『龍が如く8』発売直前インタビュー。ドンドコ島やエンディングノートなど試遊会のプレイで気になるポイントをプロデューサーの阪本氏に直撃
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いよいよ1月26日に発売を迎える『龍が如く』シリーズ最新作『龍が如く8』。昨年11月に発売された『龍が如く7 外伝 名を消した男』の感動もあり、そのまま物語が続く『龍が如く8』に期待を寄せるファンも多いはずです。
そこで今回は昨年12月末、製品版と同バージョンでのメディア試遊会後に行われた、プロデューサーの阪本寛之氏へのメディア合同インタビューをお届け。試遊会レポート記事とあわせて熟読し、発売を待ちきれない心を満たしてもらえたら幸いです(インタビューは2023年12月25日に実施)。
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※対応プラットフォームはPlayStation5、PlayStation4、Xbox Series X|S、Xbox One、Windows/PC(Steam)
――『龍が如く7』からシリーズに入った人も、これでおさらいができるような感じでしょうか?
そうですね。だいぶストーリーをおさらいしていますから。桐生という男がどんな歴史を歩んできたのかは、エンディングノートを見るだけでも僕は十分おさらいできると思います。ちなみに、メチャクチャ長いです(笑)。横浜と神室町にそれぞれ用意されていますし。
――これはクリア前にコンプリートできますか?
できます。
――エンディングノートの冒頭では、じつは寿司ネタのタマゴが好きだけど、見えを張って人前では食べられなかった、というように今まで知らなかった桐生の意外な一面が見られて、あらためて彼を好きになる人も多いと思います。そのあたりは狙っていますか?
桐生のパーソナリティ自体、エンディングノートで少し変わりつつあるので、それまで語ってこなかった部分を出して、ファンサービスといいますか、桐生にもっと愛着を持っていただけたらいいなと思っています。
物語ありきの作り方である『龍が如く』の最新作でハワイが舞台に選ばれたのは必然的
――ストーリーが決まってから舞台を決めるのか、舞台を決めてからストーリーを決めていくのでしょうか?
よく聞かれますが、僕たちはストーリーありきで舞台を決めています。今回の物語は春日自身が母親(荒川茜)を捜しに行く旅というのが導入で、母親がどこにいるのかという部分でいろいろ設定を考えました。彼女は春日を生んだあと、ずっと日本中を逃げていたわけですよ。やがてようやく日本人が潜伏できる場所が見つかったのですが、そうなると国内ではなく日本人も多いハワイじゃないかと。そこから舞台が決まった感じです。
それからはハワイを舞台にするならば、どこを楽しんでもらうかという段階でロケをして、これくらいのスケールでワイキキビーチは必ず入れるけれども、ゲーム的に裏社会みたいなところも必要だから、第5地区みたいな危険な場所も追加していった感じです。
――日本人の春日たちがハワイでコミュニケーションを取るときに、言語の違いなどの壁があると思いますが、そのあたりはどう対処したのでしょうか?
じつはそれもけっこう最初に問題視していたんですよ。春日が英語をしゃべれて、日本語もしゃべれるけれど英語がわからない……みたいな描写をどうするのかと。ただ、英語の吹き替えは前提で考えていたので、言葉が伝えられないということを前提に物語を作ることはやめました。
フルボイスで吹き替えすることが上にありましたからね。映画でもありがちですが、言語自体は通じる中で字幕ならば全員が英語でしゃべるし、吹き替えならば日本語でしゃべると。そこはあえて割り切っています。
――ちなみにTGSのインタビューでは『龍が如く7 外伝』の体験版では本編には入らない、この体験版だけで味わえる部分がありますとうかがいました。それはどの部分になりますか?
導入部分ですね。桐生が最初からあのパーティにいること自体、本編ではないんです。
――酒場に行って春日を助けるというところは、体験版だけになると?
そうですね。本編の春日は捕まったあとに走って警察から逃げるんですよ。それで逃げた先で桐生がたまたま見つけて、手錠をはずしてそこから初めて2人パーティになるという流れになります。だから、春日との出会いは本編からは少しカスタマイズした形になっています。
体験版でそのあたりのいきさつを入れると少し遊びづらいと感じたので、体験版専用にそういう描写を入れています。本編は別に出会いを順序立てて描いていきますので、そこであらためて出会いを時系列で追ってもらえると理解できると思います。
――体験版はあくまで発売までの期待値を上げるための演出なんですね。
体験版はシーケンスもちょっと足しましたし、専用ログのような感じです。
――『龍が如く8』は対象ではありませんが、Xbox Game Passで『龍が如く 維新! 極』と『龍が如く7』が配信されています。こちらは新規層の獲得に大きな影響がありましたか?
確実に増えましたよ。少し前の話になりますが、サブスクにすごく勢いがあったタイミングで対応すると、興味がある人は「とりあえず遊んでみようかな」となり、それをきっかけに『龍が如く7』が好きになったという方は多くいますね。最後まで遊んだかどうかは国ごとに異なりますが、遊んでくれた人が増えたのは確実だと思います。
――そういう方たちが本作を購入しても楽しめると?
はい。でもそれは『龍が如く7』のときもそうでしたね。でも『龍が如く8』は『龍が如く7』を遊んでからプレイしたほうがいいとは思います。いちばん理想なのは『龍が如く7』、『龍が如く7外伝』、『龍が如く8』の順番に遊んでいただくことですね。
とはいえ『龍が如く』シリーズはこれまでもそうやって作ってきたので、興味が出たら過去シリーズをさかのぼって遊んでいただければ、それで構わないかなと。『龍が如く』という世界観のファンになってもらったら、それはどこから入ってくださってもうれしいですね。
――最後に発売を待つファンにメッセージをお願いします。
いよいよ『龍が如く8』が1月26日に発売されます。正直なところ要素が多すぎて、語り尽くせていないんですよね(笑)。ただ、遊んでいただければ本当に止まらなくなるし、とくにメインストーリーを見終わったあとは、『龍が如く7』以上の感動があると思います。
「このゲームを遊んでよかったな」と、見終わった後の満足感や心に残るものはシリーズの中で屈指のデキだと自信があるので、ぜひ最後までプレイしていただき、やり込み要素もトコトン遊んでみてください。本当にお買い得な1本だと思いますので、そこは信じてもらえたら幸いです。