感想:『キングダム』アニメ5期2話で飛信隊が痛恨の失態!? 黒羊丘の戦いは序盤からまさかの大劣勢(ネタバレあり)

タダツグ
公開日時

 ファン待望のTVアニメ『キングダム』第5シリーズ2話“戦場の匂い”が放送されましたので、視聴しての感想をお届けします。

【注意】この記事ではアニメ『キングダム』の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

TVアニメ『キングダム』第5シリーズ 第2話“戦場の匂い”感想

 桓騎(かんき)率いる秦軍と慶舎(けいしゃ)率いる趙軍による“黒羊丘の戦い”が描かれるTVアニメ第5シリーズ。序盤からいきなり急展開過ぎて「おいおい、まだ第2話だぜ?」ってなっています。まさかこんなにも劣勢になるとは!

 第4シリーズで、王である嬴政(えいせい)によってようやく国が1つにまとまり、中華統一に向けて動き出した秦。ここから燃え盛る炎の如く、怒涛の快進撃が始まる……勝手にそう思い込んでいた時期が僕にもありました。この黒羊丘の戦いは序盤から驚愕の展開。あれ、秦軍がいきなり大ピンチに……(汗)。

 そもそもこれまでは、主に秦の自国領土での戦いが大半でした。対して、今回は趙への侵攻作戦ということで、地の利は最初から向こうにあるんですよね。加えて今回の相手は、合従軍による函谷関の戦いで趙の軍勢を率いていた慶舎。趙国三大天に最も近い男と噂されるだけある名采配ぶりを見せつけられた形といえます。これは苦戦しそうだ。

 しかし、今のところ自分の目に不気味に映るのは、その慶舎ですら一目置いている副将の紀彗(きすい)だったりします。黒羊丘からほど近い離眼城(りがんじょう)の長である彼の部隊によって、右翼の先鋒を任されている主人公の信たち飛信隊が手玉に取られるわけですから。

 今にして思えば、第1話で信が桓騎から「右翼先鋒という重要な役割を与えるんだから、失敗したらただじゃすまないぜ」って煽られた時、ちょっと嫌な予感はしていたんですよ。不穏なフラグが立ってるなあって。第2話にして早くもそれが現実になった形。飛信隊が付け込まれたことにより、右翼は完全に前線を押し込まれてしまいました。ここからどうやって挽回していくのか。信たちの奮戦に期待したいところ!

注目ポイント1:人材の入れ替えで飛信隊にやってきた桓騎の軍の将・那貴。代わりに桓騎軍に加わった尾平の運命は?

 ここからは、自分が第2話を見ていて気になったポイントを記していきたいと思います。最も気になっているのは人材の入れ替え。奇抜な軍略を得意とする桓騎ゆえ、その意図を現場で察して信に伝えられるよう、桓騎軍の千人将・那貴(なき)が派遣されてきました。

 彼と入れ替わる形で桓騎軍に加わったのは、飛信隊でも最古参の尾平(びへい)。いきなり慶舎と会敵して大ピンチに陥ってしまったわけですが……大丈夫なのかな(汗)。桓騎の意図するところはさておき、この入れ替えが今後戦場でどのような意味を持ってくるのかは気にしておくべき部分だと思っています。

注目ポイント2:信と離れ離れになってしまった羌瘣。彼女が目にしたものとは……

 斥候という形で、少数を率いて先行している飛信隊の副将・羌瘣(きょうかい)。彼女の部隊が道すがら見つけたのは、戦場にありながら日常生活を営んでいる集落でした。すぐそばまで秦と趙の軍勢が近づいてきているのに、これはいったい? 羌瘣は仲間の静止を振り切って、村人たちへ警告に向かうわけですが。

 趙の国民である集落の人々の目に、秦側の勢力である羌瘣はどのように映るのか、ちょっと怖いところ。何より、信たちが紀彗の戦略で大幅に出遅れてしまった以上、先行した羌瘣が彼らに合流するのはかなりしんどそう。これまた前途多難といえますね。羌瘣は『キングダム』キャラのなかでもお気に入りの1人なので、何事もなく進んでくれればいいのですが……。

注目ポイント3:オープニングとエンディングの映像もお披露目。桓騎の描かれ方がどう見ても悪役では!?

 第1話ではオミットされていたオープニングとエンディングの映像も、今回初お披露目。オープニングは黒羊丘の戦いの見せ場を網羅したつくりになっていて、超絶カッコよかったです。信と慶舎が一騎打ちしているカットも用意されていて、作画がめちゃくちゃ凝っていたこともあり、テンションアゲアゲ。本編ではどうなることか、今から楽しみですね。


 羌瘣と信のバディ味あふれるいい感じなカットにもニヤニヤが止まりません(笑)。

 一方、エンディングは完全に桓騎とその一派にスポットが当てられた内容。これ、僕にはもはや悪役として目に映ったんですが、皆さん的にいかがでした? なかなかに奇抜な作り方だと感心してしまいました。

 ちなみに第2話では、尾平が桓騎軍の説明を受ける形で、元々は野盗ながら将軍にまでなった桓騎のカリスマ性や、彼の脇を固める側近の武将たちの素性が明かされました。みんながみんな野盗あがりのゴロツキながら、桓騎に心酔している描写が印象的です。

 そして何を隠そう僕は、この桓騎がかなりお気に入りキャラだったりします。さっき羌瘣が好き宣言しておいてなんですけど、この手のヒールキャラが醸し出す怪しい魅力は嫌いじゃないんですよね。尾平が「男の俺から見てもカッコいい」と口にしていたのもなんとなく理解できます。

 だからこそ余計に気になるエンディング映像。まるで信の敵じゃん……。戦場で相手にしているのは慶舎や紀彗のハズなんですけどね。ここらへん、不穏な展開を予期させてくれるというか、絶妙な演出意図が感じられて心がざわざわしました。

 始まったばかりの『キングダム』第5シーズン、ますます目が離せないのは間違いないところ。これからも引き続き追いかけていきたいと思います。それでは、今回はこのへんで!

©原泰久/集英社・キングダム製作委員会

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります


関連する記事一覧はこちら