アニメ『ポケモンコンシェルジュ』新たなポケモン映像を生み出すための挑戦について制作陣が語る

電撃オンライン
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 Netflixは、12月28日より配信予定のアニメ『ポケモンコンシェルジュ』の知られざる制作の裏側を明かしたメイキング映像を公開しました。

 メイキング映像では、ポケモン世界をストップモーションで描く“挑戦”の数々について、小川育監督やコンセプトアートとキャラクターデザインを担当した上杉忠弘さん、人形制作進行を担当した原田脩平さんが語っています。

 各々本作に関する考え方や注目ポイントなど、見どころ満載なメイキング映像なので、ぜひ映像を確認してみてください。

「ポケモンコンシェルジュ」メイキング映像

アニメ『ポケモンコンシェルジュ』こだわり抜いた制作の裏側に密着したメイキング映像解禁

 「ポケモンコンシェルジュ」では、この完全新作のお話をドワーフスタジオとともに映像化するにあたり、人形を一コマごとに少しずつ動かしながら撮影する“ストップモーション”というアニメーション技法を使用している。小川育監督(ドワーフ)は本作の制作にあたり、「ポケモンがいる世界をリアルに感じてもらえるような作品を目指した」と語っており、本日解禁のメイキング映像では、新たなポケモン映像を生み出すための挑戦を垣間見ることができる。

 コンセプトアートとキャラクターデザインを手掛けたのは、『コララインとボタンの魔女 3D』(09)でコンセプトアートを担当し、当時日本人初となるアニー賞最優秀美術賞を受賞した上杉忠弘。上杉はポケモンリゾートというポケモンの癒しの場を描く上で「ポケモンの世界の範疇からあまり逸脱はしすぎないけれども、意外性はある、というような落としどころを探っていきました。見て“楽しそう!”って思えるかが大事なところです。」と大切にしたポイントを解説した。

 本作に登場するさまざまなポケモンたちはもちろん、新米コンシェルジュのハルや先輩のアリサやタイラなど、人形制作進行を担当したドワーフの原田脩平はポケモンの表現について、「ストップモーション・アニメーションは、人形がどのように動くのかを前提に設計していく世界なので、形、大きさ、素材をそれぞれのポケモンごとに考えながら検証していきました。そこが一番大変で、やりがいでしたね。」と明かす。

 中でもコダックについて監督の小川は、「コダックは体型がすごくシンプルで、足も短いですし、手もお腹まで届かないので行動の範囲が制限されていて、歩いたり走ったりするときも鈍くさい感じがいいなと思ったので無駄な動きを入れてみたりもしました。」と、こだわりを打ち明けた。頭痛に悩まされ頭を抱える姿や、強力な“ねんりき”を放つ姿など、コダックらしさ満載の演出にも注目したい。

  • ▲小川育監督によるハルとコダックの設定資料

 また、そんなコダックのお世話に奔走するするハルは、初期段階で上杉忠弘の手がけたキャラクターデザインでも、さまざまな表情集が描かれた。監督の小川とディスカッションを重ね、原田は実際にハルを動かすために、「体の動きだけでなく顔の表情で(心情を)たくさん伝えられるように表情のパーツをたくさん作りました。ハルは主人公なので 30 種類くらいの表情を用意しましたね。」と語り、ハルのあふれ出す人間味を表現したという。

 また本作には、美術や小道具などの至る所にも、ポケモンをモチーフが散りばめられている。小川監督は、「ポケモンをモチーフにしたプロダクトが色んなところに出ているので探してみてください。何度見ても新たな発見があると思うので繰り返し見ていただきたいです。」と語るように、遊び心に満ちた楽しい演出も見逃せない。

 “ポケモンリゾート”にやってきた新米コンシェルジュ・ハルとポケモンたち…いったいどんな日々が描かれるのか? 年末年始、ポケモンたちと一緒にリゾート気分を味わえる(!?)、Netflix シリーズ「ポケモンコンシェルジュ」は独占配信中。

  • ▲キャラクターデザイン担当・上杉忠弘によるハルの表情集

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