感想:映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』鬼太郎の父(声優:関俊彦)の見どころ3選。目玉おやじ姿も人間姿も尊い…(ネタバレあり)

やすちか
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 11月17日より公開中の映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』、口コミで評判が広まり、興行収入が10日間で約5.1億円を超えた“大人こそ楽しめる鬼太郎”、皆さんはご覧になりましたか?

■映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』ファイナル予告

そもそも『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』とは? 筆者の鬼太郎歴は?

 筆者が鑑賞したのは公開3日目、X(Twitter)のトレンドにあった“糸目の石田彰”に興味をひかれて見てみたところ『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の話題でした。登場人物の1人・長田が、目が細く長髪で物腰の柔らかいけど裏がありそうな人物で、演じる声優が石田彰さんという事であまりのハマり役にトレンドに上がったようでした。

 更に興味がわき映画を調べたら、鬼太郎の父たちの物語であり、鬼太郎の父(かつての目玉おやじ)と、人間・水木のバディもの映画だと判明。更には断片的に入ってくる“遺産相続”“村の因習”などのワードにピンと来た私は「これは絶対大好きなやつ! すぐに観に行かないといけない気がする!」と思い立ち、劇場へ走りました。

 『ゲゲゲの鬼太郎』は、幼少期にテレビで観ていたぐらい。吉幾三さんの歌うエンディングテーマの最後で妖怪たちがフェードアウトしていったと思いきや、一瞬間を溜めてから「あ”-っ!」と画面いっぱいに寄って来るのがめっちゃ怖かった記憶があります。あとは目玉おやじの声真似をしたり、寝ぐせや静電気で髪の毛が立ったら「妖気が!」と言って遊んでいたぐらいで、鬼太郎の生い立ちは全く知らないで観ていました。

 そんな自分が観に行っても、果たしてこの映画は楽しめるのだろうか…? と、少し不安に思いながらも鑑賞しましたが…、そんな心配は全くの皆無!! 最高に楽しめて、無事に鬼太郎の父(目玉おやじ)萌えの人間になって帰宅しました。今では目玉おやじを見るだけで「うう…鬼太郎の為に存在してくれてありがとう…」と涙が…。

 という事で、鬼太郎の父の素晴らしさを声高らかに叫びたく、映画を観に行くか迷われている方に、鬼太郎の父の映画での見どころをお伝えします。致命的なネタバレは控えますが、鑑賞予定の方は是非ご覧になってから読んでいただければ嬉しいです。また、PG12の本作「子供が鬼太郎好きだけど、一緒に楽しめるかな?」という疑問についてもお話します。

大人を虜にする鬼太郎の父の見どころ3選【鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎】

 銀髪細身で声が関俊彦さんというだけで大好きなのですが、鬼太郎の父はそこに更に魅力がてんこ盛りなんです!

見どころ1:そういえば、目玉の時にいつも入ってた! 入浴シーン

 目玉おやじといえば、いつもお茶碗で入浴しているイメージがありますが、人間体の頃もお風呂好きでした。本作でも、このタイミングでお風呂入るの!? と思うシーンがあり、あぁ…同じ人物なんだ…、と実感するエピソードのひとつです。

見どころ2:妻への愛、息子への愛…BIG LOVE

 鬼太郎の父は本作の舞台である哭倉村に、行方不明の妻をさがしにやってきます。水木とともに酒を酌み交わし、妻について語るシーンがあるのですが、ここで筆者は鬼太郎の父が大好きになりました。

 そもそも目玉の姿になったのも、息子への想いの強さゆえに死体から目玉だけの姿で蘇ったからなので、その愛情の深さがおわかりいただけるでしょう。

見どころ3:普段の少しぼんやりした姿からの、キレキレの戦闘

 物語の途中からは、鬼太郎の父の戦闘アクションも見られます。リモコン下駄など、鬼太郎と同じ能力も見られますが、近接戦闘での立ち回りが物凄くカッコよく、ギャップにやられる事間違いなし。特に屋外の戦闘シーンは作画も神がかっていて、目が離せません。

 ここの作画については、公開記念舞台挨拶のレポート記事で詳細が明かされていますので、そちらもチェックしてみて下さい。驚愕します。

まとめ:『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』はPG12だけど子供と一緒に楽しめるの?

 『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は12歳以下の方には保護者等の助言・指導が必要なPG12区分作品です。では、どの辺がそれに該当するのか…、果たして子供と一緒に観に行って良いものか、とお悩みの方の判断材料のひとつになればと、筆者の個人的な意見をまとめます。

 私には10歳になるホラーや都市伝説などが好きな息子がおります。彼は幼少期は妖怪や怪獣が好きだったこともあり、最初は子連れで行ってみようかと思いましたが、先ずは私が観て判断することに。結果、鑑賞後に思ったのは“我が子にはまだ早いかな”という感想でした。

 戦闘では血や人体の一部の描写が気になりますが、その辺は昨今流行りのアニメなどでも観ていて大丈夫な子もいるかも知れません。ファイナルトレーラーのカラスのシーンを基準にすると良いかと思います。そこよりも、人の内面や、村の因習によるおぞましさが、子供にはまだ理解出来ないと思った為です。でもその要素が、今回の映画の魅力を引き立てている部分でもある為、真に楽しめるのは最低でも中学生以上かな…、と思いました。

公開劇場追加でまだまだ間に合う! 愛憎渦巻く大人の鬼太郎映画を観て欲しい!

 『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』はなんと12月1日より公開劇場が追加されるとの事。筆者も最寄りが追加されたので、これで“入村”が捗り嬉しい限りです。

 今回は鬼太郎の父についてしか語りませんでしたが、相棒の水木との種族を超えた友情、癖の強い一族とその中で可憐に咲く花のようなヒロイン、ミステリー要素、とことんこだわった昭和の時代描写、すべてがハマり役の声優陣、圧巻の作画、美しい背景に壮大な音楽と、それぞれに言及したい傑作です。

 鬼太郎を全く知らなくても楽しめますが、あえて何か履修して行くならば『墓場鬼太郎』の1話と『ゲゲゲの鬼太郎』6期の視聴がおすすめです。発売中のムック本『【大解剖ベスト】 ゲゲゲの鬼太郎 大解剖』も過去作を振り返るのに助かったおすすめの1冊です。

 劇場でご覧の際は、エンドロールが終わり客席が明るくなるまで、しっかり鬼太郎の父たちの物語を見届けて下さいね。


©映画「鬼太郎誕生ゲゲゲの謎」製作委員会

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