『FF7リバース』プレビュー体験会に9時間潜入。“ワールドレポート”がプレイ意欲を刺激し過ぎて時間がみるみる溶ける!
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- スズタク
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スクウェア・エニックスより2月29日発売予定のPS5用RPG『FINAL FANTASY VII REBIRTH(ファイナルファンタジーVII リバース)』。その試遊レポートを掲載します。
本作は『FFVII』のリメイクプロジェクト3部作の第2作。前作『FFVII REMAKE』でミッドガルを脱出したクラウドたちの旅の続きが描かれ、オリジナル版における忘らるる都までのストーリーが収録されています。
1月某日、そんな『FFVII REBIRTH』のプレビュー版を遊べる体験会が催されました。驚くべきは開催時間で、なんと12:00~21:00の9時間! 普通、この手の試遊取材は1~2時間程度が多いので、スクウェア・エニックスの本気度がうかがえます。
「プレビュー範囲全体をプレイしていただくためには、最短でも6時間を要します。大変お手数ですが、お時間のご都合をつけてご参加いただけますと幸いです。」こんな文言が取材案内状に書かれているのを見たのは初めてでしたね。
というわけでプレビューをたっぷり遊んできたので、そのプレイレポートをお届けしていきます。 なお、電撃オンラインでは北瀬佳範さんと浜口直樹さんのインタビューや野村哲也さんのインタビュー、さらにYouTubeで複数の動画も公開中です。こちらもあわせてチェックしてみてください!
【FF7R動画①】カームの街並み/プレビュー紹介『ファイナルファンタジーVII リバース』
【FF7R動画⑦】ミニゲーム/プレビュー紹介『ファイナルファンタジーVII リバース』
【FF7R動画⑧】召喚獣タイタン戦/プレビュー紹介『ファイナルファンタジーVII リバース』
※今回プレイしたバージョンはプレビュー用に調整されたものであり、製品版とは異なる場合があります。
※本作には4K解像度を優先する“グラフィック”と60fpsを優先する“パフォーマンス”の画面モードがあり、本記事で使われている画像はパフォーマンスモードで撮影しています。
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カームに迫る神羅の追手! 物語の自然な流れをリメイクで描く
プレビューで体験できたのは、チャプター2全体。このチャプターはカームから始まり、グラスランドエリア探索を主軸に置いた章となります。
前作『FFVII REMAKE』でミッドガルを脱出したクラウドたちが、最初に訪れる街・カーム。『FFVII』ユーザーにとって印象的なこの街も、リメイクによって美しく生まれ変わっています。
ミッドガルに近い位置にあるためか比較的栄えており、活気ある人々とクラシカルな建物が織りなす街並みは見ものです。オリジナル版と比べると別物レベルではありますが、街の中央にある巨大なタンクや見晴らし塔など、ファンならピンとくるスポットもきちんと再現されています。
また、カームは始まりの街ということで、好感度や強化システムなど各要素のチュートリアルも多めに発生します。この“冒険を始める前の準備”をする過程が個人的に好きで、壮大なRPGの幕開けを予感させてワクワクしましたね。
街をひととおり巡ってエアリスと一緒に見晴らし塔へ行くと、神羅兵の追手がカームにやって来ます。街中で戦うわけにもいかず、宿のオーナー・ブロードの手引きでクラウドとエアリスは逃走劇を開始。
このあたりの展開は感心したポイントで、ストーリーに説得力を持たせる自然な流れだと感じました。オリジナル版のカームは、クラウドの回想を見て装備を新調したらさっさと出発する通過点のような場所でしたが、これをそのままリメイクしたら不自然さが目立つと思います。
ミッドガルであれだけのことをやらかしたアバランチというテロリストと、神羅カンパニーの大事な研究対象が一緒になって逃亡。そんな事態になったら神羅は当然クラウドたちを指名手配するでしょうし、総力を挙げて追いかけるはずです。そして、ミッドガルに一番近いカームに向かうのも自明の理。
『FFVII』をリアルに作り直すからにはこうしたストーリーのアレンジも不可欠であり、リメイクプロジェクトの妥協なき精神が伝わった瞬間でした。
“『FFVII』のリメイク”の理想形が今ここに
ブロードの助力でカームを脱出すると、お次はグラスランドエリアへ。ここから、『FFVII REBIRTH』の一番の醍醐味であり、おそらく『FFVII』ファンがもっとも待ち焦がれていたであろうワールドマップの探索が味わえます。
昨年のTGS試遊でもジュノンエリアの探索を体験したのですが、最初の地であるグラスランドエリアはまた別の感動がこみ上げてきますね。どこまでも広がる大地をクラウドの足で踏みしめ、宝箱や素材を獲得しながら隅々まで巡る。そんな自由で解放感のある旅が満喫できます!
フィールド上にはエネミーが徘徊しており、攻撃を仕掛けるとシームレスでバトルが開始。ザコ敵は避けて通ることもできるので、戦闘をするかどうかの選択はプレイヤーの自由です。
また、移動中に仲間との会話が発生することもあり、みんなで旅をしている雰囲気もバッチリ味わえます。なかには世界観の掘り下げにつながる会話もあり、思わず足を止めて聞き入ってしまいました。
グラスランドエリアにはチョコボをレンタルできるグリン牧場があり、ここで捕獲イベントを進めるとチョコボに乗れるように。当然チョコボは徒歩より移動スピードが速く、チョコボ解禁後はワールドマップ探索がよりはかどります。
意外と便利だったのが、呼び出したチョコボに近づくだけで乗れる点。乗るためのボタン入力が必要なく、何百回(ヘタしたら何千回?)もお世話になる機能だと考えると地味にありがたい仕様です。
チョコボに乗ったまま敵と戦うと、戦闘中は姿を消しますが、戦闘終了後にぬるっと寄ってきてくれるのもうれしいところ! 再度呼び出す必要がなく、探索のテンポを損なうことなく進められます。こういうオープンワールド系のゲームで求められている利便性をしっかり把握している印象です。
チョコボをゲットするとグラスランドエリアの湿地帯を渡れるようになり、進んだ先でミドガルズオルムとのバトルが発生。この戦いに勝利してミスリルマインに突入するとチャプター2は終了となり、プレビューも終わりとなりました。
オリジナル版のミドガルズオルムは最初に遭遇するタイミングではまず勝てないタイプの敵であり、『FFVII REBIRTH』のミドガルズオルムもストーリーボスとしては手ごわい気がしました。試遊時は辛くも勝利できましたが、後述するワールドレポートやクエストである程度パーティを育成したほうが安全に勝てると思います。
『FFVII』のリメイクが発表されたとき、ワールドマップについて期待すると同時に不安を抱えた人もいたと思います。「あのスケールをリアルなグラフィックで遊びたい!」「でもきっと実現はムリだろうな……」という理想と諦めが入り混じった感情とでもいえるでしょうか。
しかし、今ここに実現しました。『FFVII』のワールドマップのリメイクが実現しました。しかもフィールドの広大さ、グラフィックの美麗さ、遊び要素の詰め込み具合なども申し分なく、プレイしていてひたすら楽しいワールドマップが目の前にありました。
あくまで個人的な感想ですが、本作は“『FFVII』のリメイク”の理想形が詰まっていると感じます。こんなリメイクが遊びたかったんだ!
『FFVII』の世界を解析する遊びごたえ満点の“ワールドレポート”
グラスランドエリアに突入した時点でも楽しめるワールドマップ探索ですが、ここにさらに深みをもたらすのが本作ならではの“ワールドレポート”。チャプター2のチョコボ捕獲イベント後に解放され、ここから『FFVII REBIRTH』の遊びはさらに加速します。
ワールドレポート自体は昨年のTGS試遊にも含まれていましたが、理解を深めるにはプレイ時間が足りず、システムとしてイマイチ飲み込めていませんでした。今回のプレビューで概要を把握できたので、その魅力を紹介していきます。
ワールドレポートとは、前作に登場した少年・チャドリーが主体となって展開するサイドコンテンツ。チャドリーからの調査依頼に協力することで、各エリアの解析度が上がっていき、世界全体の情報が集まっていきます。依頼をこなすことで新種のマテリアを開発できるようになるので、パーティの強化にもつながる要素です。
プレビューで体験できたワールドレポートの調査項目は以下の5つ。
【通信塔】
各地にある通信塔を起動することで、付近のデータを解析します。通信塔を起動すると新たな調査依頼が発生するので、ワールドレポートを埋める際はまずこの項目から進めるとよさそうです。
【討伐拠点】
調査対象である特殊なモンスターの生息地に赴き、バトルを行います。このバトルにはミッションが設定されていて、条件を満たして勝利することで戦闘データの解析がより進みます。
討伐拠点ではAIキャラクターの“MAI”が音声ガイドとして活躍するので、こちらにも注目。MAIはチャドリーが作ったプログラムのようですが、普通にかわいいキャラクターだったのでぜひ端末の外に飛び出てほしい!
【召喚獣クリスタル】
召喚獣の祠に隠されたクリスタルを解析し、召喚マテリアを強化できます。クリスタルの解析はちょっとしたリズムゲームのようになっており、ボタンの種類と配置を覚えてタイミングよく入力していけばOK。
また、召喚獣クリスタルを調査すると、バトルシミュレーターで戦える召喚獣を弱体化させられるという要素もあります。
【ライフスポット】
ライフストリームから知識を解析することで、その土地の歴史や風習を知ることができます。ライフスポットには“ホウホウ”という不思議な鳥が住み着いていて、この鳥を追いかければライフスポットにたどり着くのもラクに!
【エンシェントマター】
謎の遺物“エンシェントマター”の調査と回収を行います。調査過程でサイドストーリーが発生し、ほかの依頼項目より物語性のある展開が楽しめます。
5つの調査内容はそれぞれ同エリアに複数あり、何かを達成すると新たな依頼が発生することもあって総ボリュームはかなりのもの。試遊時は各項目を最低1つはクリアしようと意識して遊びましたが、それだけで時間がみるみる溶けていきました。
グラスランドエリアのワールドレポートだけで何時間遊べるのかと武者震いしますし、ほかのエリアでも同等以上のボリュームが用意されていると思うと興奮しっぱなしです。サイドコンテンツではありますが、メインストーリーと肩を並べるくらいの遊び要素に仕上がっています。
ちなみに、チャドリーに話しかけると前作おなじみのバトルシミュレーターに挑戦できます。ここには召喚獣戦もあり、ワールドレポートの召喚獣クリスタルの達成数に応じて相手を弱体化可能です。
プレビューではタイタンと戦えたので、試しに弱体化なしの最強レベルに挑戦。「タイタンは土属性だからたぶん風属性が弱点だろう」という読みは当たりましたが、圧倒的な攻撃力と防御力を前に無残に散りました。製品版では最大まで弱らせてリベンジしてやろうと思います。
遊び尽くそうと思ったら100時間超えは確定!?
ワールドレポートのインパクトがすさまじかったですが、本作にはそれ以外にもコンテンツが存在。前作から引き続き登場する“クエスト”もそのひとつで、なんでも屋としてさまざまな依頼をこなします。
本作のクエストは時期限定のものがなく、どのタイミングでもすべての依頼に挑戦できるようです。最初からガッツリ進めるもよし、メインストーリーを進めてから戻って挑むもよし。選択がプレイヤーに委ねられているのがありがたいですね。
ほかにも、『FF』シリーズ恒例の豊富なミニゲームも用意されています。プレビューで確認できた主なミニゲームはこちら。
クイーンズ・ブラッド
みんな大好きカードゲームです。チャプター2を開始して真っ先にチュートリアルが始まるミニゲームで、『FFVII REBIRTH』開発が推しているのが感じられます。試遊時はチュートリアルしかプレイしていないので感触はまだわかりませんが、やり込みがいがある予感がします。
ダッシュ・デ・チョコボ
チョコボに乗って行うタイムアタックレース。プレビューではグリン牧場の周辺でチョコボの乗り方の練習として遊べましたが、ゴールドソーサーで開催されるチョコボレースとは異なるようです。
モーグリ・コープ
モーグリの子どもたちをハウスに連れ戻すゲーム。子どもたちが繰り出すさまざまないたずら攻撃を避けながら、全員をハウスに連れていくとクリアです。モーグリ店長の話だと、このミニゲームを遊べるハウスはグラスランドエリア以外にあと6つあるとか。
また、ときおり見られるイベントシーンのシュールな瞬間も見どころ。個人的には、グリングリンにおじさん呼ばわりされたクラウドがショックを受ける場面が大好きです。クラウドの口から漏れる絶句ぎみの「おじ……」と、悲哀のこもった表情が最高にマッチしていました。
オリジナル版でニヤリとしたシーンが、このように昇華されるとうれしいですね。この場面は下記の動画でも見られるので、興味がある人はぜひのぞいてみてください!
■【FF7R動画②】グラスランドエリア探索/プレビュー紹介『ファイナルファンタジーVII リバース』
※おじさん扱いのシーンは14:10あたりから。
これだけでなくアイテムクラフトにトレジャースポット、スキルブックや武器アップグレードなど書ききれないほど遊びが盛りだくさんな『FFVII REBIRTH』。すべての要素を遊び尽くそうと思ったら優に100時間は超えるだろうと確信したプレビューでした。
現在、本作の体験版が配信中なので、PS5を持っている人はまさに百聞は一見に如かず。実現はムリだろうと思われていた『FFVII』のワールドマップのフルリメイクを、しかとその目で確かめましょう!
スズタク:RPGとアクションをこよなく愛するライター。近年、シミュレーションRPGのおもしろさに気づき始める。
※今回プレイしたバージョンはプレビュー用に調整されたものであり、製品版とは異なる場合があります。
© SQUARE ENIX
CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA / ROBERTO FERRARI
LOGO ILLUSTRATION:© YOSHITAKA AMANO
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『FINAL FANTASY VII REBIRTH』公式サイトはこちら
『FINAL FANTASY VII REMAKE』シリーズ公式Xはこちら
FINAL FANTASY VII REBIRTH(ファイナルファンタジーVII リバース)
- メーカー: スクウェア・エニックス
- 対応機種: PS5
- ジャンル: RPG
- 発売日: 2024年2月29日
- 希望小売価格: 9,878円(税込)