『BAR ステラアビス』プレイレポート。カクテルを呑むほど強くなる!? 常連客との会話やキャラビルドが楽しいゲームです

電撃オンライン
公開日時

 日本一ソフトウェアより、2024年2月29日に発売予定のPlayStation5、PlayStation4、Nintendo Switch向け新作シミュレーションRPG『BAR ステラアビス』。

 本作はバー“ステラアビス”を訪れた主人公が、お酒に酔った人間が見る夢“ヨイの世界”に囚われる不思議な物語を描いています。

 ヨイの世界で“サマヨイ”と名付けられた主人公を待っていたのは、個性豊かな常連客たちとの交流と、謎めいた“ヨイの世界”での冒険で……。


 舞台は、お洒落なバー。さらにタイトルに入ったステラ(ラテン語で星)が表すとおり、戦闘システムなどに星座モチーフが取り入れられており、世界観に興味をそそられている方も多いのではないでしょうか? ここでは序盤のステージ“第二醒界”までプレイしてわかったストーリーの魅力や、気になるゲームシステムなどをレポートしていきます。

 なお、電撃オンラインではこの冬に遊びたい注目作に関する特別企画“電撃冬のレビュー祭”を展開中。発売前の新作タイトルや発売済みの名作タイトルなど、注目作品のレビューなら電撃オンラインにおまかせ!

 あわせて、Amazonギフト券1万円が当たる“冬の電撃オンライン祭2023(冬の電撃祭)”も実施中なので、ぜひご参加ください。

『BAR ステラアビス』最速プレイレポート

カクテルを呑んだだけなのに! “ヨイの世界”を冒険して顔と腕を取り戻そう

 物語は主人公が、風で飛んできたチラシに導かれ、バー“ステラアビス”にたどり着くところから始まります。主人公は性別不詳な風貌で、くたびれた雰囲気をまとっています。

 それ以外の情報はなく、どんな背景があるのか、想像を膨らませたり、分身として感情移入したりしやすいタイプの主人公です。

 バーでは親切なマスターが出迎えてくれ、オリジナルカクテルの“散る星の雫”をサービスしてくれました。見た目もキレイなカクテルで、「最高な店じゃん」なんて思っていたら、一気に酔いが回ったのか視界がぼやけてきて……。


 主人公は疲れている様子だし、こんな日もあるよねなんて思っていたら、顔と腕がない状態で屋外に倒れていました!

 近くにいたヨイガミさまのしもべ・ティプシィ曰く、そこは酔った人間が見る夢“ヨイの世界”とのこと。

 マスターに追い出されたわけじゃないことに一安心しつつ、元の世界に戻るためにサマヨイと名付けてくれたティプシィの案内に従うことに。

  • ▲移動やアクションのチュートリアルになっているので、基本的な操作を覚えていきましょう。

 “ヨイの世界”にはスピリッツと呼ばれるモンスターがおり、このモンスターに倒されることで、元の世界に戻れるといいます。いくら酔っ払い相手とはいえ、なかなかに過激な方法(夢の中ですけどね)。

 サマヨイもスピリッツに挑むことになるのですが、なぜか倒してしまいます。倒されるのは、痛そうだし、気持ちはよくわかります。

 でも何度も言うことを聞かないで行動したため、ティプシィに呆れられ、見放されてしまったのです。最終的に勝てそうにないボスに遭遇し、ボッコボコにされて現実世界に帰還。

 狐につままれたような不思議な夢を見た気持ちで現実世界に帰ってきたものの、顔と腕は失ったまま。さらに、押しても引いてもバーの扉が開かない緊急事態に!

 困ってマスターに相談しますが、彼女にはサマヨイの姿が来店したときと同じに見えているとのこと、なんとも不思議ですね。

 仕事柄お客さんと話す機会も多く、“ヨイの世界”についても聞いたことがあるというマスターの提案で、店の外に出る方法を探すためにサマヨイは再び“ヨイの世界”に行ってみることになります。

 “ヨイの世界”で再会したティプシィは、サマヨイの顔と腕を奪ったのが“ヨイの世界の住民”だと言い、利害が一致したことで協力しあうことになりました。

 ティプシィは“ヨイの世界”にある施設や、能力を強化する“ステラ”など、サマヨイに役立つ情報をいろいろ教えてくれて、とても頼もしいんですよ。見た目がかわいいのも、ポイント高いですよね。


 “ヨイの世界”を冒険するなかで、サマヨイの顔と腕を奪ったのが“デッドシェイカー”であることが判明! さらにティプシィは、現実世界にその協力者“心が欠けた人間”がいると語ります。サマヨイは“ヨイの世界”で“デッドシェイカー”を探しつつ、現実世界のバーにいる人々と交流して“心が欠けた人間”を探すことになるのでした。

 また“ヨイの世界”から現実世界に戻ったサマヨイは、バーの中で衝撃的な光景を目にして……。

 拠点となっているバーは、小物も凝っていて、外に出なくてもいいのではと思えるほどステキな空間です。冒険の舞台になる“ヨイの世界”も、序盤の現時点では酔った時に見る陽気な夢のようにファンシーな場所なんですよ。

 そんな楽しい雰囲気とは真逆な、ぞくっとするようなシリアスで、サスペンス要素もある物語にグッと引き込まれました。物語を進めると、ティプシィも信じていいのか疑わしくなる展開もあって、サマヨイがどうなってしまうのか見届けたくなります。

“醒界”を探索して、星座の力“ステラ”でパワーアップ

 “ヨイの世界”には複数のステージ“醒界(セカイ)”が存在し、それをクリアすることで物語が進行。デザインが惑星になっているのも、世界観にそっていてステキですよね。

 “醒界”内は、いくつものフロアで形成されたダンジョンになっています。私はPlayStation5版でプレイしたのですが、フロア間を移動するときのロードがなく、サクサク進めました。

 なかには入り組んだ地形になっている場所もありますが、マップも見られますし、あまり迷うことなく探索できるのが助かります。

  • ▲フロアに生い茂る草は、武器で刈り取ることができます。草刈りをすると、お金やアイテムが手に入る場合もあるので、刈って損なしです。

 各フロアには宝箱や、キャラクタービルドに使用する星座の力“ステラ”が入手できる天文台、アイテムが購入できるショップなど、さまざまな施設があります。

 ときにはフロアのなかでバーの常連客に出会うこともあり、仲間に加えて、最大3人までパーティを組むことが可能です。戦力は多ければ多いほどバトルが有利になるので、なるべく早めに集められると探索がスムーズに進みますよ。

 フロアにいるスピリッツに接触すると、マス目状の専用フィールドに変わり、ターン制バトルに突入します。攻撃方法は初期時点で、近接、範囲、遠距離と多彩なものが用意されているのが助かりました。敵のサイドや後方に回り込むと、ダメージがアップするシミュレーションRPGのお約束も、もちろんあり。

 エリアによっては妨害となる石や、ダメージを与える地形効果などが設定されていることもあり、上手く活用することが勝利の近道になりそうです。

 サマヨイがレベルアップしたり、特定のスピリッツを倒したりすると、星座の力“ステラ”を入手することができます。“ステラ”はキャラクターにセットすることで、特別な技が発動可能になり、攻撃スタイルを自由にカスタマイズ可能です。

  • ▲サマヨイだけでなく、仲間にも“ステラ”をセットできます。

 星座の力“ステラ”という名のとおり、星座にちなんだ技になっていて、種類はなんと130種類もあるとのこと。占いでおなじみの星座の“ステラ”が多数登場するので、自分の星座が、どんな効果を持っているのか見るのが楽しいです。

 どの“ステラ”が入手できるかはランダムなので、プレイごとにいろいろな構成を楽しむことができます。入手機会は多いですし、後述するカクテルを呑むことで得られるバフによって、特定の星座の“ステラ”を出しやすくできるため、よい効果のものが出なくて困るなんてことはありませんでした。

  • ▲メジャーな黄道12星座だけでなく、蛇にちなんだスキルも……蛇使い座でしょうか。
  • ▲同じ“ステラ”を重ねると、レベルアップして効果が上がるのも嬉しいところです。

 技は3スロットあり、ベース技1つ、スキル技3つ、計4つの“ステラ”をつけることができます。バトルではベース技を使用することで、続けてスキルも発動。遠距離攻撃の技にスキルで毒効果を追加するなど、組み合わせを工夫することで、多彩な攻撃が可能になります。

 ただしベース技やスキルに応じて、MPが設定されており、“ステラ”を装着するほど使用するMPも増えていく傾向があります。レベルを上げればMPのパラメータはかなり伸びますし、回復方法、アイテムも充実していますが、序盤はカラッカラになることもあるのでご注意を。

 フロアには階段があり、到着すると次のダンジョンに進むことができます。“醒界”のフロアは、複数のルートが用意されている場合もあります。仲間やアイテムなど、特定の施設があるフロアを選べるので、状況に合わせて行先を選んでいきましょう。

 前のフロアには引き返せないので、すみずみまで探索して、草刈も全部終わらせてから進みたいところ。しかし探索するためには、エナジーが必要になるので注意しましょう。

 エナジーは画面右上に表示され、一定時間ごとに減少していき、ゼロになるとパーティに継続ダメージを与えるデバフが! アイテムなどで回復できるので、残量には気をつけてください。

 また、フロアにとどまりすぎると、強力な敵も登場するようで……。フロア探索を切り上げるタイミングの見極めも、かなり重要になります。

  • ▲強敵・死神は、見るからに強そうな雰囲気。いつか、戦ってみたいものです。

 イベントや目覚まし時計など、特定のフロアに行くと、現実世界に一時帰還。所持ステラやアイテムなどはそのまま、拠点で準備を整え直すことが可能です。

 最後のフロアまで到着するとクリアとなり、入手したアイテムやお金は持ち帰れますが、レベルと“ステラ”はリセット。プレイする前は毎回レベル1からは大変そうだと思いましたが、戦闘のコツも覚えられますし、アイテムやお金で戦闘を有利することもできるので、育て直しの苦労はあまりなかったです。

 またアイテムを持ち越せるとなると、荷物が溢れる問題が発生しますが、ストーリーを進めると解決するのでご安心ください。

  • ▲フロアの最後には、ボスが待ち受けています。万全の準備をして挑みましょう。

 なおバトルで負けたり、途中でギブアップすると、装備品以外のアイテムがロストします(身ぐるみまではがされないのには、優しさを感じました)。序盤の探索ではアイテムが本当に重要なので、ロストするくらいなら、惜しまずに使ってクリアを目指した方がいいです。またパーティメンバーがそろっていないときは、敵から逃げるのも立派な戦略ですよ!

  • ▲クリア時、またはゲームオーバー時は、“ステラアビス”のトイレで目覚めます。トイレと仲よしは、酔っ払いあるあるですね。

常連客との交流も楽しみの1つ

 拠点となるバー“ステラアビス”では、“ヨイの世界”の冒険を有利するバフ効果が得られる“カクテル”を呑むことができます。カクテルの効果は、得られる経験値やお金が増えたり、クリティカル率がアップしたり、さまざまです。

 メニューはテキーラやジンなどベースから選べ、冒頭に出てきたオリジナルカクテルのほか、現実にもある人気のカクテルが約300種類もあるとのことで、開発者のみなさんのお酒への深い愛とこだわりを感じます。

  • ▲どれもキレイで、美味しそうで、カクテルが飲みたくなります。

 “ヨイの世界”で入手したお金で、“カクテルツリー”を開放することで、オーダーできるお酒が増えていきます。しかも1度開放すれば、以降は飲み放題という太っ腹ぶりで、本気でバーから出なくていいかもと思ってしまいました(笑)。

  • ▲物語を進めると、カクテルツリーの種類も増えていきます。

 お酒を1人でたしなむのもステキですが、誰かと呑むとより美味しいなんてこともありますよね。バー“ステラアビス”では常連客たちと相席をして、一緒にお酒を楽しむことが可能です。マスターに紹介されたとはいえ、ほとんどの常連客が、初対面のサマヨイを受け入れ、気さくに話しをしてくれるいい人ばかり。

 会話中は「肯」、「否」、「笑」、「疑」の4つの相槌と、お酒を呑むのアクションを取ることができます。相手の話に合わせて、適切な相槌ができれば、印象値がアップして会話が盛り上がります。条件を満たせば、「お酒を勧める」でより深い話が聞けることも!

 話を盛り上げるためには賛同を表す「肯」が有効ですが、わからないことはちゃんと「疑」を選んだり、ときには「笑」で流したり、相手の性格と会話の流れを読むのが重要です。例え失敗したとしても、同じ話題でもう1回会話することもできるので、気軽にお酒の席を楽しみましょう。

 また会話中には、カクテルを呑むことも可能です。“ヨイの世界”探索時に得られるバフが増えるので、会話をしながら、しっかりカクテルも楽しみましょう。ただし合間を置かずに連続で呑むと、酔いがまわって“ヨイの世界”に旅立ってしまいます。一気にアルコールを摂取すると、酔いやすいですからね。相槌をうつと少し酔いがさめるので、タイミングよく、カクテルを楽しむテクニックを身につけたいところです。

  • ▲相席中に、最大3つのカクテルを呑むことができました。挑むフロアに合わせて、バフ効果の組み合わせを変えれば、バトルが有利になりそうです。
  • ▲酔いが進むと、画面が歪んでいきます。しばらく会話をすると、酔いが収まっていきますよ。

 常連たちとは一緒に“ヨイの世界”で冒険をしたり、プレゼントを渡すことで、キズナが深まっていきます。仲よくなれば、より深い話をしてくれるようになるのが、心を開いてくれている感じがして嬉しいんですよね。

 ある人物は同じ常連客のなかに気になる子がいるようですし、仕事の悩みを話してくれる人もいますし、自分の過去について教えてくれる人もいます。恋バナから仕事のことまで、酒のつまみになるエピソードが充実。ときには、一緒に“ヨイの世界”を冒険した常連客同士の会話が見られることもあるようです。


 ただし、ティプシィの言葉を信じるとしたら、バーのなかには“デッドシェイカー”の協力者がいるわけで……。みんなのこと信じたいけど、でも全員が怪しい。そんな愉快さと、疑わしさが入り混じる宴になっているので、ぜひ楽しみにしてほしいです。

  • ▲カウンター席では、音楽を聴いたり、1人でお酒を呑んだり、セーブしたりすることも出来ます。BGMもステキな曲ばかりでした。

©2024 Nippon Ichi Software, Inc.

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

関連する記事一覧はこちら