神谷浩史さん8枚目のミニアルバム『CUE』が堂々完成! 発売直前インタビュー
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エンターテインメントレーベル・Kiramuneでの音楽活動が10年目となる神谷浩史さんが、12月25日に『ハレロク』に続くカヴァーミニアルバム『CUE』をリリースすることになりました! 今回はこのミニアルバムに込めた思いや制作秘話等をたっぷりお届けします!
8枚目のミニアルバムの裏話を語る!
──前作の『ハレロク』から約4年が経ちますが、この時期に発売する意図や心境の変化はありますか?
単純に『ハレロク』をつくらせていただいたあとに新しいメンバーが加入したり、まだカヴァーさせていただいていないほかのメンバーもいたので、今回着手したという感じです。
あとは、この間の『Kiramune Music Festival ~10th Anniversary~』(通称『キラフェス』)でやっぱりCONNECTの楽曲はいいなと感じ、その中でも一番お気に入りの「Say Hello」をカヴァーさせてもらえないかな、と思ったのがきっかけです。
心境の変化は特にないですね。自分がこれをやりたい、ということはあまり考えていないんです。これをやったらファンのみなさんは喜んでくれるかな、Kiramuneのメンバーはどう感じてくれるかな、ということを念頭においていました。
──今回の選曲の理由を教えてください。
いい曲だなというのが一番です。僕も含めスタッフと一緒に投票制で決めました。あとは、グループの曲を一人で歌うのは無茶なので一人で歌える曲かつバランスを見て選曲した部分もあります。
自分の曲のカヴァーに関しては、最初は「START AGAIN」を選んでいたんです。Restartという意味を含めて。なのでアレンジをしていただく際に、「START AGAIN」をもう少し明るく、もう一回スタートしようぜ!という雰囲気に変えられないかなと思ったのですが、メロディーラインがそこまで明るいものではないので、印象を変えるのは難しくて。
そこで『ハレノエ』というMV集を発売した時にSNSでファンの皆さんから好きなMVのアンケートを取らせていただいたときの結果で、「GLORIOUS TIME」が1位だったので、「GLORIOUS TIME」にしようか、という流れになりました。ただ、そうなるともう一回MVを撮ることになるけど……、となったのですが(笑)。
ライブでも盛り上がる曲なのでこの曲をバンドアレンジにさせてもらって、コーラスの部分も作詞家の喜助さんに、今の喜助さんの気持ちでもう一度アレンジしてもらってもいいですか?とお願いしてできあがりました。
──前回の『ハレロク』のとき、ご自身の曲の「my diary」のカヴァーのレコーディングが大変だったとおっしゃっていたのですが、今回の「GLORIOUS TIME」はいかがでしたか?
過去の曲ってライブで歌うことはありますけど、レコーディングとなるとちょっと違うんですよね。「GLORIOUS TIME」は今回のキラフェスでも披露させていただいたので、記憶には新しいんですけど、レコーディングという切り口でこの歌を歌うとテクニカルな曲だったんだなと改めて思い知りました。特にサビの部分がけっこう難しくて、ディレクターに「難しいですね」と言ったら、「そうだと思いますよ、結構好き勝手作ってるので」とおっしゃっていました(笑)。そんな中でも、今回アレンジすることによって、僕がよりアプローチしやすい形にしてもらっているので、割とレコーディングはスムーズにいきました。
──今回のバンドアレンジの「GLORIOUS TIME -10th anniversary-」を聞いてどんな印象をもたれましたか?
いつもディレクターがいろいろ考えてコンセプトを持ってきてくれるのですが、今回は「コーラス部分は会場みんなで口ずさむようなニュアンスで」というものでした。
もともとこの曲は、ライブのときに自分が思ったことを作詞家の喜助さんにお話しして、それを歌詞にしていただいたんです。この曲を披露したときの会場の雰囲気をディレクターは知ってくれているので、コンセプトをプラスアルファしたことで、より完成形になっているような印象をもちました。
──MVのコンセプトはなんですか? 決めたときのエピソードがありましたら教えてください。
いつも2~3パターン考えていただいているのですが、そのなかに老夫婦に対してシェフの僕がもてなす、というものがあったんです。「GLORIOUS TIME」は人の喜びが自分の喜び、という歌なので、歌詞が誰かを楽しませる、喜ばせるというコンセプトの切り口でした。
ただ、それと真っ向勝負のような、前回(『ハレヨン』の「GLORIOUS TIME」)のMVと同じような雰囲気で真っ白いなかに僕を立たせるという案もあって……。嘘だろ!? そこまた掘り下げるの?って(笑)。ただ、大きく前回と違ったのは、ファンのみなさんにご協力いただいて、一緒に撮影をするという点です。河谷さん(河谷英夫氏/映像ディレクター)は、後者の白いほうを推されていたし、前回好評だったMVを撮った人が同じ楽曲で同じようなシチュエーションに再挑戦するという試みからしてもおもしろく感じたので、僕はファンの方が協力してくれるのであれば、ということをお伝えしました。そうしたら、ありがたいことにみなさんが集まってくださったので、救われました。
──ほかのアーティストの楽曲をカヴァーするにあたって意識することや心がけていることはなんですか?
原曲をなるべく聴くということは心がけてはいるのですが、あまり聴きすぎるとモノマネになってしまうので、その加減が難しかったです。みんなの曲がいい曲だなと改めて思い好きになってからアプローチすることができるので、そういった点ではなんとなく意識が違いますね。この曲を聴き込んで、曲の持つ力や伝えたいメッセージをみんなのパフォーマンスを加味したうえで歌うことができる。あくまでも僕なりのアプローチではあるのですが、みんなのパフォーマンスを思い描きながらアプローチしている感じはします。
──オリジナルの楽曲と今回のアレンジの楽曲を聞き比べた感想はいかがですか?
全然違いますよね。イントロだけだとどの曲なのかわからないくらい変化しているなという印象です。やっぱりオリジナルの力は強いので、オリジナルの楽曲のほうが好きだなというものも当然あるんですけど、アレンジも好きになってもらえたらいいなと思っています。ただ、オリジナルのアーティストのリスペクトありきでこっちのものは存在しているので、あくまで同列にしてどっちがいいというのはないと僕は思っています。グループで歌っている曲は、3人や5人の声の力強さが1人とは全然違うので(笑)、やぱりグループっていいなって思ったりもしましたね。
──ジャケットのコンセプトを教えてください。
今回も『ハレロク』の時と同じように、それぞれの曲に合わせた衣装やイメージアイコン、オリジナルの方たちのイメージを混ぜ込み、6パターンの衣装で撮らせていただきました。それでまあ、こんな感じになりました(笑)。
──アルバムタイトル「CUE」に込められた思いをお聞かせください。
毎回、タイトルだけは自分が付けるというのがKiramuneの習わしなので、今回どうしようかと思い、『ハレロク』の対になるアルバムでバンドアレンジのものなので、通称『ハレキューウ』って言われてたんです。だからなんとなくそのまま制作が進んでいったんですけど、タイトルを決めきらなきゃならない段階で、僕が少し違和感を覚えて。「ハレ」というタイトルは『ハレロク』以降のアルバムでは隠れ要素としてジャケットのどこかに『ハレナナ』『ハレハチ』と入れたりはしていました。それで、今回『ハレキュー』と戻すのは違うかなと。でも『ハレロク』の対だからいいんじゃないか……といろいろと考え、『ハレック』(録音のrec.の意)とか『ハレ69』とかそういうニュアンスで考えていたんですけど、ギリギリになってやっぱり「ハレ」を取ろう!となって。
それで僕らにとって馴染みのある合図“キューランプ”(赤く光ると喋り始める合図になる)から引用して。じゃあ、「ハレ」を取ってきっかけの『CUE』でいいんじゃないかなということになりました。このミニアルバムが何かのきっかけになったらいいなと思っています。僕としては、これだけ楽曲がたくさんあり、メンバーも増えたKiramuneという大きなレーベルのどれをとってもみなさんを楽しませたいという思いがあります。なので、僕が別の方のカヴァーを歌うことによって、そのアーティストに目をむけてくれたら嬉しいですし、その逆もいいなと。将来的にカヴァー曲のベスト盤が出てもいいなと思うので、そのきっかけになったら嬉しいです。
──このアルバムが他のアーティストを知るきっかけになったらいいとおっしゃっていましたが、具体的にいかがですか?
自分の年齢的に仕事ができて当たり前という歳になってきているので、そこにプラスアルファ自分ができることは何かと考えると、自分以外のメンバーが仕事をしやすくなったりだとか、お客さんが自分を通してエンタメに目を向けてもらえたらいいだろうなと思うんです。だから、今回のアルバムをきっかけにして他のメンバーのライブに行ってもらったりCDを手に取ってもらったりしてもらえたらいいなと思います。どうせ僕なんか落ちぶれていくので、そうなったときに他の売れているメンバーが僕の曲をカヴァーしてくれて、「ああ、この落ちぶれてる神谷さんの原曲どんなだろう? 聴いてみようかな」って思ってくれたらいいですね。将来的な自分のための投資です(笑)。
──最後に、楽しみにされている皆様にメッセージをお願いします。
歌の活動をさせていただいて、なんと10年が経ちました。そのきっかけの年に8枚目のミニアルバムまでたどり着けたのも、ひとえに応援してくださるみなさんのお陰だと思っています。みなさんに喜んでもらえるものを、僕含めスタッフ全員で話し合った結果『CUE』というはじまりのミニアルバムにたどり着くことができました。これで前作の『ハレロク』と合わせると全Kiramuneのメンバーの曲をカヴァーさせていただいたことになるので、他のメンバーの活動に目を向けてもらったり曲を聞いてくれたら嬉しいです。また、他のメンバーに僕の曲を歌ってもらいたいというような意見もあったらおもしろいのでないかと思っています。この『CUE』というきっかけのアルバムがみなさんにとってもKiramuneにとっても何かのきっかけになったらいいなと思っております。
神谷浩史 8th Mini Album「CUE」商品情報
■発売日:2019年12月25日
■価格:
【豪華盤(CD+DVD)】3,100円+税
【通常盤(CD)】2,000円+税
■INDEX:
1.Say Hello
2.Want you
3.愛しさのコントラスト
4.はじまりのうた
5.弦風景
6.GLORIOUS TIME -10th anniversary-
(C) Kiramune Project
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