『即死チート』8話感想。死んだと思われた彼女がまさかの復活。あまりに実戦的すぎる壇ノ浦流の強さに驚かされる(ネタバレあり)

米澤崇史
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 2024年2月22日(木)に放送されたTVアニメ『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』第8話“機関”の感想記事をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』8話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

一歩間違えば人類が滅んでいたかもしれない、朝霞誘拐事件

 7話冒頭では、1話で夜霧たちと一緒に無能力者と判定され、死んだと思われていた篠崎綾香が久しぶりに再登場しました。その正体は人造人間のような存在。ギフトが付与されなかったのも生身の人間ではなかったからということでしょう。

 ドラゴンに空けられた胸の穴を塞ぐためとはいえ、ドラゴンの肉を素手でむしり取って貪り始める絵面はなかなかに強烈。アオイに首を切り下とされた上に、アグレッサーに死体を回収されていたアティラといい、この世界のドラゴンはロクな目にあっていない気がします。

 その後は朝霞と暮らしていた頃の夜霧の過去が再び描かれました。以前に夕食をカップラーメンで済ませていたあたりでも仄めかされていましたが、やはり朝霞の料理の腕は壊滅的だったようです。

 ただ、土鍋での炊飯、目玉焼き、焼き魚、味噌汁におひたしと、料理初心者が挑むには品数が多すぎるしもうちょっと簡単なメニューからやった方が……ツッコミたくなります。メニューから見るに朝食を作ろうとしたんじゃないかと思いますが、朝食にこれだけ手間のかかる品々を出そうとするあたり、朝霞は結構恵まれた環境で育っていそうな印象も受けました(少なくとも一人暮らしなら絶対に用意しない品数です)。

 家の中の大量の食材は、組織が用意していたロボットによって運び込まれていたことも分かりましたが、ロボットの目がキマりすぎていて見た目が微妙に怖い。だいたいのものは頼めば用意してくれると知ったとき、自分の身の回りのものではなく、まず夜霧のための教科書を最初に挙げるのが、いかにも朝霞らしいなと。

 しかし、久しぶりに休暇を満喫したかと思いきや、その日の内に謎の組織に拉致される朝霞はあまりにかわいそう。あれだけ厳重に夜霧を地下に隠しておきながら、その秘密を知る朝霞を護衛もつけずに簡単に外に出しているのは、うかつだったと言わざるを得ないでしょう。

 朝霞が帰ってこないのに痺れをきらした夜霧が組織を半壊させるなか気になったのは、完全に視認できない存在や、扉を開けようとする職員への殺意を察知して即死させていたこと。これまでの戦いでは、視認しているかと、殺意が自分に向いているかの2点が、夜霧の力を行使する時のポイントになっていたので、現在はこの頃よりもある程度力がセーブされている状態なのかもしれません。

 夜霧によってかなりの犠牲者が出てしまったものの、それでも結果として朝霞が助かったのは、いろいろな意味で幸運だったと言わざるを得ないでしょうね。

 もし朝霞がこの事件で命を落とし、組織が見捨てたという真相を夜霧が知ったら、白石たちはおろか、人類全体がどうなっていたか分からないレベルの事態になっていてもおかしくはなかったと思います。そもそも止める手段がなかったのもありますが、夜霧を速攻で外に出した判断は、間接的に世界も救ったと言えるのかもしれません。

懐かしさのクラスメイトたちが再登場。エロゲマスターのギフトとは何なのか

 後半では、クラスメイトたちと合流するため目指していた王都にようやく到着。夜霧たちの素性を疑うデイヴィッドと知千佳の決闘も行われましたが、知千佳がここまで強かったのには驚きました。

 戦闘の描写も結構本格的で、短刀を細かく動かしてデイヴィッドに視線を向けさせたところに武器を放り投げ、隙が生まれた瞬間に回り込んで急所を蹴り上げるという動きは実に無駄がない。知千佳自身が修羅場を何度もくぐり抜けてきたのもあるでしょうが、壇ノ浦流はかなり実戦的な武術だったようです。

 チート能力だらけの世界なのであまり目立たないですが、異様な動体視力の高さといい、大型車をいきなり運転できたりといい、実は知千佳も結構なハイスペック人間なんですよね。

 その後のマニー国王との面会では、久しぶりにクラスメイトたちも登場しました。夜霧が人の少なさに言及していたことから、結構な人数が別行動をとってはいるようですが、リーダー格の矢崎を初め、夜霧たちに魅力アップのバフをかけていた郡山、“支配者(ドミネーター)”のギフトをもっていた裕樹に単独行動するようアドバイスしていた鳳といった、これまでに出てきたキャラクターの姿も確認できました。

 途中、不遜な態度を取ってしまい国王に指を切られてしまった牛尾は、“エロゲマスター”と呼ばれる時間停止系のギフトを所持している様子。なぜか国王には通用しなかったようですが、本来はどういった能力だったのかも気になるところ。もうちょっとギフトの名前はなんとかならなかったのかと思いますが。

 また、クラスメイトたちはは死んだと思っていた夜霧と知千佳が追いついて合流してきたことには気づいていないはずですから、次回にどんなリアクションを見せてくれるのかも楽しみですね。

 個人的に8話で印象的だったのが、夜霧の過去編の終盤、大量の死体が転がっているなか、朝霞が夜霧の手を強く握るシーン。この時の朝霞は、夜霧に対する恐怖のような感情を少なからず抱いたはずなのですが、それをぐっと飲み込んで、その後何事もなかったかのように夜霧に接しています。あの惨状を目の当たりにした朝霞は、夜霧が自分を助けるために引き起こしたことを理解した上で、その責任を一緒に背負うことを決めたんだと思います。

 これは6話で知千佳が、夜霧の殺しの責任を自分も背負っていると告げたシーンに通じる部分があり、夜霧が知千佳に惹かれたのは、少なからず朝霞の存在を重ねているからなのでしょう。話が進めば進むほど、夜霧にとって朝霞の存在の大きさを思い知らされますね。



米澤崇史:ロボットアニメとRPG、ギャルゲーを愛するゲームライター。幼少期の勇者シリーズとSDガンダムとの出会いをきっかけに、ロボットアニメにのめり込む。今もっとも欲しいものは、プラモデルとフィギュアを飾るための専用のスペース。

©藤孝剛志/アース・スター エンターテイメント/即死チート製作委員会

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