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大河ドラマ『どうする家康』43話感想。関ヶ原の戦いは決着へ! 不利な状況を覆した家康の覚悟にしびれる

びえ
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 毎週日曜20時からNHKで放送の大河ドラマ『どうする家康』。第43回“関ヶ原の戦い”のレビューをお届けします。

ついに天下分け目の戦いへ! 形勢不利を覆せるか…!?

 前回は、石田三成との決戦に備えて、家康が本格的に動き出すまでの過程が描かれました。

 今回は、いよいよ天下分け目の大戦“関ヶ原の戦い”が始まります。

 冒頭では、これまでの家康の歩みを振り返るような映像が流れ、とうとうここまで来たかと感慨深いものがありますね。

 三成との決戦の前に、徳川本軍3万の兵を預かった秀忠でしたが、真田の罠によって到着が大幅に遅れてしまいました。これでは圧倒的に不利ということで、家康たちは調略をしかけて敵を寝返らせ、なんとか味方を増やそうとします。

 さらに、家康は野戦で決着をつけることを考え、関ヶ原を決戦の地に選びました。両陣営合わせて15万の軍勢が集結した、天下分け目の大戦です。

 徳川勢を取り囲むように布陣した三成は、状況だけを見ると非常に有利に思えますが、10万の大軍勢を思い通りに操るのは至難の業です。三成本人もそれが分かっているのか、あまり余裕があるようには見えません。

 一方で、圧倒的に不利なはずの家康は、どっしりと構えていて落ち着いているような印象さえ受けます。これまで多くの戦を経験し、生き抜いてきたという自負があるからなのでしょうね。

 世代交代が進み、大きな戦を経験したことのない人が増えてきたというのもあるのでしょう。

 若い世代からしてみれば、家康やその家臣たちは歴戦の猛者であり、もはや昔話でしか聞いたことのないような、伝説の戦いを乗り越えてきた者たちでもあります。やはり面構えからして違いますね。

様子見ばかりの味方に思わず苛立ち!? 勝利を掴み取ったのは…?

 先陣を駆けるのは井伊直政。それに負けじと他の者達も進み、戦いの火蓋が切られました。初めのうちは三成の思惑通りに事が進んでいましたが、どうやら三成側も一枚岩ではない様子。

 のらりくらりとするばかりで、積極的に戦いに参加しない者たちもいるようで……。ギリギリまで状況を見極めて、有利なほうに味方しようという、ずる賢くも強かな考えの者も多いようです。

 誰だって負けるのは嫌ですから、当然といえば当然なのですが、これでは足を引っ張り合うばかり。なかなか動こうとしない者たちの前で、家康は見せつけるようにさらに進軍します。

 そうすることで、日和見を決め込んでいる者たちに選択を迫ろうという作戦です。自分の身を危険に晒してまで決断を迫る、この行動が決め手になり、小早川軍がまず味方につきました。家康の覚悟が人を動かした結果です。

 戦況は、一気に家康側へ有利に傾きました。自分の負けを察して悲痛な表情を浮かべる三成と、どこか無表情にも見える家康との対比が、非常に印象的でした。

 さて、家康側の勝利に終わりましたが、そこへ島津の軍勢が向かってきます。家康は見逃すように言いますが、井伊直政がこれを追いかけているとの知らせが。それを止めるため、本多忠勝が急いで馬を走らせます。

 しかし間に合わず、直政は銃弾に倒れてしまいました。心配でたまりませんでしたが、どうやら腕の怪我だけで済んだようで、ほっと一安心です。

 場面は変わって、捕らえられた三成と家康の対面シーンです。ここでは、勝った瞬間に家康が浮かべていた表情の意味がなんとなく分かるような、そんなやり取りが繰り広げられました。

 多くの犠牲を出してしまったことに、怒りをあらわにした家康。戦のない世の中を目指すという、三成の夢とは正反対の行動に出てしまったことが、一番許せなかったのではないでしょうか。

 たとえ自分が勝ったとしても、たくさんの戦死者が出てしまったことには変わりありません。だからこその、あの無表情だったのではないかと筆者は思いました。

 亡くなった人たちを取り戻すことはできませんが、それでも前へ進もうとする家康。その覚悟を最後まで見届けたい気持ちでいっぱいです。

 ついつい、これで終わりのような気分になってしまいましたが、家康たちのやるべきことはまだまだたくさんあります。むしろ、大切なのはこれから。次回も楽しみですね。

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