒すハメになったり、誰かが見つけたアイテムを拾ったり……1人プレイではできないハプニングやカオスな展開も見どころ。1人プレイも楽しいですが、マルチプレイはマルチプレイで楽しいですね!

  • ▲オフラインで家族や友人と一緒に遊んだり、リモートプレイやオンラインでフレンドと遊ぶこともできます。

 個性的なゲームなので、試しに1回遊んでもらうだけでも気に入ってもらえるかも。恋人として選べるキャラクターはもちろん、プレイヤーが選択できるプレイアブルキャラクターもヘンなやつらばかりですからね。普通のパーティゲームじゃありません。

 人間の宇宙飛行士を自称している宇宙服を着たネズミ、下半身がすごく気になる半魚人の学者、美人な未確認生物……見た目からしてヘンなやつしかいないじゃないですか! だけど、そこがいい。

  • ▲まともな人類が1人もいないプレイアブルキャラクター。自分は、股間の主張が激しい半魚人の学者をついつい選びがちですね。すごく主張が激しい……!
  • ▲ゲーム開始時に恋人として選んだキャラクターは、仲間として一緒に戦ってくれることもあります。見た目はまともだけど、性格はみんな終焉に相応しいふてぶてしさ!

 好きなキャラクターを選び、1ターンごとに起きるギャグイベントをみながらワイワイ楽しめる。1人でもローグライクのようなRPGとして楽しめるのですが、パーティゲームとして遊ぶと、これはこれでまた違った楽しさがありますし、パーティゲームとしてもしっかり楽しめる作りになっています。

  • ▲プレイヤー同士で一緒に強敵と戦えるので、高難易度のボスにみんなで挑むと盛り上がるかも?

 世界観が陽気でバカバカしく、敵に負けても失敗してもイヤな気持ちにならないのも遊びやすい部分ですね。イベントもキャラクターも個性的なので、ツッコミを入れながら遊ぶのに向いています。第四の壁を破るような展開も当たり前。

 たとえば、登場人物のイタズラでゲームの実行ファイルが『終焉のパラダイス15.exe』になり、15作目からやってきた絵柄の違う新キャラクターが現れるというどこから突っ込んでいいのかわからないイベントも。マジで、どこから突っ込んでいいのかわからない!

  • ▲絵柄が違う15作目(?)のキャラクター。このゲーム15作も作る気ないでしょとか、このキャラクターを最初から使わせて欲しいとか、ツッコミがドンドン湧いてくる!

 豊富に用意されたイベントを見つつワイワイ騒ぎながら遊ぶパーティゲームとして遊ぶ。自分のような友人が少ない人が1人用のRPGとしてプレイする。どちらのスタイルでも、好きな時に好きなように遊べるのが本作の特徴。腰を据えて長時間遊べる大作も良いですが、本作のようにスキマ時間で何度も遊べるゲームも良いものですね。

  • ▲恋人にもできるショップ店員のテッサ。竜巻みたいな髪型や調子に乗って失敗するイベントが多いアルなど恋人にできるNPCが魅力的で、恋愛アドベンチャーのような楽しさも。

 カジュアルにもディープにも遊べて、とってもユニーク。世界の滅亡と隣り合わせの楽園で、能天気な亜人たちと恋愛アドベンチャーのような交流をしたり、ちょっとしたRPGのようなバトルをしたり、本当に変わったゲームです。ユーモア溢れるイベントが気になる人は、ぜひプレイしてみてください!

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