神戸の秋を彩った第17回三国志祭のオフィシャルレポートが到着!
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- 電撃オンライン
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11月4日に神戸で開催された“第17回三国志祭”。中心となって祭りを運営された“KOBE鉄人三国志ギャラリー”館長・岡本伸也氏よりオフィシャルレポートが届きましたので、紹介していきます。
なお、岡本伸也氏は電撃オンラインで三国志の民間伝承に関するコラムも連載されているので、そちらも合わせてご覧ください!
第17回三国志祭 実施しました!
KOBE鉄人三国志ギャラリー館長岡本(英傑群像)です。
2023年11月4日(土)17年目となる三国志のイベント「三国志祭」を神戸にて今年も実施いたしました。主催者側から三国志祭ご報告いたします。
コロナ禍も休まず継続実施して17年目。今回もトラブルなく実施することができ、本祭・当夜祭ともにたいへん盛り上がりました!
当日は昨年に引き続き快晴で良いお天気! ご来訪いただいたみなさまありがとうございました。遠路来ていただいた方もおられたようで感謝します。
今年の内容はこちらの公式サイトをご覧ください。
【三国志祭について概略をざっくとご説明】
漫画家横山光輝氏の故郷神戸で街おこしで氏の代表作、鉄人28号と三国志を使わせて頂き活動しています。
三国志祭の一回目は横山三国志の絵の入った山車を3つ作り、地元小学生が引っ張るパレードが始まりでした。 それに付随する形で街を使わせて貰いながら【観覧無料のオープンなイベント】を一緒に行ってきました。
(途中から山車も老朽化し使えなくなり、巨大な4mの劉備三兄弟の人形がパレードするものに変わりました。コロナ禍以降は、予算不足でパレードも中止になりました。残念)
知名度だけは大きいですが、三国志祭公式イベント企画・準備は私一人がやってきました。ずっとボランティアです。流石に無償でこんなに長くやらないといけないのは懲役刑のようだなあと知人には言われています(苦笑)。
大事にしている三国志祭のコンセプトは 【知らない人も、知っている人も、年齢を問わず楽しめるオープンなイベント】 です。有料イベントとは根本的に違うところが売りでもあります!
今の悩みは、ここ数年あいのり企画で商店街が他の地域の人に無償で三国志グッズを販売させている事。ずっと企画している私の知らない所で勝手に始まりました。一生懸命作り上げてきた伝統ある「三国志祭」にあいのるのではなく別の日にやって欲しい。
というのも、商店街の人が販売して儲けるのは町おこしとして良いと思うのですが、関係ない地域の人がその日だけ来て出店料もなしで儲けていくのはちょっと違うのではないかなと……。実際うちもグッズは売れなくなりました。この数年、これが既成事実として成立してしまっているのが辛いです。
しかし悪い事ばかりではありません、三国志祭公式イベントは、出演者やスタッフも、音響などのプロの力がいるところ以外はみんなボランティアで参加頂いています。
今年も出演者・ボランティア100名以上がぶっつけ本番の中がんばってくださいました。これは大きな自慢で、マニアックなイベントで他ではマネができないことだと思います。補助金などにできる限り頼らないで自主的にやれている。これこそが町おこし。
(本当は資金的に誰かに応援して貰えたらもっと色んなことができるのですが……。ご興味ある方はぜひKOBE鉄人三国志ギャラリーまでご連絡を!)
【2023年の三国志祭公式まとめ】
17年目ということもあって、すべてやれることは出尽くしており、そうそう目新しい企画はありませんでしたが、過去受けの良かった企画などは残しつつ、新規企画もいくつか盛り込みました!
新しい三国志ゲームを作った2社さんの参加がございました。まんべんなくいろんな企画を皆さんに楽しんで貰えてうれしかったです。
『アクション』:中国武術大会
三国志といえば戦い。武将たちが特殊な武器をもって一騎討ちしたりする姿は醍醐味です。
中国武術大会では、リアルにその武器を使いこなす姿が武闘家の皆さんの演武により目の当たりにすることができます。
武器を使わない拳法も含め、今年も100人のメンバーが出演くださいました。さらに魏呉蜀3チーム対抗戦にして勝者チームを決めています。
『交流』:ご当地キャラショーとリアル三国志武将
ご当地キャラ「アニマル三国志」たちの恒例のショー&撮影会を実施。自分が考えたご当地キャラが形になって人気になるのはありがたいことです。
いつ見てもかわいらしい。ぬいぐるみをみんな振って応援してくれてました(^^♪。今年もドラマの関羽と劉備、張飛にそっくりなアクション俳優さんに扮してもらお会場各地を回りファンと交流しつつ盛り上げて頂きました。
『学ぶ』:三国志シンポジウム、京劇入門講座、孫子の兵法講座
三国志は物語である「三国志演義」、歴史書の「正史三国志」、また兵法などを趣味の勉強として楽しむ人も多いです。三国志講座などで三国志や兵法研究者のお話を聞ける場所を提供しています。「京劇入門講座」も人気でした。
第二回目となる「三国志シンポジウム」も複数の大学の研究者によるトーク形式で実施しました。貴重なお話を聞くことができて皆さん楽しまれておられました。
『挑戦』:三国志100問テスト
朝日テレビ「博士ちゃん」でご紹介されてから知名度があがった「三国志100問テスト」。私と有志数人で作っています。種類は「三国志演義」「正史三国志」初級中級8種類に増えています。
今年は新たに「演義人物中級」を作りました。また既存のテストも毎年問題を一部変更しており、今年も最新の2023年版で実施しました。
『入門』:入門紙芝居動画上映
俳優の鎌倉太郎さんと協力して紙芝居動画を今年も入門者向けに流しました。三国志を知っている人と一緒に来られた知らない方にも楽しめるようにという企画で実施。
関羽の千里行をテーマに新しく作ったものです。これもずっと人が見ておられました。ここから三国志に興味もっていただけらうれしいです。
『体験』:三国志的ゲーム体験、三国志プラモデル教室、象棋体験、らくがきコーナー
三国志をテーマにしたアナログゲームの体験コーナー。お子さんでも楽しめる三国志模型教室など。エンタメ的遊びを用意していました。横山光輝三国志のビンゴ大会もリニューアルして実施しました。景品も無償提供。
『占い』:「奇門遁甲占い」「シン関羽占い」「孔明八卦占い」「3つの秘策袋」
今年は実は占いを重視した裏テーマ<三国志占い>でした。孔明が趙雲に託した「錦嚢の袋(3つの秘策袋)」も孔明からの助言50種の中から自分でランダムで選んだものが入っており占い要素をいれています。
孔明の子孫の村に伝わる「八卦占い」に加え、関羽の占いの詳細版を翻訳した新企画「シン関羽占い」も作りました! 翻訳は100も結果があり、翻訳とデザインでこれが一番苦労しました。関帝廟の結果より詳細です。
『体感』:講談、朗読、アフレコ
三国志を音として楽しむ企画。三国志演義の原点は講談により発展しました。講談、文章、詩の朗読、アフレコ、紙芝居などにより主に音を通して三国志を楽しむ企画はいつも人気です。
今年はお友達の三国志ファンの直木賞作家川越宗一さんに吉川英治の「張飛」について熱く語る文章を書いて頂き、それをプロ・ナレーター樹リューリさんに読み上げてもらうという胸熱企画も実施しました。
『ゲスト』:横山光輝三国志のトーク
横山光輝先生のご担当編集者岡谷さん、バイリンガル版の英語翻訳を担当されたロジャーブライア准教授による裏話もたくさん聞くことができて皆さん満足されておりました。
『展示』:TVドラマ「パリピ孔明三国志パネル」展
いま大人気のTVドラマ「パリピ孔明」の展示会を三国志ギャラリーで実施しております。劉備役ディーンフジオカさんの衣装展示などもあり皆さん熱心に見られておりました。
『余韻』:当夜祭
当夜祭はクローズドイベントとしていつも夜に実施しています。一緒に頑張ったスタッフや残ってくれるコアな三国志ファンと直接交流するための時間として作りました。
当日楽しめたかどうか、皆さんの顔を見るとわかる貴重な時間です。今年は三国志的パーティーゲームを数年ぶりに実施しました。6種類のゲームを行いました。
ゲストの秘話や朗読などもお聞きいただき、みなさんと幸せな時間を共有できました。
【最後に】
今年はどのコーナーもずっとお客さんが居られるような良い感じのお祭りになりました。全国からファンの方に集まっていただき嬉し限りでした。
マスクや消毒などの規制などが減り、平穏な状態に戻ってきてるなあと感じた三国志祭でした。
アンケートも全て目を通しました。概ねみなさん好印象でよかったです。来年もできるようであれば、できることは反映させていきたいと思います。
都合がつかずこれなかった方にも、「KOBE鉄人三国志ギャラリー」に来ていただければ、今回三国志祭用で作った新作を含めた「三国志テスト8種」、「シン関羽占い」などを新たに体験できるようにしております。また「孔明の3つの秘策袋」も少し残ったものがあります。
普段から日本的三国志を楽しんで頂けるようがんばっております。普段の盛り上がりが「三国志祭」の継続につながります。どうぞ応援よろしくお願いいたします。
<予告>
最後に来年決まっている特別イベントをご紹介します。ご興味のある方は、ぜひ参加してみてくださいね。
①お正月「桃園の誓い」ファン交流イベント1/6(土)
定期的に行っている交流会です。どなたでもお気軽にご参加ください。
②春の三国志イベント「春の三国志会」3/30(土)
こちらはミニ版の三国志祭となっていますので、ぜひご参加ください。
イベントの詳細情報は時期が近くなってきましたら、公式HPでも紹介しています。こちらもご覧ください。
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