ネタバレあり感想:『キングダム』アニメ第5期7話は慶舎の急襲で飛信隊が壊滅寸前の大ピンチに! 不敵な笑顔を浮かべる桓騎の真意が読めない……
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- タダツグ
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ファン待望のTVアニメ『キングダム』第5シリーズの第7話“離眼の悲劇”が放送されましたので、視聴しての感想をお届けします。
【注意】この記事ではアニメ『キングダム』の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。
TVアニメ『キングダム』第5シリーズ 第7話“離眼の悲劇”感想
秦と趙、2つの軍勢がぶつかり合う黒羊丘の戦い。右翼を務める飛信隊の活躍で戦場は秦軍有利へと傾き、中央の丘を一気に攻め落とすことも可能な勢いに。興奮を隠しきれない信たちですが、ここで総大将である桓騎(かんき)の導き出した策はまさかの“見(けん)”。すなわち“何もせず”でした。な、なぜゆえ!?
結果、戦場はまたもや混沌とした状態に突入。一度は振り切ったはずの馬呈(ばてい)や劉冬(りゅうとう)の軍に背後を突かれ、飛信隊は前後を挟まれる局面に追い込まれます。ハッキリ言って大ピンチですよ。
桓騎の目論見がわからないまま激戦に身を投じる信たちですが、その背中にどこか覇気が感じられなかったのは僕だけでしょうか? 現に、信の繰り出した矛の一撃が敵の名もなき一般兵にすら受け止められてましたからね。なかなか珍しいことですよこれは。
もちろん、飛信隊を相手取る紀彗(きすい)直属の兵士たちがそれだけ強いってこともあるでしょう。ただ個人的には、信のメンタル部分が大きく影響しているようにも見受けられます。本能型の武将である信だけに、何を考えているのか分からない桓騎に味方ながら翻弄され、イマイチ本気を出せていない……そんな印象。
そもそも武将としては両極端な2人だけに、僕の頭のなかでは“混ぜるな危険”の文字がぐるぐると回ってしまってます。信のみならず、河了貂(かりょうてん)もめちゃくちゃやり辛そうですからね。信が武器を振るう際のお約束になっている「ルアア!」の掛け声も、心なしかいつもより小さかった気がします(苦笑)。
ただでさえ苦戦を強いられている飛信隊。最悪なことに、その横腹を趙軍の総大将である慶舎(けいしゃ)が精鋭部隊を率いて突撃してきたことで、一気に壊滅の危機を迎えました。昨日までは勝勢だったというのに、なぜこんなことに……。
過去、何度も苦しい局面を乗り越えてきた飛信隊ではありますが、今回ばかりは相当ヤバそうな匂いがぷんぷんです。なんせ、信と並ぶ筆頭戦力の羌瘣(きょうかい)はいまだ戦線離脱中なうえ、一向に動きを見せない桓騎に堪忍袋の緒が切れた慶舎はガチギレ状態ですからね。“飛信隊絶対殺すマン”になっちゃってて、その血走った目には背筋が凍りましたよ。
もしかして、ここから飛信隊は一方的にやられていく可能性あり? そんなの見たくないんですけど(苦笑)。彼らの命運は、ラスト直前に右翼へ現れた桓騎軍きっての武力を誇るゼノウ一家の肩にかかっているといえそうです。ど、どうなるんだ来週は……待ちきれぬー!
注目ポイント1:明かされた紀彗たちの過去。思っていた以上に苛烈でビックリ
ここからは例によって個人的な注目ポイントを挙げさせてください。なんといっても今回は、ついに明かされた紀彗、馬呈、劉冬が抱える重たすぎる過去でしょう。先週、自分は紀彗に“まるで主人公のようだ”という印象を抱いたと書きましたが。今週の過去編を見たことで、もはや彼は“悲劇の主人公”にクラスアップ(?)しました。抱えているものが重すぎる……(汗)。
紀彗と離眼の兵士たちの関係性を思えば、彼が出てきただけで兵士たちが昂揚し、強力なバフがかかるのも頷けるってものですよね。ぶっちゃけ僕個人としては、桓騎にガチギレして冷静さを欠いている慶舎より、紀彗の方がよっぽど恐ろしい相手にすら見えています……。はたしてこの敵をどう攻略すればいいのか? 信や桓騎の動きが気になるところです。
注目ポイント2:慶舎の猛攻は桓騎の“計算内”の可能性もアリ? 不敵な笑顔の理由とは
前述のとおり、慶舎自らが率いる精鋭部隊の突撃を受け、壊滅寸前にまで追い込まれている飛信隊。状況はどう見ても秦軍の劣勢です。しかし長いこと慶舎に仕えてきた副将の金毛(きんもう)は、その突撃に一抹の不安を覚えている模様。これはちょっと引っ掛かりますよね。
そもそも慶舎のこの突撃は、一向に動きを見せない桓騎に業を煮やしたがゆえの策。いわば、当初彼の頭にはなかったはずの動きです。糸を張った巣に閉じこもり、相手がその糸に絡め捕られるのを待つ蜘蛛のようだと例えられる慶舎。この突撃は、見ようによっては“桓騎によって巣の外に誘い出された”と考えることもできそうですが、はたして?
正直、策にしてはあまりにも飛信隊が大ピンチすぎるのでヒヤヒヤなのですが……(汗)。もしかすると桓騎は、飛信隊を犠牲にしてでも慶舎を討とうと考えていたりするのか? さすがにそこまでは……いや、ないとは言い切れないのが桓騎という男の恐ろしさ。この悪党、何を考えているのか一向にわからないというか、いまだに腹の底が見えません。アンタ不敵に笑ってるけど、本当に味方なんだろうな、お頭ァ!
さておき、この黒羊丘の戦いもついに重大局面を迎えた雰囲気はひしひしと感じています。敵軍の猛攻に飲み込まれた飛信隊が、どのようにしてこの局面を乗り越えるのか、ドキドキしながら楽しみにしつつ。それでは、今回はこのへんで!
©原泰久/集英社・キングダム製作委員会
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