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アニメ『ダンジョン飯』6話感想。小林ゆうさんが演じるシスルは迫力マシマシ。チルチャック改めチルチャックさんの愛嬌もたっぷりでした(ネタバレあり)

カワチ
公開日時

 TVアニメ『ダンジョン飯』の第6話“宮廷料理/塩茹で”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『ダンジョン飯』第6話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。

物語の根幹に関わるキャラクターが登場!

 九井諒子さんの人気コミック『ダンジョン飯』をアニメ化した本作。ドラゴンに食べられた妹のファリンが消化される前に助けるため、主人公のライオス一行がダンジョンを探索する作品です。

 第5話はライオスたちとは異なる目的を持つカブルー隊が登場し、世界観の広がりが描かれましたが、今回は『ダンジョン飯』の歴史がひも解かれることに。

 とくにAパートは物語の根幹に関わるキャラクターであるシスルが登場する重要な回でしたね。

 Aパートは食糧不足になったライオス一行が魔術で作られた“動く絵画”のなかにある食べ物を食べようと挑戦するストーリー。

 これまでいろいろなモンスターを料理してきた一行ですが、そのなかでもトップクラスにトリッキーな展開です。もう自分たちで調理をしていませんし。

 ライオスが動く絵画のなかの食事を食べようと思ったのは、動く鎧が貝類であることを突き止めて料理をすることができたので、その自信からではないかと思います。

 もしくはライオスがヤバいやつであるか……。後者の可能性も否めません。

 ただ、絵に描いた餅は食べられないものの、絵に描かれた餅を食べる人の絵であれば、その絵のなかに入ってしまえば食べられるのではないかというライオスの推測は柔軟でおもしろかったですね。ちょっと無理があるなと思いつつ、納得できてしまいます。

 最初にライオスが入ったのは王子のデルガルが生まれる瞬間の絵。めでたい場面ではあるものの、食べ物を食べる雰囲気では食べる雰囲気ではないと引き返します。

 ここはさすがのライオスでも空気を読むのかと笑ってしまいました。今回は魔物を直接食べるわけではなかったので少し冷静だったのかもしれませんね。

 2回目に飛び込んだ絵画はデルガルが成長した姿になっており、先王の死の瞬間でした。ライオスは食べ物を持ち出すことに成功しますが、元の場所に戻ると食べ物は消えてしまいました。

 そしてラストの3回目。デルガルの戴冠式に潜入したライオスは豪華な食事にありつくことができましたが、エルフのシスルに異端者であることがバレてしまうことに。

 このシスルは『ダンジョン飯』にとって、とても重要なキャラクターであることが後々に明かされていきます。今回は顔見せ程度の登場ですが、演じている小林ゆうさんの芝居が素晴らしかったですね。

 シスルの神経質な感じが見事に再現されており、迫力がありました。今後の再登場が楽しみになりました。

 さて、Bパートはトラップに引っ掛かってしまったチルチャックがミミックを相手に奮闘するストーリー。

 宝箱に擬態したミミックはゲームによって形状が異なりますが、本作ではヤドカリ科の魔物。子供のころは小さいですが、成長するにつれて宿を変えていくそうです。

 ゲームに登場するミミックは強敵であることが多く、筆者も『ドラゴンクエスト』シリーズや『ロマンシング サガ2』などで苦汁を嘗めてきました。

 『ダンジョン飯』でも冒険者にとってやっかいな存在のようで、チルチャックも若いときにミミックを相手に初の死の体験をしたとのこと。

 今回も危うく足を切られそうになるなど、緊迫感あるシーンが続きましたが、コミックで読んでいるとき以上にミミックの動きに迫力がありました。

 必死に逃げ回るチルチャックはどこか滑稽で可愛らしかったです。

 ただ、そんな可愛いチルチャックですが、意外な実年齢が明らかに。

 成長スピードと寿命が異なる異種族が交じり合うパーティならではの光景ですが、こちらも後々に作品の大事なテーマとして描かれていくので、ご注目を。

 ミミックに関しては茹でて食べることに。センシがミミックのカニみそを食べて不味いと感想を言うシーンがありますが、タラバガニや花咲ガニといったヤドカリ類のカニみそは現実世界でも油っぽく、臭みも強くて美味しくないそうです。店頭に並ぶ前に取り除かれているそうで、勉強になりますね。

 『ダンジョン飯』を読んでいると、作者の九井諒子さんはファンタジー作品やRPGに関して造詣が深いことが読み取れますが、食に関しても詳しいんだなと驚かされますね。

 続く第7話は原作通りにいけば水棲馬(ケルピー)の回。どこまでが食用の魔物なのかを考える重要な回なので、今から楽しみです!


カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。


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©九井諒子・KADOKAWA刊/「ダンジョン飯」製作委員会

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