『原神』閑雲の姿が公開されていた海灯祭(2023年)を振り返る。ピンばあやと帰終との関係や、申鶴とのやりとりが尊すぎた…
- 文
- 米澤崇史
- 公開日時
HoYoverseが配信するオープンワールドRPG『原神』。2024年1月31日に行われたVer.4.4アップデートでは、長らく旅人と関わってきた仙人である”留雲借風真君”こと、閑雲が実装されました。
弟子である甘雨、申鶴に負けず劣らずのセクシーな衣装も話題を呼んでいる閑雲ですが、実はそのビジュアルは、プレイアブルキャラクターとして発表される前にゲーム内でも判明していました。
今から約1年前、2023年の海灯祭イベント“華舞う夜の旋律”内で、留雲借風真君の閑雲としての姿が登場しています。
プレイアブルで実装された閑雲もこの時のデザインに準拠していたので、公式Xでイラストが公開された時は、多くのプレイヤーがその正体に気づいていましたね(台詞でもバレバレではありましたが)。
2023年の海灯祭は、ストーリーも非常に印象的なイベントだったので、まだ内容を鮮明に覚えている方も少なくはないと思うのですが、それ以降に『原神』を始めたり、一時的に休止していた方は見たことがないはず。
2月5日からは2024年の海灯祭も開催されることですし、ここではその復習も兼ねて、2023年の海灯祭イベント“華舞う夜の旋律”を、留雲借風真君(閑雲)に関連したエピソードを中心に振り返りたいと思います。
“華舞う夜の旋律”あらすじ
今年も海灯祭の季節になり、璃月港に戻ってきた旅人とパイモンは鍾離と再会します。鍾離と会話でタケノコが食べたくなったパイモンのため、タケノコを取りにいった旅人は、溺れそうになっていたフォンテーヌの音楽家・ドヴォルザークと出会います。ドヴォルザークは、かつて美しい音楽を奏で、自身の先祖を助けてくれた人物の子孫を探して、璃月を訪れたことを明かしました。
ドヴォルザークと共に璃月港へと向かった旅人は、そこで偶然辛炎と再会。ドヴォルザークと辛炎は旧知の仲だったようで、以前に中止になった音楽祭・イリデッセンスツアーの再開催に意欲を見せ始めます。
さらに事情を聞いた甘雨や刻晴から、海灯祭の一部として音楽祭を開いてはどうかという提案を受けると、ドヴォルザークもこれに乗り気に。旅人はドヴォルザークの人探しを手伝いつつ、平行して海灯祭開催の準備のためにも奔走することになります。
旅人たちは、海灯祭で演奏するための、璃月に古くから伝わる音楽を探すのと同時に、ドヴォルザークが探している人物を知る可能性がある留雲借風真君の元を訪ねました。そこで旅人は、かつて鍾離や留雲借風真君ら仙人と共に璃月を守っていた、“帰終”と呼ばれていた魔神・ハーゲントゥスの存在を知らされます。
帰終は、歌塵浪市真君(ピンばあや)や留雲借風真君と古くからの親交がある人物で、からくりを作らせれば留雲借風真君を上回るほどの腕前の持ち主。時には音楽やからくりについての考えで対立することもあったようですが、二人とは良好な友人関係を築いていました。
しかし、魔神戦争の最中、彼女が統治していた帰離原も戦いに巻き込まれ、帰終は帰らぬ人となってしまいます。
帰終の死後、ピンばあやは帰終のことを想いながら、ようやく自身が納得のいく会心の楽曲を完成させました。しかし、すでに一番聞かせたかった相手である帰終はいなくなっており、留雲借風真君がその曲を聞くことができたのはたった一度きり。旅人たちはピンばあやからも話を聞き、かつてドヴォルザークの先祖が耳にしたのが、その時に作られた楽曲であったことも判明します。
旅人たちは、ピンばあやにも海灯祭での演奏に参加して欲しいと伝えますが、帰終の死後、長らく音楽から離れていたことを理由に断られてしまいました。
そして迎えた当日、胡桃と辛炎によるライブで幕を上げた海灯祭では、璃月の人々は想い想いに祭りを楽しみます。その盛り上がりの中心で演奏の指揮をとっていたドヴォルザークが耳にしたのは、流麗な琴の音色でした。かつて友を失った悲しみから、琴を弾くのを止めていたはずのピンばあやが飛び入りで参加し、演奏を盛り上げたのです。
美しい演奏が奏でられる中、璃月の空にたくさんの花火と霄灯が舞いあがり、海灯祭は大盛況の中幕を閉じたのでした。
なかなか素直になれない、留雲借風真君のかわいさが詰まったイベント
この2023年の海灯祭、クライマックスだけではなく留雲借風真君の回想にもムービーが用意され、そこで登場した3人のキャラクターは大いに話題を呼びました。
とくに帰終は、魔神任務でも活躍した巨大な弩のような兵器“帰終機”を製作していたり、旅人がピンばあやから送仙儀式のために借りた“洗塵の鈴”が元々は帰終の持ち物であるなど、メインストーリーとの意外な繋がりがあったりします。
それもあってNPCの中でも高い人気を誇り、現在も実装して欲しいという声が多いキャラでもあります。ただ、『原神』は既に亡くなっているキャラクターを実装した例がないので、なかなか難しそうですが……。
また、この2023年の海灯祭は、留雲借風真君のキャラクターとしての魅力も存分に感じられるエピソードでして、個人的にとくに好きなのが、海灯祭のクライマックスにあたるムービーでの申鶴とのやりとりです。
海灯祭のシンボルである霄灯が空を舞っていく様子を奥蔵山から眺めていた申鶴が、自分の手元に霄灯がないことを寂しがるシーンがあるんですが、即座に留雲借風真君が「震天動地かつ空前絶後の霄灯を作ってやる。璃月港の人間たちに自慢してこい」と霄灯の用意を始めるんです。
霄灯を用意するだけではなく、寂しそうな弟子の様子を察して璃月港に行かせようとしてるのも良くて、どれだけ弟子のこと好きなんだよ……という感情が爆発しそうでした。
申鶴は申鶴で、最近はかなりの時間を璃月港で過ごしているという描写があったにも関わらず、奥蔵山に残っていたのは師匠と一緒に過ごしたいという想いがあったんだろうなと推測できます。この1シーンから師弟の絆の妄想が無限に広がっていましたね。
ここ以外にも、帰終との過去を話したあとに、ピンばあやが悲しい記憶を思い出さないように、なるべく話をしないように旅人にお願いしたり、ピンばあやに帰終の話を持ち出した時は気まずさに耐えられずに旅人に全投げしたり、留雲借風真君の優しさやかわいい部分に溢れたエピソードが満載でした。
最初期からいる、からくり好きな変わり者の仙人として元々お気に入りではあったのですが、ここで思い入れが深まっていたおかげで、閑雲の実装が発表された時の嬉しさもかなり増していた気がします。
この時の全体のイベントストーリーは、現状ゲーム内で見返す手段がないのが残念ですが、留雲借風真君たちの過去の回想に関しては、Youtubeの『原神』公式チャンネルで見ることができます。
閑雲がついに実装された今改めて見ると、よりグッと来る内容になっているので、本記事とあわせてチェックしてみてくださいね。
※画像はPS5版のものです。
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