“Symphonic Memories - music from SQUARE ENIX”レポート！ 世界初公開のアレンジ演奏に大歓声！

　12月14日（土）に行われたオーケストラコンサート“Symphonic Memories - music from SQUARE ENIX”。ゲーム作品を彩った名曲をオーケストラで奏でる本コンサートは、日本での公演は4回目。

　演奏には神奈川フィルハーモニー管弦楽団、指揮にエケハルト・シュティーアさんを迎え『FINAL FANTASY』シリーズはもちろん、昨年20周年を迎えた『Xenogears』、スクウェア・エニックスの新たなRPGとして2018年に発売された『OCTOPATH TRAVELER』の楽曲の新規アレンジなども世界初演奏となった。

　今回の公演は全4楽章で構成され、第1楽章は『FINAL FANTASY XV』。日本初公開のアレンジとなっており、ズンッと響く低音やしっとりとしたヴァイオリンは、ゲームのストーリーを思い出させる構成に！

　作曲を担当した下村陽子さんも登壇し「制作期間が長く苦労した部分もありましたが、モチベ―ションを高めながら作り続けていました。そんな当時の思い出が、今回の新しいアレンジを聞いてよみがえりましたね。この楽曲を聞いて、みなさんもゲームをプレイしたときの気持ちを思い出していただけたらうれしいです」と語りました。

　第2楽章は『OCTOPATH TRAVELER』。こちらのアレンジはなんと世界初公開！　ヴァイオリンコンチェルトとなっており、ソリストに世界的ヴァイオリニストである松田理奈さんが登場。さらに、作曲を担当した西木康智さんも登壇し「新しいアレンジを聞いて、当時の自分の苦労が報われるようでした。ぜひ、オーケストラのみなさんの超絶技巧に注目して楽しんでください」とコメントをしました。

　第3楽章は『FINAL FANTASY VIII』。第4楽章は世界初公開の『Xenogears』となっており、編曲を担当したアンドレアス・ヘッドランドさんが登場。「日本のゲームとゲーム音楽のファンだったので、アレンジを担当できて、とても興奮しています。ゲームの内容とストーリーを研究し、曲を選びました」と語っていました。

　そしてアンコールには『Xenogears』の“Soaring”、『FINAL FANTASY V』の“Battle at the Big Bridge”が演奏。『FINAL FANTASY V』の“Battle at the Big Bridge”では、途中まさかの演奏中断!?

　何事かと思ったら、おもむろに“チョコボのテーマ”を演奏しだす管楽器……。どうしても、演奏したいようで「よし！　じゃあ、混ぜちゃおう！」と言わんばかりに“Battle at the Big Bridge”と“チョコボのテーマ”をMIXして演奏！

　おなじみの“Battle at the Big Bridge”かと思いきや、“チョコボのテーマ”に変化していくといった、とても遊び心のあるおもしろい演奏に、会場からは笑い声や歓声が！　拍手が鳴りやまない、ほかにはない盛り上がりのあるオーケストラコンサートとなりました。

《Symphonic Memories - music from SQUARE ENIX December 14, 2019 カルッツかわさき セットリスト》

第1部
1：　Opening Fanfare
作曲：植松伸夫　編曲：ヨンネ・ヴァルトネン

2：　FINAL FANTASY XV (In the Shadow of the Crystal)
作曲：下村陽子　編曲：ヨンネ・ヴァルトネン

3：　OCTOPATH TRAVELER (Concerto for Violin and Orchestra)
I. Primrose’s Dread II. Frostlands III. For Redemption
作曲：西木康智　編曲：ヨンネ・ヴァルトネン

Encore
E1：　OCTOPATH TRAVELER (Main Theme Violin Solo)
作曲：西木康智　編曲：ロジャー・ワナモ

第2部
4：　FINAL FANTASY VIII (もののあわれ)
作曲：植松伸夫　編曲：ロジャー・ワナモ

5：　Xenogears (Slayer of God)
作曲：光田康典　編曲：アンドレアス・ヘッドランド

Encore
E1：　Xenogears (Soaring the Skies)
作曲：光田康典　編曲：ロジャー・ワナモ

E2：　FINAL FANTASY V (Battle at the Big Bridge... with Chocobo!)
作曲：植松伸夫　編曲：ヨンネ・ヴァルトネン