感想:『MFゴースト』11話でセブンティーンコンプレックス男・沢渡の実力が明らかに! カナタとの間に因縁も……!?

タダツグ
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 今なお熱狂的なファンを持つ名作『頭文字D』の後継作として、満を持して世に送り出された新作アニメ『MFゴースト』。第11話“天才覚醒”が放送されましたので、視聴してみての感想をお届けします。

【注意】ここからは記事の構成上『MFゴースト』の物語に関する記述が多々含まれます。ネタバレが気になる方は本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

アニメ『MFゴースト』第11話“天才覚醒”感想

 MFG第2戦“芦ノ湖GT”を目前に控え、ハチロクの強化に着手する緒方とカナタ。スパイラル・ゼロの奥山広也により、おもに足回りがアップデートされたハチロクは、緒方はもちろんカナタですら興奮するほどの戦闘力を手に入れました。

 とくにブレーキ性能がバツグンとのことで、第2戦への手ごたえを感じるカナタ。これには『頭文字D』時代からのファンである自分としてもワクワクしてしまいました。ブレーキングドリフトによるパッシングこそがハチロクの真骨頂だと思うわけですよ。いつの時代も、ドライバーが誰でも、ね!

 この11話はサブタイトルが“天才覚醒”ということで、カナタが更なるパフォーマンスを見せるのかな……と思いきや! 今回強くスポットが当たったのは、第1戦を欠場していた沢渡光輝と彼が駆るアルピーヌ・A110でした。そう来たかーッ!

“恋人の誕生日と被ったから”という理由でMFGのレースをすっぽかし、“17歳の女の子にしか魅力を感じない”ことを公言する、どこまでもゴーイングマイウェイな性格の沢渡。しかし、そのポテンシャルはあの相葉をして「ベッケンバウアーに迫るものがある」と認めるほどのもの。実際、いよいよ始まった“芦ノ湖GT”の予選では驚きのパフォーマンスを見せてくれましたからね。彼も紛れもない“天才”の1人といえそうです。

 個人的に、こういう濃ゆいキャラは大好きなんですよね。ハチロクがパワーアップしたことで浮かれていたカナタの一瞬のスキを突いて、後ろから一気に抜き去っていく姿にはビビりました。ファーストインパクトは鮮烈。ハチロクがシェイクダウン走行中だったことを差し引いても、すさまじいインパクトでしたからね。実際、カナタも驚いていましたから、相当な実力者だと思われます。

 何といっても、ハチロクがアップデートを果たした矢先にオーバーテイクを見せられるなんて視聴者である我々は思ってもいませんでしたから。完全に意表を突かれましたし、これだけで沢渡が只者ではないことが察せられます。頭に焼き付く素晴らしい演出!

 そしてこの沢渡、どうやらヨーロッパへの留学経験もあるらしく。カナタともなんらかの因縁がある模様です。カナタのことを片桐性ではなく、リヴィントン性で呼ぶところも、昔この2人の間に何かがあったことを匂わせてきてかなり気になる……。新たなライバルの参戦が、カナタの走りにどのような影響を及ぼすのか? ここからますます要注目です。

『MFゴースト』第11話で印象に残ったセリフはこれ!

 毎度恒例になってきましたが、今回も僕が気に入ったセリフをご紹介させてください。

「黙って見ていてくれればいい。俺とNSXの至福の時間を邪魔しないでくれ!(前園和宏)」

 こちらはダンディ(?)なヒゲがチャームポイントな前園のセリフ。第1戦ではホンダ・シビック タイプRで参戦し、カナタにいきなりオーバーテイクされてしまった彼ですが、本命マシンはこのNSXでした。

 MFGには“初戦で乗ったメーカーのクルマに最終戦まで乗り続けなければならない”というレギュレーションがあるわけですが。つまりはシーズン途中でアップデートを加えるだけではなく、クルマ自体の乗り換えも可能ってことなんですね。前園でいえば、シビック同様にホンダ製であるNSXであれば問題なし、と。

 NSXといえば、ニッサンのGT-Rと並び国産車最強候補となるスポーツマシン。むしろ前園的には、NSXが初戦に間に合わなかったがゆえにポテンシャルで劣るシビックに乗っていたようです。そこらへんを踏まえると、彼のNSXへの入れ込み具合がよくわかるじつに鼻息の荒いセリフだと思いませんか? めっちゃ印象に残ります。

 なお、NSXは大石のランボルギーニ・ウラカンを超えるタイムをたたき出し、初日走行車のなかでまさかのトップを獲得。このヒゲのおっさん、速いのか!? 本戦でもひと暴れしてくれそうで楽しみです。

「藤原拓海の教え子をサポートする時がまさか来るとは。この仕事やっててよかった(奥山広也)」

 奥山が手掛けたハチロクのアップデートに感激しきりのカナタ。緒方から何か気になる点がないか尋ねられても「ナッシング。パーフェクトです!」と断言するくらいですからね。よほど奥山のセッティングに信頼を寄せているのでしょう。

 自分自身に置き換えてみると。僕はこれまでさまざまな仕事に携わってきましたが、“パーフェクト”と言われるほどのパフォーマンスを発揮できたことなんて、極めて稀です(……むしろ皆無かも 汗)。カンペキって、めちゃくちゃ重みのある言葉ですよ。

 そしてそんな言葉を他ならぬ藤原拓海の教え子のカナタから聞けた奥山。彼からすれば相当な胸アツ展開なのは想像に難くないですよね。ちょっと感激してしまっている姿がめちゃくちゃ好印象でした……。カナタ推しの1人として、奥山には感謝しかない!

「先輩、17歳女子のポテンシャルをなめたらいけません。やつらは最強です(沢渡光輝)」

 最後はセブンティーンコンプレックス・沢渡のセリフ。相葉から“ロリコン”と呼ばれても自説を曲げることなく、17歳の女性にしか醸し出せない魅力があることを説く沢渡は、ある意味で筋の通った男といえますね。「今の恋人が18歳になったらどうするのか?」という問いに対しては「別れます」と断言するあたり、ちょっと拗らせすぎてる感は否めませんが(汗)。

 とはいえ、そんな17歳ガールと幸せな時間を過ごすことだけがモチベーションだった(らしい)沢渡が、カナタのMFG参戦で闘争心を掻き立てられているのはとても印象的。ヨーロッパ時代の過去、この2人にいったいどんな因縁があったのか。この先描かれていくであろう過去エピソードにも期待しちゃいますね。

 なお、カナタの予選出走は6日目ということで、こちらは次回のお楽しみ。はたして生まれ変わったハチロクでどのような走りを見せてくれるのか、今からワクワクしています。来週が待ち遠しいぜッ! それでは、今回はこのへんで!



©しげの秀一・講談社/MFゴースト製作委員会

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