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【ウマ娘】新育成シナリオ“U.A.F. Ready GO! ~アスリートのキラメキ~”レビューと感想。賢さ枠のトレの仕様などこれまでの常識を覆す驚きと楽しさが目白押し

タダツグ
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 2月24日にいよいよリリース3周年を迎えるゲーム『ウマ娘 プリティーダービー(以下、ウマ娘)』。このアニバーサリーなタイミングで実装予定の新たな育成シナリオ“U.A.F. Ready GO! ~アスリートのキラメキ~(以下、U.A.F.)”を、記事制作のために先行プレイさせていただくことができました。

 ここでは、実際に遊んでみての感触などをレポートしていきたいと思います。

育成シナリオ“U.A.F. Ready GO! ~アスリートのキラメキ~”のレビューをお読みいただく前に

 この記事をお読みいただく方はきっと『ウマ娘』が好きで、新シナリオのストーリーや育成の難易度、何より“強いウマ娘を育成しやすいのか?”といった攻略情報を欲している方が多いと思います。

 ただ、今回の試遊は時間が限られていたこともあり、効率を求めた攻略重視のプレイはしていません。あくまで“イチ『ウマ娘』ファンが新育成シナリオをプレイしてどのような印象を受けたのか?”という視点にとどまっており、攻略という点においては参考にならないと思いますのでご了承ください。

 その他、記事を読むにあたって知っておいていただいたほうがいいかなという情報も下記に列挙します。

・プレイした時間は約2時間10分。育成したウマ娘はナリタタイシンです。

・ストーリーをすべて見ながら進めた初回プレイは約1時間20分。スキップを用いた2回目のプレイ時間は約30分でした。

・今回のプレイにおいては“記事執筆のためのメモや相談をしながらのプレイであること”、および“初見のシナリオをプレイしていること”を念頭に置いていただけると助かります。

・取材陣がプレイできたタイミングは、2月22日配信の生放送“ぱかライブTV Vol.38”の配信より前で、こちらの生放送で公開された情報は知らない状態でのプレイとなります。

・本記事に使用しているゲームのスクリーンショットはCygamesからご提供いただいたもので、取材陣がプレイした内容そのままが反映されているものではありません。

・この記事掲載のタイミングで他メディアにも同様の記事が掲載されているかと思いますが、いずれも同条件でのプレイと思っていただければ、各記事を読む際の参考になるかと思います。

・今回プレイしたものは調整段階のものであり、実際に皆さんがプレイされるものとは内容が異なる可能性があります。ストーリーのネタバレ防止のため、シナリオの内容についても一切触れておりません。

 毎度のことながら、前置きが長くて申し訳ありません。それでは、ここからは実際に遊んでみての触感をお伝えしていきます。

“U.A.F. Ready GO! ~アスリートのキラメキ~”レビュー:ウマ娘たちの“アスリートとしての魅力”にスポットを当てたシナリオは新要素が攻略のカギに

 3周年という記念すべきタイミングで実装される新シナリオ。取材レポート用のプレイにあたり、育成ウマ娘は自分の最推しかつプレイの流れをほぼ完全に把握できているナリタタイシンをチョイスしました。スクリーンショットにはかわいい、そして凛々しいタイシンの姿がたくさん写っていると思いますので、そちらもぜひ一緒にお楽しみください。


新シナリオでの育成の流れ

 新たに実装されるストーリーは、No.1アスリートウマ娘を決める総合スポーツ大会“U.A.F.”の実施にあたり、トレーナーは育成ウマ娘とともにこれに参加し、総合優勝を目指すというもの。内容が異なる15種類の競技の練習に挑み、テストステージを含めて計5回の“U.A.F.”大会に出場して勝利を収めることが、強いウマ娘を育成するカギになってきます。大会の実行委員長を務める都留岐涼花、盛り上げ役である動画配信者系ウマ娘・ソノンエルフィーとともに、“U.A.F.”大会を成功に導きましょう。

  • ▲都留岐涼花(CV:佐藤利奈)
  • ▲ソノンエルフィー(CV:小清水亜美)

 育成のキモとなるのは新システム“リンクトレーニング”と“ヒートアップ”の活用方法にあります。ここからプレイの流れをまとめつつ、1つずつ具体的に解説していきますね。

 まず書いておきたいことは、今回の新シナリオでは育成ウマ娘たちそれぞれの育成シナリオがURAファイナルズまでしっかり展開するということ。

 目標レースなどもこれまでどおりに設定されており、そのうえで、育成の節目となるタイミングに合計5回開催される“U.A.F.”大会に出場。こちらで総合優勝を勝ち取ることを目指していく……そんな構図です。

 なお“U.A.F.”大会の開催時期は下記のとおり。

・“U.A.F.”TEST STAGE (ジュニア級12月後半に開催) ・“U.A.F.”TRIALS 1st STAGE(クラシック級6月後半に開催) ・“U.A.F.”TRIALS 2nd STAGE(クラシック級12月後半に開催) ・“U.A.F.”TRIALS 3rd STAGE(シニア級6月後半に開催) ・“U.A.F.”SHOW DOWN(シニア級12月後半に開催)

 半年に1回の節目開催ということで、過去シナリオを遊んでいる方なら違和感なく理解できるかと。なお、シニア級12月に開催される“U.A.F.”SHOW DOWNを終えたあとは、URAファイナルズに挑戦する流れです。

 ポイントとしては、いずれの“U.A.F.”大会もあくまで総合スポーツの祭典であり、レースではないということ。勝敗は練習で培ってきた競技レベル(競技Lv)が大きく関わることになります。

新要素 その1:競技トレーニング

 ここからは新要素について解説していきましょう。まずはトレーニングの内容について。今回のシナリオでは“U.A.F.”大会への参加にあたり、いつものトレーニングが“競技トレーニング”に変更されます。具体的には、従来の5つのトレーニングが各カテゴリごとに3つの“ジャンル”に分類。合計15種類の競技トレーニングが用意されることに。

 ということで、まずはジャンルから説明を。こちらは端的に言うと“競技の種類”であり、おもにボールを用いる競技の“スフィア(青)”、おもに格闘系の競技である“ファイト(赤)”、そしてこの2つに属さない“フリー(黄)”が存在します。この3つのジャンルごとに従来のスピード、スタミナ、パワー、根性、賢さという5つのカテゴリが用意されていて、3×5=15種類の競技トレーニングとして構成されている形ですね。

●スフィア(青)
・マシンガンレシーブ(スピード枠)
・ヘルスイムシュート(スタミナ枠)
・マウンテンダンク(パワー枠)
・ムゲンリフティング(根性枠)
・スナイプボール(賢さ枠)

●ファイト(赤)
・ゴッドスピードカラテ(スピード枠)
・プッシュザロック(スタミナ枠)
・ハリテパイル(パワー枠)
・ギガンティックスロー(根性枠)
・ソニックフェンシング(賢さ枠)

●フリー(黄)
・ハイパージャンプ(スピード枠)
・ハングクライム(スタミナ枠)
・ダイナミックハンマー(パワー枠)
・ライクアサブマリン(根性枠)
・アクロバットアロー(賢さ枠)

 各ジャンルごとの競技トレーニングはこのような具合。種類が多すぎて覚えられない……という不安もあるかもですが、そこは心配なさらず。トレーニング画面では、現在どの競技トレーニングが行えるかを色で判断できるようになっているので、直感的に理解できると思います。

 そして各競技トレーニングをこなすことで、前述した“競技Lv”が上昇。このレベルが高ければ高いほど“U.A.F.”大会での戦いが有利になるので、ある程度まんべんなく競技トレーニングをこなしていくのがセオリーとなりそうです。

 あと、ジャンルによってアップする同じ枠のトレーニング(例えば、同じスピード枠のゴッドスピードカラテとハイパージャンプなど)でも上昇するステータスの数字に差があるようでした。このあたりも気になるポイントですね。

新要素 その2:リンクトレーニング

 画面に表示されている競技トレーニングのうち、同じジャンルに属するもの(=同色のもの)は全部まとめて同時実行できるのも、この新シナリオの大きな特徴。これが新要素の“リンクトレーニング”です。

 たとえばパワー、スタミナ、賢さの枠がファイト(赤)のジャンルに属する競技トレーニングだった場合、そのどれかを選ぶことでリンクトレーニングが発生。3つのトレーニングをリンクさせ、1度に実行できるという寸法です。

  • ▲この写真でいえば、スフィア(青)のジャンルに属するマシンガンレシーブ(スピード枠)、ヘルスイムシュート(スタミナ枠)、マウンテンダンク(パワー枠)、ムゲンリフティング(根性枠)という4つのトレーニングを同時実行できることになります。

 当たり前ではありますが、1度に多くのトレーニングをリンクさせたほうが育成ウマ娘のパラメータを効率よく上昇させられました。このとき、メインで選んだトレーニングがもっともパラメータ上昇効率がよくなることも、しっかりお伝えしておきたいポイントです。

 もちろん、トレーニングにサポートウマ娘が多くいてくれたほうがパラメータの伸び率が大きくなるのも従来どおり。当然ながら友情トレーニングも発動しますので、このシナリオの練習では“いかに同ジャンル(同色)のリンクトレーニングを行えるか”、そして“それに友情トレーニングを絡められるか”が重要になってくると思われます。

 なお、リンクして行った競技トレーニングはいずれも競技Lvが同時上昇します。はっきり言って利点だらけ。リンクトレーニングは積極的に狙っていきたい要素と言えますね。ただし、リンクするトレーニングの数が増えるほど体力の消費も激しくなるので、その点にはご注意を!

新要素 その3:ヒートアップ

 スフィア(青)、ファイト(赤)、フリー(黄)という3つのジャンルごとに振り分けられている競技トレーニング。その競技Lvの合計が一定値に達することで、“ヒートアップ”が自動的に発動し、そこから2回ぶんのトレーニング効果が上昇します。ヒートアップによる上昇効果はジャンルごとに異なるのが特徴で、効果は以下のとおり。

●スフィア(青)のヒートアップ効果
競技Lvの上昇量が高いほど、基礎能力とスキルPtが上昇する(トレーニング2回限定)

●ファイト(赤)のヒートアップ効果
トレーニングのリンク数が多いほど、そのトレーニングのメインの基礎能力が上昇する(トレーニング2回限定)

●フリー(黄)のヒートアップ効果
ヒントイベントの発生率がアップし、獲得するスキルヒントの数が最大2つになる(トレーニング2回限定)

 ここらへん、自分としては“グランドマスターズ”シナリオの“女神の叡智”を実行したときの手ごたえに近かった印象でした。自分の好きなタイミングで任意発動できた女神の叡智に対し、このヒートアップは自動発動したり、2回のトレーニングに効果が及んだり、といった違いもありますけどね。

 ちなみに“トレーニング2回限定”という点には補足があります。発動中にお休みやお出かけ、レースなどを行ってもそれはカウントされません。つまりは“あくまでもトレーニングを行うことでしか消費されない”ということ。基本的にはムダなく利用できる仕様といえますね。

 状況によっては複数のヒートアップが重複して発動する可能性もあり、そのぶんトレーニング効率は上昇。ヒートアップの効果を最大限に活用するためにも、リンクトレーニングを活用して多くの競技トレーニングの競技Lvを上げることが大切です。

 なお、ヒートアップ効果はすべてのトレーニングに効果を及ぼし、ジャンルによる縛りがないのも覚えておきたい部分。たとえばスフィア(青)のヒートアップが発動した場合、次はスフィア(青)ジャンルのトレーニングを行わなければ意味がない……なんてことはありません。ファイト(赤)やフリー(黄)のトレーニングを選んでもしっかり効果は反映されますのでね。これ、自分がちょっと勘違いしていた要素なので念のために記述しておきます。

新要素 その4:相談

 新要素のリンクトレーニングが重要となる今回の育成シナリオ。しかし、時には出現した競技トレーニングのジャンルがバラバラで、頭を抱える瞬間も出てきます。そんなときに活用したいのが、これまた新しい要素である“相談”です。

 こちらは新キャラであるソノンエルフィーに“相談”をもちかけることで、特定のジャンルを別のジャンルに変更することが可能というもの。たとえばスフィア(青)のトレーニングを行いたいから、ファイト(赤)やフリー(黄)のトレーニングを相談によってスフィア(青)に変えてしまう……そんな便利なことができちゃいます。

▲変更先のジャンルはプレイヤーが任意でチョイスできるのがうれしい部分。ここにランダム性があると使い勝手が変わってきちゃいますからね。

 相談は最大3回ぶんがストックされ、1回の使用でジャンル1種類ぶんを変更可能。相談回数はメイクデビュー後、および“U.A.F.”大会が開催されるごとに回復していくのですが、最大値である3以上をストックすることはできません。そのためあまり出し惜しみせず、大会が開催される前に使い切っていくのが基本スタイルとなるでしょう。

 ヒートアップの効果を最大限に得るため、ヒートアップ発動まで温存しておくのか。それともヒートアップの発動回数自体を増やすため、1ジャンル染めができそうなときは積極的に使うのか? こちらについての最適解は、もっとしっかり遊びながら探っていくことになりそうです。そもそも育成方針やサポカの編成によって最適解すら変わりそうで、たった2回のプレイで「どちらがいい!」なんてとてもわかりませんでした。奥が深そう!

 新シナリオのプレイの流れ、および新要素の解説は以上です。テキストで読むとやや複雑に思えるかもしれませんが、システム自体はいずれもシンプルなので、これまで『ウマ娘』を遊んできたトレーナーさんならすぐに理解できると思うのでご安心を。

 個人的には3周年を機に新しく本作を始める人や、久しぶりにまた遊んでみようかなという復帰勢の方でも問題なく没入できるシナリオだと感じました。全国のトレーナーさんたちがどのような感想を抱くのか、実装がとても楽しみです。

イチファンとしての個人的な見解も少々

 ここからはイチ『ウマ娘』ファンとして、自分の個人的な見解も見出しを立てつつ書かせてもらおうと思います。よろしければもう少々お付き合いください。

競技トレーニングの新規アニメーションについて

 登場する15種類の競技トレーニングですが、すべての内容が完全新規! いずれの競技も描き下ろしの新規アニメーションになっており、めちゃくちゃテンションが上がりました。ここらへん、前シナリオ“Reach for the stars プロジェクトL'Arc(ラーク)”で海外遠征に出たときの、あの衝撃に近いものがあります。

 ぶっちゃけ、たった2回の育成で全15種類すべてのアニメを鑑賞できたわけではありません(そもそも2回目はスキップを使っていましたし)。ただ、どのアニメも演出やカメラアングルに力が入っているのは間違いなさそう。個人的には、タイシンがNBAプレイヤーにも負けないほどの豪快なダンクをぶちかます“マウンテンダンク”や、土手に木のパイルをガンガン押し込んでいき、漫画のような特訓シーンを彷彿とさせる“ハリテパイル”あたりがお気に入りです。

  • ▲身長がちっちゃなタイシンが、ガツンとダンクを決めるシーンの浮遊感が好き。

 このアニメ演出で、ウマ娘たちがアスリートとしてヤバい能力を持っていることがあらためて理解できましたよ。上記のハリテパイルとか、とんでもない勢いでパイルが土のなかに打ち込まれていくので、見ていて吹き出してしまったほど。四股を踏んでいるタイシンとか見ていると、また新たな解釈が自分のなかで生まれるとでも言いますか……ますます片想いをこじらせてしまいそうです(笑)。こんな娘に蹴られたら、俺はどうなっちゃうんだろうって妄想したりもしつつ(あのキックを受け止めているゴルシのトレーナーはすごい 汗)。

 そしてそんな僕は今、先行プレイで1度も失敗アニメを眺めなかった自分の愚かさにイライラしています。ちょっと真面目な方向に振り切りすぎましたかね……。

 思えば“L'Arc”シナリオでは“サバット”の失敗モーションが最高におもしろくて、申し訳ないけど笑っちゃったりしませんでしたか? ああいう遊び心があるのも『ウマ娘』という作品の素晴らしいところだと自分は思っていて。せっかくの先行プレイ、その一端を皆さんにお伝えすべきだったのに、プレイ中はいつものごとく、なるべく失敗しないよう立ち回ってしまいました。なんたる普通っぷり……申し訳なさの極みです(汗)。

 まあ、ここらへんはテキストやスクショではなかなか伝わりづらい部分もありますので。これはシナリオ実装後、僕も皆さんと一緒のタイミングで楽しみたいなと思います。今回はご容赦ください。

プレイ時間について

 前述のとおり、スキップを用いたプレイ時間はクリア時点で約30分です。慣れてきたらもっと時間を短縮できる手ごたえもありますが、前シナリオ“Reach for the stars プロジェクトL'Arc(ラーク)”よりはほぼ確実に長くなるだろうな……という感触でした。

 というのも、この“U.A.F.”シナリオの最終目標がURAファイナルズであるということ。シナリオのメインストーリーと合わせて育成ウマ娘それぞれのストーリーもしっかり展開し、つまるところ複数の目標レースに出走することにもなるわけで。“L'Arc”シナリオに比べると、ストーリーを見る時間やレースの出走回数は増えています。プレイ感覚は“グランドマスターズ -継ぐ者達へ-”などに近い印象でした。

 トレーニングのランダム要素にトレーナー側から介入できる“相談”はメチャクチャいい要素ではあるのですが、これも慣れるまではかなり悩みそう。……この辺もシナリオ実装後に遊んでいくうちに使い方のコツがわかってくれば変わってくるかもしれませんが。

 ちなみに具体的な数字こそ伏せますが、僕は2回目のプレイで(効率などまるでわからないにも関わらず)、過去に自分が育てた最強のタイシンとほぼ同格まで育成できてしまいました。正直うれしくもありちょっと複雑でもあり……。先行プレイでは最新鋭(※SSR都留岐涼花の他は2月23日時点で実装されているもの)のサポートカードを使わせてもらったことも関係してそうですけどね。とはいえ、育成は新たな領域に進むであろう雰囲気はびんびんに伝わってきました。

 ここまで書いておいてなんですが。正直、自分としてはこのプレイ時間の配分、だいぶ思い切った方針転換だなって思ってます。強いウマ娘を育てられる新環境、個人的には大歓迎なのですが、一方で「“L'Arc”シナリオよりプレイ時間が延びるのはしんどいぞ」というトレーナーさんもおられるでしょうからね。現代人は色々と忙しいし……(遠い目)。

 ちなみに自分としては「許容できる」ってところでした。久しぶりに“ナリタタイシンを育てている”感覚が味わえて、単純に楽しかったですからね。世のタイシントレたちならお分かりになると思うのですが、菊花賞前の事件を経て日経賞でタイシンとこれまで以上に強固な絆を結ぶあのイベントの存在は大きい……。タイシンに、ひいては『ウマ娘』にこれまで以上に傾倒するきっかけになったあのイベント、僕は約半年ぶりだったので一周回って新鮮でした。

 タイシンの例はちょっと極端かもしれませんが、前シナリオは“凱旋門賞”に強く当たっていたスポットが、今回は育成ウマ娘たちに戻って来た感覚と書けば、いくらか伝わるものもあるでしょうか? 3周年という記念すべきタイミングで、推しとあらためて向き合う機会が設けられたことは、なかなかオツなものだと思いました。まあ、チャンミ用のガチ育成中はスキップすることになるだろうなあ~とも思いましたけどね(苦笑)。

トレーニングについて

 競技トレーニングについての補足にもなるのですが……このレビュータイトルにもでかでかと書いた通り、今回のシナリオは賢さ枠のトレーニングの仕様が独特で、この枠のトレーニングを行っても体力は回復しません。そう、賢さ枠のトレーニングを行っても体力は回復しないんです。大事なことなので2回書いておきました(笑)。今回は賢さ枠のトレーニングを選んでも、他のトレーニングと同じように体力が減ります。

 リンクトレーニングという本シナリオならではの新システムもありますし、この仕様自体はそういうものだと捉えています。ただ、慣れ親しんだ脳みそが1~2回のプレイではアジャストしなくて。「あっ。賢さトレが光ってるからちょいと体力回復しておこう」とか「夏休み前だから賢さトレで体力消費を抑えておこう」みたいな、ついつい従来のセオリー通りにプレイしては体力が減って「あ……」となっていました(苦笑)。この独特な仕様、もしかするとサポカ編成にも影響あるかもしれませんね。

 例えば回復目的で賢さタイプのサポートを2枚採用していたけれど、1枚に減らして別のカードを入れるか……など。最近パワーカードをあまり使っていなかったので、そのあたりがどうなるのか? なども気になります。

 あと、これも慣れの問題だと思いますが。友情トレーニングとリンクトレーニングが重なった際は、演出が出現する順番がリンクトレーニング演出→友情トレーニング演出になり、ぶっちゃけこれにもビビりましたね。

 具体的に言うと、これまではアイコンをぽちった瞬間に出てきた白エフェクト(友情トレの成功演出)のタイミングが変わっているってことです。なので、これまた慣れ親しんだ脳みそが「ああー、友情トレーニング失敗です! あんたやらかしちまったねええええ」と勝手に変換してしまい、おかしな脳汁が出たり出なかったり……(笑)。たぶんこれ、最初は皆さんビックリするんじゃないですかね。慣れるまでは逐一ドキドキできそうで、それはそれで新鮮ともいえますが。って、ほんとにどうでもいいお話しでごめんなさい。

新キャラ・都留岐涼花さんのSSRサポートカードについて

 この“U.A.F.”シナリオの中核ともいえる都留岐涼花さん。彼女のSSRサポートカードも実装されていたので、試しに触ってみました。ちなみに友人タイプです。

 このへんの情報はおそらく昨日の“ぱかライブTV”で情報が公開されており、電撃オンラインでも速報記事にまとめていると思うので、詳細はそちらをご覧いただくとして。

 ここでは使用感をお伝えしますと、ひと言でいって“めちゃくちゃ強い”ですね。正直ゴリッゴリに便利でした。

 この“U.A.F.”シナリオでは、賢さトレーニングに相当するもので体力が回復しないのは前述のとおり。つまるところ、お休みやお出かけによる体力回復はこれまで以上に増える可能性があります。リンクトレーニングがうまくいけばいくほど体力の消費も多くなるシステムですし、体力管理はとにかく大切です。

 で、都留岐さんは友人タイプのカード……ということは? この先は、これまで『ウマ娘』を遊んできた方であればなんとなくお察しいただけるかと思います。ウマ娘の体力のみならず、トレーナーの精神まで癒してくれる存在といっても過言ではない。そう思います。

  • ▲なお、都留岐さんをはじめ、今回の“シナリオリンク”キャラクターはこちらの6人です。

ゲームとしての難易度について

 今回の新シナリオですが、攻略難易度でいえばそこまで高くない感覚です。育成の最終結果をにらんだとき、クラシック級の凱旋門賞には絶対に勝利しておきたい“L'Arc”シナリオに比べたら、だいぶカジュアルに楽しめるようになった気がしました。

 おそらくですが、“L'Arc”シナリオでクラシック級の凱旋門賞に安定して勝てていた方なら、“U.A.F.”大会で総合優勝し続けることはさほど難しくないと思っています。1回のプレイ時間が延びたぶん、気軽に挑戦しやすいバランスに仕上げられているのかな、と。

 冒頭にも書いた通り、メディアの先行プレイで触ることができたのは調整中のものですので、あくまで参考程度にとらえてもらえればとは思っております。

 ちなみに取材時は2月の“チャンピオンズミーティング SPRINT”のことばかり考えている時期だった影響で、初回のサポカや因子の編成は完全に短距離育成仕様でした。スタミナ因子はゼロ、スタミナサポカもゼロ。当然、育成ウマ娘の目標レースがあることに気づいたときはビビりましたよ。タイシンは菊花賞と天皇賞(春)という、3000メートル超えのGⅠレースが2回ありますからね。まぁ、菊花賞は負けてもいいとはいえ、スタミナのことを何も考えていない編成で走り切れるものなのか、と。

 これ、結論から言うと問題なしでした。初回育成の菊花賞は惜しくも2位でしたが、天皇賞(春)はバッチリ勝利。続く2回目の育成は中距離を意識してサポカや因子を選んだこともあり、菊花賞も天皇賞(春)も危なげなく1位になれました。

 図らずも、目標レースが中~長距離主体のウマ娘で短距離育成をしたにもかかわらず、かなり安定して勝利できたということです。リンクトレーニングでスタミナをしっかりフォローできたのが大きかったと自分では分析していますが。なんにせよ、推しに愛着を込めながら魔改造してチャンミに挑む……そんなトレーナーさんにとっても、しっかりと育成周回しやすい難易度バランスになっている印象を受けましたね。

 ここまでアレやコレやと書いてしまいましたが。この新シナリオ、しっかりとやり込める手ごたえはバッチリ感じています。推しのウマ娘とあらためて向き合いつつ、切磋琢磨して強いウマ娘に育て上げていく楽しさを味わえるのは、とても幸せなことですよね。まさに3周年にうってつけの新シナリオで、明日の実装がとにかく待ちきれません! 

 サポカガチャがどうなることかと不思議な高揚感もあって、正直気持ちはふわふわしています。僕も明日は全国のトレーナーさんと一緒に、3度目の誕生日をのんびり楽しみたいな、と。まあ、一生懸命なんらかの原稿と向き合っている可能性もあるのですが(汗)。

 ということで、ここまで長文・駄文にお付き合いいただきありがとうございました。本日はこのへんで!

© Cygames, Inc.

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