Staemで生成AIを使用したゲームのリリースが可能に。ゲーム開発者はAIがどのように使われているかの説明が要求されるとのこと
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Steamで本日1月10日より生成AIを使用したゲームのリリースが可能になりました。
Staemで生成AIを使用したゲームのリリースが可能に
Valveはかねてより、AI技術、とくに生成AIは法的に不透明な領域を持つと認識。
そのうえで2023年6月より検討を重ね、リサーチやゲーム開発者との対話の結果、生成AIを使ったゲームの大半をリリース可能にすることにしました。
これにともない、ゲーム開発者はSteamにゲームを提出する際に、そのゲームにどのようにAIが使用されているかの説明が必要になります。
さらに、生成AIが違法なコンテンツや権利を侵害するコンテンツが含まれていないことを明示するほか、ライブ生成についてはAIが違法なコンテンツを生成しないためにどのような対策を行っているかの説明が必要とのこと。
なお、現時点で例外的にライブ生成AIによって作成される成人指定の性的コンテンツはSteamでのリリースは行えないとのことです。
Steam上のAIコンテンツについて(公式サイトより)
昨年6月、私たちは、今後も可能な限り多くのゲームを配信するというSteamの目標を掲げる一方で、急速に変化し、法的に不透明な領域を持つAI技術については、Steamの世界的な市場を考慮した上で、今後さらなる検討が必要であるという認識を共有しました。
その後、数か月にわたり、この分野に関するリサーチや、複数のゲーム開発者との対話を続けてきた結果、本日よりAI技術を使用するゲームの取り扱い方法を変更することになりました。 この変更により、AI技術を使用するゲームの大半がリリース可能になります。
まず、開発者がSteamにゲームを提出する際に記入するコンテンツアンケートを更新します。 今後、このアンケートにはAIに関する開示セクションが追加され、開発者はゲームの開発および実行においてどのようにAIが使用されているかの説明が要求されるようになります。 ゲーム内のAIの使用は大きく2つのカテゴリーに分けられます。
●事前生成:開発中にAIツールを使用して作成されたあらゆる種類のコンテンツ(アート/コード/サウンドなど)。 Steam配信契約に基づき、開発者はValveに対し、ゲームに違法なコンテンツや権利を侵害するコンテンツが含まれないこと、およびゲームが当該マーケティング素材と一致していることを約束します。 リリース前のレビューでは、ゲーム内にあるAI生成コンテンツを、AI生成ではないすべてのコンテンツの審査と同じ方法で審査します。この際、ゲームがこれらの約束を順守しているかどうかも確認します。
●ライブ生成:ゲームの実行中にAIツールを使用して作成されるあらゆる種類のコンテンツ。 これには、事前生成AIコンテンツと同じルールに従うこと以外に、追加の要件があります。コンテンツアンケートで回答する際、AIが違法なコンテンツを生成しないためにどのような対策を講じているかを記入してください。
Valveはゲームのリリース前のレビューでこの開示情報を使用します。 また、ゲームでAIがどのように使用されているかを顧客が理解できるように、開示情報の多くは、ゲームのSteamストアページにも掲載されます。
次に、ライブ生成AIコンテンツが含まれるゲーム内の違法コンテンツをプレイヤーが報告できるSteamの新しいシステムをリリースします。 プレイヤーはゲーム内オーバーレイを使用することで、AI生成用に講じられた適切な対策によって捕捉されるべきだと思われるコンテンツに遭遇した際に、簡単にレポートを提出することができます。
本日の変更は、この分野の現状とリスクに対する私たちの理解の深まりと、AIを使用しているゲーム開発者やAIツールを構築している開発者との対話を経た現時点での結論です。 これにより、SteamにおけるAI技術を使用したゲームのリリースをより受け入れやすくなります。 唯一の例外は、ライブ生成AIによって作成される成人指定(アダルトオンリー)の性的コンテンツです。現在、そのタイプのコンテンツはリリースできません。
この件に関してはもうしばらく検討が必要となります。このタイプのゲーム開発に関する意思決定を難しくしている点についてお詫び申し上げます。 ただ、こうした複雑な問題を性急に決定することは、パートナーである開発者やプレイヤーのためにならないと感じています。 今後も、Steamに提出されるゲームや、AI関連の法律の整備状況から学びながら、必要に応じて今回の決定を再検討する予定です。
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